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スーパービジョンの理論と実際 個別SVとグループSVの活用

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1 スーパービジョンの理論と実際 個別SVとグループSVの活用
平成30年度主任相談支援専門員養成研修 スーパービジョンの理論と実際 個別SVとグループSVの活用 沖縄大学福祉文化学科 島村 聡(おきなわ障がい者相談支援ネットワーク) 2019年1月

2 本科目のねらい 主任相談支援専門員が自己の組織や他法人の相談支援専門員に対して、スーパービジョンの必要性を理解させ、どのようにしてスーパービジョンを適応させていくのかを説くことが目的である。 スーパービジョンの理論を詳細に学ぶことが主目的ではなく、その理論に沿った具体的な展開方法を身に付けて、現場で自ら活用し、または伝達できることが求められている。 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

3 講義の内容 1 導入:スーパービジョンの実情と意義 2 スーパービジョンの理論 3 場面と類型から考えるスーパービジョンの具体的展開方法
1 導入:スーパービジョンの実情と意義 2 スーパービジョンの理論 3 場面と類型から考えるスーパービジョンの具体的展開方法 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

4 1 導入:スーパービジョンの実情と意義 ① スーパービジョンを受けた経験は? ② スーパービジョンの難しさ ③ なぜスーパービジョンなのか
1 導入:スーパービジョンの実情と意義 ① スーパービジョンを受けた経験は? ② スーパービジョンの難しさ ③ なぜスーパービジョンなのか 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

5 スーパービジョンを 受けた経験・実施した経験
事前課題にあるスーパービジョンの経験欄を 見ながら、3人で実施した時や受けた時に 感じたことを出し合ってみてください。 正式な形のスーパービジョンでなくても構い ません。 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

6 スーパービジョンは職場環境に左右される スーパービジョンを受けられない理由 ①上司や職場の理解がない、SV が何か分かっていない
②バイザーがいない、職場に受ける環境がない、機会やきっかけがない、受け方が分からない ③忙しい、時間がない ④意欲がない、必要でない、他の手段で足りる 「社会福祉士の専門的な実践力の向上と活動領域の拡充に関する調査研究事業報告書」社団法人 日本社会福祉士会 社会福祉推進事業スーパービジョン委員会、2012 年3月 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

7 スーパービジョンを受けてみて 評価する点 課題となる点 ①新たな視点、気づきが得られた ②自信が持てた、不安が解消された
③視野が広がった、考え方の幅が広がった、客観的に見られるようになった ④専門職としての意識や技術の向上につながった ⑤ふりかえり、自己覚知ができた 課題となる点 ①スーパーバイザーとの関係悪化 ②現場と乖離したアドバイス、的はずれ(相談支援知識があるとは限らない) ③批判的指摘、知識の押しつけ 職場外でのスーパービジョンにおいてはマイナスになったという回答はなかった。 「社会福祉士の専門的な実践力の向上と活動領域の拡充に関する調査研究事業報告書」社団法人 日本社会福祉士会 社会福祉推進事業スーパービジョン委員会、2012 年3月 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

8 スーパービジョンを行ってみて 評価する点 課題となる点 ①スーパーバイジーの専門職としての意識や技術の向上につながった
②職場の業務における様子や職場環境が改善された ③スーパーバイジーの課題の整理、気づきの促し、自信などにつながった ④スーパーバイザー個人の資質の向上、課題の明確化につながった ⑤ケースの方向性が決まった、問題解決につながった 課題となる点 ①力量不足でスーパーバイジーの理解が得られない ②理解されず職場内がギスギスになった ③相手がスーパービジョンを求めていない ④効果が実感できない ⑤スーパーバイジーが頑固で意見を聞かない ⑥価値についての一致が図れず徒労感が残った ⑦スーパーバイジーの業務に変化なし 「社会福祉士の専門的な実践力の向上と活動領域の拡充に関する調査研究事業報告書」社団法人 日本社会福祉士会 社会福祉推進事業スーパービジョン委員会、2012 年3月 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

9 スーパービジョンと似た要素をもつ活動 「従来文献等で紹介されてきたようなスーパ ービジョンは社会福祉現場では実践されて いないし、理解度も低いが、随時指導、職場 内研修、ケース検討会などスーパービジョン と似た要素をもつ活動は行われているという ことであった。」 塩村公子『ソーシャルワーク・スーパービジョンの諸相』(2000) 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

10 なぜスーパービジョンなのか 対人援助を内容としたSW活動は利用者の課題を環境も含めた全体としてとらえ、また、その解決方法も本人だけでなく幅広い環境への働きかけを通して見出すことになる。 しかし、それはとても困難なことであり、援助がうまく行かないときに個々の力だけで打開策を見出すことは益々難しい。 そこで、自分の援助をスーパーバイザーの力を借りて客観的に捉え直し、知識や技術面および感情面の課題に気付きを得る必要がある。 支援者自身もその環境の一つとなってしまうので益々立ち位置がわかりにくくなる。それを客観的な目で眺めて貰う機会は必須といえる。 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

