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Winston cone を用いた チェレンコフカウンター
2005/12/19 年末発表会 山中卓研究室M2 相沢 智
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目次 1.動機 2.Winston coneについて 3.3次元Winston coneの問題点
5.結論・展望
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1.動機 チェレンコフ光 屈折率n θ 荷電粒子 チェレンコフ光の光子数‥‥‥ 1-1/β2n2に比例。
チェレンコフ光の角度θ‥‥‥cosθ=1/βn。 →nが大きければ、角度が大きくなる。 チェレンコフ光が発生し、放射体外に出る条件 sinθ<1/n<cosθ →θ<45° 多くのチェレンコフ光子を得るため、θ=40°のチェレンコフ光を選別して集めることを考える。
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θ=40°では、1.305<n<1.556 →水(n=1.33)を放射体とする。 水(n=1.33) 57.34° 40° 1GeV n=1 1cm 簡単のため、放射体の厚さは1cm、粒子は1GeVとする。 →多重散乱:Δθ=0.13° θ=40°±0.1のチェレンコフ光のみを集めるとする。
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特定の角度の光を集める方法‥‥‥球面鏡を用いる。
rd 黒:θ=40° 赤:θ=40.1° 青:θ=40.2° 緑:θ=39.9° 紫:θ=39.8° R=1 焦点 R rd R/2 r0 r0 57.34° 球面鏡では、角度が大きな光を集めるには適さない。
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Winston cone ‥‥‥ ある角度Θ以下の光を集め、θ=Θの光は必ず出口の縁を通る構造。(2次元) 大きな角度の光を集めるには、Winston coneが有効と考えられる。 θ=40°のチェレンコフ光の集光に最適なWinston coneをデザインする。 ↓
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2. Winston cone について Winston coneの集光原理 放物線 放物線の反射
軸に平行に入射した光(太線)は、反射点によらず焦点に向かって反射する。 反射点がその光と同じ位置であり、接線に対して、より浅い角度で入射した光(細線)は、放物線寄りに向かう。 放物線の軸 焦点
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一部を切り取っても、反射の仕組みは変わらない。
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一方の放物線の焦点が、もう一方の放物線の終端になるように組み合わせれば、平行線と放物線の軸とのなす角と同じ角度の光は必ず焦点を通る。
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Winston coneの構造 放物線の接線がcone軸に平行になるように長さをとる。 →入口の面積が最大となる。 Winston coneの構造は、Θとaによって決まる。 b=asinΘ a Θ coneの軸 出口 入口 L=(a+b)cotΘ
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3.3次元Winston coneの問題点 57.34° 40° rout rin a=1 n=1 水(n=1.33)
Θ=57.34°の時、θ=40°チェレンコフ光が集光される場合、されない場合でのrin、routのとりうる値を調べる。
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2次元の場合とは異なる特徴 射出位置が出口の中心に近づく場合がある。 集光されない場合がある。 rout rin rin 黒:集光される 赤:集光されない
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解決策 方法1.Winston coneの出口側を削る。 方法2.Θを大きくする。 θ=40°でのzm zm zm
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方法1では、変形させたためにカットすべき角度の光が集光される可能性がある。
→方法2を採用。
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4.用いるWinston coneのデザイン θ=40°で集光されない場合にとりうるrin rin
Θ=57.64° Θ=57.54° Θ=57.44° Θ=57.34° Θ=58.34° Θ=58.24° Θ=58.14° Θ=58.04° Θ=57.74 Θ=57.94° Θ=57.84° rin Θを大きくすると、集光されない場合のrinの範囲が狭まる。
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集光される場合のrin、rout Θ=57.44° Θ=57.54° 黒:θ=40° 赤:θ=40.1° 青:θ=40.2° 緑:θ=39.9° 紫:θ=39.8° Θ=57.94° Θ=58.34° 横軸rin 縦軸rout rinが小さくなるにつれ、入射角によってとりうるroutの範囲に重複がなくなる。
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集光される場合、されない場合のrinの性質から、放射体の半径をconeの半径より小さくするのがよい。
→
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青:集光されない場合のrinの最小値 赤:±0.1°の角をroutで分けられるrinの最大値 rin Θ
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Θ>57.44°で、集光されない場合のrinの最小値が±0.1°の角をroutで分けられるrinの最大値より大きい。
Θ>57.44°では、±0.1°の角度をroutで区別できるrinの最大値をconeの半径に対する放射体の半径にすれば、集光できない場合もなくなる。 ↓
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反射面で反射しない光のカット→射出後に光が通過する場所
zd
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routの条件を満たした光がとりうるzd
黒:39.9°<θ<40.1° 赤:θ<39.9°または40.1°<θ (57.53°<Θ<58.23°も赤なし) 57.43°<Θ<58.23°ならば、cone内で反射しない光はzdでカットできる。
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5.結論・展望 結論 coneの半径を放射体の半径より大きくすることで、57.43°<Θ<58.23°の範囲でθ=40°±0.1°のチェレンコフ光を選別できた。 展望 Winston cone の出口側を削った場合に、カットすべきθの光を集光しうるという予想が正しいかどうかを確認する。
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