冷却原子系で探究するp波相互作用の物理 向山 敬 電気通信大学レーザー新世代センター

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冷却原子系で探究するp波相互作用の物理 向山 敬 電気通信大学レーザー新世代センター I am Takashi Mukaiyama from University of Electro-Communications. First of all, I would like to thank the organizers for giving me this opportunity to give this talk. The title of my talk today is ultracold three-body recombination of identical fermions near a p-wave Feshbach resonances. 向山 敬 電気通信大学レーザー新世代センター

講演の内容 ・p波相互作用する原子気体系の物理 - p波フェッシュバッハ共鳴 - 3体衝突 - 散乱パラメータの決定   - 3体衝突   - 散乱パラメータの決定 ・極低温原子‐イオン混合系   - 低温領域における弾性、非弾性衝突 ion atoms

冷却原子気体を用いた物性研究 原子数 : 104 ~ 106 個 原子密度 : 1011 ~ 1013 cm-3 光双極子トラップ用レーザー 原子数 : 104 ~ 106 個 原子密度 : 1011 ~ 1013 cm-3 原子温度 : 100nK ~ 10mK 量子統計 : ボース粒子、フェルミ粒子 光によりトラップ された原子 冷却原子気体を用いた物性研究 粒子数 粒子密度 系の次元 粒子の統計性 粒子間相互作用 これらのパラメータを容易に変化させることができ、さらにこれらを 時間的に変化させた時のダイナミクスの研究も可能

フェッシュバッハ共鳴 s波フェッシュバッハ共鳴 p波フェッシュバッハ共鳴 2成分フェルミ原子気体 1成分フェルミ原子気体 E E R R centrifugal barrier 2成分フェルミ原子気体 1成分フェルミ原子気体

・p波相互作用する粒子系の物理の普遍性 ・p波超流動発現のミクロなメカニズムの解明 p波超流動の例 ・ 液体 3He ・ 高温超伝導体 (ルテニウム酸化物) ・ 中性子星 冷却原子系の特徴 ・ 磁場の条件を選んだ時点でp波相互作用であることが確定 ・ diluteで相互作用の記述の精度が高い ・ 相互作用可変で、異なる超流動相間の相転移が調べられる

p波フェッシュバッハ共鳴近傍で大きな原子ロスがある 超流動相図 液体3Heの相図 冷却原子系(6Liを想定)の相図 V. Gurarie et al. PRL 94, 230403 (2005) topological quantum phase transition quantum phase transition 冷却原子系の問題:  p波フェッシュバッハ共鳴近傍で大きな原子ロスがある

p波フェッシュバッハ共鳴近傍における原子ロス binding energy kinetic energy Here is the typical atomic decay curve. By fitting the data with the solution for the equation, we get the three-body recombination Coefficient K3. This is the plot of K3 as a function of magnetic field for two different temperatures.

M. Zaccanti et al. Nature Physics 5, 586 (2009). Efimov state (trimer) フェッシュバッハ共鳴近傍における3体ロス 同種ボソンの場合 (s波散乱) 3体ロス係数 Recombination rate  |a|4 E. Braaten, H.-W. Hammer, Physics Reports 428, 259 (2006). E M. Zaccanti et al. Nature Physics 5, 586 (2009). Efimov state (trimer)

Recombination rate |Vp|8/3 同種フェルミオンの場合 (p波散乱) フェッシュバッハ共鳴近傍における3体ロス K3 Recombination rate |Vp|8/3 H. Suno et al., Phys. Rev. Lett. 90, 053202 (2003). Feshbach resonance Once we determine the magnetic field dependence of the scattering volume, we will be able to confirm the Scattering volume dependence of the three-body recombination coefficient. The well-known result that the recombination rate for three-body recombination of identical bosons scales like a4. Naturally the question arises how the three-body recombination for identical fermions near p-wave Feshbach resonances depends on the scattering parameters. There is a theoretical prediction that the three-body recombination coefficient has the dependence of Vp with the power of eight thirds. This behavior has not been experimentally confirmed so far yet.