11 実際に行われている取り組み例 認定社会福祉士認証・認定機構は、認定社会福祉士の要件にスーパーバイジー実績を、上級認定社会福祉士の要件にスーパーバイザー実績を定めた。 ① Sveは、自己チェックシートを使用し、個別レベル、組織レベル、地域レベルの各項目について自己チェックを行う。 ② Sveは、スーパービジョンを受けたいテーマを選定し、Svrとの面談を通して、スーパービジョンを受けるテーマを決定する。 ③ スーパービジョン実施契約書により、Svrと契約を締結してスーパービジョン実施。契約期間は、原則として1年間とする。 ④ Sveは、終了後、スーパービジョン個人記録を記入する。 ⑤ Svrは、スーパービジョン機能表を記入し、Sveに説明する。 認定社会福祉士認証・認定機構 スーパービジョン実施要綱より 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

12 2 スーパービジョンの理論 ① スーパービジョンの定義 ② スーパービジョン関係と機能 ③ スーパービジョンのプロセス
2 スーパービジョンの理論 ① スーパービジョンの定義 ② スーパービジョン関係と機能 ③ スーパービジョンのプロセス 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

13 スーパービジョンの定義 Alfred Kadushinを基本とした言説が多い
 ソーシャルワークのスーパーバイザーは、機関のアドミニストレーションのスタッフとして、スーパーバイジーの仕事に関して、方向性を与え、調整や強化を行い、評価する権限と責任を与えられている。  この責任の遂行のために、スーパーバイザーは、スーパーバイジーとの相互関係において、管理的、教育的、支持的機能を果たす。  スーパーバイザーの究極的な目的は、機関の方針や手続きに従って、クライエントに量的、質的に最善のサービスを提供することである。 L.Shulmanは、この相互作用に着目した。ケースワークからジェネリックソーシャルワークへの対応へとスーパービジョンを発展させるために相互作用モデルが有効である。 シュルマンはカデューシンの1976年の定義を引き、自著の目的と合致していると述べている(Shulman 1982)。 その定義とは 「ソーシャルワークのスーパーバイザーは、機関のアドミニストレーションのスタッフとして、スーパーバイジーの仕事に関して、方向性を与え、調整や強化を行い、評価する権限と責任を与えられている。 この責任の遂行のために、スーパーバイザーは、スーパーバイジーとの相互関係において、管理的、教育的、支持的機能を果たす。 スーパーバイザーの究極的な目的は、機関の方針や手続きに従って、クライエントに量的、質的に最善のサービスを提供することである。」 山辺朗子「ジェネラリスト・ソーシャルワークにもとづく社会福祉のスーパービジョン:その理論と実践」2015 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

14 スーパービジョンの機能 1 支持的機能 スーパーバイザーとワーカーの信頼関係を築き、受容的関係の中で、
1 支持的機能 スーパーバイザーとワーカーの信頼関係を築き、受容的関係の中で、 知識や技術を学べるようワーカーを支えていく 2 教育的機能 ソーシャルワークの価値倫理、専門知識や技術を身につけさせて、 業務の遂行を可能なレベルに訓練していく 個別的自己覚知や専門職としての自己覚知を促すことも目的となる 3 管理的機能 当該施設の目的・機能を果たすべく、ワーカーに一定レベルの支援を 求めること 教育的側面や燃え尽き防止など人事管理の側面もある 重要なのは支持的機能である。SVEは迷っていたり、問題に気付かずにいるのであり、そこにいきなり上から教えていく、あるいは組織的な判断で利用者との関係を調整すればSVEはモチベーションを下げてしまう。自ら気付き、自ら利用者や周辺とのアクセスに工夫を加えることで乗り越えを果たせるように方向付けることがSVの本質である。 SVとSVEの関係はSVEと利用者の関係を写したものである。SVの過程で常に利用者本人から見たらどのように感じるのかを確認させることでパラレルプロセスが成立する。例としてGH利用者が最近口数が少なくなったが何故かわからないGH管理者(SVE)がSVから最近の本人との会話の内容を再現するように言われ、飲み会の日に門限時間を設定したことを思い出す。職場に馴染みだした利用者が徐々にGHから距離を置いていくことに不安を感じた管理者が利用者全員の規律維持を理由に制限を設けたことが原因だが、本当は職場で受け入れられたことを評価して欲しい利用者の気持ちが汲み取れなかったことがSVEとしての課題であった。 クライエントがワーカーに対して向ける感情や思いや考えを転移、反対にワーカーがクライエントに向けるものを逆転移という。スーパーバイザーは、転移と逆転移の様子を再現させ、ワーカーがクライアントに持っている感情に気づかせて、その原因を覚知させる。いわゆる自己覚知である。そのためにもスーパーバイザーはワーカーのパーソナリティを十分理解し、クライエントに対するワーカーの言動や態度を注意深く観察することになる。 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

15 伝統的スーパービジョン関係 スーパー バイザー スーパー バイジー (援助者) クライエント パーソナリティの理解 パラレルプロセス
転移と逆転移 重要なのは支持的機能である。SVEは迷っていたり、問題に気付かずにいるのであり、そこにいきなり上から教えていく、あるいは組織的な判断で利用者との関係を調整すればSVEはモチベーションを下げてしまう。自ら気付き、自ら利用者や周辺とのアクセスに工夫を加えることで乗り越えを果たせるように方向付けることがSVの本質である。 SVとSVEの関係はSVEと利用者の関係を写したものである。SVの過程で常に利用者本人から見たらどのように感じるのかを確認させることでパラレルプロセスが成立する。例としてGH利用者が最近口数が少なくなったが何故かわからないGH管理者(SVE)がSVから最近の本人との会話の内容を再現するように言われ、飲み会の日に門限時間を設定したことを思い出す。職場に馴染みだした利用者が徐々にGHから距離を置いていくことに不安を感じた管理者が利用者全員の規律維持を理由に制限を設けたことが原因だが、本当は職場で受け入れられたことを評価して欲しい利用者の気持ちが汲み取れなかったことがSVEとしての課題であった。 クライエントがワーカーに対して向ける感情や思いや考えを転移、反対にワーカーがクライエントに向けるものを逆転移という。スーパーバイザーは、転移と逆転移の様子を再現させ、ワーカーがクライアントに持っている感情に気づかせて、その原因を覚知させる。いわゆる自己覚知である。そのためにもスーパーバイザーはワーカーのパーソナリティを十分理解し、クライエントに対するワーカーの言動や態度を注意深く観察することになる。 1 支持的機能  2 教育的機能  3 管理的機能 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

