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「地域分娩環境確保の方策について」 その3 海野信也 私の今回の演題に関連して、開示すべき利益相反状態はありません。
第26回狛江調布府中産婦人科臨床研究会 慈恵医大産婦人科集談会 合同学術講演会 2017年2月2日 「地域分娩環境確保の方策について」 その3 海野信也 北里大学病院長・北里大学医学部産科学教授 日本産科婦人科学会医療改革委員会委員長 「周産期医療の広場」 私の今回の演題に関連して、開示すべき利益相反状態はありません。
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産科病床数について
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出生1000人あたりの 必要産科病床数の試算 絶対必要産科病床数 相対必要産科病床数(病床稼働率を勘案)
=【全自費経腟分娩入院日数/365】+【全保険入院日数/365】 =【出生数x(1-帝王切開率)x自費経腟分娩平均在院日数/365】+【出生数x保険入院日数/ 全出生数 x365】 =【1,000x(1-0.197)x6/365】+【1,000x4,856,988/ 1,003,539 x365】 =自費経腟分娩 13.2床+保険入院 13.3床 =合計 26.5床(経腟分娩平均在院日数を6日とした場合) =分娩取扱に必要な病床数 18.1床(経腟分娩平均在院日数6日 帝切平均在院日数9日とした場合)+合併症管理入院に必要な病床数 8.4床 相対必要産科病床数(病床稼働率を勘案) 病床稼働率0.8の場合 33.1床 病床稼働率0.9の場合 29.4床
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神奈川県二次医療圏別出生数・分娩数・産科病床数(平成26年)
医療圏名 平成26年出生数 平成26年分娩数 産科病床数 分娩取扱医師数 出生1000あたり病床数 分娩1000あたり病床数 分娩数/出生数 横浜北部 14812 10,710 401 85 27.1 37.4 72% 横浜西部 8469 8,173 241 55 28.5 29.5 97% 横浜南部 7499 7,089 299 82 39.9 42.2 95% 川崎北部 8052 4,449 229 43 28.4 51.5 55% 川崎南部 6343 5,580 187 42 33.5 88% 相模原 5614 5,440 189 52 33.7 34.7 横須賀三浦 4539 4,598 153 37 33.3 101% 湘南東部 5830 5,265 198 34.0 37.6 90% 湘南西部 4110 4,524 181 44.0 40.0 110% 県央 6922 6,536 214 38 30.9 32.7 94% 県西 2269 2,000 91 15 40.1 45.5 全体 74459 64,364 2,383 528 32.0 37.0 86%
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富山県二次医療圏別出生数・分娩数・産科病床数(平成26年)
平成26年出生数 平成26年分娩数 産科病床数 出生1000あたり病床数 分娩1000あたり病床数 分娩数/出生数 新川 772 850 32 41.5 37.6 110% 富山 3786 4225 149 39.4 35.3 112% 高岡 2165 2496 100 46.2 40.1 115% 砺波 833 754 27 32.4 35.8 91% 合計 7556 8325 308 40.8 37.0
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福島県二次医療圏別出生数・分娩数・産科病床数(平成26年)
平成26年出生数 平成26年分娩数 産科病床数 出生1000あたり病床数 分娩1000あたり病床数 分娩数/出生数 県北 3400 3746 166 48.8 44.3 110% 県中 4137 5235 199 48.1 38.0 127% 県南 1163 988 60 51.6 60.7 85% 会津 1823 2346 66 36.2 28.1 129% 相双 1298 712 40 30.8 56.2 55% いわき 2562 2946 99 38.6 33.6 115% 合計 14383 15973 630 43.8 39.4 111%
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富山県・神奈川県・福島県の二次医療圏別 分娩取扱自己完結率(仮称)(平成26年)
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産婦人科医の必要数について
