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エマルションチェンバーによる高エネルギー 宇宙線電子及び大気ガンマ線の観測
青学大理工:小林 正 ISAS/JAXA:西村 純、山上 隆正、斉藤 芳隆 神奈川保険福祉大:古森良志子 神奈川大工:吉田 健二、立山 暢人、白井 達也 宇都宮大:佐藤 禎宏、大森 理恵 東大宇宙線研:湯田 利典、大西 宗博 ● 宇宙線電子観測の目的と観測結果 ● 大気ガンマ線の観測結果から推定した宇宙線陽子スペクトル
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宇宙線電子観測の目的 SN1006の観測:電子が100TeVまで加速. RX J1713.7-3946の観測:陽子が1000TeVまで加速.
( ( SN1006の観測:電子が100TeVまで加速. RX J の観測:陽子が1000TeVまで加速. 宇宙線の超新星加速説が信じられる. ● 太陽系のごく近傍(SNR)からの寄与 1TeV付近の電子:105年程度でエネルギーを失う. 伝播できる距離:数百pc程度. 近傍の源からしか寄与しない. 1TeV領域のスペクトルの形状が変わる. 宇宙線源の同定、加速機構や伝播の知見が得られる.
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SNR内での電子の加速 Shock acceleration model of SNRS : 電子の最大エネルギー:SNR の年齢で制限、
10 ~ 100TeV. Sturner et al. ApJ SNRの電波やX線の観測 電子の Source spectrum : power-low with an exponential cut-off,
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銀河内での電子の伝播 拡散モデル: D:拡散係数 GeV region : TeV region : b:エネルギー損失係数 銀河磁場:
電磁波密度: エネルギー損失の割合: Q:源 Disk 内でのSNの発生率: 1/30yr
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Cosmic-ray electron spectra with D values
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Electron spectra with cut-off energy
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Electron spectra with burst-like release time
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Electron spectra with continuous release time
Kobayashi et al. 2004, ApJ, 601, 340
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宇宙線電子、大気ガンマ線観測用 ECC 1. 大面積且つ大きな立体角を取れる
1. 大面積且つ大きな立体角を取れる S = 0.2m2, 厚さ:~ 9 r.l., :< 600, 有効幾何学的因子 S (m2・sr) ECC 0.38 AMS 0.1 BETS CAPRICE HEAT Golden et al 2. 陽子の排除率は105 程度と非常に高い 宇宙線電子と陽子強度の比較 >10GeV >100GeV >1TeV e/p % 0.25% 0.07% >1TeVの電子を観測するには104 以上の 陽子の排除率が必要
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エネルギーの決定 M.C. Simulation (EPICS) による Transition curve の計算
⇒ Track length FNAL 100GeV 電子線による較正 Transition curve Energy distribution /m = 12%
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ECCによる宇宙線電子の気球観測 1968 ~2001、14回の気球飛翔. 平均気球高度:4 ~9/cm2.
宇宙線電子の観測量 (>1TeV) : ST = 7.7m2・sr ・day >200GeVの宇宙線電子観測に成功:ECCのみ. >1TeVの宇宙線電子:18個. >0.1TeVの宇宙線電子:100個. 観測値と個々の宇宙線源から期待されるスペクトルは似た傾向を 示す. TeV領域の観測はまだ不十分.
