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Published byVeronika Sugiarto Modified 約 5 年前
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6.住民参加による災害情報収集技術 6.1 地域住民参加による情報収集技術の開発に関する研究 1. 研究の概要
危機管理対応情報共有技術による減災対策 6.住民参加による災害情報収集技術 6.1 地域住民参加による情報収集技術の開発に関する研究 工学院大学 1. 研究の概要 本研究では,ウェアラブルPCやGPSなどの各種ICT機器やGISを活用し,地域の一般住民から防災専門家に至るまで,幅広いユーザに対応できる柔軟性・汎用性のある防災情報収集システムを開発することを目的とする.本研究では,①専門家・市民ボランティアによる情報収集システムの開発,②一般住民による情報収集システムの開発,③遠距離情報入力システムの開発,の3つのシステムの開発を行った.本システムでは,応急対応と住民の防災活動支援システムと連携し,各種防災情報の受け渡しが行えるシステムである. 2. 専門家・市民ボランティアによる情報収集システムの開発 情報収集システムは,ノートパソコンなどの一般的なICT機器とGISを活用し,自治体職員や防災専門家からボランティアまでが簡単に扱え,さらに地域情報や防災情報などの情報登録や情報閲覧,情報管理が簡易にできるものであり,工学院大学が開発した被害情報収集システムと独立行政法人消防研究所が開発したPDA端末に用いた消防活動支援情報システムの2つの既存システムをベースに新たな機能を組み入れた情報収集システムである(図5.2-1).システムは,幅広いユーザに対応するためにイラスト型のGUI(Graphical User Interface)の装備,入力情報項目のカスタマイズ機能,様々な汎用地図への対応ができるようにしている.また,情報収集を効率化させる拡張機能を設けており,GPS(Global Positioning System)を用いたマンナビゲーション機能なども設けている.そして,減災情報共有プラットフォームへの情報配信,情報共有が可能である.以下にシステムの特徴を示す. ・調査項目のカスタマイズ機能を設けてあり,追記や変更などを簡易に行うことが可能. ・モバイル情報端末を用いることで災害現場における被害情報の収集が可能. ・情報収集だけではなく,情報の集約・集計にも利用が可能. ・市販もしくはフリーのベクトルデータ・ラスタデータ(衛星画像等)の地図利用が可能. ・特殊機器を用いることなく汎用パーソナルコンピュータで使用が可能. ・収集した被害情報をXML(eXtensible Markup Language)形式で管理し,自治体などの他のシステムとの連携が可能. ・減災情報共有プラットフォームに接続されている各種シミュレーション群との連携が可能. ・アドイン機能(アドホック通信機能,RFID読取り書込み機能,中遠距離情報収集機能) ・使用目的別のマニュアルを整備 ・ライセンスフリーとし,第三者が自由に配布することが可能. ・商用目的以外での利用に限り,拡張機能の部分のプログラムソースコード,及びDLL(Dynamic Link Library)をオープンとしている.なお,その他のソースコードは非公開である. ・本システムは,防災活動支援システムからダウンロード可能. 図6.1-1 情報収集システム(左:システム画面,右:端末)
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3. 一般住民による情報収集システムの開発 4. 遠距離情報入力システムの開発 5. 実証実験
地域住民が自ら被害情報を収集し,地域被災マップを作成できるシステム,またインターネットを活用した簡易情報収集システムを開発した.一般住民による情報収集システムを改良し,小学校区等単位の避難所を被害情報収集・伝達拠点とした,日常的な町会・自治会活動の単位での応急対応と被害情報収集の仕組みを構築した(図6.1-2) . 図6.1-2 一般住民による情報収集システムの概念図 4. 遠距離情報入力システムの開発 情報収集システムの拡張機能である遠距離情報入力システムは,双眼鏡タイプレーザー距離計を用いて,火災などで近寄れない遠方の場所や,バイク・車・ヘリコプターなどの移動体から各種情報を入力できるシステムである(図6.1-3). 遠距離情報入力システムは,以下の特徴を持つ. ・被災場所にいかなくとも高所や離れた場所から被災位置などの特定が可能 ・被災場所に行かないため,調査員の安全確保が容易 ・一箇所(高所など)から広範囲に情報収集が可能 図6.1-3 遠距離情報入力システムと利用の様子(左:システム画面,右:システム利用の様子) 5. 実証実験 平成17,18年度に豊橋市において, ①専門家・市民ボランティアによる情報収集システム,②一般住民による情報収集システム,③遠距離情報入力システム,の3つのシステムについて実証実験を行い, システムの有効性を確認した(図6.1-4) . 図6.1-4 平成18年度の豊橋市実証実験の様子
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