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実験室からの廃棄物の処理 加計学園水質管理室
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ゴミ(廃棄物)について 一般廃棄物 産業廃棄物 「排出者責任の原則」 法律(廃棄物処理法)による区分 (家庭が排出・市町村が処理責任)
・可燃ゴミ ・不燃ゴミ 学内の分別ルールに従う ・資源ゴミ(ビン,缶,ペットボトル,古紙) ・乾電池,蛍光管 水質管理室の指示に従う ・し尿などの生活排水 産業廃棄物 (事業者が排出・事業者が処理責任) 実験室から出る廃棄物は,原則的に産業廃棄物である 実験室からは,有害物が廃棄物として出る場合が多い 適切な無害化処理(中和など)を実験者が行ってから,排出 「排出者責任の原則」
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原点処理が基本 実験室から出る廃棄物 ただし,完全な無害化は困難なので,専門業者に委託
研究室で分別・収集 → 貯留・保管 → 水質管理室 → 専門の処理業者 ● 有機系廃液(可燃性,含ハロゲン,含水,オイルに分別) ● 無機系廃液(有害物の種類ごとに分別) 水質管理室で回収 有害物を取り扱った場合, 3次洗浄水まで廃液としてタンクに貯留 ● 固体廃棄物(固体残渣廃棄物,実験器具廃棄物など)
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実験廃液の分別 有機系廃液は 指定された日時(1~2ヶ月に1回)に 水質管理室に搬入 ※ 日時はホームページ, メール(教員のみ)で連絡
※ 日時はホームページ, メール(教員のみ)で連絡 無機系廃液は 随時,水質管理室に搬入 (事前に連絡を入れること)
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微量であっても有害物質を実験流しに流してはいけない!
実験排水と生活排水 実験排水 無処理で放流 右のステッカーのある部屋 からの排水 西系統 東系統 B6,B7,B8,C2,C3号館 D1,D2,D3,D4号館 生命動物教育センター A1,A3,A4号館 B1,B2,B3号館 ● 系統別に流量・pH・電気伝導度(EC)を常時監視 ● 無処理で公共用水域へ放流(下水道への放流ではない) 微量であっても有害物質を実験流しに流してはいけない! 学園内の合併浄化槽で 処理後放流(家庭排水と同じ) 生活排水 食堂での排水,手洗いの水, トイレの汚水,等 ● 公共用水域へ放流される前に, 流量・pH・電気伝導度(EC)・UV(COD) ・全リン量(TP)・全窒素量(TN)を常時監視
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理大内の「実験排水」経路 放流 実験排水モニター(東) 実験排水モニター(西) 総合排水モニター 沈砂池
汚水処理はしていない 沈砂池 総合排水モニター 流量・pH・電気伝導度(EC) ・UV(COD) 全リン量(TP)・全窒素量(TN)を常時監視
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理大内の「生活排水」経路 放流 合併浄化槽 汚水処理(曝気,砂ろ過) 総合排水モニター 流量・pH・電気伝導度(EC) ・UV(COD)
全リン量(TP)・全窒素量(TN)を常時監視
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理大からの排水の流れ(直接,河川・海に流れ込む)
岡山理大 岡山大 座主川 旭川 笹ヶ瀬川 瀬戸内海 児島湖
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マンホールのふたをよく見ると,排水種類別になっているのがわかる
マンホールをチェック! マンホールのふたをよく見ると,排水種類別になっているのがわかる 実験排水 汚水(生活排水) 雨水 (そのまま排水される) 参考:電気用
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排水モニター 総合排水モニター (東門守衛室隣) 実験排水モニター(西,4号館前) 記録計(水質管理室内) 実験排水モニター(東,8号館前)
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合併浄化槽(7号館向かい側) 道路側より (頭上の配管に注意) 26号館より 砂ろ過装置
