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Published byHartanti Hartanto Modified 約 5 年前
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北大MMCセミナー 第100回 附属社会創造数学センター主催 Date: 2019年7月11日(木) 16:30~18:00
Speaker: 飯田渓太(大阪大学蛋白質研究所・助教) Keita Iida (Institute for Protein Research, Osaka University) Place: 電子科学研究所 中央キャンパス総合研究棟2号館 5F北側講義室(北12条西7丁目) Title: 1細胞レベルの確率遺伝子発現モデリング、解析、パラメータ推定 Stochastic modeling, analysis, and parameter estimation for single-cell gene expressions Abstract: 生命の最小単位である細胞は、遺伝子発現と呼ばれる生化学反応を行い、細胞の恒常性維持や環境適応に必要な分子を絶えず産生している。システム生物学の主目的は、遺伝子発現全体の構造を解明し、生命の理解を目指すことにある。これには大きく二つのアプローチが存在する。一つは、知識ベースのシステム解析であり、比較的小さな遺伝子セットの調節機構の推定が行われる。もう一つは、次世代シーケンスなどの巨大データに基づくシステム同定であり、より大きな遺伝子セットが解析対象となる。本研究の目標は、これら二つのアプローチを同時に達成できるような新規理論の構築にある。 最近、我々は、2値マルコフ連鎖を用いた遺伝子スイッチと、ジャンプ型マルコフ過程を用いた蛋白質の生成崩壊モデルを結合した混合確率過程を提案し、その定常確率密度関数を導出した。また、大腸菌ラクトース代謝系の1細胞データを基に、ラクトースオペロンと呼ばれる遺伝子セットの発現調節パラメータを推定する手続きを発表した(Iida, Obata, Kimura, J. Theor. Biol., 2019)。この結果は、システム生物学において、個別の遺伝子を定量的に解析できる点でボトムアップ的であるが、同時に、scRNA-seq(single-cell RNA sequence)などのゲノムワイドな1細胞データを用いたトップダウン的解析への応用可能性も見込まれる。発表の前半では、本研究の基礎となる確率解析の結果(前述の論文の内容)を紹介する。後半では、本研究の展望と現状の問題点について、具体的な理論背景をもとに議論したい。 アブストラクト: 等高線法を用いた結晶のスパイラル成長の数理モデルを用いて、共回転対と呼ばれる、 同じ回転方向を示すらせん転位の対による結晶表面の成長速度について考察する。 Burton-Cabrera-Frankによると、対の距離がある臨界距離より遠い場合は 単独のらせん転位による結晶表面の成長と見分けが付かないとされる。 他方その臨界距離より近い場合は、対を限りなく近づけた時の成長速度が 単独のらせん転位の2倍になるとされるが、その中間の距離において 成長速度がどうなるかという評価式は与えられていない。 そこで上記の事実について数値計算実験を行った結果、臨界距離にずれがあることを発見した。 そこで共回転対による成長速度の評価を行い、その観点から臨界距離の新しい定義とその数値を与え、 これが数値計算実験の結果と非常に良く合うことを報告する。 評価と臨界距離の改善において重要な役割を果たしたのは単独のらせん転位により 与えられるスパイラルステップの回転速度で、Burton-Cabrera-Frankはこれを アルキメデスのらせんによる近似から計算していた。この結果をより精度の良いものに 改めることによりある程度の指標となる成長速度の評価式を得ることができた。 連絡先: 北海道大学電子科学研究所 附属社会創造数学研究センター 人間数理研究分野 長山 雅晴 内線: 3357
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