16 スーパービジョンのシステム 管理者 スーパー バイザー スーパー バイジー (ワーカー) クライアント 外部環境 契約(期間、頻度、方法)
実施(記録、介入、報告) スーパー バイザー スーパー バイジー (ワーカー) 伝統的スーパービジョンはケースワークをモデルにしてきたが、地域を基盤としたソーシャルワークの展開のためには相互作用モデルを前提にしたスーパービジョンのあり方が問われる。 クライアント 外部環境 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

17 社会福祉従事者のコンピテンシー 1 管理運 営の能力 2 指導・スー パービジョンの 能力 3 ソー シャルワー クの知識・ 技術・能力
社会福祉事業所に 必要な事務能力 3 ソー シャルワー クの知識・ 技術・能力 ケアワークの知識・技術・能力 4  福祉現場に必要な 知識・技術・能力 5 社会福祉援助・支援者として共通の価値・知識・技術・能力(倫理を含む) 山辺朗子(さえこ)「ジェネラリスト・ソーシャルワークにもとづく社会福祉のスーパービジョン」ミネルヴァ書房2015 8 社会福祉事業従事者としての資質・能 力(共通して持つべき価値・倫理・知識・対 人援助等) 9 社会人・職業人としての資質・能力 ※網掛けはソーシャルワーカーのコンピテンシー       山辺 (2015)を一部改編

18 スーパービジョンのプロセス 相談支援のプロセスと同じ 取っ掛かりは困難事例への対応となる 躓いている点をSveの話から想定する
問題の発見 catch 介入 intervention 見守り monitoring 協議 conference Sveと話し合い、Svrが支援していく方法や範囲を決める Sveに支援の経過など報告を求める 自身の課題が解決できたかどうかという視点 SVはGH管理者から最近利用者の1人が就職先とうまくいっているのに管理者とは口を聞かなくなったという話を聞いて、管理者と利用者との間であった出来事を再現させ、管理者が利用者の気持ちをうまく汲み取れていないのではないかと推測する。 SVは管理者自身にそれを気付いてもらうため、本人の職場での様子や同僚との過ごし方など普段あまり耳を傾けていなかったことについて利用者から聞いてみることを勧める。 管理者は夕食後に時間をつくり、利用者の話を聞いて、同僚同士が毎週金曜日に皆で集まってボーリングと食事会をしていること、またそのメンバーに利用者が心を寄せている人がいることを聞く。管理者は他のGH利用者の手前、この利用者だけに金曜日夜の外出を認めることを良しとせず、全員が休みとなる日曜日の前夜のみ外出を許可していた。この利用者は事情を知っているだけに言い出せず、不満を隠すため閉口していたと考えられた。 管理者はSVにその内容を報告。SVは話し合いを持ったことを評価し(支持的機能)、さらに管理者に利用者自身が自らその不満を解消できるように何らかの工夫をするようにアドバイスした(教育的機能)。 管理者は利用者会議を持ち提案者をこの利用者として外出制限の方法について議論をしてもらった。結果としてその週で予め外出予定が決まっている場合は毎週月曜朝に世話人に報告しておけば外出はお互いにOKとし、急なときは必ず5時までに世話人に連絡する(その場合は夕食費は負担する)ことが決まった。 職場で事例検討の結果が共有されていることが必要 Sveの状態を見て必要に応じた助言や同行を行う 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

19 スーパーバイザーが持つべき3つの要素 ① 組織化する技術(スーパーバイザーとスーパーバイジー間の契約、目標定義の共有など)
② 個人の性格(柔軟性、オープンさ、専門性への明確なアイデンティティ、支持的態度など) ③ 知識(様々な技法、スーパービジョンやカウンセリング理論についての知識など) テキスト通りのスーパービジョンはあり得ない。 塩村公子「ソーシャルワーク・スーパービジョンの諸相」に紹介されているHellman による定義 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

20 支援する上で「課題」は避けられない 知識 技術 倫理 相互に作用 「経験がある」ということも大きな要素であるが、それもこのどれかに落とせる。
平成30年度主任相談支援専門員養成研修

21 SVで見えてくる支援者の課題 1 利用者との信頼関係重視(向き合う) ≠ 軽視 2 根拠の明確化(図式化できる) ≠ 思い込み 3 省察する(言語化する) ≠ 省略する 4 論理的思考(なぜを説明する) ≠ 感覚的対応 5 多様な解決策(豊かな引き出しがある) ≠ 現状の枠内 6 利用者の想い(利用者中心である) ≠ 支援者の思惑 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

