BizTalk Server を中心とした システム統合 マイクロソフト株式会社 SAP/Microsoft コンピテンスセンター

Agenda 1.EAI とは？ 2.EAI エンジンとしての BizTalk Server の機能 3.BizTalk Server を利用したシステム連携 ソリューション 4.SAP を含めたシステム連携ソリューション 5. まとめ 参考１： SAP Outbound デモ画面フロー

１． EAI とは？

企業システムの現状 集中型システムの限界 ・歴史のある企業であればあるほ ど 昔のシステム資産をそのまま利 用 ・環境の変化に応じたフレキシブ ル なシステム変更、機能追加は無 理 独立型システムへの移行 ・必要に応じてカスタムのアプリ ケ ーションが増幅 ・それぞれが独立しており、アプ リ ケーション間の連携が取れない 部門 A 部門 B 部門 C 全社基幹システム 事業内容の 変化 企業合併 業務改善

企業システムの新しい形 : EAI の導入 独立型システムの問題 ・連携の為の人的コストが 増加 （データ再入力など） ・１：１のファイル転送ツ ールの 導入は最適解でない EAI ソリューションの導 入 ・ EAI エンジンを HUB としてア プリ ケーション同士を疎結合 ・一箇所でアプリケーション連 携を 行なわせて管理を効率的に

EAI エンジン： BizTalk Server 2004 設計技術 (Unix) 資材購買 （ Windows 95 ） Web サーバー (Win NT4) アフター セールス (Unix) 生産計画 (AS/400) 生産管理 (Linux) 出荷配送 (MS-DOS) 営業管理システム （ Windows 3.1 ） DB エンジン EAI エンジン デー タ 全社基幹システム ( メインフレーム etc ）

２． EAI エンジンとしての BizTalk Server の機能

様々な通信プロトコルによる送受信 ファイル渡しによる容易な連携 MSMQ による高信頼性、スケーラブルな通信 DCOM による密結合、リアルタイム連携 HTTP(S), SMTP によるインターネット間通信 アダプタによるノープログラミングでの通信 ファイル MSMQ HTTP （ S ） DCOM ファイル MSMQ HTTP （ S ） SMTP DCOM adapter 受信機能を選択 （ DCOM は別） 送信機能を選択

様々なファイル形式による送受信 レガシーとの CSV, 固定長形式による連携 次世代のデータ形式である XML にはネイティブ 対応 インターネット EDI にも活用可能 ファイル形式の変換は容易 フラット CSV XML フラット CSV XML EDI

データのマッピングと加工 マッピング、抽出、計算、 DB ルックアップ（置 換）など ファイル形式変換もここで定義 BizTalk マッパーによるビジュアルな定義 1, 100 2, 200 3, 300 1, 100 X, ,1 200,2 300,3 a,100 b,200 c,300 抽出 計算 マッ ピ ング DB ルッ ク アッ プ インプット データの定 義 アウトプッ ト データの定 義 左から右へドラッ グアンドドロップ してマッピング定 義 “ ファンクトイド ” と 呼ばれ、この中に 加工ロジックを指定

ドキュメントの内容に応じたルーティング ドキュメント内の特定の項目を元に、 あらかじめ定義しておいた宛先を特定し、 所定のファイル形式と通信プロトコルに てデータを送信する 企業 A ・・・ 企業 B ・・・ 企業 A ・・・ 企業 B ・・・

エラー制御と再送管理 送信エラー時にも BizTalk Server のキューに データを保存し再送信に備える リトライの回数、間隔、バックアップトランス ポートは設定可能 送信先 HTTP （ S ） SMTP プライマリ通信方式で リトライ 3 回、 5 分間隔 バックアップ通信方式 でリトライ 送信エラー時に 備えてキューに保存

ビジネスプロセスの実行 Visio のサブコンポーネントであるオーケスト レーションデザイナでビジネスプロセスを GUI から定義 SAP から tRFC で データ受信 A 社生産システ ムへ MSMQ 送信 B 社生産システ ムへ HTTP 送信 ステータス更新 の PG コール システム的な実装面を定 義 ビジネスロジックを 定義 特定項目の内容 に応じて分岐 ドラッ グ アンド ドロッ プ により デザイ ン ステータス確認 の PG コール ドラッ グ アンド ドロッ プ により デザイ ン

３． BizTalk Server を利用した システム連携ソリューション

BizTalk Server を利用した システム連携トポロジー BizTalk file MS MQ DCOM http Adap tors カスタ ムアプ リケー ション レガシ ーアプ リケー ション パッケ ージア プリケ ーショ ン EDI アプリ ケーシ ョン smtp Web EAI ツール カスタ ムアプ リケー ション Web アプリ ケーシ ョン 企業内 EAI 企業間 EAI- １ 企業間 EAI-2