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産婦人科医の必要数に関する試算 ー概要版-
2016年11月19日 産婦人科医の必要数に関する試算 ー概要版- 産婦人科新規専攻医数と将来における分娩取扱医師数との関係 年間90万分娩に対応するために必要な産婦人科医数の試算 公益社団法人 日本産科婦人科学会 医療改革委員会
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2020年 2025年の分娩取扱医師数試算 ー方法の概要ー 前提:病院勤務医の当直対応は54歳まで、診療所勤務医の時間外分娩対応は69歳までと仮定 産婦人科医 性別・年齢層別の人数(過去10年間) 産婦人科医 性別の新規専攻医数と25-29歳医師数(過去10年間) 産婦人科医 性別・年齢層別の勤務場所分布(2014年度調査) 妊娠・子育て中女性医師の比率 0.5(医会勤務医調査) 妊娠・子育て中女性医師の当直業務対応率推定(30%/40%/50%) 性別・年齢層別の5年後の増減率 新規専攻医数から25-29歳医師数を試算する回帰式 産婦人科医 性別・年齢層別の勤務場所比率一定と仮定 産婦人科医 性別年齢層別の人数(2015年度) 新規専攻医 350・400・450・500名の場合の2020年・2025年の性別・年齢層別産婦人科医師数試算 産婦人科医の性別・年齢層別診療従事率(2014年度) 2020年・2025年の産科診療所医師数及び分娩取扱病院当直対応ワークフォースの試算 2020年・2025年の性別・年齢層別診療従事産婦人科医師数試算
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結果:2020年度と2025年度の当直担当医師数推定 病院勤務医は54歳まで、診療所勤務医は69歳まで時間外分娩を取り扱うと仮定
分娩取扱病院勤務医数 産科診療所勤務医数 全分娩取り扱い医師数 新規専攻医総数 年度 男性 女性 合計 ワークフォース 妊娠・子育て中の女性医師の「当直業務対応率」 30% 40% 50% 現状 3080 2985 6065 5020 5170 5319 1570 341 1911 7976 350 2020 2665 3393 6058 4871 5040 5210 1399 512 7969 2025 2490 3528 6018 4783 4960 5136 1269 630 1899 7917 400 2686 3431 6117 4916 5088 5259 8028 2555 3744 6300 4989 5177 5364 633 1902 8202 450 2707 3469 6176 4962 5135 5309 8087 2621 3861 6483 5131 5324 5517 1270 634 1904 8387 500 2728 3507 6235 5007 5183 5358 8146 2687 3978 6665 5273 5472 5671 1271 636 1906 8572
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結果: 年間90万分娩に対応し、分娩取扱病院の当直医が月間在院時間を減少させ、240時間に近づけていくために必要な担当産婦人科医数の試算
結果: 年間90万分娩に対応し、分娩取扱病院の当直医が月間在院時間を減少させ、240時間に近づけていくために必要な担当産婦人科医数の試算 病院年間分娩取扱数 病院数≒必要当直医数 施設あたり当直担当医数 (推定月間在院時間) 診療所年間分娩取扱数 必要診療所医師数 6人 (262時間) 7人 (250時間) 8人 (242時間) 年間500分娩あたり当直医1名の場合 500000 1000 6000 7000 8000 400000 2000 450000 900 5400 6300 7200 2250 300000 600 3600 4200 4800 600000 3000 年間600分娩あたり当直医1名の場合 833 5000 5833 6667 750 4500 5250 500 3500 4000 年間700分娩あたり当直医1名の場合 714 4236 5714 643 3857 5143 429 2571 3429
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結果: 年間90万分娩に対応し、分娩取扱病院の当直医が月間在院時間を減少させ、240時間に近づけていくために必要な当直担当産婦人科医数の試算
結果: 年間90万分娩に対応し、分娩取扱病院の当直医が月間在院時間を減少させ、240時間に近づけていくために必要な当直担当産婦人科医数の試算 当直担当医数(推定在院時間) 年間500名 2025年予測 現状