22 スーパービジョンをめぐる合意点 スーパービジョンという概念は、多様な領域の多様な専門職がかなり恣意的に用いている。
医療保健福祉領域では、管理よりも教育機能として使用。成果は対象者の専門職としての成長。 教育責任の所在は、組織か機関かバイザーかはいろいろ。 形態と方法は、職種や領域によって異なり、当然に、その領域の固有の視点や方法を重視する。 一部の領域では、標準化して、認定方式を採用している。 しかし、バイザー個々の方法や技術は、かなり個別的である。 その職種、その領域は、自らが教育システムを発展させる責任があろう。 いずれにせよ、バイジー中心主義、コミュニケーション方法、実務と並行する作業などの特徴がある。 テキスト通りのスーパービジョンはあり得ない。 野中猛「2009年度相談支援指導者養成研修資料」より 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

23 スーパービジョンを業務の一環とするために
① 職人芸的な高い技術   ⇒職場内で可能なレベルで ② 長時間を要する   ⇒取れる時間内で ③ 繰り返し行う必要性   ⇒負担のない頻度で ともかく実施することが大切 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

24 3 場面と類型から考える スーパービジョンの方法
3 場面と類型から考える スーパービジョンの方法 ① スーパービジョンの場面と類型 ② スーパービジョンの3つの方式例  場面と類型から、それぞれの良さを引き出せば、単機能だが取り組みやすいスーパービジョンが可能となる 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

25 スーパービジョンの場面 ロールプレイ 面接による再現 ケースカンファレンス グループワーク
グループで実際の登場人物になって利用者や関係者の立場を確認する 面接による再現 Svrがワーカー役となり、Sveが利用者や関係者となることで振り返りをする ケースカンファレンス グループで本事例について多面的な視点から検討を行いアプローチ方法を探る グループワーク グループで事例を持ち寄り検討を行う中でお互いの気づきを共有していく 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

26 スーパービジョンの類型 個人 グループ ライブ ピア セルフ ○ケースの掘り下げがしやすい ×専門的なSVの確保が難しい
○グループでの共感が生まれる ×個人的感情が出しにくい グループ ○具体的な助言が得られる ×SVの力量が問われる ライブ ○親しみやすく入りやすい ×単なる友人関係になりやすい ピア ○すぐに取組め振り返り効果が高い ×継続していく動機付けが必要 セルフ 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

27 代表的スーパービジョンの特徴 ① 個人スーパービジョン スーパーバイザーとワーカーが1対1で契約をして実施
① 個人スーパービジョン  スーパーバイザーとワーカーが1対1で契約をして実施  倫理、知識、技術まで深く、細かく指導が可能だが、機  会は稀となる。 ② ピアスーパービジョン  ワーカー同士で、ルールを設定して実施  時間を見ながら気軽にできるが、客観性の担保が課題 ③ グループスーパービジョン  スーパーバイザーと複数のワーカーが契約をして実施  複数の声や評価を聴けて効果あるが、深くは入れない ④ その他(メンタリングなど) 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

28 グループスーパービジョン(GSV)の特質
1 Svrはメンバー間の相互交流をうまく引き出すこと 2 Svrは常にメンバー全員を相手に応答すること 3 発言できているか、聴き合っているかを確認すること GSVは個人SVに比してSvrとの信頼関係構築が難しい 1 Svrの支配を受けにくく独自の文化をつくる 2 その文化がモラルの低下になるときには話し合う 3 個人SVとの組み合わせが有効 メンバーがまあまあのところで納めてしまう可能性がある。活性化がとても重要。 独自の文化とは、暗黙の了解や役割や地位が知らず知らず出来ていて、それがマイナスに作用するとき話し合いが必要。 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

29 グループスーパービジョン 3つの方式例 事例検討会型 振り返り参加型 課題焦点型 方式 特徴 バイザー バイジー 大人数でも可能
1時間半~2時間半 困難事例の解決 専門性により左右 他職も参加可能 事例提供者が鍵 振り返り参加型 10人以下が適当 1時間程度 技術と理念の向上 専門性はほどほど 同じ職場が適当 過去事例に限る 課題焦点型 3人で実施 一人20~30分 支持と視野の拡大 専門性は不要 普段の仲間 事例は使わない 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

30 事例検討型スーパービジョンの 活かし方 事例の解決とSveの課題の解決を 並行して合理的にすすめること
平成30年度主任相談支援専門員養成研修

31 事例検討の意義 1 事例を深める 2 実践を追体験する 3 援助を向上させる 4 援助の原則を引き出す 5 実践を評価する
1 事例を深める 2 実践を追体験する 3 援助を向上させる 4 援助の原則を引き出す 5 実践を評価する 6 連携のための援助観や援助方針を形成する 7 援助者を育てる 8 組織を育てる 岩間伸之「援助を深める事例研究の方法(第2版)」2005 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

32 ケア会議(事例検討)の構造 見立てのプロセス 手立てのプロセス ①事例の概要把握 ⑤支援計画の策定 事例理解の深まり 実行可能な支援
役割分担 事例の輪郭を掴む 事例理解の深まり 実行可能な支援 目標の順序設定 ②全体像把握 ④支援目標の設定 「質問」と「答え」の循環 生活情報を多面的に把握 アイデアの具体化 類似情報の分類・整理 アイデアの連鎖 情報の要約・洗練・統合 アイデアの提示 ③評価 「現状の査定」と「背景の理解」 事例情報の共有化 「主要主題の把握」 平成30年度主任相談支援専門員養成研修 野中猛 「ケア会議で学ぶケアマネジメントの本質」2013

