アメリカ社会論 多様性と矛盾の大国.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
いじめ問題 具体的な解決策を考える 異文化コミュニケーション論2回 神崎昇平. もくじ はじめに “ いじめ ” の発生件数 子どもの自殺数 現在の対策 考察 提言① 提言② 提言③ ( 研究者の意見 )
Advertisements

教育格差 福嶋 敬識 参考
2 1607.5.14 ジェイムズタウン植民地の始まり 北米最初の恒久的植民地 1620.12.16 プリマス植民地の始まり 1630.6.12 マサチュセッツ湾植民地の始り ピューリタン 1000 人が 17 隻の船で到着 John Winthrop “For we must consider that.
オランダの教育 (2) 小さな学校と 90 年代後の制度改編.
制度経済学Ⅰ ①. 制度経済学とは何か 制度 institutions 最も根本的な制度は・・・・ 言語、法、貨幣 いずれも経済、そして経済学に関係する それらなしに、経済は成立しない.
世界各国のインターネット普及率と その学力の関係
未来構想戦略フォーラム講演会 「世界の教育、日本の教育」
インターネット利用と学生の学力  中島 一貴  三国 広希  類家 翼.
日本の英語教育 c 奥田波奈.
サドベリバレイ校の教育 子どもは自発的に勉強するのか.
情報社会とガバナンス 歴史的経緯から 吉田寛.
1 生命倫理学とは何か 倫理学Ethicsは哲学の1部門 善、道徳を追求する学問 規範倫理学normative ethicsとメタ倫理学
In larger Freedom 平和構築・人権擁護・開発援助 日本から国際社会へ
AO選考とともにポートフォリオ型一般入試へ進化 ~脱個別学力試験/学力検査の工夫策~
移民受け入れの是非 否定派.
教育費の負担 教育権の条件整備.
銃社会アメリカ 銃規制をめぐる対立.
近代国家における社会福祉・ 保育所の役割 土俵にのらない 哲学をもって臨む.
なぜ貧しい国はなくならないのか 第3章 なぜ貧困を撲滅できないのか?.
民営化とグローバリゼーション 国家の役割は何か.
失われた10年 日本経済の現状と課題 日本の平和への貢献
人権と教育基本法.
公共政策大学院 鈴木一人 第7回 政治と経済の関係 公共政策大学院 鈴木一人
地政学2 「新しい地政学」の登場 政治地理学の理論と方法論 第3週.
Q&A10項目 早分かり (学部教務委員会作成2009年)
前回から今回までの活動 ・国際競争力ある人材に関するアンケート実施 ・セミナーの実施準備
複言語・複文化状況における日本語教育 -ことばの教室で私たちがめざすもの
アメリカ社会 競争的自由と公的平等の併存.
公共政策大学院 鈴木一人 第7回 政治と経済の関係 公共政策大学院 鈴木一人
変化の中の雇用システム                    仁田道夫著 東京大学出版会2003年                                 E040064植田慎司.
社会主義の教育理論.
選抜と教育・人生選択 選抜のメッセージ.
文章解読 ー 台北 ー.
アメリカ教育1 競争的自由と公的平等の併存.
アメリカ教育5.
教育行政組織(1) 指導助言と監督命令.
オランダの教育 最も自由な教育制度.
北欧の教育 国民学校・高校・大学・PISA.
文化戦争の世紀末 文化戦争の世紀末 文化戦争の世紀末 1990年代.
アメリカ教育2 差別をめぐる教育問題.
〈拡張する人権〉と高度不信社会 ―人権の基礎としての民主政治を考える 吉田 徹 北海道大学公共政策大学院
アメリカ教育3 差別をめぐる教育問題.
アメリカ教育 20世紀末から21世紀へ.
アメリカ教育 20世紀末から21世紀へ.
国家.
グローバリゼーションと 人の移動 移民・難民問題.
日本教育の特質 国際教育論2.
オランダの教育(2) 小さな学校と90年代後の制度改編.
産業空洞化と低賃金化 ● 企業活動の国際化 → 先進国の産業空洞化→先進国での低賃金化 ● 日本企業の利益額: 国内生産 ≒ 海外生産
グローバリゼーションは 国際的画一化なのか
グローバリゼーションは 国際的画一化なのか
SCS研修「高等教育における障害者支援(2)」 国際的な障害者の権利保障と教育
アメリカ教育3 差別をめぐる教育問題.
日本と異なる選抜方式 があることを理解しよう
獨協大学 国際教養学部言語文化学科 永田小絵
香川大学工学部 富永浩之 知識工学1 第1-1章 人工知能と知識工学 香川大学工学部 富永浩之
労働市場 国際班.
アメリカのプロパテント政策 2002.10.11.
税金や社会福祉などによって再分配機能が充実した国の場合、初期所得(税引き前の給与)でのジニ係数と、所得再配分後のジニ係数が異なる。
人権とは.
第6章 デフレの鍵は賃金 ー「なぜ日本だけが?」の答え
80年代のアメリカ経済 現代資本主義分析.
戦後「新教育」のカリキュラム改革 特色あるカリキュラムづくりの理論と実際 第4回 兵庫教育大学大学院 教授 2018年5月7日(月)
国際教育論1 オリエンテーション.
‐サブタイトル‐ 都市農業大国キューバ・リポート 06A2137C 長谷川泰史
教育行政・財政 導入説明.
アメリカ社会論 多様性と矛盾の大国.
民営化とグローバリゼーション 国家の役割は何か.
アメリカ社会 競争的自由と公的平等の併存.
Presentation transcript:

