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Published byAmelia Pluta Modified 約 5 年前
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振動分光・電気インピーダンス 基礎セミナー 神戸大学大学院農学研究科 農産食品プロセス工学教育研究分野 豊田淨彦
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(vibration spectroscopy)
講義 Ⅰ 振動分光法 (vibration spectroscopy) 2
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物質の電磁波周波数特性 周波数特性
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分子の回転
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配向(双極子)分極 原子が結合して1つまたは複数の電子を共有すると、分子が形成される。
こうした電子の再配置により、電荷分布に不平衡が生じ、永久双極子モーメントが発生する。これらのモーメントは電界がない場合はランダムに配向するので、分極は生じない。 電界Eにより電気双極子に対してトルクTが生じ、電気双極子が回転して電界と平行になり、配向分極が発生する(図)。電界により配向が変わると、トルクも変化する。双極子の配向に伴う摩擦は、誘電損失に寄与する。双極子の回転により、εr‘と εr“の両方が緩和周波数で変化する。これは通常、マイクロ波領域で発生する。 水は強い配向分極を有する物質の1つ。
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分子の回転1(rotation) L = Iω 二原子分子の回転運動に関して考える。
今、分子を重心からr1及びr2離れたm1およびm2の質量の質点から構成されるとする。この二質点の距離が固定された剛体と仮定する。(剛体回転子) この系において、慣性モーメントIは、 である。r1、r2は重心からの距離なので、 m1r1 = m2r2である。よって、換算質量 を使うと慣性モーメントは と書ける。上の式から、この系の運動はある中心軸に対して質量μの物体の回転運動と同じであることがわかる 古典力学の回転運動から、角運動量Lは L = Iω であり、回転運動のエネルギーは となる。
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分子の回転2(rotation)
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原子分極 結合の強さ 原子分極は、電界を印加することにより隣接する陽イオンと陰イオンが「広がる」ことにより発生する。乾燥した固体では、これらはマイクロ波周波数においては支配的な分極メカニズムだが、実際の共振ははるかに高い周波数で発生する。赤外/可視光線領域では、軌道電子の慣性を考慮する必要がある。 原子は、ばね-質量系に似たダンピング効果を持つ発振器としてモデリングできる(図)。発振振幅は、共振周波数以外の周波数では小さくなる。共振よりずっと下では、電子メカニズムと原子メカニズムは常にεr‘にごくわずかしか寄与せず、ほとんど損失はない。共振周波数は、 εr‘の共振応答と εr “の最大吸収のピークにより特定できる。共振より上では、これらのメカニズムによる寄与はなくなる。
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電子分極は、電界によって原子核を取り囲む電子に対して原子核が変位することにより、中性原子で発生する。
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講義 Ⅱ 中赤外分光法の原理と応用 14
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脂肪酸の測定法 中赤外分光法の原理と応用 図6 電磁波のスペクトル 15
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分子構造の見方 分子の構造はバネのような伸縮や角度の変化を伴う緩やかに拘束された原子間の結合から成り立ち、絶えず振動しています。分子に赤外光を照射し、赤外光の振動周期と原子の振動周期が一致すると、個々の原子は赤外光のエネルギーを吸収して、振動周期に相当する波長に吸光度のピークを持つ赤外線スペクトルが得られます。 16
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各種の振動様式 (伸縮振動・変角振動) 伸縮振動(対称) 変角振動(はさみ) 変角振動(ひねり) 17
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Infrared Spectrum of Carbon Dioxide
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ある振動遷移が 赤外線を吸収して状態遷移できるか否か? (選択律)
ある振動遷移が 赤外線を吸収して状態遷移できるか否か? (選択律) C 赤外不活性 O O d+ O d- d- 赤外活性 2143cm-1 O O C O C d- d+ d+ d- d- O O C O C d- d+ 振動する 電場ベクトル =赤外線 赤外活性 667cm-1 双極子モーメントがある基準振動により変化すればその基準振動は赤外活性
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振動に影響する要因
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Absorption Regions
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中赤外光の吸収による 物質の同定・定量 ポイント 図 中赤外分光法の測定原理 分子の振動 フーリエ変換 検出器 光源 照射 透過(反射)
吸光度 波数 化学構造に基づく 固有のスペクトル 分子の振動 ・伸縮振動(4000~650cm-1) ・変角振動(1550~550cm-1) 図 中赤外分光法の測定原理 23
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吸光度Aから測定物質濃度cを知る方法 Aは吸光度、αは吸収係数、εはモル吸光係数、cは媒質のモル濃度 図 10 光の吸収と透過 24
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図 11 赤外吸光度スペクトル(抽出脂質・生脂肪)
中赤外吸光度スペクトル 図 11 赤外吸光度スペクトル(抽出脂質・生脂肪) 25
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IRスペクトルから何がわかるのか 同定ができる 構造の特徴がわかる 既知のスペクトルと比較して、同定及び確認がで きる
不純物の有無を確認できる 構造の特徴がわかる 多重結合や官能基の有無 シス-トランス異性 環の置換位置 水素結合による相互作用
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(a.抽出脂質・ステアリン酸、b.抽出脂質・オレイン酸、c. 生脂肪・ステアリン酸、d. 生脂肪・オレイン酸)
実測値と計算値の比較 図 12 測定値とPLS計算値の比較 (a.抽出脂質・ステアリン酸、b.抽出脂質・オレイン酸、c. 生脂肪・ステアリン酸、d. 生脂肪・オレイン酸) 27
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脂肪と牛肉の脂肪酸組成 脂肪の主成分 28
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代表的な脂肪酸の例 29
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