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モバイル通信システム(11) 「増幅器と無線周波数」 水野
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今回の講義 今回は搬送波送受信するのに必要な増幅器と、無線周波数の利用について学ぶ。 また、次回行う回線設計の準備を行う。
モバイル通信システム 今回の講義 今回は搬送波送受信するのに必要な増幅器と、無線周波数の利用について学ぶ。 低雑音増幅器(LNA: Low Noise Amplifier) 高出力増幅器(HPA: High Power Amp.) また、次回行う回線設計の準備を行う。 BER? Eb/No? C/N?
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増幅器 増幅器の基本動作 初代の電子増幅器は真空管 小さな力で大きな仕事 小さな電圧で大きな電圧
モバイル通信システム 増幅器 増幅器の基本動作 小さな力で大きな仕事 小さな電圧で大きな電圧 初代の電子増幅器は真空管 陰極(カソード)から陽極(アノード)へ電子を“飛ばす” この電子が陽極に到達すると電流が流れる 途中に格子電極(グリッド)を置き、このグリッドとカソードとの電位差でアノードに到達する電子(結局は電流)を制御 これが最初の増幅作用(3極管)動作
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真空管とトランジスタ、FET + - トランジスタ 真空管 コレクタ アノード (プレート) ベース エミッタ + グリッド コレクタ
モバイル通信システム 真空管とトランジスタ、FET + トランジスタ コレクタ 真空管 アノード (プレート) ベース エミッタ + グリッド コレクタ ベース エミッタ - - - FET ゲート - 空乏層 カソード ドレイン - ソース -
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LNA(1) 小信号を増幅するため、信号に含まれる雑音を少なくすることが重要。
モバイル通信システム LNA(1) 小信号を増幅するため、信号に含まれる雑音を少なくすることが重要。 性能指数(Figure of Merit)として、雑音指数(NF:Noise Figure)が広く用いられている。 また、同様に雑音温度(Noise Temperature)もシステム設計でよく用いられる。 (11-1) (11-2) (11-3)
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LNA(2) 回線設計の式(C/N)に出てくる[kTsysB]の Tsysを復習
モバイル通信システム LNA(2) 回線設計の式(C/N)に出てくる[kTsysB]の Tsysを復習 簡略化するためフィーダー損失(給電系損失:Lf)が無い(Lf=1)とし、さらに(11-3)式を代入すると次式となる。 (3-6) (11-4)
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LNA(3) LNAでは後段の増幅器の影響を受けないように、多段化することが多い。
モバイル通信システム LNA(3) LNAでは後段の増幅器の影響を受けないように、多段化することが多い。 多段接続した場合の、全体でのNFはフリスの公式で与えられるが、ここで、その導出方法を示す。 右辺第1項は入力された雑音が出力に現れたもので、第2項は内部から発生した雑音が出力に現れたもの (11-3-2)
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モバイル通信システム LNA(4) 3段増幅器の雑音出力を求める (11-5)
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LNA(5) LNAのNFはシステムの設計に重要 比較的近距離な通信、簡易な受信機では3~5dB(携帯電話の受信機、など)
モバイル通信システム LNA(5) LNAのNFはシステムの設計に重要 比較的近距離な通信、簡易な受信機では3~5dB(携帯電話の受信機、など) 比較的遠距離の通信で、受信電力が微弱な場合は1~3dB(衛星通信、CS/BS受信機など)
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HPA HPAの性能指数は下記のとおり 出力電力(ハンドリングパワー) 電力効率 線形性 システムに応じて設計
モバイル通信システム HPA HPAの性能指数は下記のとおり 出力電力(ハンドリングパワー) システムに応じて設計 電力効率 電力の何割が送信機の電力となるか 例:消費電力100WでRF出力が30W→効率30% 線形性 装置で扱える電力に上限がある、と言うことはそこまでの送信を要求すると様々な歪電力が発生する。 代表的なものは高調波、3次・5次歪など また、送信電力の変化が送信信号の位相歪となる場合もある(AM/PM変換歪、など) 線形性を確保するため、最大電力からバックオフして使う場合があり、その量をOBO(Output Back-Off)と呼ぶ
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モバイル通信システム
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モバイル通信システム
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無線機の免許 無線機器の操作には免許が必要 特別の場合には免許がなくとも操作できる 無線従事者の国家試験に合格し取得
モバイル通信システム 無線機の免許 無線機器の操作には免許が必要 無線従事者の国家試験に合格し取得 特別の場合には免許がなくとも操作できる 技術適合基準を満たした機器 特定小電力無線 微弱電波を用いるもの
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免許不要 免許不要 微弱電波の無線局 技術適合基準に合格した無線局 市民ラジオの無線局 特定小電力の無線局 モバイル通信システム
FMラジオが使用している周波数帯での微弱電波の定義は、規定された送信設備のアンテナから3メートル離れた地点での電界強度が500μV/m以下の状態を言います。 これだけではピンときませんが、具体的に説明すると障害物がない状態で普通のラジカセで放送を受信し、送信アンテナから半径100メートル~150メートルの範囲で受信できる状態がほぼ同等と言えます。
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モバイル通信システム 30MHz ~ 335.4MHz
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モバイル通信システム
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モバイル通信システム 335.4MHz ~ 960MHz
