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z~1の星形成銀河の性質 小西
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z~1にある銀河について -光度プロファイル -可視~近赤外SED をモデルフィットし、パラメータを得る。
いくつかのパラメータを基に銀河をグループ分けし、グループ間の違いを調べる。 z~1の星形成メカニズム(と星形成史)を解く。 ※これまでの研究等は前回の資料を参照して下さい。
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AV, Age, Ms, rest(U-V), LUV, SFRUV
使用するデータ 得られるパラメータ AV, Age, Ms, rest(U-V), LUV, SFRUV SED fitting MOSAIC ACS MOIRCS TKRS MIPS Uバンド画像 B・V・i・z画像 J・H・Ks画像 zspecカタログ 24umカタログ LIR, SFRIR n, Re Profile fitting n~1:全体がsmooth n~4:中心がsteep zspec~ , Ms>109 Msun (Ks(AB)~25に相当)のみ。
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Sample Definition 24umフラックス(有・無)と形態(早期・晩期)でサンプルをグループ分けする。 24umフラックス有の天体は銀河の年齢の分布が2局化しているので、念のためそれらも分けて進める。 24umフラックス有 ・・・ 年齢=0.3Gyrより若いか古いかで細分。 24umフラックス無 ・・・ 形態(早期・晩期)で細分。 12 (▲) 11 (●) 15 (◇) 57 (□)
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MIPS銀河とそうでない銀河での性質の比較
Ms :これまでの星形成の積分 rest U-V :4000Åbreakの顕著さ →星種族の割合 Age :(遡ることで)いつ生まれたか AV :dust extinctionの量 LUV, LIR, SFR:現在の星形成の強さ 4つのグループそれぞれが、パラメータ空間上でどう分布しているのかを比較し、性質の違いを調べる。 明るい(星質量Msが大きい)所では、MIPSかnon-MIPS (n>2.5)のみに分かれる。 Faint側(Ks>21 ~ Ms<1010 Msun)でnon-MIPS (n<2.5)が多いのは、選択効果(24umデータの深さが届いていない)の影響がある。 →1. MIPSと真に異なる銀河 2. MIPSと同種だがデータが不十分 という2種類が混ざっている。
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Ksでの光度プロファイルから得られるパラメータの比較
MIPSはほぼ全てn<2.5。 Non-MIPSは広く分布→n=2.5で細分(前述)。 同じ星質量で見ると、MIPSはnon-MIPS (n>2.5)よりも系統的に大きく、non-MIPS (n<2.5)とは同程度の大きさ。 E/S : 2-3 kpc Sab/Sbc : 2-5 kpc Scd/Sdm/Irr : 3-6 kpc 近傍銀河:
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多色SEDフィッティングから得られるパラメータの比較
どのグループも星質量が大きい程U-Vが赤い傾向。 最も赤いのは主にnon-MIPS (n>2.5)。 (同じ星質量では)MIPSはnon-MIPSに比べるとやや青いか? MIPSはage<0.3Gyrの方 (~0.6等)がage>0.3Gyr (~1.0等)より青い。 Ms~1-3x1010 Msunでは、non-MIPS (n<2.5)は同質量のMIPSと比べて青いか?
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多色SEDフィッティングから得られるパラメータの比較
MIPSは若い(~100Myr)と古い(~1Gyr)に分かれて分布(前述)。 後者はnon-MIPS (n>2.5)と同程度の年齢。 Non-MIPS (n<2.5)は100Myr~数Gyrに渡って広く分布。 どのグループも星質量が大きい程古いか? MIPSはnon-MIPSよりもextinctionが大きい。 およそAV>1 mag Calzetti’s law)。 中間赤外線のエネルギー源はdustの熱輻射であるという予想と一致。
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多色SEDフィッティングから得られるパラメータの比較
星質量の大きなnon-MIPS (n<2.5)はMIPSと同程度のLUVを持っている(AVも同程度)にもかかわらず、24umで受からないようだ。 MIPSはAge, AVの2局化の影響でLUV,corも2つに分かれている。 Dust extinction補正前 Dust extinction補正後
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多色SEDフィッティングから得られるパラメータの比較
MIPSは星質量が大きい程UVの寄与が小さい。 年齢が若い方がSFRが大きい傾向。 (SFRUV,cor=1.4x10-28 LUV,corで換算しているので、LUV,corのグラフと同じ。)
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MIPSグループの2分化:考察(1)パラメータ決定精度
赤い(紫外で暗く可視赤外で明るい)SEDは ・年齢が若く、dustが多い ・年齢が古く、dustが少ない という2つの場合が縮退しやすい。 2ヶ所に分かれたMIPSは縮退がとけていないのかもしれない。 200回のモンテカルロの分布例 Age AV モンテカルロ法でそれぞれの決定信頼性を調べてみたが、MIPSの2/3は上図のように綺麗にかたまった。 →測光誤差の範囲内ではパラメータはよく決まっているようだ。
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MIPSグループの2分化:考察(2)赤外線光度
※LIRは24umフラックスとzspecから求まる量で、SEDフィッティングとは独立なパラメータ。 同じKs等級では、age>0.3Gyrの方がage<0.3GyrよりもLIRが暗いか? (星質量を横軸にとってもほぼ同じ傾向になるが、SEDフィッティングの不定性を避けるためここではKsと比較した。) 輝線強度比やFUV/TIR比から求められたAV-LIRの関係式と比較すると、age>0.3GyrはAVが系統的に小さい。
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MIPSグループの2分化:考察(3)その他 Ksで光度プロファイルを2成分(n=1とn=4)でフィットしBulge/Disk比を調べてみたが、違いは見られなかった。 アパーチャサイズを変えて測光してみたが、U-Vの分布の傾向は変わらなかった。 MIPSのage>0.3Gyrとage<0.3Gyrは、いくつか違いの見られるパラメータはあるが、決定的なものはない。 → 2分化の原因は未だよく分からず。。。
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Ms>1.5x1010 Msunについて、各グループの平均的なSEDを比べてみる。
Non-MIPS (n<2.5)は他より紫外/可視赤外の光度差が少ない(=青いSED)。 CWW SEDテンプレート(近傍銀河を平均して求めた観測的SED)を重ねてみると、MIPSはSbc型に、 non-MIPS (n<2.5)はScd型に、non-MIPS (n>2.5)はE型によく似ている。 可視域で違いが見られるので、形態でも違いが期待できるかもしれない。 Dashed lineはCWW SED
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MIPS銀河とそうでない銀河での性質の比較まとめ
zspec~ のMs>109 Msunの銀河について、SED fittingとProfile fittingを行なった。 どのグループも星質量が大きいほど、rest U-Vが赤い傾向があり、MIPS銀河はnon-MIPSと比べてやや青い側に分布する。 MIPS銀河は年齢、dust extinctionにばらつきが見られた(SED fittingのバイアスの可能性はある)。 各グループの平均的なSEDは静止系紫外~可視で違いが見られた。Ks以外の波長で形態を調べると、星形成史について示唆が得られるかもしれない。
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