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科学技術文明の制御について (マクロSTSの視点からの考察)
STSNJ3・23・2003 科学技術文明の制御について (マクロSTSの視点からの考察) 2003・3 科学技術・生存システム研究所 神出 瑞穂 2019/4/22
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“科学技術の進展は社会を急速に変化させる。 このこと自体が問題” :福井謙一、江崎玲於奈、トインビー
科学技術文明論的矛盾(マイナス効果) “科学技術の進展は社会を急速に変化させる。 このこと自体が問題” :福井謙一、江崎玲於奈、トインビー “現在は社会が科学技術の進展に対処できるかどうか“実験“を行っている時代” :ドナルド・D・ブラウン “そのスピードの速さ:人類の適応力限界、淘汰圧になってきている” :江崎昭善 2019/4/22
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20世紀科学技術文明の功罪(総括) 現代科学技術文明は科学技術を 「人間の生活空間の拡大」、「人間の能力の拡大」のために極度に利用してきた
科学技術の進歩が人類にプラスとマイナスの影響を与えた 功罪あい半ば(21世紀への英知・ノーベル賞受賞者の提言ほか) 科学技術に功罪ありのグローバルコンセンサス 2019/4/22
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図1:科学技術文明システム 科学技術・人間・人工物・環境の因果関係 人間 環境 科学 人工物 技術 人間 環境 新しい ニーズ +の 効用
必要は発明の母 発明は必要の母 人間 環境 新しい ニーズ +の 効用 人工物 科学 技術 社会への 適用 (触媒作用) 民主主義 自由主義 資本主義 エネルギー 人間 環境 新しい ニーズ ポジテイブ フィードバック ーの 効用 2019/4/22 エントロピー
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図4:科学技術文明システム上の功罪の位置づけ
科学技術に功罪ありのグローバル コンセンサス 民族間 相互理解 健康・寿命 人口増大 快適な生活 環境 人間 環境 新しい ニーズ 物質的生活 水準向上 知識増大 法則の発見 人工物 + 科学 技術 社会への 適用 環境問題 資源・エネルギー・水問題 生物多様化破壊 ー 核・大量破壊兵器 人間 環境 新しい ニーズ 戦争 恩恵の偏在 南北問題 大規模S事故 人間の尊厳 疎外・倫理 無制限な 欲望の刺激 変化のスピード 人類の淘汰圧 人口増加に伴う 諸問題の発生 2019/4/22
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21世紀の課題(1) 「人類は科学技術に頼らざるを得ないが果たしてこのまま進んで利益が実害を上回りえるか」 :江崎玲於奈
:江崎玲於奈 「科学知識の総体を無限に拡大し、技術を通して社会に無制限に適用することが望ましいことなのか」 :沢田允茂 Impossibility:The Limits of Science & the Science of Limits:J.D.Barrow 出典:「科学にはわからないことがある理由」J.D.バロウ、青土社(2000) 文化の多様性(地域、民族)と科学技術 2019/4/22
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21世紀の課題(2) それでも21世紀は科学技術文明を推進 基本課題:「現代科学技術文明の制御」 持続可能な成長のためには必須
(世界科学アカデミー宣言2000・5、科学技術基本法) 進歩の歴史観は健在 バイオ、ナノテク、情報、循環型社会、STS? 基本課題:「現代科学技術文明の制御」 人類は自分で生んだ文明を自分で制御 する方法論をまだ見つけていない *STCカー: “アクセルあり、ハンドル、ブレーキなし” 2019/4/22
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文明の制御のための情報の重要性 科学技術が専門分化、文明のシステムの複雑性 絶対的価値判断、正確な予測の困難さの増大
環境問題のように結果が出てからでは遅い 「21世紀の特徴は、危機の経験的自明性がなくなって、危機評価の情報依存性が明らかになったこと。 情報の信頼度を高める基礎作業の成功なしに我々人類は 21世紀の難局を乗り切れない。」 「ニコルス・ルーマン:システムの信頼をコントロールするためには、専門的知識がますます必要、簡単なチェックも、専門家のみが行いうる」 出典:「21世紀の倫理を求めて」加藤尚武、NHK(2000) 2019/4/22
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図6:文明計測制御システム・コンセプト (人間工学・サイバネテイックスシステム+計測制御システム)
S は センサー 図1の科学技術文明システム (X次計測対象) S (1次計測対象) 人間A (制御主体) (欲求の はかり) Sh Sdx/dt 人間B 出力 入力 科学 技術 社会へ の適用 Se 人工物 環境 センシンング アナリシス Sa 自動制御 情報蓄積 システム制御 制御系 条件設定 2019/4/22
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提案:科学技術文明計測制御システム(図6参照)
科学技術文明システム(図1)に付加し、文明全体を計測制御するサブシステム 科学技術活動、人工物と社会へ適用時の振る舞い(+、-)、人間の欲望、環境、文明の変化速度、加速度などを計量、分析し継続的に蓄積、フィードバックして制御主体の人間がシステム制御 交通管制、電力システム、化学プラントなどの物理・化学計測、オゾンホール、温暖化などの環境計測、核査察、マーケットリサーチ、世論調査などの個別計測 →オートノミックに文明計測制御システムへ進化 人間Aは文明の制御主体、人間Bは人工物の利用者 (人間Bは時と場合により人間Aになる) 2019/4/22
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科学技術文明計測制御システムの特徴 物理量、工学量、感覚量、感情量すべてを計量 ユビキタス情報システム(公開性)
センシング・アナリシス情報のDB化(共有性) システム制御、自動制御ハイブリッドシステム (功罪の「診断」・「治療」から「予防」への可能性) 個別の物理/化学計測、環境計測でなく文明全体の計測というコンセプト 科学技術文明システムのサブシステムとして進化 2019/4/22
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終わりに 文明の制御:STS論的組織・体制論、政策論と文明の計測制御システム構築運用は車の両輪 文明の計測制御システムは 一種の「社会技術」
として研究が必要 自律神経系 = 科学技術文明計測制御 システム 2019/4/22
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