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「産婦人科医の確保に向けた地域枠学生の卒後臨床研修に対する提言」
「産婦人科医の確保に向けた地域枠学生の卒後臨床研修に対する提言」
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都道府県は産婦人科医師の不足による地域産婦人科医療の危機的状況を打開するため、以下の施策を推進すること。
「産婦人科医の確保に向けた地域枠学生の卒後臨床研修に対する提言」 公益社団法人日本産科婦人科学会 理事長 藤井 知行 公益社団法人日本産婦人科医会 会長 木下 勝之 都道府県は産婦人科医師の不足による地域産婦人科医療の危機的状況を打開するため、以下の施策を推進すること。 地域枠の医学生が卒後初期臨床研修を行う場合、産婦人科を必修科とする。 へき地医療等への従事を義務とした地域枠の医学生についても、産婦人科専攻の選択を可能とする。
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災害時小児周産期医療の課題
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東日本大震災の経験を踏まえた 災害時小児周産期医療の課題
平成27年3月閣議決定「少子化社会対策大綱」 災害時の乳幼児の支援 「地方自治体において、乳幼児、妊産婦等の要配慮者に十分配慮した防災知識の普及、訓練の実施、物資の備蓄等を行うとともに、指定避難所における施設・設備の整備に努め、災害から子供を守るための関係機関の連携の強化を図ることを促進する。 」 日本小児科学会の提言 災害時の小児医療のネットワーク形成 災害時に必要となる物資(特殊ミルク等を含む)の供給体制 DMATや日赤救護班、JMATをはじめとする様々な支援活動との連携体制整備 厚労科研 小井土班の問題提起 災害時の小児・周産期医療システムが、現状では行政と乖離しており地域防災計画等に組み込まれていないこと 災害時の地域周産期医療体制の事業継続計画(BCP)策定されていないこと 厚労科研 呉班(研究分担者 菅原準一)の提言 医療・保健・行政活動が連動できるような災害対策ネットワークの平時からの形成 災害医療コーディネーターを中心とした災害拠点病院と総合周産期母子医療センターが連動する体制構築
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東日本大震災後の小児周産期医療領域における 災害対策の取り組み
日本小児連絡協議会(四者協)合同委員会小児災害医療対策委員会 日本小児科学会・日本小児保健協会・日本小児科医会 日本小児期外科系関連学会協議会・日本小児外科学会 日本小児集中治療研究会 オブザーバー参加: 日本小児看護学会 日本小児総合医療施設協議会 日本周産期・新生児医学会 日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会 新生児医療連絡会 日本新生児成育医学会
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2016年2月3日 第4回周産期医療体制のあり方に関する検討会 鶴和美穂先生発表資料より
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2016年2月3日 第4回周産期医療体制のあり方に関する検討会 鶴和美穂先生発表資料より
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災害時小児周産期リエゾンが担うべき機能 平時の活動内容
平成28年2月26日 厚生労働省医政局長宛 「災害時小児周産期リエゾン」設置の要望書 共同提出団体 日本産科婦人科学会・日本小児科医会・日本産婦人科医会・日本周産期新生児医学会・日本新生児成育医学会・日本保健協会・日本小児期外科系関連学会協議会・日本小児救急医学会 災害時小児周産期リエゾンが担うべき機能 被災地における小児・周産期医療ニーズの情報収集と発信 被災地外における小児・妊産婦受け入れ体制の構築 平時における小児・周産期ネットワーク構築と訓練 行政機関と連携した災害時の小児や妊産婦にかかる医療や保健課題解決 平時の活動内容 小児・周産期医療機関の診療体制(人員・対応可能な疾患など)の把握 災害時小児・周産期医療業務継続計画(災害時小児周産期医療BCP)策定の支援 地域内の災害時小児・周産期医療BCPの策定 各施設での災害時小児・周産期医療BCP策定への助言 多施設やDMAT、災害医療コーディネーターと連携した災害訓練の実施 災害時小児周産期リエゾンの認定 研修の実施
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県庁内で活動し、現場の医療機関などからの情報を収集する。
