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電磁気学C Electromagnetics C 5/29講義分 電磁波の反射と透過 山田 博仁
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今後のスケジュール ・ 5/29(第8回目) 電磁波の反射と透過 (第2回レポート出題) ・ 6/5(第9回目) 電磁波の偏波と導波路
・ 5/29(第8回目) 電磁波の反射と透過 (第2回レポート出題) ・ 6/5(第9回目) 電磁波の偏波と導波路 ・ 6/12(第10回目) 光導波路と光共振器 (第2回レポート締め切り) ・ 6/19(第11回目) 電磁ポテンシャルとゲージ変換 ・ 6/26(第12回目) 遅延ポテンシャルと先進ポテンシャル (第3回レポート出題) ・ 7/3(第13回目) 電気双極子による電磁波の放射 ・ 7/10(第14回目) 電気双極子による電磁波の放射 (第3回レポート締め切り) ・ 7/17(第15回目) 点電荷による電磁波の放射 ・ 定期試験 7/24(木)以降
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界面での電磁波の反射と透過 x z 媒質Ⅰ 媒質Ⅱ Ei Hi Er Hr Z1 Ht Et y qi qr qt Z2
2種類の媒質が x-y 平面 (z = 0) を境に接しており、 z > 0 を媒質Ⅰが、 z < 0 を媒質Ⅱが満たしている。平面電磁波が媒質Ⅰから媒質Ⅱに入射角 qi で斜め入射し、その一部が反射角 qr で反射され、またその一部が透過角 qt で媒質Ⅱ内に透過する場合を考える ここで図のように、入射波の電場ベクトルは x-z 平面内にのみ存在し、磁場ベクトルは y 方向成分のみを有するとすると、 磁場(ベクトル)が界面に平行に入射した場合の電界反射係数 p.210 (12.62式) 磁場(ベクトル)が界面に平行に入射した場合の電界透過係数 p.210 (12.62式) ただし、Z1, Z2は、それぞれ媒質1, 2の固有インピーダンス
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界面での電磁波の反射と透過 x z 媒質Ⅰ 媒質Ⅱ Hi Ei Er Hr Ht Et y qi qr qt Z1 Z2
次に図のように、入射波の磁場ベクトルが x-z 平面内に存在し、電場ベクトルは y 方向成分のみを有するとすると、 入射波 反射波 透過波 Z1, Z2は、それぞれ媒質1, 2の電磁インピーダンス
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界面での反射と透過 界面での電場 E および磁場 H の接線成分の連続性より、 従って、
電場(ベクトル)が界面に平行に入射した場合の電界反射係数 例題12.3 (p.212) 電場(ベクトル)が界面に平行に入射した場合の電界透過係数 例題12.3 (p.212) ただし、Z1, Z2は、それぞれ媒質1, 2の固有インピーダンス
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界面での電磁波の反射と透過 12.57式と12.63式より、 従って、 この関係を用いると、
磁場(ベクトル)が界面に平行に入射した場合の電界反射係数は、 磁場(ベクトル)が界面に平行に入射した場合の電界透過係数は、
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界面での電磁波の反射と透過 電場(ベクトル)が界面に平行に入射した場合の電界反射係数は、
電場(ベクトル)が界面に平行に入射した場合の電界透過係数は、 r or t -r or -t 例えば、 を図示すると、 これらはFresnelの式と呼ばれている 以上で求めた を、入射角 qi に対して図示せよ (今回の出席レポート) (6/5提出〆切)
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界面での電磁波の反射と透過 以上の結果から分かるように、磁場ベクトルが界面に対して平行に入射した場合の電界反射係数は、入射角 qi と透過角(屈折角) qt の和がちょうど直角になる時にゼロ、つまり無反射となる。この時の入射角度 qi のことを Brewster 角という。 Brewster 角qi は、 x z 媒質Ⅰ 媒質Ⅱ Ei Hi Er Hr Z1 Ht Et y qi qr qt Z2 Brewster角 Snell の法則より、 直角 従って、 Brewster 角qi は、 また、入射角と Brewster 角との大小関係により、電界反射係数の符号が反転する
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Brewster 角の物理的意味 このような Brewster 角が存在する物理的意味は ?
