第4回 投影法と第三角法 ★正面図,側面図,平面図で構成される。 ★機械製図で最も重要な投影法である。
投影法とは 物体に光を当てて,その影を見る。 立体 平面上に表現
投影法の種類(教科書p.23)
等角投影 ★対象物を傾けて平行光線を投影する。 ★立体図を作図するための投影法である。
斜投影 ★斜めの方角から平行光線をあてて投影する 。 ★立体図を作図するための投影法である。
透視投影 ★放射光線により投影する 。 ★実際の目で見ているような遠近感のある立体図が作図できる。
第三角法【重要】 ★正面図,側面図,平面図で構成される。 ★機械製図で最も重要な投影法である。
第三角法【重要】 平面図は正面図の真上 側面図は正面図の真横 (普通は右) 正面図は物体の最も代表的な面
円柱を作図する場合の第三角法
間違った第三角法 正面図・側面図・平面図を描く位置は決まっている!
間違った第三角法 この長さが違う物体はあり得ない!
三面図から部品図へ 三面図(正面図・平面図・側面図) 寸法や加工方法を記入 部品を製作するための図面=部品図
【例】実験用魚ロボット ★実際に機械を作るとき,どのような図面を使うのか?
実験用魚ロボットの組立図 ★組立図=どのような部品が,どのように構成されているのかを表す。
魚ロボットのパワーユニット 構造を説明するための図面 一般の機械部品は と で構成されている。 丸棒 板材
パワーユニットの組立図
ケースの部品図 ★部品図=部品を作るための図面。 ★作るために必要な情報が全て含まれている。
旋盤加工 片刃バイト 旋盤 切り出した材料 旋盤に材料を固定する。
端面加工と外面加工 ★旋盤加工は,横方向(外面)と縦方向(端面)の直交する2軸の運動を組み合わせる。 外面加工 端面加工
ケースの製作 ★部品図を見ながら,寸法を仕上げる。 ノギス 直径の測定 長さ方向の測定
ドリル加工と中ぐり加工 片側を仕上げた状態 ドリル加工 中ぐりバイト 中ぐり加工 旋盤加工を終えた部品
フライス加工 フライス盤
魚ロボットのパワーユニット 一般の機械部品は と で構成されている。 丸棒 板材
機構部の部品図
材料の切り出し 切り出した材料
フライス加工に使う工具 エンドミル
フライス盤による加工 端面加工 端面加工 ドリル加工 エンドミルで形状を仕上げる。
完成した部品 ★フライス加工は,左右方向,前後方向,高さ方向の直交する3軸の運動を組み合わせる。
組み立てたパワーユニット
完成した魚ロボット
三面図(部品図)の重要性 ★部品図はもの作りに欠かせない。 ★ほとんどの機械部品は○か□であり,工作機械を直交する2軸(または3軸)で動かすため,実際の機械加工時に三面図はとても見やすい。 ★設計者と製作者が違う場合,図面以外の情報伝達手段はない。 ★三面図は「もの」の形状を正確に表すことができる。 ★間違った図面では,正しい部品を作ることができない。
課題① 図1の立体の三面図を作図しなさい。 ★重要:平面図は正面図の真上,側面図は正面図の真横に描く! 図1 * 1目盛を5mmとして,実寸で作図すること。
課題② 図2の立体の三面図を作図しなさい。 図2 1目盛を5mmとして,実寸で作図すること。 2つの穴があいている。中心線を作図すること。
課題③ 図3の立体の三面図を作図しなさい。 図3 1目盛を5mmとして,実寸で作図すること。 直径10mmの穴があいている。
課題④ 図2の部品と図3の部品は,図4の部品(直径10mm,長さ20mmのピン)を使って組み立てられる。3つの部品が組み立てられた状態の三面図を作図しなさい。 + + 図4 図3 図2
課題⑤ 図5の立体の三面図を作図しなさい。 図5 1目盛を5mmとして,実寸で作図すること。 かくれ線を記入すること。
課題⑥ ? 図5の立体にもう1つの部品を組み合わせて,1辺の長さが40mmの容器を作る(図6)。新たに作る部品の三面図を作図しなさい。。 + = 図5 図6
本日の課題 この長さが違う物体はあり得ない! 正面図・側面図・平面図を描く位置は決まっている!