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Lanthanide Complexes Supported by a Trizinc Crown Ether
2019/7/3 Mashima Lab. Sakiko Fujiwara 私はこのようなタイトルで発表させていただきます。 まず、わたしが扱っている錯体について説明させていただいたあと、私の先行研究となる論文の紹介をさせていただき、最後に私の研究内容の概要だけお話します。
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What is Catalyst? A catalyst is a substance that increases the rare of a reaction but is not itself consume. はじめに、これから用いる用語を説明していきます。 まず触媒についてです。 触媒とは反応速度を増加させる物質の総称であり、それ自体は変化しません。 本来その反応が起こるのに必要な活性化エネルギーを下げ、反応を生きやすくします。 この図ではx,yからZが生まれるときに、これだけのエネルギーを要するものが触媒によりこれだけ低くなります。
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What is Complexes? Complexes (錯体):
a metal atom or ion is surrounded by several ligands. Ligand (配位子): an ion or molecule that can have an independent existence. 今回触媒として用いる錯体について説明します。 錯体とは、金属原子やイオンに配位子といわれるものが結合したものです。 配位子とは、単独でも存在できるイオンや分子のことです。 下に例を示します。 テトラカルボニルニッケルでは配位子はCO(カルボニル)が配位子です。 生体内の血液中に含まれるヘモグロビンなどの構成要素の一つであるヘムbと呼ばれる錯体は鉄まわりのポルフィリンと呼ばれる骨格が配位子です。 ちなみに赤色の色素で、生体内ではたんぱたんぱく質と結合して例えば酸素の運搬などをおこなっています。 クラウンエーテルと呼ばれる配位子は酸素によって金属を捕まえることができるため、有用な配位子です。真ん中の穴の大きさの違いにより捕まえる金属の大きさを決めることができます。
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Hetero-Multinuclear Complexes
Hetero-multinuclear complexes: complexes containing two or more (異種多核金属錯体) kinds of metals. a different reactivity and unique physical properties Ex) また、錯体のなかには金属を一つもつものではなく、二種類以上の金属を含む錯体も存在します。これを異種多核金属錯体といいます。 この錯体は異種金属間の協働作用により、一種類の金属しか持たない錯体と異なる反応性や物性を示すことが知られています。 例えば、2014年にwilliamsらは、シクロヘキセンオキシドと二酸化反応の交互共重合反応に対して、同じ配位子でも亜鉛を二つもつ錯体やマグネシウムを二つもつ錯体より、亜鉛とマグネシウムjを一つずつもつ錯体がより活性をしめす、つまりよく反応が進むことを報告しています。 ここでは、異種多核金属錯体の反応性を示すだけにとどめ、詳しい反応条件については割愛させていただきます。 > Williams, C. K. et al. Chem. Commun. 2014, 50, 4164.
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Lanthanide Complexes Supported by a Trizinc Crown Ether
当研究室ではよりより簡便な異種金属錯体の合成法として、鍋島先生らによって報告されたこちらのマクロサイクル配位子に着目して研究を行っております。 本配位子は環境の異なる二種類の配位場を有しており、 環状に連結した三つのN2O2配位場が金属と錯形成を行うと中央にメタラクラウンエーテルのO6配位場が形成されます。 N2O2配位場は亜鉛などの第一遷移金属と、O6配位場はイオン半径の大きい2族、3族金属との親和性が高く、 それぞれの配位場に異なる金属を選択的に取り込むことができ、異種金属錯体を容易に合成することが可能です。 今回はイオン半径の大きい金属のなかでも代表してランタノイドを示しています。 M = first row transition metal Ln = Lanthanoid
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Copolymerization by Macrocycle Complexes
当研究室では2018年にこのマクロサイクル錯体が、シクロヘキセンオキシドと二酸化炭素の交互共重合反応によりポリカーボネートを合成する反応に、高い触媒活性を示すことを報告しています。 本日はこの論文を紹介させていただきます。
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Copolymerization of CO2 and Epoxides
abundant nontoxic nonflammable 30-50% derived from CO2 biodegradable low oxygen permeability 二酸化炭素は地球温暖化の原因となる温室効果ガスのひとつとされる一方で、 豊富に存在する低毒性かつ不燃性の魅力的な炭素原料であるため、 二酸化炭素を用いる合成反応の開発は、再生可能資源の活用、温室効果ガスの削減などの観点から近年活発な研究が行われています。 中でも、こちらに示しますような、遷移金属錯体触媒を用いた二酸化炭素とエポキシドの交互共重合反応による 脂肪族ポリカーボネートの合成は、 得られるポリカーボネートが生分解性、低酸素透過性などの優れた物性を有することから注目されています。 attractive C1 feedstock unique material