情報収集・発信 医療調整 保健活動 熊本県庁災害対策本部DMAT調整本部内 熊本地震小児地域医療連絡会 救護班の活動場所と連携 県庁内で活動し、現場の医療機関などからの情報を収集する。 得た情報を県・市、DMAT、自衛隊等と適切に共有する。 必要な医療資源を把握し、学会への派遣依頼や調整を図る。 県庁及び、現地へ赴いて得た情報を元に計画を立案する。 救護班や保健所からの情報を活用し、避難所での乳幼児、妊産婦のニーズに対し、必要な対応を図る。 医療資機材の不足を確認し、 県の担当者へつなぐ アレルギー食の手配状況を把握し、周知を図る 医療機関の被災情報と稼働情報を収集し、発信する 小児科医、産婦人科医のニーズを把握し、県を通じて学会に派遣要請をかける 被災地の医療機関を訪問し、具体的な調整を行う 行政、医療機関が意見交換をできる場を提供する 子どもの遊び場提供 妊婦の健康状態についてのアセスメントを計画して実施 乳幼児、妊婦への情報提供方法を検討して実施 2016年6月30日 第5回周産期医療体制のあり方に関する検討会 伊藤友弥先生発表資料より
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災害急性期 熊本県DMAT調整本部 医療ニーズ 搬送 DMAT隊員管理 小児周産期リエゾン (鶴和、伊藤) 小児科 (鶴和、斎藤) 新生児科
(和田) 産婦人科 (津田) 小児救急医学会 小児科学会・医会 産婦人科学会・医会
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亜災害急性期以降(4/23-) 熊本県災害医療コーディネート本部 避難所ニーズ 救護所管理 救護班管理 小児周産期リエゾン (菅原、賀来)
小児科 (鶴和、斎藤、中村) 新生児科 (和田、川瀬) 産婦人科 (津田、坂口) 小児救急医学会 小児科学会・医会 (神薗、浅野、、) ※病院、救護所での活動は、地域コーデ ィネーターの指揮下で活動 産婦人科学会・医会 (鈴木、服部) ※避難所での活動は、地域コーディ ネーターの指揮下で活動する
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リエゾンチーム撤収時 熊本県災害医療コーディネート本部 避難所ニーズ 救護所管理 救護班管理 小児科 (中村) 新生児科 (川瀬) 産婦人科
(坂口) 小児救急医学会 小児科学会・医会 (派遣医師) ※病院、救護所での活動は、地域コーデ ィネーターの指揮下で活動 産婦人科学会・医会 (派遣医師) ※避難所での活動は、地域コーディ ネーターの指揮下で活動する
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広域搬送訓練で小児周産期の訓練を実施してはどうか
災害時小児周産期リエゾンの課題 リエゾンとなる人材の養成が必要 県庁で活動できるコミュニケーション能力を有する人材 DMATや災害医療に通じた小児・周産期医療の人材 地域の小児・周産期医療体制を知っている人材 平時から連絡体制の整備が必要 周産期医療協議会で災害対策を議論 小児医療のネットワーク構築が必要 リエゾンを都道府県が委嘱できるような制度化 研修計画案を研究班の場で検討する予定 広域搬送訓練で小児周産期の訓練を実施してはどうか 2016年6月30日 第5回周産期医療体制のあり方に関する検討会 伊藤友弥先生発表資料より
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小児周産期災害リエゾン 研修会 開催日: 開催場所: 受講生 第1回 平成 28 年12月17日(土) 第2回 平成 29年2月18日(土)
小児周産期災害リエゾン 研修会 開催日: 第1回 平成 28 年12月17日(土) 第2回 平成 29年2月18日(土) 開催場所: 国立病院機構災害医療センター 受講生 募集・決定は厚生労働省から都道府県へ 1回の研修あたりの受講生は約 50 名(第1回:東日本ブロック 第2回:西ブロック) 各都道府県より2−3名の受講生を受け入れる 当初は産婦人科医・新生児科医・小児科医が対象
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2016年12月17日 第1回 小児周産期災害リエゾン研修会
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災害後長期にわたる母子支援 被災褥婦の退院先の問題 母子手帳再交付・産褥健診・乳児健診・予防接種等の継続的な母子支援
産後ケアハウスの活用等 母子手帳再交付・産褥健診・乳児健診・予防接種等の継続的な母子支援 精神的なサポートの必要性
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