天文分野における教材開発 太陽熱学習キットと全天モニター 自然環境教育課程 4 年 松本 歩
太陽、空、雲、星は身近だが、教材がまだ未開発 1.太陽熱学習キットの手引書作成・・・ 背景:オルビィス社、太陽に関する実験教材「 SUN POWER 」 やったこと:練りに練った手引書の作成 2.全天モニターの開発の継続・・・ 背景: 2005 年度から和歌山大学教育学部屋上に設置 先行研究: 2006 年度・山本、 2007 年度・山田 やっていること:オフラインでの利用ができるようにする そこで …
1, 太陽熱学習キットの開発 研究方法・・・ オリジナルの手引書に記載された実験 すべて を 2 回以上 行った。 それぞれの実験の意義の明瞭さ、結果の確実性について検討。 手引書に記載する実験を絞り、 改めて予備実験 を行った。 さらに明瞭さ、確実性を検討、実験内容を絞った。 → 手引書原稿ほぼ完成 → オルビィス社に送付している。
○ 改善点(一部) ○ コップに入った水を日光に当てて水温の変化を測る実験 単に水の入ったコップを日なたに置く。 → これでは日光以外の他の要因によるものか判断できない。 断熱装置を作成し、日光以外の影響を極力遮断する。 日なたと日かげに置き、対照させる。 ○ 太陽炉(凹面鏡)を用いて物を燃やす実験 オリジナルのキットが簡易的なので風に弱い。 しっかりした太陽炉を作 成。 ○ 結果が確実に出るのか、しつこく確認。
写真① 地面からの熱を遮断するために発 泡スチロールを用いた断熱台を作 成。 写真② 太陽炉(凹面鏡)のオリジナルの キットを組み立てたもの(上)と改 良版(下) オリジナルのものは実験中に風で飛 ばされたり、水の重みで凹面鏡が傾 くことがあった。 そのため安定するような構造に組み 換え、角度調節も安定して行えるよ うになった。
全天モニターの開発の継続 前年度までは観測・撮影した画像の、 web 上での公開にむけたホームペー ジ作成(左下図参照)を行ってきた。 その結果、保存された範囲の画像 データであれば任意の時間の画像表 示が可能で、スライドショー機能の ついたホームページが完成している。 しかしサーバーは大きな負荷に耐え られず、一般公開できない状態が続 いている。
そこで今研究では・・・・ オンラインではなく、オフラインでメディアに保存された過去の画 像を活用することを考える。 メディアに保存された画像を PC に保存し直して見るのではなく、任 意の時間を指定してメディアから直接画像を呼び出す画像検索・参 照ソフトの開発。 これにより・・・・ PC の容量を消費せず、メディアの入れ替えのみで過去に観測した任 意の画像を表示できるようにする。 オフラインでの処理のため、ネットワークにつながっていなくても 利用することが可能。回線速度による問題も解決できる。
今後の課題 ○ 太陽エネルギー 現段階の手引書の完全な完成。 ○ 全天モニター オフライン使用むけの、画像検索・参照ソフトの完 成。