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基本情報技術概論(第5回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
2008/5/22 基本情報技術概論 (第5回) アルゴリズム と データ構造 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史 2008/01/23
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前回の復習 (ソフトウェアの基礎) データ構造 … データをどのように記憶するか 基本的なデータ構造 配列 (array)
前回の復習 (ソフトウェアの基礎) データ構造 … データをどのように記憶するか 基本的なデータ構造 配列 (array) リスト (list) 30 50 20 A [1] 30 A [2] 50 A [3] 20 … ・ データを順番に並べる ・ 添え字でアクセスする ・ となりの要素の位置を ポインタとして持つ
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前回の復習 その他のデータ構造 スタック (stack) 待ち行列 (queue,キュー) 木 (tree) 来週 enqueue push
pop 30 30 50 50 20 dequeue 20 3 ・ L I FO ( Last-In First-Out ) ・ F I FO ( First-In First-Out ) 木 (tree) 来週
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1つのスタックだけを用いて出力可能なデータ列はどれか ア. イ. ウ. エ. (H16年度 春) A, D, B, C B, D, A, C
練習: スタック A, B, C, D の順に到着するデータに対して、 1つのスタックだけを用いて出力可能なデータ列はどれか ア. イ. ウ. エ. (H16年度 春) A, D, B, C B, D, A, C C, B, D, A D, C, A, B ウ A B C A B C A B ウ A A B A D A D A
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アルゴリズム アルゴリズム 問題を解決するための、有限ステップからなる手順 自然言語や、流れ図(フローチャート)で示す 生協に行く
棚のチョコレートを手に持つ レジに行く 財布から代金を払う お釣りがあれば、受け取る チョコレートを食べる 開 始 1 → i Yes i > n No Yes A(i) = K No 探索成功の処理 探索失敗の処理 i + 1 → i 終 了
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流れ図 (フローチャート) 制御の流れを図で表したもの 基本的な記号 繰り返しの開始と終了 (ループ名、終了条件を 開始や終了 記述) 処理
参考: その他の記号 処理の流れ データの入出力 条件に応じて、 次の処理を変える (分岐条件を記述) 書類を印刷 ディスプレイに表示
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アルゴリズム: 線形探索 (linear search)
________________ 配列を先頭から順番に探索する 探索キーと同じキーが 配列の中に見つかれば 探索成功 最後まで行っても 見つからなければ 探索失敗 探索キー (探索データ) 70 A [1] 30 A [2] 50 A [3] 20 A [4] 70 A [5] 10 …
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アルゴリズム: 線形探索 (linear search)
配列を先頭から順番に探索する n 100 開 始 n: 配列の要素数 K: 探索キー K 70 1 → i i Yes A(i) = K No A [1] 30 i + 1 → i A [2] 50 Yes A [3] 20 i > n No A [4] 70 探索失敗の処理 探索成功の処理 A [5] 10 終 了 …
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アルゴリズムの性能評価 計算量 (時間計算量) 大きさ n の入力に対して、 最悪の場合に必要な計算時間 例) 線形探索 A [1] 30
50 最悪の場合、 n 個全部 調べてね A[1] の探索は簡単だから アルゴリズムの 計算時間は一瞬? A [3] 20 A [4] 70 A [5] 10 …
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アルゴリズムの性能評価 計算量 (時間計算量) 大きさ n の入力に対して、 最悪の場合に必要な計算時間
O (オーダ)表記をして、定数倍は無視する 例) 線形探索 ・ 最悪の場合、n 個全部調べる ・ 1個調べるには、3つの処理 計算時間 = 3 n … O(n)
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アルゴリズム: 2分探索 (binary search)
________________ キーがソートされた配列に対し、高速に探索できる 探索キーと配列中央のキーを比較 A [ ] 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 1 2 5 10 35 50 70 100 110 150 190 191 200 300 400 探索キー 70 同じなら 探索キー < 中央のキー 探索キー > 中央のキー … 探索成功 … 前半分を探せばよい … 後半分を探せばよい
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アルゴリズム: 2分探索 (binary search)
K: 探索キー n 15 開 始 K 70 1 → L n → H L → M L + H 2 (小数点以下 切り捨て) M > = H A(M) = K < A [1] 1 探索成功の処理 M - 1 → H M + 1 → L A [2] 2 A [3] 5 No A [4] 10 L > H A [5] 35 Yes A [6] 50 探索失敗の処理 A [7] 70 終 了 …
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アルゴリズム: 2分探索 (binary search)
計算量 1回調べるごとに、探索範囲は半分になる 最悪でも、log 2 n + 1 回調べれば良い 計算量は O( log n ) A [ ] 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 1 2 5 10 35 50 70 100 110 150 190 191 200 300 400 探索キー 70
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補足説明: 2 n と log 2 n 0 回 1 0 回 1 回 2 回 3 回 4 回 5 回 6 回 log 2 n 回 … 1 2 4 8 16 32 64 2 倍 n 2 倍 1 回 2 2 倍 2 回 4 2 倍 3 回 8 2 倍 4 回 16 2 倍 5 回 32 2 倍 6 回 64 2 倍 … … 2 倍 n 回 2 n
