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固視訓練を指導した 強度近視の1例 福島県立医科大学 松野 希望.

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1 固視訓練を指導した 強度近視の1例 福島県立医科大学 松野 希望

2 【症例】 80代 女性 主訴:両眼視力低下 現病歴:両眼強度近視 平成 8年 右眼白内障手術 平成12年 左眼白内障手術
【症例】 80代 女性 主訴:両眼視力低下 現病歴:両眼強度近視    平成 8年  右眼白内障手術    平成12年 左眼白内障手術    平成22年 左眼の黄斑円孔網膜剥離に対して硝子体手術 平成24年  v.d.=(0.4Xsph-0.50D   cyl-2.00DAx120°)            v.s.=(0.1Xsph-2.50D cyl-2.00DAx65°)        その後、他院で経過観察 既往歴:子宮筋腫、腸閉塞、骨粗鬆症 症例は80代女性。 主訴は両眼の視力低下 現病歴として両眼の強度近視があり、平成8年に右、12年に左の白内障手術。 22年に左の黄斑円孔網膜剥離に対して左硝子体手術を施行されておりました。 24年の最終受診時の視力は、右0.4、左0.1でした。 その後は他院で経過観察となっておりましたが、徐々に視力低下したため、再紹介となりました。

3 【視力低下が進行したため再度紹介】 レフ 視力 v.d.=0.01(0.03×sph-2.00D)
v.s.=0.03(0.05×sph-2.00D cyl-2.00DAx80°)  両眼とも視標を周辺に提示 視力は、 右0.01矯正0.03、左0.03矯正に低下しておりました。 なお、視力測定時は、両眼とも指標を周辺に動的提示をし、測定しました。

4 右眼 左眼 眼底写真です。両眼ともに広範な網脈絡膜萎縮をきたしておりました。
右眼は黄斑円孔のため、左眼は網脈絡膜萎縮が中心窩に及んだため、視力低下が進行したものと考えました。

5 【ゴールドマン視野】 左眼 右眼 ゴールドマン視野計の結果です。 左眼を左、右眼を右に示します。
右眼は、傍中心に残存視野がありましたが(クリック)、Ⅴ/4のみ知覚可能でした。 左眼は、中心暗点がありますが(クリック)、下耳測10度付近にⅠ/4が残っておりました。

6 内斜視 眼位は内斜視で固視交代しているようでした。
もともと良好であった右眼の視力が低下した経過と、左眼の残存視野が中心窩外であることから、固視交代がおきていると考えました。

7 【MP3 固視検査】 右眼 左眼 微小視野計で固視点を確認しました。 MP3で40秒間記録した固視点の分布を示します。
【MP3 固視検査】 右眼 左眼 微小視野計で固視点を確認しました。 MP3で40秒間記録した固視点の分布を示します。 固視は両眼とも不安定で、右眼は中心窩近傍に円形に分布し、左眼は上方の中心外固視となっておりました。 左眼の新しい固視点をもっと強固なものにすれば、視力の上昇が見込まれると思い、固視訓練を行うことになりました。

8 【固視訓練の方法】 福 島 ① 牛乳パックを顔の正面30㎝の位置に 持ってくる ② 一番見やすい文字を固視目標とする
① 牛乳パックを顔の正面30㎝の位置に 持ってくる ② 一番見やすい文字を固視目標とする 福 島 固視訓練は、北九州市立総合療育センター眼科の高橋広先生が提唱する、牛乳パックを用いてのeye movement訓練を行いました。 方法は、牛乳パックを用意し、1/4に切り離したうちの一枚を使用します。 最初に左手で牛乳パックを顔の正面、眼前30㎝の位置に持ってきます。 そして、一番見やすい文字を選択し、選んだ文字に焦点を合わせます。 この文字を固視目標とします。

9 眼だけで追うようにする ③ 視標を見ながら牛乳パックを左側に、 動いているかわからない、ゆっくりとした速度で動かす ※ 顔を動かさず、
※ 顔を動かさず、 眼だけで追うようにする 次に、視標に焦点を合わせたまま、牛乳パックを左側に、動いているかわからないゆっくりとした速度で動かします。 その時に、顔を動かさず、視標を眼だけで追うように注意します。 正面から左側へ

