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(MONTHLY WEATHER REVIEW 1991) CHUAN-YONG CHANG AND MASANORI YOSHIZAKI

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Presentation on theme: "(MONTHLY WEATHER REVIEW 1991) CHUAN-YONG CHANG AND MASANORI YOSHIZAKI"— Presentation transcript:

1 A Numerical Study of the Mesoscale Convective System Observed Okinawa Islands in June 1987
(MONTHLY WEATHER REVIEW 1991) CHUAN-YONG CHANG AND MASANORI YOSHIZAKI 2004年9月3日 野村真奈美

2 Introduction A mesoscale convective system (MCS) that developed early in the morning of 6 June 1987 over Okinawa Island . Observation analysis →Akaeda et al.(1991) 1987年6月6日早朝 メソスケール対流システムが沖縄島に発生した。 ドップラーレーダーによる観測結果は赤枝et al.に記述 沖縄はここ。 左の図はそのときのPPIのエコー分布。 このMCSの発生、発達過程において興味深い点が2つ。

3 Leeside convection This study Privailing wind Banta and Schaaf (1987)
at low levels →south easterly まずひとつ。 このときの下層風は南東風で、対流システムは島の風下側に島の走行と平行に発生したこと。これは地形の影響で起きたのかどうか。ということ。 島の風下側で対流が発生するメカニズム  これまでの研究では  BANTA & SCAHff(1987)でいろいろ紹介されている。 境界層でできる収束域 山の頂上から降りてくる風と、サーマルによって強化された山の斜面をあがる風との収束によってできるもの。 早朝にみられた。 ひとつは山の谷筋に収束ができて山を越えて対流が発生するもの 山を回る気流が風下側で合流して対流を起こすもの 今回の事例ではどのような影響で対流が起きたのかということが疑問。 Akaeda et al.(1991) What is the mechanism?

4 The leeside convergence zone (Banta(1984))
ロッキー山脈で風上側をサーマルによって強化された山を上る流れが日の出から2時間後にみられたことを示した。この風が山の頂上から降りてくる風と収束をつくり、山の風下側に収束域を形成した、このような収束域ができるのに逆転層が関係しているということが言われている。 山の谷を上る風というのは地表面の熱で起こる。

5 The evolution of the system
The MCS has two stages of evolution. Stationary Orographical effect? 二つ目 この対流システムははじめは線状でほとんど停滞していた。個々のセルは山の尾根に沿って北東方向へ進んでいた(新しい対流は古いセルの南西側にできてた) で山を越えると南東方向へ伝播をしていった。 伝播するステージでのシステムの構造 対流エコーはエッジに沿ってみられた 鉛直構造は中層に収束、上層、下層に発散域が見られ、スコールラインの構造とよく似ていた。 このステージの変化について地形の効果というものが見られたのか?という疑問。 Propagate rapidly eastward

6 In order to solve the following two questions, using
Objective In order to solve the following two questions, using a two-dimensional cloud model, a series of simulations were performed regarding the formation and evolution of the MCS. Why did the system form in the leeside of the mountain? Did it form accidentally or was it orographically forced to form in spite of the relatively low mountain height ? このような2つの疑問に答えるために、 2次元の雲モデルを使用し、MCSの形成と発達過程について解析を行った。 Did the transition from the stationary stage to propagating stage has a anything to do with orographically?

7 Model and environmental fields
A two dimensional compressible model developed by Yoshizaki and Ogura (1988). Terrain following coordinates The variables wind velocity (u,v,w), pressure p potential temperature θ mixing water ratios of water substances (water vapor, cloud water, rain) Warm rain process The mountain shape is smooth with a single peak. (along the X1X2 line ) まず、モデルの概要と、用いた環境場について説明します。Yoshizaki&Ogura1988を発展させた二次元圧縮モデルを用いています。変数は~で、暖かい雨のみを含みます。山の傾斜はひとつだけピークを持ちます。高度はこのような式を用いています。 Hmaxは山の高さ、xは水平方向の座標、Xhはその半分の幅です。X方向の領域360kmで 鉛直方向はグリッド感覚63mでモデルのトップは21kmです。 The elevation of the terrain surface zS = HMAX exp [-(x/xH)2] Domain the x direction 360km Vertical direction Grid interval 63m The model top 21km