33 「事例検討会」型とは ⓪アイスブレイクと説明 ☆開始前に入念な場づくり ② Svr(バイザー)がボードに事例を展開する
 ☆開始前に入念な場づくり ② Svr(バイザー)がボードに事例を展開する  ☆FG(ファシリテーショングラフィックス)により聞き漏れのないようにSveに具体的な確認を行いながら ① Sve(バイジー)が事例を説明する  ☆本人のイメージが湧くように ③ 参加者がSveに意図的な質問をする  ☆質問の意図を明確にしながら  ☆事柄の背景を探るように ④ 参加者の質問に答える  ☆具体的場面を思い起こして  ☆不明な点は取り繕わず ⑤ 参加者の質問やSveの回答に対してSvrから助言する  ☆類似の質問を促して掘り下げる  ☆FGから違和感を伝え意見を促す ⑦ Sveの感想で気づきの共有  ☆次回に繋げるよう参加者と   の協働的な雰囲気を確認 ⑥ 参加者全員で解決策の提示  ☆自由な発想であらゆる可能性を探る  ☆他の参加者の発言に盛る 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

34 事例検討の時間配分(グループ討議の場合)
合計 2時間半 1 演習の進め方説明 10分 2 自己紹介と役割決定 5分 3 事例の紹介 15分 4 グループ内で質問の出し合い 15分    疑問点を全員が発言し記録者がまとめる 5 質問と回答 30分    各グループ発表者から質問し全体共有する 6 講師による質問のポイントまとめ 15分    どのような観点で質問をするべきか 7 グループ討議 30分    どのような対応をすべきかを検討する 8 各グループから発表 30分    発表者から結果とその理由を発表 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

35 ホワイトボード(左) ジェノグラム・エコマップ 事例の課題 あなたの課題 基本情報 利用中のサービスや医療 住まいの状況、本人の部屋
頼りにしていた父の死後、統合失調症となり、離婚や自営業の廃業を経験。金銭を管理し自立しようとする母と対立しているが理解を得られない あなたの課題 強めに発言してくる家族や関係者に調整を図ることができない。 基本情報 47歳男性統合失調症でA病院入院し現在外来中(精神保健福祉手帳2級) 利用中のサービスや医療 A病院デイケア(週2)、相談支援専門員の訪問、就労移行申請中 住まいの状況、本人の部屋 コンクリ2階部分が自室 母は1階で行き来はほとんどなし 地域の状況 比較的静かな住宅街でかつては農村であった。そのため旧来からの居住者間では付き合いが盛んだが、新しく居住してきた者との交流は全くない。この世帯は商売をしていたので近所とのつながりはある。しかし父の死後はめっきり人が立ち寄らなくなった。 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

36 ホワイトボード(中) 1日の生活サイクル 生育歴 想いや希望・強さ(本人・環境)・可能性 本人・周囲の課題
8 9 10 12 15 16 17 19 20 23 24 22 23 24 30 34 38 39 42 43 45 出生 現在 起床 デイケア(月水金) 就労移行実習(火木) 昼食 実習終了 デイケア終了 散歩(週3回) 夕食 読書(TV見ない) 入浴(毎日) 就寝 大学卒業 1年間の放浪旅行 旭食品就職(営業) 結婚(子供なし) 退職し父のスーパーを継ぐ 父死亡 母入院 発病・入院 離婚(妻は韓国へ) 再入院 スーパー閉店 想いや希望・強さ(本人・環境)・可能性 本人・周囲の課題 自営業をしてきたので本人の金銭管理能力はあると考えられる。症状が悪くなると金遣いが荒くなることから、服薬の安定が鍵である。幸い信頼できる医師とのキャッチボールは順調である。また、対立していた弟とその妻が父の死後に本人へ電話をするなど関わりを持つようになり、キーマンとして期待ができる。 本人は年金管理を自分で行えば自立できると考えているが母がそれを拒否した。母を説得するだけの覇気はみられない。母は最近亡くなった夫の言葉通り本人の面倒をみようと決めているので周囲の意見を聞かない。 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

37 ホワイトボード(右) 職場や自宅での様子:自宅では旅行や経営の本を読んだり、部屋の模様替えを楽しんでいて、あまり部屋から出ていない。母と顔を合わせると口論になるので避けている。 お気に入りの場所:週末に街なかの書店に行き、立ち読みをしている。その途中の公園に寄って本を読むことがある。 趣味や遊びの内容:旅行が趣味だが仲間がおらず控えている。酒やタバコには関心なし。パチンコがストレス解消になることがある。 服装や整容の拘り:ユニクロが定番、あまり金をかけたくない。髪もくしでとかす程度。 2ヶ月に一度980円の理容に行く。 食事の好みや取り方:好き嫌いはなく、拘りもない。朝は必ずパンにするぐらい。昼食はとらず夕食は母が作り置いたものを文句もなく食べる。外食はほとんどしない。 友人関係や近隣関係:同級生とは仕事をしていたときに付き合いが減ったが、つながりは持ちたいのか特定の人との電話は欠かさない。近隣の人たちとはちょっとした昔話をする。デイケアの仲間は本人によく話しかけるが、本人はあまり関心がない。 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

