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タートルになりきって、地上絵を描こう ―プログラミング理解を促すための授業の企画―
右へ30 タートルになりきって、地上絵を描こう ―プログラミング理解を促すための授業の企画― 総合政策学部4年 根立俊恵 学籍番号 ログイン名s99699tn
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■プログラミング教育の難点 「子どもにできることが、なぜ大学生にできないのか? 」 大学生になってはじめてプログラミングを学んでも、その仕組みを理解することは難しい どうやったら言語による命令が図形になるのかイメージできない 表そうとする図形をコンピュータに描かせるときに、どのような命令を出せば良いのかわからない
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■提案 プログラミングに対する障害感をなくすためには、コンピュータとのコミュニケーションに配慮した思考パターンを理解することが大切。
「実行させたい動きを論理的に捉え、他人にもわかる言葉で表現し、的確に伝える」という訓練を早くから行うことが重要。小学校低学年~中学年のうちが望ましい。
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■授業の企画 テーマ 対象 用意するもの 条件 タートルになりきって地上絵を描こう 小学校3、4年生(角度の測り方を理解していることが前提)
石灰のラインマーカー 巻尺 大きな分度器 メール送信機能付きの携帯電話(チーム当り2機) 条件 広いグラウンド、もしくは駐車場が確保できること
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■授業概要 身体を使い、タートルグラフィックスのタートルになりきって、グラウンドに地上絵を描く。
命令役と実行役の両方を行うことによって、的確な命令の出し方について考える。 言葉による命令から実際の作業への変換を身体でイメージする。
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手順の説明
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①チーム編成 クラスを2チームに分ける 例えば、30人クラスの場合15人ずつ。チームA、Bとする。 Aチーム Bチーム
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②ワークグループ編成 更に、一つのチームの中を4つのワークグループに分ける(1グループ3~4人)。
それぞれのチームごとに、A-1、A-2、A-3、A-4、およびB-1、B-2、B-3、B-4というワークグループを編成する。 Aチーム A-2 A-1 A-4 A-3 Bチーム B-2 B-1 B-4 B-3
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③出題 一つ一つのグループには、ある図形のそれぞれ4分の1が描かれたカードが渡される。 1チームで一つの図形になる。
他のグループのカードを見てはならない。 A-1 A-3 Bチーム B-2 B-1 B-4 B-3 A-2 A-4 Aチーム
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④シンキングタイム カードを見て、その図形を描くためにはどのように命令すれば良いのか、各グループごとに考える。
その際、(同じチームといえども)他のグループとは相談してはいけない。 ? ? ? ?
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《命令体系》 使って良い命令文は、 以下の6種類のみ。 1.右へ 〇 (右に○度回転) 2.左へ ○ (左に○度回転)
1.右へ 〇 (右に○度回転) 2.左へ ○ (左に○度回転) 3.前へ ○ (前に○メートル進む) 4.後ろへ ○ (後ろへ○メートル進む) 5.ペンを上げる 6.ペンを下ろす (命令1,2) (命令3,4) (命令5)
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⑤準備 A-1、B-1のグループがそれぞれ携帯電話、分度器、巻尺、石灰ラインマーカーを持ってグラウンドに出る。
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⑥ワーキング1 教室に残ったA-2、B-2グループのメンバーは、A-1,B-1グループの持つ携帯電話に命令文をメールで送信。
A-1、A-2グループは送られた命令に沿って石灰でラインを引く。 このとき、命令を送るチームはグラウンドを見ない。 A-2グループ 右へ30 右へ30 教室 A-1グループ グラウンド
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⑦ワーキング2 同様に、次はA-2とB-2のグループがグラウンドに出る。 A-3とB-3のグループが教室からメール送信、、、
作業 命令 交代① 交代② 交代③ 交代④ B-1 B-2 B-3 B-4 作業 命令 交代① 交代② 交代③ 交代④
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⑧描画グラフの確認 全員で屋上に上り、描かれた地上絵を見る。 A、B両チームで1~4までのカードつなげてみて、答え合わせをする。
出題されたカードの図形に忠実な地上絵が描けたチームの勝ち。 比較検討 出題グラフ 描画グラフ
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⑨議論 出題された図形と描画された図を比べる。 携帯電話に送られた命令文のログと照らし合わせる。
どの命令が適切でなかったのか全員で話し合って考察する。 正しく図形を描くための命令文を作成しなおす。 <命令ログ> ・右へ30 ・前へ50 ・ペンを上げる ・
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⑩プログラム表現へ 教室に戻り、改善した命令文をコンピュータ上で実験する。 出題された図形と同じものができるまで、思考錯誤を繰りかえす。
利用するソフトウェアは株式会社ロゴジャパン( )の「ロゴライターwin」を前提とする。 vectorでは、「プログラミング>LOGO言語」にカテゴライズされて、試用版がダウンロード可能
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⑪提出 最終的に出来あがったグラフと命令文をプリントアウト 個人個人の感想を書いて提出。 レポート レポート レポート レポート レポート
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■この授業の意義 この授業は、本格的なプログラミング学習を開始する前の導入授業と位置付けられる。身体的な体験を通じて子どもの心にプログラミングの考え方を受け入れる土壌を作ることに、この授業の意義がある。 身体を使って楽しみながらプログラミングの考え方を学ぶことができる チーム対抗というゲーム感覚で行うことによって、自然にプログラミングの授業への導入ができる ※楽器やスポーツの場合、最初はうまくできなくとも「ピアノをひきたい」「ゴルフがうまくなりたい」といった欲求が練習を続ける動機になり得る。しかし、プログラミングの場合、とりわけ小学生においては身近にモチベーションの源泉となる憧れの対象に触れる機会が少ない。そこで、チーム対抗ゲームによって一次的にモチベーションを高めることが有効であると考えた。ゲームに熱中した結果、実践によって「できる」という感が自然に身につけば、苦手意識につまづくことなく更なるプログラミング学習のステップに進むことができるだろう。
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