“Super” Efimov effect for resonantly-interacting identical particles Energy 1/a > 0 1/a < 0 s-wave resonance for identical bosons (3D) p-wave resonance for identical fermions (2D) Once how the three-body recombination depends on the scattering parameters, we are able to identify New states that enhances or suppresses the three-body collisions. As you know in 2006, Rudi’s group successfully observed the Efimov state for the first time. The Efimov signal appears on top of the universal behavior of the three-body parameter, Which is a^4 dependence. If we can confirm that the scattering volume dependence on K3, we may be able to find new state that would enhance or suppress the three-body collisions, if there is. Recently there is one theoretical prediction that, in 2D, there is a super Efimov state that would enhance the three-body collisions. According to their prediction, the super Efimov states would have a doubly-exponential scaling. Therefore you have to be very lucky to see more than one resonance, but maybe we can see something. doubly-exponential scaling exponential scaling Y. Nishida et al., Phys. Rev. Lett. 110, 235301 (2013)

?? s-wave, 6Li, |1>-|2> p-wave, 6Li, |1>-|1> G. Zurn et al., Phys. Rev. Lett. 110, 135301 (2013) p-wave, 6Li, |1>-|1> -4000 -2000 2000 4000 scattering volume[a.u.] 1200 1000 800 600 400 200 Magnetic Field [Gauss] ?? … unknown parameters

Time-of-flight image 原子をトラップから解放し、拡散したところで共鳴光を当て 原子の影を撮影

y x 弾性散乱断面積の測定 トラップポテンシャルを共鳴的に変調 原子の運動エネルギーが増大 x方向トラップ周波数:1.9kHz y方向トラップ周波数:1.7kHz (1) (2) 原子の運動量分布 トラップポテンシャルを3.4kHzで変調してy方向の原子の運動エネルギーを増加 そのままトラップ中で原子を保持すると、増加したy方向のエネルギーがx方向に移行する(熱平衡化)

?? s-wave, 6Li, |1>-|2> p-wave, 6Li, |1>-|1> -4000 -2000 2000 4000 scattering volume[a.u.] 1200 1000 800 600 400 200 Magnetic Field [Gauss] ?? Now we successfully determined the scattering volume as a function of magnetic filed strength. T. Nakasuji, J. Yoshida, and T. Mukaiyama, Physical Review A 88, 012710 (2013).

Tc/TF (kF 𝑎 𝑝 )-3 M. Iskin and C. A. R. Sa´ de Melo Phys. Rev. Lett. 96, 040402 (2006) (kF 𝑎 𝑝 )-3 our work 今後の方針 ・2次元にトラップすることで「弾性/非弾性」散乱レート比を改善 J. Levinsen et al., Phys. Rev. A 78, 063616 (2008) ・3次元光格子中に分子をトラップすることで、量子ゼノ効果によりロスを  抑制 Y. J. Han et al., Phys. Rev. Lett. 103, 070404 (2009)

+ イオン‐中性原子気体の混合系 イオントラップ 冷却原子 S. Haze, S. Hata, M. Fujinaga, and T. Mukaiyama Physical Review A 87, 052715 (2013). イオントラップ 冷却原子 + 極低温化学反応 (星間分子など) ion atoms 極低温原子の局所観測 (量子計算への応用) イオン周期構造と超流動体の混合系 ion atoms

6Li原子磁気光学トラップ 光双極子トラップ Ca+

まとめ p波フェッシュバッハ共鳴近傍での散乱パラメータの決定 極低温原子‐イオン混合系の実現 T. Nakasuji, J. Yoshida, and T. Mukaiyama, Physical Review A 88, 012710 (2013). 極低温原子‐イオン混合系の実現 S. Haze, S. Hata, M. Fujinaga, and T. Mukaiyama Physical Review A 87, 052715 (2013).