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排水管と沈砂池 各排水管と上水用揚水管 (17号館向かい側斜面) 沈砂池 (合併浄化槽の横) ※実験排水と雨水はここに流れ込む
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水質保全に関連する法律 環境基本法 水質汚濁防止法 瀬戸内海環境保全特別措置法 湖沼水質保全特別措置法
(平成5年法律第91号,最終改正:平成26年法律第46号) 水質汚濁防止法 (昭和45年法律第138号,最終改正:平成25年法律第60号) 瀬戸内海環境保全特別措置法 (昭和48年法律第110号,最終改正:平成25年法律第60号) 湖沼水質保全特別措置法 (昭和59年法律第61号,最終改正:平成25年法律第60号) 岡山県環境への負荷の低減に関する条例(水質関係は第2章第2節) (平成13年岡山県条例第76号,最終改正: 平成23年岡山県条例第11号) 岡山県児島湖環境保全条例 (平成3年岡山県条例第5号,最終改正: 平成23年岡山県条例第48号) 水質汚濁防止法第三条第三項の規定に基づく排水基準を定める条例 (昭和46年岡山県条例第65号,最終改正: 平成24年岡山県条例第44号)
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岡山理科大学が守るべき排水基準① ①健康項目 ― 人の健康に係る被害を生ずるおそれのある物質 値が小さい ほどよい 有害物質の種類
①健康項目 ― 人の健康に係る被害を生ずるおそれのある物質 有害物質の種類 許容限度(mg/L) カドミウム及びその化合物 0.1 シアン化合物 1 有機燐化合物 鉛及びその化合物 六価クロム化合物 0.5 砒素及びその化合物 水銀及びアルキル水銀その他の水銀化合物 0.005 アルキル水銀化合物 検出されないこと ポリ塩化ビフェニル(PCB) 0.003 トリクロロエチレン 0.3 テトラクロロエチレン ジクロロメタン 0.2 四塩化炭素 0.02 1,2-ジクロロエタン 0.04 1,1-ジクロロエチレン シス-1,2-ジクロロエチレン 0.4 1,1,1-トリクロロエタン 3 1,1,2-トリクロロエタン 0.06 1,3-ジクロロプロペン チウラム シマジン 0.03 チオベンカルプ ベンゼン セレン及びその化合物 ほう素及びその化合物 10 ふっ素及びその化合物 8 アンモニア,アンモニウム化合物,亜硝酸化合物及び硝酸化合物 アンモニア性窒素×0.4,亜硝酸性窒素,硝酸性窒素の合計量が100 1,4-ジオキサン 値が小さい ほどよい
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岡山理科大学が守るべき排水基準② ②生活環境項目 ― 排水の汚染状態 (水質汚濁防止法による基準+岡山県基準) 主な項目 許容限度
②生活環境項目 ― 排水の汚染状態 (水質汚濁防止法による基準+岡山県基準) 主な項目 許容限度 水素イオン濃度(pH) 5.8~8.6 生物化学的酸素要求量(BOD) 30 mg/L (日間平均 20 mg/L) 化学的酸素要求量(COD) 50 mg/L (日間平均 30 mg/L) 浮遊物質量(SS) 70 mg/L (日間平均 50 mg/L) 窒素含有量 50 mg/L (日間平均 25 mg/L) リン含有量 6 mg/L (日間平均 3 mg/L) 大腸菌群数 日間平均 3000個/cm3 中性 値が小さい ほどよい 他に,ノルマルヘキサン抽出物質(油類),銅・亜鉛などの金属について 基準値が定められている BOD:水中の有機物などを酸化分解するために微生物が必要とする酸素の量 COD:水中の有機物・無機物を化学的に酸化分解するために必要とする酸素の量 (過マンガン酸カリウムなどの酸化剤の量から換算する)
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合併浄化槽内の処理の流れ 放流水 BOD 10 mg/L SS 10 mg/L
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排水濃度×排水量 水質総量規制 濃度が濃くても,薄めれば大丈夫か? NO!総量規制がある (瀬戸内海,東京湾,伊勢湾が対象)
● 対象項目:COD,窒素,リン ● 対象事業場:日平均排水量が 50 m3 以上の特定事業場 加計学園の申請排水量 日平均 820 m3/日,最大 1000 m3/日 排水濃度×排水量 自動測定(毎時測定)が義務づけられ,年1回,測定結果を岡山市に提出 項目 2014年度目標量 (岡山県) 2009年度排出量 COD 38 t/日 39 t/日 窒素 42 t/日 40 t/日 リン 2.4 t/日 2.3 t/日