事例 : Marks & Spencer 1/2 マークスアンドスペンサー – 売上 1 兆 4 千億円を誇るイギリス第 1 位のグローバルリテーラー – 衣類、食品、金融サービスの小売業者で世界中に 600 店舗以上を展開 ビジネス上の課題 – セールス情報が集計されてアップロードされるため、明細情報がバッ チには 含まれず相関分析ができないでいた – リアルタイムなセールス情報が バックエンドシステムやサプライヤに 転送されないでいた – アップロードは毎日夜間のみ

事例 : Marks & Spencer 2/2 店舗 DB2 CICS 店舗 モデル 204 アプリケーショ ン MQSeries SQL Server 7.0 OLAP Services Web データセンター DCOM (COMTI) MSMQ MQSeries ブリッジ サプライヤ ×500 POS HTTP MSMQ リアルタ イム サプライ チェーン !! リアルタイ ム OLAP 分析 !!

事例 : 英国政府 Government Gateway 1/2 英国政府が提供する全公共サービスを 2005 年までに電子化するとい う、英国のブレア首相が掲げている「電子政府」 プロジェクトの足がかりとなるもの プロジェクトメンバー –MS をリーダーとして、プロジェクトには、 Dell 、 SEMA 、 Cable & Wireles 、 Viacode がパートナーとして参加（着手後 72 日で完了） 採用技術 –Windows® 2000 Advanced Server 、 BizTalk™ Server 2000 、 SQL Server™ 2000 、 Internet Security and Acceleration Server 2000 、 Application Center 2000 、 Commerce Server 2000 – デジタル証明書やデータの暗号化 プライバシー情報を確実に保護 対象業務 – 源泉徴収税の確定申告（内国税歳入庁） – 付加価値税の納付申告（関税、間接税庁） – 農業漁業関係の補助金申請（農漁食糧庁）

事例 : 英国政府 Government Gateway 2/2 企業ユーザー 国民 Web サイト, ポータル アプリケーションなど Web 各省庁 中央省庁 既存システ ム と疎結合 !!

４． SAP を含めた システム連携ソリューショ ン

SAP を含めたシステム連携トポロジー Unix アプリ ケーシ ョン IBM ホスト システ ム AS/400 アプリ ケーシ ョン Win95 アプリ ケーシ ョン BizTalk file MS MQ DCOM http smtp Web DCOM Conn ector tRFC DCOM Web アプリ ケーシ ョン EAI ツール 企業内 EAI 企業間 EAI SAP Adapter

事例 : セイコーインスツルメンツ 株式会社様 産業用分析、計測機器フィールドエンジニア業務 ビジネス上の課題 –SAP R/3 により顧客管理を行っていたが、エンジニアへの作業 指示は帳票ベース 問い合わせ履歴、故障履歴、定期点検、部品交換の履歴 – セキュリティの問題から SAP R/3 へ直接ダイヤルアップ接続す る ことは現実的でない インターネット上にエンジニア向けの Web サイトを個 別に 構築し、 SAP R/3 とのシステム連携を考慮

事例 : セイコーインスツルメンツ 株式会社様 ビジネスプロセス層 作業指示登録 ビジネスプロセス層 作業登録完了 EAI Server Solaris Web Logic Solaris Web Logic HP-UX SAP R/3 ミドルウェア層 HTTP ①作業指示 ②作業指示 ③作業登録 作業完了② 作業完了① 作業完了結果④ 作業完了結果③ DCOM FTP SQL Server 2000 マルチプラ ットフォー ム 連携 !!

５．まとめ

まとめ なぜ EAI ?? なぜ BizTalk Server ??

Go to MS/SAP Solution Site !!

参考１ : SAP Outbound デモ画面フロー

SAP からの Outbound 生産計画データのアプリケーションへの 送信 –IDoc から XML へのファイル形式変換 BizTalk FILE BizTalk 社内 アプリ ケーショ ン SAP DCOM Connector XML 形式 IDoc 形式 ファイル渡 し tRFC SAP

DCOM Connector を 起動する。 R/3 へのログオン 情報を入力する。 BizTalk Adapter for SAP を起動する。

R/3 がもつ IDoc が 一覧表示される。 IDOC の定義ファイル （ XML 形式）を BizTalk 上にダウンロードする。 R/3 と Adapter for SAP の橋渡しとなる MSMQ の キュー名を指定する。

BizTalk エディタを 起動する。 XML ドキュメント 定義を新規作成 する。 BizTalk マッパーを 起動する。

IDOC から XML へのマッピング を定義する。 BizTalk Server “BizTalk メッセージ マネージャ ” を起動する。 XML ファイル を吐き出す ファイルパスを 入力する。

チャネルという 通信経路を 新規作成する。 変換前の IDOC の 定義ファイル を選択する。 変換後の XML の 定義ファイル を選択する。

BizTalk 管理 コンソール を起動する。 R/3 から IDOC を受信する MSMQ のパス を入力する。 先ほど作成した チャネルを指定する。

※注意 実際には XML ファイルが 所定のパスに吐き出される。 SAP GUI を 起動する。 トランザクション コード POIT 。