10 福 島 ④ 牛乳パックを左端に追視できる限界まで動かす 端まで動かしたら、その場で10秒止め、 視標を固視し続ける 10秒見続ける
④ 牛乳パックを左端に追視できる限界まで動かす 端まで動かしたら、その場で10秒止め、 視標を固視し続ける 福 島 10秒見続ける 次に、視標に焦点を合わせたまま、牛乳パックを左側に、動いているかわからないゆっくりとした速度で動かします。 その時に、顔を動かさず、視標を眼だけで追うように注意します。

11 10秒後、固視を維持しながらゆっくりとした速度で 正面に戻す
  正面に戻す 正面にゆっくりと戻す 左側から正面へ 10秒後、固視を維持しながらゆっくりとした速度で正面に戻します。

12 ⑨ 10秒後、視標をゆっくりとした速度で正面に戻す
持ち手を変え、同じ方法で反対側の右側に    ゆっくりと動かす ⑧ 右端まで来たら、左端と同様に   秒止め、固視し続ける ⑨ 10秒後、視標をゆっくりとした速度で正面に戻す 正面から右側へ 今度は、持ち手を変え、左側と同じ方法で右側にゆっくりと動かします。 右端まで来たら、左端と同様に10秒止め固視し続けます。 そして、またゆっくりとした速度で正面まで戻します。

13 【固視訓練の方法】 ※1日1回 3~5分間 ① 牛乳パックを正面に持っていき、固視目標とする文字を決める
② 視標を左側にゆっくりと動かし、顔を動かさず眼だけで追ってもらう ③ 左端で視標を停止し、10秒間、固視し続ける ④ 固視を維持しながら、視標をゆっくりと正面に戻す ⑤ 正面から右側にゆっくりと動かす ⑥ 右端に来たら、10秒止める ⑦ ゆっくりと正面に戻す ※1日1回 3~5分間 これを1日1回、3~5分行います。 本症例は、訓練方法確認のため、月に1回来院してもらい、訓練を2か月行いました。 固視訓練は、北九州市立総合療育センター眼科の高橋広先生が提唱する、牛乳パックを用いてのeye movement訓練を行いました。 方法としては、 牛乳パックを用意し、1/4に切り離したうちの一枚を使用します。 最初に、左手で牛乳パックを顔の正面、眼前約30cmの位置に持ってきます。 そして、一番見やすい文字を選択し、選んだ文字に焦点を合わせます。 この文字を視標とします。 次に、視標に焦点を合わせたまま牛乳パックを左に、動いているかわからないゆっくりとした速度で動かします。 その時に、顔を動かさず、視標を眼だけで追うように注意します。 牛乳パックを左端、追視できる限界まで動かしたら、そのまま10秒、視標をとめ、眼も指標を見たままにしておきます。 10秒後、正面に指標をゆっくりとした速度で戻します。 今度は、持ち手を変え、正面から右にゆっくりと動かします。 右端に来たら、左端の時と同様に10秒止めます。 そして、またゆっくりと正面に戻します。 これを1日1回、3~5分間行います。 本症例は、訓練方法の確認のため、月に1回来院してもらい、訓練を2か月行いました。

14 【左眼の視力経過】 中心に 静的提示 周辺に 動的提示 開始時 (0.03) (0.06) 1か月後 (0.08) 2か月後 (0.09)
新聞の日付、携帯の時計などが見えるようになった 左眼の視力経過を示します。 ランドルト字一つ視力標を中心に静的提示した場合、訓練開始時の矯正視力0.03から、1か月後視力0.06、2か月後に0.08となりました。 視標を周辺に動的提示した場合、初回の矯正視力0.06から、1か月後0.08、2か月後0.09となり、静的提示と動的提示の差が少なくなりました。 本人からは、1か月後に、新聞の日付、携帯の時計などが見えるようになった。2か月後に、今まで見えなかったものが見えるようになったとの発言がありました。 今まで見えなかったものが見えるようになった

15 MP-3 2° 8° 1か月後 2か月後 2度以内2% 4度以内21% 2度以内37% 4度以内74% 2度以内54% 4度以内89%
MP3で訓練開始後に固視を評価しました。 左は視標の大きさが2°、右が8°の結果です。 どちら視標の大きさでも、訓練を重ねるごとに固視の安定性が増しています。 また、視標大きさ2°では、訓練開始1か月ではすぐに視標を見失ってしまい、つねに視標を探しながらの測定でした。 しかし、2か月後では、さほど見失わず、見失ってもすぐに探し出すことができました。 2度以内54% 4度以内89% 2度以内62% 4度以内96%

16 【考察】 牛乳パックによるeye movement訓練は、 偏心固視の安定化に有効であった


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