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PKG内のVGプレーン有無による多層基板内の信号配線間の
層間カップリング(信号線間)の扱いについて
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PKG内にVGプレーンがある場合とない場合で、多層基板内の信号配線間の層間カップリング(信号線 間)はどのように考慮するか?
無視してよい。ただし、信号間に入っている電源、グランドプレーンの位置関係によって、 プレーン共振の変動が乗る場合があるので、注意する。
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※検証方法について ※1) 多層基板内の電源、グランドプレーンの種類、配置によって、プレーンを挟んだ信号間で どのような影響があるかをSパラメータで評価する。(フルウェーブ電磁界シミュレータ使用) ※2) 多層基板内の信号配線間の影響を下記3種類のモデルで検証する。 Case-1 信号配線層間に共通のグランドプレーンがある場合 Case-2 信号配線層間にそれぞれの信号系と関連のないプレーンが有る場合 Case-3 Case-2の信号系と関連のないプレーンが、グランドプレーンにバイパスされている場合 ※3) モデルについて ・電源、グランドプレーンのある多層インターポーザーを持つ パッケージを想定し、層構造の寸法を 図-1 に示す。 ・モデルの配線方向の長さは、プレーンを間に挟む信号線が 上下で重なる部分を約10mmとし、詳細は次ページ以降に示す。 図-1
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Case-1 信号間に共通のグランドプレーンがある場合
※検証モデルの詳細 Case-1 信号間に共通のグランドプレーンがある場合 信号間に共通のグランドプレーン ポート 信号 L2 L3(Plane) L4 信号 10mm ポート
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Case-2 信号配線層間にそれぞれの信号系と関連のないプレーンが有る場合
浮きプレーン 信号 ポート 信号のリファレンスプレーン L1(Plane) L2 L3(Plane) L4 L5(Plane) 側面 PerfectE 10mm
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Case-3 Case-2の信号系と関連のないプレーンが、 グランドプレーンにバイパスされている場合
リファレンスとバイパスされているプレーン ポート 信号 信号のリファレンスプレーン L1(Plane) L2 L3(Plane) L4 L5(Plane) 側面 PerfectE 10mm 配線の両脇上下にPADを配置 (Capacitance0.1μF)
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磁界は、信号とリファレンスプレーン間にのみ見られる。 プレーンの反対側に位置する信号周辺に磁界の変化は無い。
※磁界でみると・・・ @8.1GHz Case-1 真ん中が共通グランドプレーンの場合 (励振源は下側信号配線のみ) 磁界は、信号とリファレンスプレーン間にのみ見られる。 プレーンの反対側に位置する信号周辺に磁界の変化は無い。
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Case-2の真ん中に浮いたプレーンがある場合、信号を流れる電流による磁界分布以外に、リファレンスプレ
@8.1GHz @8.1GHz Case-3 浮きプレーンを リファレンスプレーンにバイパスした場合 Case-2 真ん中が浮きプレーンの場合 (励振源は下側信号配線のみ) (励振源は下側信号配線のみ) Case-2の真ん中に浮いたプレーンがある場合、信号を流れる電流による磁界分布以外に、リファレンスプレ ーンと浮きプレーン間に磁界分布が見られる。信号のリファレンスプレーンと異系列のプレーン間との電位差 によりプレーンが共振しているものと考えられる。 Case-3は、Case-2の浮きプレーンと信号のリファレンスプレーンをバイパスしたことにより、磁界は同系列の プレーン間に収まり、反対側の信号の周辺磁界に影響が出なくなった。
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※Sパラメータでみると・・・ 真ん中が共通グランドプレーンのCase-1と、真ん中のプレーンとリファレンスプレーンをバイパスしたCase-3の場合、 近端クロストーク、遠端クロストークとも-60dB以下で、ほとんど影響は見られない。 真ん中に浮いたプレーンがあるCase-2では、励振していない信号側のリファレンスプレーンと浮きプレーン間に磁界分布が見られた。Sパラメータのクロストーク値を見ると Case-1に比べてクロストークが20~40dB増加している。 クロストークの増加はプレーン共振による影響と見られる。
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結論 プレーンを挟む位置関係にある信号間での電気的な結合は無視できる。 ただし、各信号のリファレンスと挟まれたプレーンが、電位的に異系統である場合は下記のような 注意が必要である。 → リファレンスと挟まれたプレーン間の電位差によりプレーン共振が起こり得るので、 プレーンを挟む位置関係の信号に電位変動をもたらす。 この場合はプレーンを挟んだ信号間でもカップリングを考慮すべきである。
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