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モバイル通信システム
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モバイル通信システム 960MHz ~ 3000MHz
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モバイル通信システム 無線LAN(1)
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モバイル通信システム 無線LAN(2)
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電波利用料部会が最終会合,免許不要局からの徴収は結論出ず
モバイル通信システム 電波利用料部会が最終会合,免許不要局からの徴収は結論出ず 総務省の「電波有効利用政策研究会」の下部組織である「電波利用料部会」は2004年9月13日,最後の会合を開き,電波利用料制度の見直しについての検討結果をまとめた。9月24日に開催される電波有効利用政策研究会に報告される。 会合では,先立って7月22日に公開した電波利用料制度の見直しに関する最終報告書案と,それに寄せられたパブリック・コメントを基に議論が進められた。同案の最大の検討事項であった,免許不要局の扱いについては一部結論が持ち越しにされた。具体的には,無線LANやETC(料金自動収受)システムなど「他人に迷惑をかけず,保護も受けない」免許不要局からは電波利用料を徴収しないことを確認した。 一方で,今後帯域を割り当てる予定の情報家電などの免許不要局については,電波利用料を徴収すべきか否かについて,意見が分かれた。「他人に迷惑をかけ,保護も受ける無線システムなら徴収すべき」,「今後のIT振興などの観点から,政策的に免除すべき」などのパブリック・コメントが提出された。結局,会合では結論が出なかったため,徴収するか否かの判断は24日の電波有効利用政策研究会の場に委ねられることになった。 このほか,(1)需要の高い周波数帯には,無線局にも相応の電波利用料を負担してもらう,(2)徴収した電波料を無線市場育成や携帯電話サービスを受けられない地域をなくすための投資にあてる--といった報告書案の基本的な考え方は支持された。
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回線設計-準備(1) C/NとEb/Noの関係 使用周波数と波長 変調方式と多元接続方式 伝送速度 送信電力 送信アンテナ、受信アンテナ
モバイル通信システム 回線設計-準備(1) 雑音帯域幅 C/NとEb/Noの関係 BPSKの場合:Eb/ No=C /N QPSKの場合:Eb/ No=1/2*(C /N) 使用周波数と波長 Loss=10×log(…..) 低い周波数ほど伝搬損失(Loss)が少ない。 変調方式と多元接続方式 CDMAの場合はチップレートと伝送速度が異なる 伝送速度 使用周波数で利用可能な占有帯域がほぼ決まる。 低い周波数ほど占有帯域幅が狭くなる(混み合っている) 送信電力 実現可能な電力とする。携帯電話から10Wは無理。 送信アンテナ、受信アンテナ 実現可能な電力とする。携帯電話で40dBは無理。 受信側のLNAとシステム雑音 (11-6) ビットレート(bps)
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回線設計-準備(2) 次の表を埋めて行く 項目 ①サービス形態 回線設計とは無関係 ⑥ ⑤から得られるEb/No Eb/No: dB
モバイル通信システム 回線設計-準備(2) 次の表を埋めて行く 項目 ①サービス形態 回線設計とは無関係 ⑥ ⑤から得られるEb/No Eb/No: dB ②情報速度 bps ⑦変調方式 □BPSK: -0dB □QPSK:+3dB ③占有帯域幅 □BPSK: Hz □QPSK: Hz ⑧ ⑥⑦から得られる所用C/N C/N: ④使用周波数帯 Hz 波長: m ④送信電力、送信アンテナ利得 送信電力: W Gtx: dB ⑤回線品質 BER: 1×10 ⑤受信アンテナ利得、雑音指数 Grx: dB Nf: dB
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回線設計-準備(4) モバイル通信システム C/N = EIRP - Loss + Gant - kTsysB (dB) 3-1 or
C/N = EIRP - Loss + G/T - k - B (dB) 3-2 さらに C/N = (Ptx + Gtx ) – Loss + Grx - kTsysB (dB) 3-3
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回線設計-準備(3) 例 NTTドコモ FOMA
モバイル通信システム 回線設計-準備(3) 例 NTTドコモ FOMA 次の表を埋めて行く 項目 ①サービス形態 回線設計とは無関係 ⑥ ⑤から得られるEb/No Eb/No: 6.8 dB ②情報速度 3.84 Mbps ⑦変調方式 □BPSK: -0dB □QPSK:+3dB ③占有帯域幅 □BPSK: Hz □QPSK:5M Hz ⑧ ⑥⑦から得られる所用C/N C/N: 9.8 dB ④使用周波数帯 1.9 GHz m ④送信電力、送信アンテナ利得 送信電力:4W/36dBm Gtx: dB ⑤回線品質 BER: 1×10 ^-3 ⑤受信アンテナ利得、雑音指数 Grx: 0 dB Nf: 5 dB
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「『サービスエリア』ってなに?」 電波の性質を少し考えましょう 電波は周波数(波長)が違うと性質が異なります
モバイル通信システム 「『サービスエリア』ってなに?」 電波の性質を少し考えましょう 「サービスエリア」ってなんだろう ある電波を使って通信が出来る地域、地理的広がり サービス提供会社、サービスの種類によって違う 「サービスエリア」に違いがあるのはなぜだろう 「サービス」に対する提供会社の考え方の違い 電波の波長による違い 電波は周波数(波長)が違うと性質が異なります 低い周波数(例;ポケベル);遠くまで届く、家の中にも進入しやすい 高い周波数(例;衛星放送);遠くに伝わるまでの間に、電波が弱くなる。直進性が高く、見えない所には届かない。 30MHz 335MHz 960MHz
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各種誤り訂正方式の符号誤り率特性 QPSK理論値 ビタビ復号 (R=1/2, K=7 軟判定) ビタビ復号 (R=1/2, K=4 軟判定)
モバイル通信システム 各種誤り訂正方式の符号誤り率特性 ビタビ復号 (R=1/2, K=7 軟判定) しきい値復号 (R=7/8, K=384) ゴーレイ符号 (24、12) BCH符号 (127, 113) ブロック符号 畳込み符号 BCH符号 (15,7) ビタビ復号 (R=1/2, K=4 軟判定) ビタビ復号 (R=1/2, K=7 硬判定) QPSK理論値
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