38 ホワイトボード(別) 本人 急ぐ 急がない まわり スーパーを再興する 同窓生と旅行に行く 自治会の祭りに出店 就労移行でスーパー実習
旅サークル結成に参加 自治会でのお役立ち仕事 急ぐ 急がない 地域の実習先を紹介 同窓生との接点づくり 旅好きに声がけ 弟の妻の協力で年金管理を本人へ まわり 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

39 質問のポイントのまとめ(Sveの課題に沿って)
1 基本的な事項の確認    住所、氏名、生年月日、性別、要介護度、障害の内容、    経済状況、家族状況 2 関係者と関わりの内容の整理    相談経路と繋がれ方、現在受けているサービスとケアの内容、    関わっている機関と関わりの内容、支援の経過 3 本人・家族の生活ぶりの確認    本人と家族の生活の流れ、態度、周辺との関係 4 事例の特徴    本人と家族の想い、周囲の想い、周囲の関わりの多さ 5 社会資源の確認    使える資源と機能、キーマンの存在と可能な役割 6 相談員の見立て    本人・家族・周囲のパワー、可能性、不安感、違和感 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

40 聞き方のまとめ(Sveの課題に沿って) 1 具体化させる 何時間?距離は何キロ?頻度は週何回?量は何本? 2 イメージさせる
1 具体化させる    何時間?距離は何キロ?頻度は週何回?量は何本? 2 イメージさせる    身長、体重、服装、食事の好み、好きな場所、趣味嗜好 3 事実を確認する    未確認情報?他者からの伝達?診断内容? 4 理由を明らかにする    なぜ?何のために?どんな気持ちで?生育歴と関係? 5 埋もれた記憶を呼び覚ます    本当にそうでしたか?誰も関わっていませんか? 6 ポイントとなりそうな点を掘り下げる    本人はどんな気持ち?なぜそう感じる? 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

41 具体策の検討方法まとめ 1 現状に捉われない 出来ないと決め付けず可能性を検討する 2 見方を変えてみる
1 現状に捉われない    出来ないと決め付けず可能性を検討する 2 見方を変えてみる    リフレーミング 「神経質は細やか」、「大雑把はおおらか」 3 複数の目線を盛り込む    パーキングエリア 反対の意見も無視せず折り合いを付ける 4 ない資源は創り出す    地域の空き家、相対売りのお店、宅配業者 5 ネットワークはどんどん活用・改善    同級生、同郷、会議のメンバー修正、情報共有の確認 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

42 行き詰った事例でも 1 顔を合わせて話し合えば状況が変わる 「これだけ多くの人が前向きに考えている」 2 時間が経てば考え方が変わる
1 顔を合わせて話し合えば状況が変わる    「これだけ多くの人が前向きに考えている」 2 時間が経てば考え方が変わる    「もうそろそろいいのではないか」 3 万策尽きれば開き直りが出てくる    「今以上に悪くなることはない」 4 意図しない新たな支援の道が出ることも    協力的でないと考えていた親族からの申し出 5 本人の僅かな変化に注目する    特定の人には暴力を振わなくなった 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

43 振り返り参加型スーパービジョンの 活かし方 Sveの経験の共有によりメンバーの教育を 合理的にすすめること
平成30年度主任相談支援専門員養成研修

44 振り返り参加型のスーパービジョンとは ・Sveが過去事例で引っ掛かっている点を ・参加者に対して具体的に説明し
・参加者の提示する方法を吟味する中から ・Sve自身がよりよい対応の可能性に気づき ・Svrの問い返しで確認する方法である 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

45 「振り返り参加」型SVの流れ ② Svr (バイザー)がホワイトボードにメモをとり
① Sve(バイジー)が過去事例を簡単に説明し、当時の自分の対応でポイントになった点を話す 参加者に自分ならどう対応したか尋ねる ③ 尋ねられた数名の参加者が自分の「対応」を答える ④ 参加者の意見を聴き、Sveが自己の対応の意図を説明する ⑥ Svrは、参加者の意見が出た背景とは何かを参加者に投げ返し、一定の意見を得てから別のポイントに話題を移す ⑦ Sveの感想で気づきの共有 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

46 「振り返り参加」型のスーパービジョン ① Sve(バイジー)が過去事例を簡単に説明し、当時の自分の対応でポイントになった点をいくつか話す 5分 ② Svr (バイザー)はホワイトボードにメモをとり、参加者に一つ目のポイントについて自分ならどう対応したか尋ねる 5分 ③ 尋ねられた数名の参加者が自分の「対応」を答える 5分 ④ Sveはその意見を聴き、自己の対応の意図を説明する 5分 ⑤ Svrは、Sveの説明の意図を支持しつつ、参加者の意見が出た背景とは何かを参加者に投げ返し、一定の意見を得てから別のポイントに話題を移す 10分 ⑥ Sveの感想で気づきの共有 5分 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

47 「振り返り参加」型のスーパービジョン進行例①
この事例は、うつ傾向にある50代男性の就労支援を行った時に当初考えていた男性の希望に沿った支援と最終的な方向性が全く異なったことから取り上げていただいた。ポイントは最初の情報の取り方と、中間点での男性へのアプローチの方法にあったと考えています。 参加者AさんとBさん、最初の情報の取り方について、ご自身ならどうされたでしょうか? 私なら、もっと他の職種からの情報を得ていたかもしれません。例えば、通っていたクリニックのスタッフから。 私は、もう少し本人と時間をかけて向き合ってみたと思います。 Sveさんは、その時、AさんBさんのような対応を考えましたか? Sve Svr 1点目の論点に絞って参加者に聴く A B Svr Sveが実際に取った対応と比較する 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

