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FNNPRIME 大阪市大大学院都市経営研究科行政コース1年 進藤周二

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1 FNNPRIME 2019.6.18. 大阪市大大学院都市経営研究科行政コース1年 進藤周二
日本在留外国人に対するDV問題                                   FNNPRIME            大阪市大大学院都市経営研究科行政コース1年                                 進藤周二

2 ①事例 「ロシア人技術者の日本日記」、「コムソモリスカヤ・プラウダ」2019. 2
①事例      「ロシア人技術者の日本日記」、「コムソモリスカヤ・プラウダ」 より         Дневник русского инженера в Японии,           Комсомольская правда,      *2003年に日本に来たロシア人男性の見聞記                                                   (この記事に使用された写真・浅草の三社祭→) (於:東京) ・日本に来たウクライナ人女性アーニャ。 ・日本人との間に子供ができる。その後、異なる日本人と同居し、妊娠。 ・男は凶暴な性格で、彼女を束縛し、暴力を振るった。 ・アーニャが私(ロシア人男性。日本在住15年)に、「暴力を受けている女 性を保護するセンター」に連れだしてほしいと頼んできた時には、彼女 は妊娠約5ヶ月であった。 ・私たちは、男が留守にしている時を狙って、ペットと子供を連れたアー ニャを連れ出した。 ・この間に、自分の携帯から彼女の家に 電話したので、私の電話番号 が記録に残されて、男は長く私を追い回し、制裁を加えると脅迫してきた。 私は警察にも訴えた。

3 ②上記の事例の問題箇所 ③上記の事例で、女性を「救出」できた要因 ■「DV」は 立場の弱い存在に対し起きやすい事象。
  在日外国人に関しては 在留資格に関わる事柄や言葉の問題でさらに「弱   い」立場になりがち  ■「在留資格に関わる」事とは    外国人配偶者は5年間の安定した夫婦関係を認められると永住者となる   →法的に夫に「在留資格」は付随する→日本人女性の場合よりも更に弱者に。     安定した仕事に就けないので、経済的に夫に依存  ■言葉の「ハードル」―制度の理解困難、実情を明らかにしづらい    子供の養育問題   →「日本人配偶者」に対しかなり弱い立場となる ③上記の事例で、女性を「救出」できた要因   ・シェルターの存在を知っていたこと。  ・そこへ連れ出し、かくまう力を持っていた、同言語会話者やその仲間が存在し   ていた。

4 ④こうした事象が起きた場合、どこで相談ができるか
④こうした事象が起きた場合、どこで相談ができるか    (レポート提出者の居住地) 大阪府吹田市での場合

5 吹田市内の自治体にはない ■吹田市の自治体関連 DV関連 :すいたストップDVステーション (吹田市役所相談窓口DV相談室)
         :大阪府吹田子供家庭センター            (大阪府福祉部・吹田市出口町)   * 2001年配偶者暴力防止法により全国の自治体にDV相談窓口     配偶者暴力相談支援センターの機能を果たす施設を設けることが     決められた。全国283ヵ所の1つ(大阪府下に6カ所)。  *しかし、「外国語で対応できる」とした窓口は                  吹田市内の自治体にはない                                 (報告者調べ)  *女性関係全般の相談窓口としては、吹田市役所相談窓口で女性の    ための電話相談、悩み相談、法律相談を受け付けている

6 ⑤大阪府下の他の公的な対応機関 ネパール語,スペイン語,インドネシア語、タイ語 女性対象の一時保護
⑤大阪府下の他の公的な対応機関    女性対象の一時保護     「大阪府女性相談センター」(大阪府福祉部。大阪市中央区内)    売春防止法第34条に基づくもの 内閣府男女共同参画局のもとで婦人相談    所を各都道府県に1つ設置することになっている  在日外国人相談窓口    「外国人在留総合インフォメーションセンター」     大阪出入国在留管理局の組織 在留資格の変更等     各種相談では     法務省に「みんなの人権110番  女性の人権ホットライン」          「外国人のための人権相談所」 全国の法務局 10か国語対応        :英語,中国語,韓国語,フィリピノ語,ポルトガル語,ベトナム語、        ネパール語,スペイン語,インドネシア語、タイ語        「人権相談ダイヤル」 10か国語(上記と同じ)対応     *この10か国は統計上の在日外国人の人数の多い言語と同言語

7 ⑥日本の在留外国人数 大阪府の在留外国人数のランキング
⑥日本の在留外国人数      大阪府の在留外国人数のランキング 1 中国      (万人)       1 韓国             2 韓国                     2 中国 3 ベトナム                 3 ベトナム 4 フィリピン                4 フィリピン 5 ブラジル                  5 台湾 6 ネパール                 6 朝鮮 7  台湾                7  米国 8  米国                 8  インドネシア 9  タイ                 9  ネパール インドネシア           10  ブラジル  11  ペルー     以下、国名のみ   12  インド                 タイ、インド、ペルー、イギリス、豪、カナダ、                13  朝鮮              仏、ミャンマー、マレーシア、ロシア、スリランカ、        14  スリランカ   2.3              パキスタン、独、伊、バングラデシュ、スペイン、                15 ミャンマー        モンゴル、ニュージーランド、カンボジア、トルコ、             「法務省 在留外国人統計2017年」                    法務省 在留外国人統計2017年」より 「2019データブック オブ・ザ・ワールド」二宮書店        大阪府都市魅力創造局国際課作成 

