情報処理Ⅱ 第２回：２００３年１０月１４日（火）.

Presentation on theme: "情報処理Ⅱ 第２回：２００３年１０月１４日（火）."— Presentation transcript:

1 情報処理Ⅱ 第２回：２００３年１０月１４日（火）

2 本講義に関するWebページ http://www.wakayama-u.ac.jp/~takehiko/ipii2003/
和歌山大学 – システム工学部 – 情報通信システム学科 – スタッフ一覧 – 田中猛彦 – 情報処理II 講義に使用したスライドと例題プログラムの「画像」を設置 復習用 プログラムは自分で入力して動かそう

3 型 型(type)とは? 値はどんな種類の情報を持っているか? 変数はどんな種類の情報を格納できるか? 型により異なる値
整数値: 1 実数値: 1.0 文字: ‘1’ 文字列: “1” 計算機処理では「別々の情報」とみなすほうが効率がよい． 相互に変換できる?

4 型（オブジェクト型）の分類 算術型 ⇒ 本日のテーマ 配列型 構造体型 共用体型 ⇒ 本講義では取り上げない． ポインタ型
オブジェクト型の他に，関数型，不完全型がある． 派生型

5 算術型（よく使う） char : 文字，小さな範囲の整数 int : 整数 long : より大きな範囲の整数 float：実数
語源…character int : 整数 語源…integer long : より大きな範囲の整数 語源…long integer float：実数 語源…floating point（浮動小数点） double : より大きな範囲の実数 語源…double precision（倍精度）

6 算術型（あまり使わない） たまに見かけるかも なるべく使わない 型名のルールは？ short short int unsigned char
unsigned int unsigned long long double なるべく使わない short int long int long long long long int signed unsigned signed int char signed 型名のルールは？

7 例題１ 様々な型の変数に1を代入するプログラム．

8 整数型の範囲 範囲は処理系に依存し，上記は一つの例にすぎない． 演習室の環境では，intとlongの範囲が同じ．
C言語によるプログラミング[スーパーリファレンス編] p.65より 範囲は処理系に依存し，上記は一つの例にすぎない． 演習室の環境では，intとlongの範囲が同じ．

9 signedとunsigned signed （符号あり） unsigned （符号なし） signedもunsignedも書かなかったら…
ｎ： 整数値のサイズ（ビット数）． 処理系および型により異なる． signed （符号あり） 負の数をとり得る整数 最小は，-2n-1 最大は，2n-1-1 unsigned （符号なし） 負の数をとらない整数 最小は，0 最大は，2n-1 signedもunsignedも書かなかったら… int, short, longではsignedと決まっている charでは処理系に依存 1 1 1 1 1 1 1 1 n = 8 の 場合 1 1 1 1 1 1 1 1

10 signedとunsigned (n=3) 1 1 2 2 3 3 4 -4 5 -3 6 -2 7 -1 符号なし 符号あり
ビットパターン 1 1 1 2 2 1 3 3 1 1 4 -4 1 5 -3 1 1 6 -2 1 1 7 -1 1 1 1

11 範囲を越えるとどうなるか? 例題２: signed char型変数に13*13を格納すると？ 例題３: オーバーフローによる無限ループ
どのような値になるかの推測は難しくないが，それを当てにしてプログラムを組んではいけない．

12 浮動小数点とは？ ではなく 6.02×10-23 と書く． 例：(6.02×10-23)×10 = 6.02×10-22 (符号)仮数×底指数による表現を，浮動小数点形式という． ただし１≦仮数＜底，指数は整数（0や負でもよい） 「底」は「基数」とも言う． 例：(6×102)×(6×102) = (6×6)×102+2 = 36×104 = 3.6×105 C処理系では２を底とする浮動小数点形式で表すことが多い． 例： (=1/2+1/8)は，「-」1.01(2) * 2-1

13 浮動小数点型の範囲（１） 仮数，指数ともメモリ上の制約があるため，あらゆる実数を表すことはできない． 範囲（定数の値は処理系依存）
表現できない数の例： ，√２，π 範囲（定数の値は処理系依存） C言語によるプログラミング[スーパーリファレンス編] p.66より

14 例題４ 1から始めて2でどんどん割っていくと，いずれは0になる．

15 定数の表現方法 整数定数 浮動小数点定数 上記の英字は，大文字でも小文字でもよい． 123, 0123, 0x123 -123
８進数値 １６進数値 （ 0～9, a～f ) 整数定数 123, 0123, 0x123 -123 123U, 123L, 123UL 浮動小数点定数 3.14, .314, 3. 6.02E-23 6.02E-23F, 6.02E-23L 上記の英字は，大文字でも小文字でもよい． 6.02×10-23

16 例題５ これは何をするプログラムか？ 「…を使用せず…するプログラム」の形で答えよ．
解答例： 他の変数を使用せず，２つの変数の値を交換する プログラム． floatに替えても利用可能． 「+」と「-」を，「*」と「/」に替えても動作する．

17 異なる型の値同士の計算 例題６: 1/3，1.0/3，1/3.0，1.0/3.0 は同じ値?
演算において，暗黙の型変換により，大きい範囲の型に揃えられる． long double > double > float > long long > long > int > short > char unsigned > signed 変数に値を格納するときは，変数の型に応じて暗黙の型変換が行われる． 注意点 unsignedとsignedの整数値を混在させて演算しない． 1/3は0

18 まとめ 「数」には「整数」と「浮動小数点数」がある． 表現できる数値には制限がある． オーバーフロー，計算誤差，暗黙の型変換に注意．
「整数」といっても，いくらでも大きな整数値を作れるわけではない． 「実数」といっても，いくらでも精密な実数値を作れるわけではない． オーバーフロー，計算誤差，暗黙の型変換に注意．

19 次回講義について １０月２１日（火）：休講 １０月２８日（火）：松田先生による授業．部屋はここ． １１月４日（火）以降：通常通り