48 「振り返り参加」型のスーパービジョン進行例②
Sve はい。ただ、クリニックからの情報は本人が拒否して得にくいと感じていました。本人との話し合いが足りなかったかもしれませんが、当時の自分の中ではそれでいっぱいいっぱいでしたね。 どのようにすれば本人ともっと向き合えたのか?について、Aさん、Bさんからご意見をお願いします。 Sveさんは就労支援担当の立場なので、本人も就労に関することしか話す気持ちになれなかったのではないですか? 50代ということから、若いSveさんに自分を開示することをためらっていたとも考えられます。 Sveさんは、その時どのような声がけや態度をとっていましたか? Svr Sveができていないと感じている点に絞って意見を引き出す A B Svr Sveが実際に取った対応と比較する 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

49 「振り返り参加」型のスーパービジョン進行例③
最初は希望される職種や就業条件の話から入り、必要な資格や技術のこと、そしてうつ病の程度を聴く形になっていました。自分の中にも年長の人との対話に苦手意識がありますね。 どのようにすれば良かったと思いますか? 仕事の話の前に不安なことや希望していることからお聴きすれば良かったですし、同年代の班長に同席を求めても良かったですね。 結果的にどうなったかも教えていただけますか? 本人の負担感が同居している母親の介護問題にあることが終盤になって分かり、介護保険の手続きなどをケアマネを通してお願いしたところ、デイサービスの利用が決まりました。現在は農場での軽作業をしておられ、安定雇用につながっています。 Sve Svr Sveの気づきが出たらすぐにその対応を問い返す Sve Svr 過去事例だからこそ確認ができる Sve 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

50 「振り返り参加」型のスーパービジョン 特徴まとめ
①複数のポイントを挙げても大抵はポイントは一つ  この事例でも中間点での本人との向き合いは最初の向き合いに集約される ②Sveの振り返り課題は他のメンバーにも相通じる  苦手意識や不得手なところ、ありがちな見落としなど ③Sveに緊張感を与えないで済む  過去事例なので、Sveはどうすべきだったか薄々分かり、答えが出しやすい ④職場内の関係者向き  同職場など、ある程度の関係性のあるメンバーの方が言い合いがしやすい 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

51 「振り返り参加」型のスーパービジョン時間割例
① モデル演習 15分 ② 1番目の人 40分 + 感想 10分 ③ 2番目の人 40分 + 感想 10分 ④ 3番目の人 40分 + 感想 10分 ⑤ まとめ 15分 計 180分 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

52 課題焦点型スーパービジョンの 活かし方 Sveの課題の共有によりメンバー間の 支持的環境づくりをすすめること
平成30年度主任相談支援専門員養成研修

53 ファシリテーションでも使う技法が使われている
課題焦点型のスーパービジョンとは ・Sveが悩みと感じていることを出してもらい ・Sveの課題や強みを具体的にしていき ・観察者の感想で気づきの共有をすることで ・技術的問題か、知識不足か、情緒面かを ・Sve自身が整理する方法である ファシリテーションでも使う技法が使われている 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

54 課題焦点型のスーパービジョン Svr 観察者 Sve
Sveの課題に着目して5W1Hを使い具体化する(20分)その際にSve自身の課題を黒色で、 Sveの気持ちを赤色で、本人の転機となったことを青色のキーワードとしてホワイトボードに記していく Sve 発言はせず、Svrの聴き方やSveの答え方を観察し、終了後に気づいた点を伝える(8分) Svrに自分の抱える課題を端的に説明する(2分) Svrからの質問に具体的な場面が伝わるようにかつ端的に答える。 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

55 狙いは Sveの「癖」を掴む その相談支援者自身が持つ傾向がある 例えば 支援会議が苦手なので避ける傾向
医療知識がなく医療チームの言われたまま 知識の豊富な分野の問題だけ突っ込む 強烈な利用者に迎合したり避ける傾向 面倒なので地域の資源を遮断してしまう 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

56 課題焦点型のスーパービジョン 留意点 ・クライアントと向き合う時の自分の課題を話すこと!事例検討にならないこと!!
課題焦点型のスーパービジョン 留意点 ・クライアントと向き合う時の自分の課題を話すこと!事例検討にならないこと!! ・事例は特に使わなくてよい。 ・もし思い浮かべるのなら、過去の事例や煮詰まったものがいい ・Svrは事例検討の流れになりかけた時点ですぐにSvr役に流れを戻すよう指示すること 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

57 課題焦点型のスーパービジョン 進め方 1 Sveは3行で自分の課題(事例の課題ではない)を話し、Svrはそれらをホワイトボードに黒色で書く。計2分 2  Svrは事例の内容に囚われず、 Sve自身が課題と感じている点に関する本人とのやり取りの場面を再現させ、ポイントなる点を赤色で書く。 3  Sveは本人や事業者との会話や場面を正確に伝え、 SvrはSveの気づきや意図的な取り組みを青色で書く。 4  Svrはその時の本人や家族、周囲の事業者など がどう感じていたかをSveに尋ねる。 5 観察者からコメントをもらう。 6 最後にSveから何に気づいたか話してもらう。 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