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Copolymerization of CO2 and Epoxides
ポリカーボネート樹脂は、高い透明性・自己消火性とプラスチック中最高の耐衝撃性をもつプラスチックです。 iPhone5cのボディや眼鏡やゴーグルにも用いられてる素材です。 goggles iPhone 5c
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This work 当研究室では先ほど紹介したマクロサイクル錯体が、二酸化炭素とシクロヘキセンオキシドの交互共重合に対して活性を示すことを見出しました。 以下その詳細を紹介します。
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Template Synthesis of LZn3La(OAc)3
まず、マクロサイクル錯体はこちらに示しますような希土類金属と亜鉛を鋳型とした縮合反応により合成しました。 酢酸ランタノイドと3.0当量の酢酸亜鉛、こちらのジアルデヒドの水/クロロホルム/メタノール混合溶液に 3.3当量の2,2-ジメチル1,3-プロパンジアミンを加えることで、 一つのランタノイドと三つの亜鉛からなるマクロサイクル錯体を得ました。
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Molecular Structure of LZn3La(OAc)3
monoclinic P21/c (#14) R1: wR2: GOF: 1.025 Zn1 O1 O2 La O3 O6 Zn3 O5 Zn2 O4 こちらが合成した錯体のひとつであるランタンを含む錯体のX線結晶構造解析の結果です。 アセテートは三つとも錯体に配位していることが分かりました。 structure of LaZn3(OAc)3L(MeOH)2 (top view)
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Screening of Rare Earth Metals
TOF: Turnover Frequency Mn : Number average molecular weiight 合成した錯体を用いて、シクロヘキセンオキシドをモデル基質とし、二酸化炭素圧1.0MPa、触媒量 s/c(substrate/catalyst) 2000、無溶媒条件、100℃で3時間反応を行い、 錯体に含まれるランタノイドの種類による反応性を調べました。 TOFとは触媒回転頻度のことで、触媒1分子が単位時間当たりに行う物質変換量のことです。例えばここでは一分子の触媒が1時間に200分子のシクロヘキセンオキシドを変換した、という意味です。 Mnとは数平均分子量のことで、ポリマーの全重量をポリマーを構成する全分子数で割ったもので、分子の数で平均した分子量です。 ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、ジスプロシウムを含むマクロサイクル錯体を用いた場合、全ての錯体で反応は進行し 、中でもセリウム錯体が最も高い活性を示すことがわかりました。(TOFに注目)
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Proposed Reaction Mechanism
この反応の推定反応機構です。 まず初めに、亜鉛原子に結合したアセテートが、近接するランタノイドド元素によって活性化されたシクロヘキセンオキシドに求核攻撃をして、アルコキシド種を生成することで反応が開始します。 その後は、ランタノイド元素に結合したアルコキシドが亜鉛原子によって活性化されたCO2と反応します。 それがランタニド元素上の活性化CHOをさらに攻撃することで反応が進行します。 この報告を受け、この錯体が酸素との親和性が高いことから、酸化反応の活性をもつことも当研究室でみいだしています。
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My work
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Example for Oxidation Oxidant (酸化剤) : a substance cause them to lose electrons. Ex) CrO3, KMnO4, etc. カルボニル基やヒドロキシル基を有する化合物は有機合成分野において重要な中間体です。そのため、炭化水素化合物を酸化しこれらの化合物を得る反応はこれまで盛んに研究されてきました。 古くから知られている酸化反応では化学量論量以上の過酸化物、高原子価金属塩を利用した反応が報告されていますが、これらの酸化剤は爆発性があることや反応後に有害な金属塩が副生することが問題となっておりました。そこで、近年ではより低毒性で大気中に豊富に存在し、環境調和性に優れた酸化剤として酸素分子を利用する酸化反応が盛んに研究されています。 ✖ stoichiometric amounts ✖ excess of strong oxidant
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Oxidation with Molecular Oxygen
そこで、近年ではより低毒性で大気中に豊富に存在し、環境調和性に優れた酸化剤として酸素分子を利用する酸化反応が盛んに研究されています。 ✔ low toxic ✔ earth abundant ✔ environment friendly O2
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Future Plan 私は、酸化反応により活性を持つ錯体を求め、亜鉛部位を銅やニッケルなど他の第一遷移金属を有するマクロサイクル錯体を合成し、反応性をみていく予定です。 また、まだ詳しい反応機構もわかっていないため、反応機構解析もしていきたいと思います。
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