8 Model and environmental fields
次に環境場について。 左側は観測で得られた気温と露点温度の鉛直プロファイル。通過9時間前のがこっちで通過後がこっち。右端は島の走向に直交する風の鉛直プロファイル。風は通過する前の分布。 実際の観測では950hPaに逆転層。5km以下にシアー。 ジェットが900hPa付近で7m・s。 風については今回の実験ではこのプロファイルを用いた。 地形効果を強調するために地表の風を強く設定。 予備の実験で観測されたデータをイニシャルの場として与えたところ、安定乾燥で対流が立たなかった。 よって2100のデータはイベントの発生前の環境場であったとはいえないと考えられる。 ちなみにこのときの那覇の地表の気温と露点温度分布は このようになっており、イベントが始まる直前の状態は21JSTよりも暖かく、湿っていた。 よって実験では下層をより湿らせ不安定にしたこちらのプロファイルを用いた。

9 Model and environmental fields
Table1は感度実験の設定をまとめたもの。 山の高さと環境場の違いをみていく。 山の高さを変えるときは、このような設定で 鉛直プロファイるはAを用いた。 環境場はS1で逆転層を S2で780hPa付近の湿潤層をなくすようにした。 (CNTLはakaeda et al.でのMCSを再現するための実験。)地表の熱は含まない。地形の効果だけをみるため。H0だけサーマルを与えた。) シミュレーションの時間はすべて7時間。

10 Results of the CNTL simulation
1. A time-X section ・The system moves   right ward very slowly. ・Individual cells move leftward. ・The system has two   stages of evolution. MCSの再現結果についてみていく。 図3はX方向の時間変化を示す。 縦軸は時間です。右側が風上、左が風下。 この図で0線は山の頂上を示す。 2.5hから風下側に降水域がみられる。ゆっくり右側へ動いている。 山の頂上を越えた4h後から右側へ伝播していく。伝播の速さ4.5m・s システムは2つの発達過程をもっていたことがわかる。 観測結果と一致する。 Stationary stage Propagating stage leeside upwind New cells form at the leading edge. Speed 4.5 m/s

11 2. Vertical structures mountain Cloud water (solid) and rain (dashed)
2つの発達過程について、それぞれの鉛直構造をみていく。 図4は上から風、降水と雲水、温位の偏差の分布を示す。縦軸が高度、横軸はX方向を示す。温位の偏差の図には、偏差が4K以下と4K以上のところに陰影がついてます。ここがU方向の風速の0線です。 停滞ステージでは風下側に深い雲、上昇流が直立。一般風と降水域からのoutflowがぶつかる。山の上に収束域ができている。 伝播ステージでは 傾いた古いのと直立した新しいセルがみられる。マルチセル型の構造をしている。新しいセルは風上側ではエッジに沿って発達している。 下層では冷たい空気が密度流として山を降りていく様子が見られる。山の高さよりも密度流が高いことがわかる。 スコールラインとよく似ている。 Cloud water (solid) and rain (dashed) Deviation of potential temperature H H H L

12 Comparison with the observation result
次にシミュレーションの結果と観測で得られた結果の比較をしていく。 伝播のステージでの実験結果から。 上がFovell&Oguraで用いられた方法で計算された反射強度、したは動径方向の風速とドップラー速度。 反射強度のコアは3km付近にみられる。アンヴィルの雲が発達してないのは、ice phaseを含まないから。 このように降水域には中層に収束、上層、地表に発散がみられ、実験結果の特徴は観測結果と対応している。 降水量と気温と露点温度についても同様に見ていくと、気温の変化は降水があるときの下がりかたも対応している。若干降水量が多いが分布はよく似ている。 このようにakaeda et al.で観測されたMCSと同じような特徴を再現できたといえる。

13 Sensitivity of the MCS to the mountain height
次に感度実験の結果について示す。 まず山の高さを変えた場合について見ていきます。 この図は横軸X軸、縦軸は時間です。0線は山の頂上。 山の高さ0m、400mのときは停滞期と伝播期が見られた。H0ではCNTLのときと同じように4.5m・sの伝播速度だった。H4では停滞期が長くて伝播期への変化がはっきりしている。伝播期のMCSの振る舞いはCNTLとよく似ている。H8はこの計算時間ではずっと停滞していた。 この結果から、山が高いときの実験では伝播期は見られず、低いときの実験では停滞期と伝播期が見られることが示された。 停滞期と伝播期への変化がはっきりわかるH4の場合について、コールドプールや風が山を越えていく様子などから変化の過程を詳しく見るために鉛直構造をみていく。 ・The high-mountain simulation  The model MCSs stay near the mountain without propagation. ・The low-mountain simulation The model MCSs have stationary and propagating stages in their evolution.