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PRTR(化学物質排出移動量届出制度) PRTR = Pollutant Release and Transfer Register
特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律 (略称:化管法,平成11年法律第86号,最終改正:平成14年法律第152号) 有害性の高い化学物質(2010年以降は462物質)について, ・ 環境(大気,水域,土壌,埋立)への排出量 ・ 廃棄物として処理するための移動量 を事業者が把握し,年1回,国に報告 国は事業者からの届出や統計資料などを用いた推計に基づき, 排出量と移動量を集計,公表する 基準を設けて規制するのではなく, 有害物質の発生元と排出・移動量を把握できるようにする仕組み 数年間にわたる排出量の変化を見ることで, 化学物質の管理改善と環境悪化を未然に防ぐための指針を得ることができる
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廃棄物を処理する上での心得 ①原点処理が原則 ②有害物質,廃液はできるだけ無害化した上で,分別・収集・保管 ③有害物質を排水として出さない
廃棄物を出したところ,人が処理・回収をする 何が含まれるか,どうすれば処理できるかを知っている ②有害物質,廃液はできるだけ無害化した上で,分別・収集・保管 水質管理室に搬入後,専門業者に処理を委託 ③有害物質を排水として出さない 排水基準はほとんどが 1 ppm以下 (1 ppm = 1 mg が 1 L の水に溶けている) 例 ベンゼンの排水基準 0.1 mg/L 水 21.5 cm 1 mm ベンゼン 1人のミスで,簡単に排水基準を超え,排水全体が汚染される 最悪の場合,理大全体で水道使用禁止,排水の放流禁止命令が出る
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酸や塩基は絶対に流しに流してはいけない!
例:塩酸を中和するのに必要な水量 約 pH6 まで希釈するには 1 M の希塩酸 1 mL では 1 m3 の水が必要 1 m 1 M の希塩酸 500 mL では 500 m3 の水が必要 8 m 12 M の濃塩酸 500 mL では 一般家庭の約13.5年分の使用量 理大の約2週間分の使用量 約335万円の上・下水道料金 6000 m3 の水が必要 18 m 約240 g の NaOH で中和 約500円
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実験器具を洗浄する際の注意事項 ● 実験器具を洗浄する際の洗浄水は, 少なくとも3回目まではポリタンクに収集し実験廃液とする(→水質管理室へ搬入) ● 4回目以降においても, 有機溶媒を使って洗浄する場合は,決して洗浄液を排水口に流してはいけない ● 器具に付着している物質および洗浄に使用する溶媒に応じて,洗浄液を分別収集する 有機物質を含まない 含まれている金属,有害物質に応じて分別 有機物質を含む 金属を含む場合は,「有機無機混合廃液」 ハロゲンを含む物質または溶媒を使用した器具の洗浄 アセトンまたはメタノールを用いて洗浄し, 1回目の洗浄液は,「含ハロゲン有機廃液」, 2回目以降の洗浄液は,「可燃性有機廃液」 有機物質を50%以上含む場合は,「可燃性有機廃液」 有機物質を5%以上含む水溶液は,「含水有機廃液」 有機物質含有量が5%以下の水溶液については個別に対応(水質管理室に相談)
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生活系で実験流しに流せるものの目安 ゼミ室(学生控室)の流しが実験流しの場合, 以下を目安としてください。 ● 実験薬品類はすべて×
● 実験薬品類はすべて× 適切な処理後,実験廃液として搬出 ● 味噌汁,カップラーメンの汁は× (有機物,窒素,リンを多く含んでいるため) 生活系流しかトイレに流す ● ジュース,牛乳は× ● コーヒー,お茶は,茶殻などの固形物をネットで取った上で,○ ● 食器を洗剤で洗うときは, あらかじめ汚れを紙で拭き取ってから少量の洗剤で洗う(○)
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