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大気ガンマ線から推定した一次陽子及び ミューオンスペクトル
大気ガンマ線は宇宙線電子と同様に精度良く観測できる. 数 g/cm2 の高高度での大気ガンマ線:一次宇宙線と空気核とほぼ1回の相互作用. 一次陽子スペクトルの推定: 少量の , K0 からの寄与を考慮 ミューオンスペクトルの推定: 一次宇宙線を介さないで推定
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ハドロン起源の大気ガンマ線スペクトル 大気ガンマ線の観測量 : ST = 6.46m2・sr ・day
原子核乾板の自動解析装置(宇都宮大)を使い、シャワー検出限界を30GeVまで下げる. ハドロン起源の大気ガンマ線スペクトル: ガンマ線の検出効率: C1〜0.90 エネルギー分解能による強度増加: C2〜1.01 宇宙線電子による制動放射: C3 観測高度から 4.0g/cm2 への補正: C4
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Atmospheric gamma-rays at 4.0g/cm2
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一次陽子スペクトルの推定 ガンマ線 ⇒ Scaling law ⇒ 一次陽子スペクトル
Interaction length : Interaction length : 高度: ⇦ 核相互作用モデル Dpmjet3 重原子核、, K0 に対する補正 He, C, N, O の寄与: → の寄与: K0 → の寄与: ガンマ線から陽子へのエネルギーシフト:
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大気ガンマ線から推定した一次陽子スペクトル
比較的データのとぼしい 0.3 ~ 40TeV 領域のスペクトルを与える
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ミューオンスペクトルの推定 :ミューオンが崩壊せずに生き残る生存率 一次宇宙線を介さないでミューオンスペクトルを推定 大気ガンマ線
: p0 からのガンマ線強度 :ミューオンが崩壊せずに生き残る生存率
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Estimated atmospheric muon spectrum at 4.5g/cm2
10GeV以下のBESSの直接観測と一致する Yoshida et al. COSPAR 2004
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ECC中のシャワー検出の改良 数百GeV以下の宇宙線電子がECC中 に多数記録されている。シャワー の検出が困難でこの領域の統計が 悪い.
原子核乾板の自動解析装置の導入: NTS(宇都宮大). 2001ECCの解析: スキャン速度:~1cm2/20hr. スキャン面積 62.2cm2, tan <0.3. 宇宙線電子 30~100GeV:8個, 大気ガンマ線 30~200GeV:7個 スキャン面積を増やしている. 数百GeV以上:X線増感紙の感度向上. HR-16増感紙:CERN 200GeV電子シャワーを肉眼で検出.
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X線増感紙の特性 CERN : 200GeV electron shower
200GeVシャワーが確かに肉眼で検出できる. Depth : 5.5 r.l. + : Dnet = < 0.1、X : Dnet = < 0.2 * : Dnet = < 0.4 HR-16 蛍光体の厚さ:390mm. シャワー検出限界:~ 140GeV. #150 フィルム:~ 2TeV X線フィルムは大面積のECCを短時間でシャワーのスキャンができる
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Micro Segment Chamber による気球実験 04気球シンポ:神戸大 青木、名大 野中 他
平均観測高度:36km 観測時間:14hr
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電磁シャワー ハドロンシャワー UTSによるスキャン面積 : 79.0cm2, 天頂角: <230. 宇宙線電子 >10GeV:68個 現在解析中
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ブラジル ー オーストラリア気球による観測計画
ECCの観測量 (>1TeV) : 7.7m2・sr ・day、 >1TeVの宇宙線電子:18個. 観測値と個々の宇宙線源から期待されるスペクトルと似た傾向を示す. TeV領域の観測はまだ不十分. TeV領域の観測にはSW (m2・sr) の大きい観測器による長時間観測が必要. Brazil ----> Australia 気球:地球を約半周. 観測時間:1〜2週間. 気球飛翔コース S : 25 ~ 300 距離 : 170 ~ 1800 JACEE : 1/1987, 5.0g/cm2, 150hr. 2/1988, 5.0g/cm2, 120hr.
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10倍の観測量で期待されるスペクトル
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まとめ 1. 拡散モデルによるとTeV領域の電子に寄与する源は Vela, Cygnus Loop, Monogem.
2. ECCによる宇宙線電子の観測: 30GeV~3TeV 領域. 観測量(>1TeV): SWT =7.7m2・sr ・day. 観測値は個々の宇宙線源から期待されるスペクトルと似た傾向を示す. S W (m2・sr) の大きいECC観測器による長時間観測が必要. 3. 数 g/cm2 の高度で大気ガンマ線スペクトルを高精度で測定した. エネルギー領域: 30GeV~8TeV. 4. 大気ガンマ線から推定した一次陽子スペクトル:300GeV~40TeV. 比較的データのとぼしい 0.3〜40TeV 領域のスペクトルを与える. 又、大気ミューオンスペクトルの推定を行った. 10GeV 以下のBESSの直接観測と一致する. Brazil ----> Australia 気球による長時間観測計画: 現在の10倍の観測を行うと1〜10TeV領域の電子スペクトルが得られ、 宇宙線の源、加速機構や伝播について貴重な知見が得られる.
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