14 Vertical structures in the H4 simulation
time Stationary stage The mountain ・forced lifting to  the MCS in the  upwind side 左はθの分布、右は降水と風速の分布。横軸はX軸。 縦軸は高度で、こちらに時間は進んでいく。 降水域の分布から2つのステージの違いがはっきりわかる。 このケースでは、風上側にMCSの強制上昇がみられ、コールドプールが風下側の降水域の下にできた。アウトフローが広がるのが風下側でブロックされた。システムが進行するには密度流が形成される必要がある。その密度流を作るコールドプールの積み重ねには時間がかかる(2時間くらい)ということがこの絵からわかる。(だからH0のシュミレーションでも停滞期がみられた。) このような地形効果が、停滞期を持続させた。 伝播期には密度流が地形効果に打ち勝って山を越えて降りていく。これに対応してMCSは右側に伝播していく。同じような振る舞いがH0でもみられた。 H8は山の密度流が越えられず、停滞しつづけた。 風上側のコールドプールの形成過程が、停滞期を持続させ、顕著にしたといえる。 ・block the outflow spreading in the leeside. Propagating stage The density current overtakes the orpgraphic effects.

15 Sensitivity of the MCS to the environmental field
次に環境場に対する感度実験についてみていく。 ここでの目的はなぜ最初の対流が風下側で発生したかを明らかにすることです。 図の説明。左は950の逆転層なし。右は下層780hPaの湿潤域なし。 地表付近に逆転層があったけどこれをなくしてもCNTLと同じような降水の分布はみられる。 780hPa付近の湿潤層をなくした場合は降水域が発生するのが遅れている。 このことから下層の湿潤層が風上側でシステムを形成するうえで必要で、逆転層は必要ではないといえる。 S1とS2では発達のしかたがかなり異なる。 次に、この原因を見るために、ドライモデルを使用し、水蒸気の寄与を調べた。このときはbのプロファイルを用いて行った。 S1 S2 The moist region near 780 hPa is crucial for the system to form in the lee side, while the inversion near the surface is not.

16 Sensitivity of the MCS to the environmental field
Examine the moist distribution by using the dry model Hmax= 400m, 200m Features are similar to Hmax=800m. Region A is more humid. Fig10は上から風、鉛直速度、相対湿度の分布。 山の高さは800mにした。これは山岳波を強調するため。 3時間で定常状態。 結果をみると、強い上昇流は山の傾斜面と風下側の高度1から3km付近にみられる。 AとBは湿潤域を示す。いずれも逆転層より上にみられる。対応しますね。上昇流の強いところと。 だから逆転層がなくても対流は立ったと考えられる。 200mと40mのときのシミュレーションでも同様な特徴が見られたが、Aの領域がより湿潤だった。 CNTLやH4でAとB領域両方で雲は見られたけどAで雲が深くて活発に発達したのはこのためである。 これらの結果から対流が発達したのは山岳波の強制によるものだということがいえます。 Deep convection can develop in the leeside by forcing associated with mountain waves. Hmax = 800m X

17 Conclusion Using a two-dimensional cloud model, a series of simulations were performed to answer two questions regarding the formation and evolution of the MCSs that occurred in the early morning of 6 June 1987 over Okinawa Island. 山岳波によってできた上昇流による気塊の持ち上げにより、下層から中層の空気が飽和し対流が発生した。 ただし、イニシャルのコンディション下層をより湿らせ、不安定にした場合。 1. Why did the system form in the leeside of the mountain? Ascending motion associated with mountain-induced waves made the low-to midlevel air saturated in the leeside and the model convection formed there. ( The model was able to produce deep convection only when the observed sounding was modified to make the lower atmosphere more moist and unstable. )

18 Conclusion 2. Why did the system undergo two stages of evolution ( the stationary and propagating stage ) ? ・The convective system stayed leeside until the cold pool beneath the cloud base deepened sufficiently and overtook the orographic effects. ( Forced lifting , damming of the cold pool ) ・The cold air overflowed the crest of the mountain and system started propagating. 対流が一度たてば、雲低下に山を越えるほどの十分な深さのコールドプールが形成されるまで、システムは停滞を続ける。 風下側でのコールドプールの形成と地形の効果が停滞期を持続させ、顕著なものにする The formation of the cold pool in the leeside of the mountain and orographic effects make the stationary stage longer and remarkable.


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