58 課題焦点型SV演習時のSvrの言葉 ポイントは事例の検討にならないこと 端的に自分の課題を言ってから始めること
支援をするに当たってあなたが課題と感じていることは? それはどんな時に感じますか? 相手が誰であってもそう感じますか?  その場面を思い起こしてください。相手からあなたはどう 見えていましたか? 6. どうすれば良かったでしょうか? 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

59 「課題焦点」型のスーパービジョン進行例①
私は、利用者にどうやって相談支援専門員を理解してもらえるかいつも不安です。特に初回訪問が重荷ですね。 それは、どのような利用者でも同じですか? いえ、敢えて言えば年上の高圧的な感じの人ですね。 Aさんは30歳くらいですから、40代以上の方ですね。 もう少し上かもしれません。特に男性です。 トラウマがあるとか? 自分の中では特に思い当たらないのですが・・・・ Sve 初回は誰でも不安 Svr 対象を拡げてみる Sve Svr 対象を具体化する Sve Svr 背景を探る Sve 背景がすぐに出せないのは当然 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

60 「課題焦点」型のスーパービジョン進行例②
最近の不安を感じた場面を思い出してみてください。利用者の言葉や態度で印象に残っていることはありませんか? 50歳くらいの男性で私の顔を見るなり、お前のような金持ちに俺の気持ちが分かるか?と一蹴されました。 なぜ、男性はそう言ったと思いますか? うーん。多分、私が若くてチャラチャラしたように見えたから? Aさんはその時どんな態度をとっていましたか? ただ、言われたまま下を向いていました。 辛かったでしょうね。どんな態度をとるべきだったでしょうか? Svr そこで場面を思い起こさせてみる Sve Svr 場面が出たらSveに問い返す Sve Svr 利用者から見たSveを思い起こす Sve Svr 共感と問いかけをセットで 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

61 「課題焦点」型のスーパービジョン進行例③
もしかしたら、自分の気持ちを伝えても良かったんでしょうか? 「ちょっと辛いなあって」 そうかもしれませんね。寂しい気持ちの裏返しが彼の拒否的態度につながっていたとしたら。 気持ちをうまく返してあげることができていなかったということですね。なんだかスッキリしました。ありがとうございました。 はい。おそらく、相手がどんな利用者でも言えることかもしれませんね。それでは観察者の方から、見ていての感想をいただきたいと思います。 ・・・・・・ Sve Svr 承認と促しをセットで Sve Svr 他の事例にもありえるSveの癖であることを示唆 観察者 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

62 さらに、 技術的問題か、知識不足か、情緒面か
さらに、 技術的問題か、知識不足か、情緒面か 何となく避けてきたこと、苦手なこと、面倒なこと 「だろう」で済ませたこと、意外な展開だったこと 概ねだが、 A)のような場合・・・知識、技術面での学習 B)のような場合・・・倫理面(初心に帰る) 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

63 「課題焦点」型のスーパービジョン時間割 例
① モデル演習 10分 ② アイスブレイク 5分 ③ 1番目の人 15分 + 感想 5分 ④ 2番目の人 15分 + 感想 5分 ⑤ 3番目の人 15分 + 感想 5分 計 75分 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

64 演習 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

65 タイムテーブル「課題焦点」型 ① モデル演習 13時00分~13時15分 ② 1番目の人 13時15分~13時30分
① モデル演習     13時00分~13時15分 ② 1番目の人     13時15分~13時30分 観察者感想     13時30分~13時40分 ③ 2番目の人     13時40分~13時55分   観察者感想     13時55分~14時05分 ④ 3番目の人     14時05分~14時20分   観察者感想     14時20分~14時30分 ⑤ 振り返り       14時30分~14時45分    計 105分 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

66 演習開始(課題中心型SV) 3人の中で、最も経験年数の ①短い人が観察者 ②次に短い人がSve役 ③最もベテランがSvr役 でスタートです。
 ①短い人が観察者  ②次に短い人がSve役  ③最もベテランがSvr役 でスタートです。 あとは、一つ役をずらして繰り返します。 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

67 タイムテーブル(振り返り参加型) ① モデル演習 15時00分~15時15分 ② SveとSvr役決定 15時15分~15時25分
① モデル演習      15時00分~15時15分 ② SveとSvr役決定   15時15分~15時25分 ③ 1番目の人      15時25分~15時45分  Svr・Sve・参加者感想 15時45分~15時55分  講師から注意      15時55分~16時00分 ④ 2番目の人      16時00分~16時20分  Svr・Sve・参加者感想 16時20分~16時30分  講師から注意      16時30分~16時35分 ⑤ 3番目の人       16時35分~16時55分  Svr・Sve・参加者感想 16時55分~17時05分 ⑥ 振り返りとまとめ    17時05分~17時30分 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

68 演習開始(振り返り参加型SV) 時間の都合で3回しか実施できません
6人の中で、 SVを受けた経験の少ない人がSveを体験できるように SVを実施した経験のない人がSvrを体験できるように してください。 また、各県がSvrもしくはSveの体験を持ち帰れるように 組み合わせを考えてください。 平成30年度主任相談支援専門員養成研修

69 最後に振り返りをしてみよう 1 スーパービジョンを行ってみてどうだったか 5W1H、質問の仕方等
2 スーパービジョンを受けてみてどうだったか  気づき、やる気等 3 双方を通じて感じたことは何か  今後の取り組み、職場での展開 平成30年度主任相談支援専門員養成研修


Download ppt "スーパービジョンの理論と実際 個別SVとグループSVの活用"

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