アメリカ社会論 多様性と矛盾の大国

アメリカの多様性と矛盾 豊かさと貧しさ 高度な科学水準と低い平均学力 高度な軍事・警察と犯罪大国 人権と人種差別 民主主義と思想抑圧 科学的思考と宗教

アメリカの経済格差  アメリカの人々がすべて豊かになったかといえば、そうではない。米国民の間でも、貧富の格差は広がる一方だ。たとえば、アメリカ人で最も多くの給料をもらっている10%の人々と、最も少ししかもらっていない10%のとの給与格差は、1979年には3.6倍だったが、96年には5倍に広がっている。  「上の10%と下の10%」との比較ではなく、「経営トップと平均的な社員」との賃金格差では、アメリカの大企業では350倍になっているケースもあるという。 世界中で広がる貧富の格差6月28日  田中 宇 http://tanakanews.com/990628richpoor.htm

アメリカから生まれた技術 制度    憲法第一条 「科学と有用な技術を振興するために、ある一定の期間を限って著者や発明者にそれぞれの著作物および発明に対して独占的な権利を確保する」  フォードシステム・テーラーシステム・インターネット 電気   電信・電話・ラジオ・テレビ 宇宙 コンピューター

世界最高の大学と低学力 アメリカの大学は最も強力な産業である。 外国からの留学生の多さ 留学生51万、学部と大学院は半々   留学生51万、学部と大学院は半々   輸出部門5位(サービス部門)   近年はコミュニティカレッジへの留学も増加 ノーベル賞の多さ   2005年で776件、アメリカは1990年までの物理・化学・医学のみで190。(戦前は20)

PISAの得点 総合 読解力 情報取出 熟考・評価 フィンランド 1 1 1 4 日本 8 6 8 5 アメリカ 15 15 15 11      総合 読解力 情報取出 熟考・評価 フィンランド 1    1    1       4 日本     8    6    8       5 アメリカ   15   15   15      11 ドイツ    21   21   21      24

初等・中等教育 1950年代が白人中産階級中心のアメリカのイメージが教育においてもその正当性を崩されていなかった時代だとすると,続く1960年代はマイノリティの平等への闘い,機会均等への関心が高まった時代であった。一方,1980年代になると,『危機に立つ国家』(A Nation at Risk)をはじめとする,アメリカの教育の質を問題視し,それをアメリカ経済の競争力と結び付けて教育改革の必要性を叫ぶ報告書が盛んに出されるようになる。当初はSAT(大学入試に際して受ける試験)でのアメリカ人生徒の点数の低下等が指摘され,また,今日に続く傾向として,アメリカの主要な貿易相手を含む国際テストでの算数・理科でのアメリカ人生徒の点数の低さ,それに比べた競争相手の点数の高さが強調されてきた。

人口10万人当たりの犯罪件数

アメリカの犯罪・その対策 1990年代に急激に減少 窓割れ理論と厳罰化 ニューヨーク 上記+貧困対策 死刑については議論 死刑判決の増加 ニューヨーク 上記+貧困対策 死刑については議論 死刑判決の増加 銃規制 憲法による銃保有の権利保障

失業率の推移

黒人英語 ●エボニックスとしての黒人英語――1996年にオークランド州の教育委員会は,「黒人英語」はアメリカ英語の方言や俗語ではなく独自の文法体系を持った独立した言語であると宣言し,その言語を「エボニックス」(Ebonics : ebony「黒檀」に由来する)と呼んだ。そして,その話者が多い公立学校のクラスでは,エボニックスを使って英語を教えるように提言した。 ●アメリカの公用語としての英語――1996年,アメリカ合衆国の下院は「英語を合衆国の公用語とする法案」を259対169の賛成多数で可決した(上院では審議されなかった)。これには以下に記すような背景があった。

アメリカの宗教人口 アメリカ人は宗教に関心をもつ割合が高い。人口の約70%(1998年)は教会に所属し,約40%は毎週教会に通っている。人口のほぼ90%は神の存在を信じ,75%は祈りの有効性を信じている。そして80%は神が奇跡を行うと信じている。宗教はあまり重要でないと感じている人は人口の14%にすぎない。アメリカ人の56%(2000年)はプロテスタント教徒であり,次に多いのがカトリック教徒で,総人口の27%を占める。ユダヤ教徒は人口の2%,イスラム教徒も約2%を占める。宗教を好まない人の割合は,1967年には人口の2%であったが,2000年には8%までに増加した。残りの5%はヒンドゥー教,仏教,儒教などである。

教育における宗教的教え 進化論の否定 → 創造説 → 創造説の否定 → 創造説の復活 知的計画(設計)説の登場 進化論の否定 → 創造説 → 創造説の否定 → 創造説の復活 知的計画(設計)説の登場    このような教育内容は他の欧米にはない。

強大な政治権力と草の根民主主義 独立時の住民自治的な民主主義は今でも生きている。(水道をめぐる運動 ビデオ) 選挙で選ばれるさまざまな公務員 独立時の住民自治的な民主主義は今でも生きている。(水道をめぐる運動 ビデオ) 選挙で選ばれるさまざまな公務員   教育委員・検事 陪審員制度 (8.10.11の資料は大修館書店『事典現代のアメリカ』CD-ROM版を参照した。)