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高速放電・TCO削減型避雷器の求められる背景 モリブデン避雷器の動作原理
高価な計器類を備えながら、雷に対しあまりに無防備な施設が多く 見られます。たとえば、漁船などでは雷が近づいたらラインスイッチ を遮断しています。既存のアレスタが取付けてあっても旧式で静電 容量が大きく、雷と同族関係の信号まで吸収し、また放電ギャップ では放電遅れがひどく役に立ちません。 半導体ICを使用した電子機器を守るための雷害対策も少しずつ進 歩しているようですが、直撃に近い雷や継雷に対しては天災とあき らめている風潮があります。従来型の避雷器は、雷を受けると壊れ てしまい、交換が必要となります。辺鄙な場所に危機が設置されて いる場合には、累積費用は莫迦にならない金額となります。 このような背景の下で、避雷器に求められる要素は次の4つです: 1) 直撃雷に強く 2) 静電容量が小さい 3) 応答速度が速い 4) 素子が復元する モリブデン避雷器は左図のように複数のモリブデンが互いの表面皮膜(MoO2)を接触させあって橋を構築しています。この表面皮膜は高絶縁性の半導体ですから、この間は超微量の電流(Junction Streamer)が流れており、いつ雷が来ても速やかに通過できるように準備が出来ています。また、静電容量も2pFときわめて小さく電波を逃がす心配もありません。しかも、応答速度は写真3のように0.004usと雷を高速で大地に逃がすので、例えば保護対象となる送信機を完全に保護し雷鳴が轟く中でも交信することが可能です。 図1 挿入電流 従来型避雷器との性能比較 図2 応答電流 適用分野 ● 上下水道監視装置 ● ビルセキュリティシステム ● 公衆回線や専用回線による通信システム ●ダムの監視システム ● トンネル内通報機器 ● 船舶内電源 ● アナログ回線 ● 各種センサー ● 商用電源 ● バックアップ電源など 各種避雷器: ■2線式交流電源用 VM-2P ■3線式交流電源用 VM-3P ■直流電源用 VM-24D/48D ■データ規格信号用 VM-2D/4D ■4線式計装信号用 VM-4C ■2線式計装信号用 VM-24K ■制御信号ライン用 VM-212/224/248/312/324/348/412/ 424/448 ■5点データ通信用 VM-512/524/548 ■電話回線用 VM-TL ■同軸回線用 VM-AT-BJ/VM-AT-BC/VM-AT-NJ/VM-AT-NP 従来型の避雷器と比較すると、応答速度、漏れ電流、放電開始電圧、放電耐量ともに優れ、また、従来型は、直雷を受けると破壊し、取替えが必要となりますが、モリブデン避雷器は直雷誘導後、再復旧し機能を回復します。 販売元: ダイナフレックス株式会社 製造元: 有限会社 ベクトル
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