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アルゴリズムの性能評価 (比較) 計算量 (時間計算量) O (オーダ)表記をする 例) 線形探索 O( n )
アルゴリズムの性能評価 (比較) 計算量 (時間計算量) O (オーダ)表記をする 例) 線形探索 O( n ) 2分探索 O( log n ) O(1) < O( log n ) < O( n ) < O( n log n ) < O( n2 ) < … 50 40 n2 n log n n 30 20 10 log n n 10 20 30 40 50
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アルゴリズム: バブルソート (隣接交換法)
アルゴリズム: バブルソート (隣接交換法) ________________ 隣り合うデータを見比べて、大小関係が逆なら交換 確定 小 20 20 20 20 1 大小がバラバラ 30 30 30 1 20 バラバラ 5 5 1 30 30 10 見比べて交換 1 5 5 5 大 1 10 10 10 10 1 1 1 20 20 5 確定 … 30 5 20 バラバラ 5 30 30 10 10 10
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アルゴリズム: バブルソート (隣接交換法)
基本情報技術概論(第5回) 2008/5/22 アルゴリズム: バブルソート (隣接交換法) 計算量 1 確定 1 1 1 20 5 確定 5 5 … n 個 30 20 10 確定 10 5 30 20 20 10 10 30 30 1個目を確定させるのに 比較が n – 1 回 2個目 n – 2 回 3個目 n – 3 回 … n - 1 個目 1 回 … 全部で O( n2 )
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配列 A[ i ] ( i = 1, 2, ..., n ) を、次のアルゴリズムにより
練習: ソート 配列 A[ i ] ( i = 1, 2, ..., n ) を、次のアルゴリズムにより 整列(ソート)する。行 2 ~ 3 の処理が初めて終了した時、 必ず実現されている配列の状態はどれか。 1. i を 1 から n – 1 まで 1 ずつ増やしながら 行 2 ~ 3 を繰り返す 2. j を n から i + 1 まで 1 ずつ減らしながら 行 3 を繰り返す 3. A[ j ] < A[ j – 1 ] ならば、A[ j ] と A[ j – 1 ] を交換する (H19年度 春) ア ア. ウ. A[ 1 ] が最小値になる A[ n ] が最小値になる イ. エ. A[ 1 ] が最大値になる A[ n ] が最大値になる
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アルゴリズム: マージソート (併合ソート)
アルゴリズム: マージソート (併合ソート) ソートされた2つの列 → 1つにマージ(併合)するのは簡単 (各列の先頭を見比べながら、小さい方を取っていく) 1回のマージの実行時間は、要素数に比例 5 20 25 50 1 10 30 40
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アルゴリズム: マージソート (併合ソート)
アルゴリズム: マージソート (併合ソート) 5 25 50 20 30 40 10 1 5 25 50 20 30 40 10 1 分割 5 25 50 20 30 40 10 1 5 25 50 20 30 40 10 1 5 25 20 50 30 40 1 10 マージ log n 段 1 段に O( n ) 時間 → 全部で O( n log n ) 時間
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1つのスタックだけを用いて出力可能なデータ列はどれか ア.
練習: スタック A, B, C, D の順に到着するデータに対して、 1つのスタックだけを用いて出力可能なデータ列はどれか ア. (H16年度 春) A, D, B, C B C A A B B C D B C D
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1つのスタックだけを用いて出力可能なデータ列はどれか イ.
練習: スタック A, B, C, D の順に到着するデータに対して、 1つのスタックだけを用いて出力可能なデータ列はどれか イ. (H16年度 春) B, D, A, C A B A B A C A A C D A C D
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1つのスタックだけを用いて出力可能なデータ列はどれか エ.
練習: スタック A, B, C, D の順に到着するデータに対して、 1つのスタックだけを用いて出力可能なデータ列はどれか エ. (H16年度 春) D, C, A, B A B C D A B C A B A A B C D A B C
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ループの中の比較回数を減らす n 100 n: 配列の要素数 K: 探索キー 開 始 K 70 i 1 → i K → A(n+1) Yes
アルゴリズム: 番兵付き の 線形探索 ループの中の比較回数を減らす n 100 n: 配列の要素数 K: 探索キー 開 始 K 70 i 1 → i K → A(n+1) Yes A [1] 30 A(i) = K Yes No i > n A [2] 50 No A [3] 20 i + 1 → i A [4] 70 探索成功の処理 探索失敗の処理 A [5] 10 終 了 …
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アルゴリズム: 線形探索 (linear search)
配列を先頭から順番に探索する n 100 開 始 n: 配列の要素数 K: 探索キー K 70 1 → i i Yes i > n A [1] 30 No Yes A [2] 50 A(i) = K A [3] 20 No 探索成功の処理 探索失敗の処理 A [4] 70 i + 1 → i A [5] 10 終 了 …
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この文面は、TOKYO TECH OCW の利用 条件を参考にしました
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この powerpoint ファイルの著作者 堀山 貴史 改変等を加えられた場合は、お名前等を追加してください 図の著作者 p. 4, 7, 9, 10, 11, 13, 18, 22 ~ 24 クリップアート : Microsoft Office Online / クリップアート その他 堀山 貴史
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