8 ⑦問題の所在 ■問題を抱えた外国人が、情報を、正しく、どのようにして知ることができるか。
シェルターの存在を知る、等多くの外国人には「言語の壁」により困難が伴う。 自治体レベルでは、最大10カ国の対応体制。  →在日外国人は言葉等の文化的、経済的、社会的な関係で「弱い」立場となる ■外国人と仕事の問題    日本で就労ビザを取るのには条件。就労資格を得るために「偽装結婚」「愛情 第1ではない結婚」をするケースもある。   *今後、実質的な「移民政策」開始で、外国籍の住民が増加する傾向が強まる 可能性がある。 被害者が「超過滞在者」や目的外でビザ取得した場合などでは 警察や入国管理局に情報が伝わり、強制退去を恐れて、訴えることができな いケースも考えられる。  →在日外国人が居住状況を明らかにしにくい場合に問題への対処が困難となる 

9 ⑧提言 1.相談窓口やシェルターの存在を知る手立てやルートの強化 悩みを相談できる人が近くにいるか
1.相談窓口やシェルターの存在を知る手立てやルートの強化     悩みを相談できる人が近くにいるか    その人を気遣う人が周りにいるか    正しい情報が必要なときに伝わること 2. 日本人と外国人との、地域での 「多文化共生社会」づくり   外国人を含んだコミュニティ、外国人どうしのコミュニティづくりへの支援    *「外国人集住都市会議」加入都市での例     ●群馬県大泉町の例        多文化共生コミュニティセンター Centro Comunitário Multicultural de Oizumi        広報誌「ガラッパ GARAPA」 大泉町の情報などをポルトガル語で紹介した広報紙     ●静岡県浜松市の例        ○多文化共生都市ビジョン         「相互の理解と尊重のもと、創造と成長を続ける、ともに築く多文化共生都市」         ○浜松市外国人支援センター

10 3.自治体の相談窓口機能の強化 ■各自治体に外国語で対応できる相談窓口を設ける。 また、相談窓口についての広報。
    また、相談窓口についての広報。 ■対応言語の拡大 最大で10か国語   *ミャンマー、マレー、ロシア、カンボジア、ペルシャ、アラブ語等への対応 ■メールやSNSを活用した相談受付 ■通訳ボランティアの待遇改善 ■国際交流協会などとの連携強化 *居住する外国人数の増加を想定した行政  ●静岡県浜松市の例     「カナル・ハママツ」-浜松市公式の多言語生活情報サイト        外国人のための色々な言葉での相談 (ポルトガル、英、中、スペイン、タガログ語)      外国人のための無料の法律相談 (ポルトガル、英、スペイン、タガログ語)

11 4.シェルター数の増加と民間シェルターへの支援
 民間シェルターは、財政難、人材不足の問題を抱えている。民間シェ  ルターは国の交付金を受けた自治体からの委託金(全国に107箇所)   自治体からの委託なしに受け入れた場合は援助なし  (注)シェルターには「民間シェルター」と、婦人相談所が設置する「公的   シェルター」がある。公的シェルターでは、携帯電話の利用や外出が   制限されがちなので、避けられるケースがある。  *2017年内閣府調査によると、配偶者からのDV被害経験のある人は、      女性の約3分の1、繰り返し被害にあった女性7人に1人。                                       「毎日新聞」 朝刊、 朝刊                                                        FNNPRIME より

12 ■西宮市男女共同参画センターのトイレ近くのテーブルにあった名刺大の案内 表面 裏面
⑨外国語対応窓口の例(自治体以外) ■西宮市男女共同参画センターのトイレ近くのテーブルにあった名刺大の案内               表面                           裏面

13 (参考にしたサイト) 群馬県・太田市、大泉町、長野県・上田市、飯田市、岐阜県・美濃加茂市、静岡県・浜松市、
特定非営利活動法人シェア=国際保健協力市民の会    内閣府男女共同参画局     すいたストップDVステーション    吹田市・相談窓口 浜松市多文化共生ビジョン    浜松市・カナル・ハママツ    大泉町多文化共生コミュニティセンター   (参考)   「外国人集住都市会議」の加入都市    群馬県・太田市、大泉町、長野県・上田市、飯田市、岐阜県・美濃加茂市、静岡県・浜松市、    愛知県・豊橋市、豊田市、小牧市、三重県・津市、四日市市、鈴鹿市、亀山市、伊賀市、岡山県・総社市      「多文化共生のまちづくり」先進自治体から学ぶ:自治体国際化協会多文化共生部多文化共生課より      


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