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Published byKai Weber Modified 約 5 年前
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Development of Certified Program Translators to Verify Low-Level Language Programs
Toshihiro YOSHINO (Yonezawa Lab, Univ. of Tokyo)
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研究の動機 プログラム検証のための理論はあっても、実際に 検証器を作るのには手間がかかる 特に低級言語を相手にしようとする場合には顕著
往々にしてad-hocに実装してしまうこともあり、コードの 再利用を妨げる 特に低級言語を相手にしようとする場合には顕著 アーキテクチャ依存性が高く、システムの移植性が低下 ⇒ 検証器を作るたびにモデル化の必要 もともとの言語の意味論が(λ計算やMLなどの高級言語に比べ)複雑 PPL2007 Poster
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共通言語を使って解決 方針: 検証対象のプログラムを共通言語に変換 → 変換されたプログラムに対して検査 利点 欠点
方針: 検証対象のプログラムを共通言語に変換 → 変換されたプログラムに対して検査 利点 システムの移植性が向上する 共通言語の意味論に対してのみ検証ロジックを設計すればよい 変換部分を取り替えることで複数の入力言語に対応可能 欠点 検証のためのロジックに加え、変換器の正しさを保証してやる必要がある PPL2007 Poster
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共通言語を使って解決 検証器 変換器 検証結果 検証 ロジック 共通言語の意味論 共通言語に 変換された プログラム 低級言語の プログラム
Success /Fail 検証 ロジック 共通言語の意味論 PPL2007 Poster
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変換器の「正しさ」とは プログラム変換の前後での意味論に対応がつかなくては、検証結果が信頼できない
⇒ 正しさの定義、またそれをどうやって保証 するか、がこの研究における一番の課題 対応がつけられれば、progress-preservationの形をした検証ロジックは正しく動くことを(informalに)証明 [Yoshino 2006] PPL2007 Poster
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変換器の「正しさ」とは 変換元の プログラム 変換後の プログラム プログラム = 機械の状態集合上の関数
主なターゲットは低級言語なので手続き型として仮定 変換の正しさ = 入力・出力のプログラムに対して、変換前後2 つの言語 の間に、状態の「対応」が整合的に構成できる 状態 State State 変換元の プログラム 変換後の プログラム 状態’ State’ State’ PPL2007 Poster
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Formal Definition PPL2007 Poster
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共通言語の設計 特定のアーキテクチャに依存しない 低級言語に近いレベルの記述 なるべくシンプルな言語構造
種々の低級言語を記述するための言語なので データの幅が 32bit とか 64bit であるとかいう制限は できるだけ排除 低級言語に近いレベルの記述 λ計算のように抽象度の高い記述は変換が手間 レジスタ・メモリに対する操作を明示的に記述できる程度を狙う なるべくシンプルな言語構造 基本となる命令数が多いと意味論が複雑化 PPL2007 Poster
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共通言語の設計 レジスタ・メモリなどを扱う手続き型言語 意味論は conservative に定義 5 種類のコマンドの組合せで記述
nop, error, 代入, goto, if-then-else アセンブリ言語よりも、C などに近い記法 中置演算子、カッコ付きの式 if 文による自由な条件分岐 実行遷移をいじる命令は goto, if-then-else のみ 意味論は conservative に定義 実機との対応が自然につくように注意、だめならエラーに 「行儀の悪い」プログラムは記述できずともよい ポインタは加減算ができれば、配列や構造体を扱うには十分 PPL2007 Poster
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共通言語: 構文定義 PPL2007 Poster
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プログラム変換: 直観的には 共通言語 x86 命令単位で変換 data: ... main: %ebx = &data;
%eax = 0; goto &lp; lp: %eax = %eax + *[4](%ebx); %ebx = *[4](%ebx + 4); if %ebx == &null then goto &end else goto &lp; end: goto &end; 共通言語 data: ... main: movl $data, %ebx movl $0, %eax lp: addl 0(%ebx), %eax movl 4(%ebx), %ebx cmpl $0, %ebx je end jmp lp end: jmp end x86 ・出してみたら? 命令単位で変換 PPL2007 Poster
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プログラム変換のアルゴリズム 低級言語の命令はコンテクストを持たない ⇒ 命令ごとに対応するコマンド列へ変換して やればよい
レジスタの値、メモリの値以外によって挙動が 変わることはない ⇒ 命令ごとに対応するコマンド列へ変換して やればよい 命令種別ごとに変換ルールを記述 変換の正しさについても、命令ごと(ルールごと)に調べてやればよい PPL2007 Poster
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アーキテクチャ記述例 (IA-32、抜粋) #operand { eax = %eax; ax = %eax[0,2];
al = %eax[0,1]; ah = %eax[1,1]; ebx = %ebx; ... } mov(D, S) { D = S; add(D, S) { // calculate the result first D = D + S; // ZF calculation if D : int then if D == 0 then %_zf = 1 else %_zf = 0 else if (D - &null) : int then if (D - &null) == 0 then %_zf = 1 else %_zf = junk; ... } この画面で実際にマッピングを黒板で説明したほうがいいと思う PPL2007 Poster
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実際のアーキテクチャとの対応付け Conservative Simulation を満たす状態の対応関係を(機械的に)構築できればよい
全数検査は現実的ではない ある程度の抽象化が必要 整数と整数のみならず、ポインタと整数値の対応関係などを考える必要 メモリブロックの検証のためにポインタをfat pointerにしているが、実機上では整数と区別されていない ポインタとの対応関係の検証は毎回使いまわされると予想 PPL2007 Poster
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二段階アプローチ 値の種類を整数のみに制限した中間言語を用意 変換元言語と中間言語のsimulationを証明
共通言語からは(一部捨てるだけで)簡単に変換可能 変換元言語と中間言語のsimulationを証明 中間言語と共通言語のsimulationを証明 低級言語 (変換元) 共通言語 中間言語 PPL2007 Poster
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中間言語⇔共通言語 演算は下記のように定義されており、対応 関係を保存することは簡単に証明できる
基本的には conditional by kind のみが問題 ポインタの比較を conservative にやるため 加減算以外の演算子について: PPL2007 Poster
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中間言語⇔共通言語 (続き) アイデア: Symbolic Execution を行う
ポインタあり側で junk になる場合はさておき、 そうならない場合に対応がつくことを証明 Simplify (自動定理証明器)などをバックエンドと して用いればできるのではと考えている 共通言語から中間言語への変換は、基本的に conditional by kind を消して値を対応づけるだけでよい PPL2007 Poster
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実機⇔中間言語 実機の意味論をなんらかの方法で記述し、 等価性を証明する ⇒ Coq などの証明支援系を使えないか?
現在はこちらをメインで着手している 中間言語の意味論を Coq のモジュールシステムを用いて実装してみた PPL2007 Poster
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今回のデモ 中間言語との間の対応関係の証明 変換アルゴリズムと、検証器フレームワークの実装 中間言語の意味論をライブラリとして用意
Coqのモジュール機構を用いて実装してみた 簡単な仮想アーキテクチャを定義し、中間言語に変換後の意味論との対応づけを証明 基礎の数論のところにいくつかAxiomが残っているが、上層は とりあえず証明できた 変換アルゴリズムと、検証器フレームワークの実装 L3Cover Framework: PPL2007 Poster
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Future Work 数論の定理を充実させる必要 実際の命令には単純なコマンド列にならないものもある 特にmod 2nの系での演算に関して
call命令は戻り先として次命令のアドレスを要求 Delayed branchは変換途中で後続命令の変換が必要 ⇒ 他言語の助けを借りる等すれば実装できるが… PPL2007 Poster
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