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並列処理プロセッサへの 実数演算機構の開発
数理情報科学専攻 福永研究室 大橋 常毅 首都大学東京 修士論文発表会 T.Ohashi
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研究背景-TPCORE 当研究室で開発しているプロセッサ Transputer-T425互換を目指し作成 並列プログラミング言語Occamが実行可能 昨年度の研究(VirtualChannel&Router)により ネットワークトポロジの制限から開放 50MHzで動作(Xilinx・Virtex5) IEEE1355-link OS-link TP TP Router TP 首都大学東京 修士論文発表会 T.Ohashi
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研究背景-開発の動機 TPCOREを画像処理に応用したい 画像処理では大量の実数演算が必要 (高速フーリエ変換,フィルタリングなど) これまでは整数演算が主な処理対象 実数演算について最適な実装方法を模索することに 首都大学東京 修士論文発表会 T.Ohashi
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研究背景-TPCOREの問題点 実数演算のための命令が完備されていない Occamの実数型に対する演算子が使えず 独自開発したライブラリで実数演算を行っている データを文字列として扱っている 首都大学東京 修士論文発表会 T.Ohashi
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IEEE754 Transputerの実数データ形式 31 30 29 24 23 22 21 20 19 3 2 1 …… 符号ビット:s 指数部:e 仮数部:f LSB MSB 数の表現(正規数) T425での実数演算の流れ 指数部・仮数部の分離 論理演算 整数演算 指数部・仮数部の結合 首都大学東京 修士論文発表会 T.Ohashi
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TPCOREの拡張 マイクロ コード ROM 制御部 マイクロ コード ROM TPCOREはマイクロプログラム 方式を採用している 各回路はマイクロコードROMのビットパターンに従って動作 命令追加には マイクロプログラムの作成 回路の機能を拡張 制御信号 alua alub Creg Breg ALU Areg err databus Aregをaluaに接続 Bregをalubに接続 ALUでalua+alubを実行 databusにALUの出力を接続 Aregにdatabusの値を代入 首都大学東京 修士論文発表会 T.Ohashi
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ソフトウェア実装の限界 T425の命令には直接実数演算を行う命令がない 内部的にはソフトウェア実装 専用ハードウェア(FPU)で実数演算を行えば更なる高速化が望める 1命令で実行 首都大学東京 修士論文発表会 T.Ohashi
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FPUの組み込み方 FPUを内蔵させる T800がFPUを内蔵したTransputer プロセッサの命令として効率的に実行できる 高速演算可能だが実装可能な演算は命令セットに依存 外付け回路として通信命令でアクセス 実装する演算に制限がない 通信のオーバーヘッドが発生 通信プロトコルの拡張で対応 四則演算 三角関数 平方根 対数関数など 四則演算のみ TP FPU TP FPU FPU 内蔵型 内部のバスで接続 外付け型 外部リンクで接続 首都大学東京 修士論文発表会 T.Ohashi
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内蔵型FPU1(T800へのアップグレード) T800互換のためには以下の演算が必要 四則演算 特定の数(2,32) による乗算・除算 絶対値 大小,イコール判定 NaN,Inf 判定 整数型⇔実数型の変換 単精度⇔倍精度の変換 端数切捨て 上記以外の演算はソフトウェア的に実行(三角関数,平方根など) 首都大学東京 修士論文発表会 T.Ohashi
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内蔵型FPU2 FPUをTPCOREにどのように組み込むか? CPU部分をなるべく変更しない実装 データバスで接続(32bit-パラレルバス) マイクロードROMのアドレスでFPUを制御 Memory controller CPU OS-link0 OS-link1 OS-link2 1355-link RAM 8K×8bit 32bit 8bit link部 Memory FPU FPU データのやり取り 制御方法 首都大学東京 修士論文発表会 T.Ohashi
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外付け型FPU 画像処理では三角関数の利用頻度が高い(高速フーリエ変換、回転処理など) 四則演算と三角関数をハードウェア実装 ルーターを用いて複数のTPCOREでFPUを共有させる事ができる リンク速度は50Mbps(シリアル通信) TPCORE以外の計算要素(PE)を含めたシステム構築の足掛かりに (ヘテロジニアスマルチコア) TP TP Router リンク速度 50Mbps TP FPU 四則演算 + 三角関数 TP TP Router PE PE 首都大学東京 修士論文発表会 T.Ohashi
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性能評価1 TP FPU TP FPU ソフト T425互換 外付け 内蔵 単純ループ ADDループ SEQ temp:=0.0(REAL32) clock? before SEQ index=0 FOR LOOP temp=temp+DELTA clock? after ソフトと比較して 内蔵 :310倍 外付け :50倍 T425互換:60倍 首都大学東京 修士論文発表会 T.Ohashi
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外付けFPUの通信時間 FPUの処理(18clock) 1Loop(472clcok) TPから FPUへ FPUから TPへ 通信(213) 通信準備(259) 通信時間(213)よりも通信準備(259)の方が時間がかかっている 通信時間そのものもFPUの処理時間(18)に対して大きい データを一列に並べて 送信しているだけ 首都大学東京 修士論文発表会 T.Ohashi
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性能評価2 高速フーリエ変換(FFT) Occamライブラリの三角関数と外付けFPUの三角関数演算で比較 四則演算 TRI FUNC UNIT TRI FUNC UNIT TP 四則演算 TP 三角関数 三角関数 FPU T425互換-cd 内蔵-cd [Hz] 首都大学東京 修士論文発表会 T.Ohashi
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まとめ 3つの方法でTPCOREの実数演算に ついて実装・評価 T425の命令の補完 FPUをTPCOREに内蔵 外付け回路としてのFPU 内蔵FPUで実数演算性能は大幅に上昇 外付けFPUも演算規模によっては有効 今後 処理単位を上げて外付け回路を実装・評価 リンク速度の高速化、高速I/O-IFの導入 画像処理(動画解析)に最適なシステムの構築 TP FFT ビデオカメラ TP TP カメラIF Router FFT 回転 補正 首都大学東京 修士論文発表会 T.Ohashi
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