電磁波が反射するメカニズムは、入射波によって界面に誘起された誘電分極からの電磁波の放射と考えることができる Brewster 角で媒質Ⅱに入射する電磁波は、媒質Ⅱ内の界面付近に分極を生じるが、その分極は反射角の方向には電磁波を放射できないため Brewster 角の身近な例 x z 媒質Ⅰ 媒質Ⅱ y qi qr qt Brewster角 海面や雪面からの反射が眩しい時、偏光サングラスをかけると眩しくなくなる理由は? Ei この方向には、電磁波を放射できない E 偏光子 E 偏光子
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完全導体による電磁波の反射 完全導体(s =∞)表面における電磁波の境界条件は、 完全導体 E = 0 En ≠ 0 導体表面に
電荷が現れる場合がある 電場の法線成分 En は必ずしもゼロではない 電場 E 完全導体 界面での電場の 接線成分 Et はゼロ s =∞ E = 0 完全導体 Ht ≠ 0 導体表面に 電流が流れる場合がある 磁場の接線成分 Ht は必ずしもゼロではない 静磁場に対しては必ずしもゼロでない 完全導体 Bn = 0 変動磁場の法線成分 Bn はゼロ 変動磁場 静磁場 変動磁場 静磁場 完全導体内では E = 0、従って rot E = 0 従って、電磁波は完全導体内には進入できず、全反射される より
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完全導体による電磁波の反射 z < 0 の領域を固有インピーダンス Z の媒質が占め、x-y (z = 0) 平面を境にしてz > 0 の領域の完全導体と接しているとする。さらに、電磁波は x 方向に偏光した正弦波とし、その角周波数を w とする。媒質中 (z < 0) から導体界面に対して垂直に入射した場合を考え、電場と磁場を入射波と反射波の和として表せば、 z 完全導体 媒質: Z Erx 入射波 反射波 x Hiy Eix Hry は電磁波の波数 完全導体中への透過波は存在しないため、導体表面でEx = 0 であり、 従って、媒質中の電磁場は、
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出展: http://www8.plala.or.jp/ap2/chishiki/teizaiha.html
完全導体による電磁波の反射 電場 反射端(導体表面) l 定在波の腹の位置 定在波の節の位置 入射波 z 反射波 定在波 z = 0 出展: 電場の節 電場の腹 (n = 0, 1, 2 ‥) (n = 0, 1, 2 ‥) 磁場の節 磁場の腹 (n = 0, 1, 2 ‥) (n = 0, 1, 2 ‥)
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伝送線路との比較 受電端を短絡した場合に対応 送電端 Vs x Z0 xs Vx Ix Is V0= 0 I0 x = 0 受電端 短絡
無損失線路(a = 0) 全反射 定在波 xs x=0 短絡 b x = 0 電圧 電流
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波の反射と定在波 反射端 +x方向に進行する波 反射波 定在波=進行波+反射波 l wt = 0 x p
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出展: http://www8.plala.or.jp/ap2/chishiki/teizaiha.html
定在波 反射端(全反射) l 定在波の腹の位置 定在波の節の位置 進行波 反射波 定在波 反射端(r=0.5) 進行波 反射波 定在波 反射端(r=0.1) 進行波 反射波 定在波 出展:
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電磁波の共振器 ? 平行平板共振器 (Fabry-Perot共振器) n = 3 n = 2 n = 1 完全導体 z = 0 z = L
完全導体による平行平面で挟まれた空間に存在する電磁波はどのように表される? ? 簡単のため、電磁波は x 方向に偏光した正弦波とし、z = 0, L に位置する完全導体面に対して、垂直に入射しているものとする。 電界 Ex は、いつの瞬間においても完全導体表面でゼロとなるから、 において、z = 0, L において Ex = 0 となるためには、 (n = 1, 2, 3 ‥) よって、 であるから、 (n = 1, 2, 3 ‥)
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