e-mail: saso@phy.saitama-u.ac.jp 「現代物理学の展開」 重い電子系の物理 これは,講義で見せた物から,著作権法に触れる他人の資料や,余分なところを削除したものです。レポートの参考にしてください。有名物理学者の写真は,アメリカ物理学会が教育目的に限り使用を許可しているものを使用しています。 埼玉大学理工学研究科物質科学部門教授 佐宗 哲郎 (サソウ テツロウ) http://www.phy.saitama-u.ac.jp/~saso.html e-mail: saso@phy.saitama-u.ac.jp
e-mail: saso@phy.saitama-u.ac.jp 2007.6.27 強相関電子系 ~1000倍も重い電子~ 埼玉大学理工学研究科物質科学部門教授 佐宗 哲郎 (サソウ テツロウ) http://www.phy.saitama-u.ac.jp/~saso.html e-mail: saso@phy.saitama-u.ac.jp
講義の展開 4/16 ガイダンス 4/23 佐藤一彦教授:低温における量子力学の世界 5/7 谷口弘三准教授:電気を流す有機物 4/16 ガイダンス 4/23 佐藤一彦教授:低温における量子力学の世界 5/7 谷口弘三准教授:電気を流す有機物 5/14 小坂昌史准教授:磁性の世界 5/21 片野進教授:物質が示す多彩な性質‐中性子散乱による探求 5/28 今井剛樹助教:強相関電子系と量子多体問題 6/4 飛田和男教授:低次元の物理学 6/11 佐宗哲郎教授:重い電子系の物理 6/18 谷井義彰教授:素粒子と相互作用 6/25 佐藤丈准教授:ニュートリノ物理学 7/2 田代信教授:超高エネルギー宇宙線と宇宙ガンマ線 7/9 井上直也教授:最高エネルギー宇宙線起源の謎と解明に向けての 次世代実験 7/23 吉永尚孝教授:剛体の回転と原子核 7/30 山口貴之准教授:多価イオン状態の原子核のベータ崩壊 8/6 鈴木健教授:重イオン加速器と原子核物理学
今日の講義の予定 第1部 物理学とは・・・ 第2部 物性物理学とは・・・ 第3部 重い電子系の物理とは・・・ 第4部 21世紀の物理学・・・
第1部 物理学とは
物理学科というところ 自然法則の探求 人類の知的資産の継承と発展 現代科学技術への貢献
物理学の展望 物理学 物性物理学 ニュートリノ ブラックホール 超伝導体 半導体 磁性体 液晶 コンピュータ,携帯電話,DVD 大 宇宙物理学 天体物理学 地球物理学 固体物理学 分子物理学 原子物理学 原子核物理学 素粒子物理学 → 高分子物理学 → 生物物理学 → 生命 → 脳,意識,精神,社会 複雑さ 化学 生物学 カオス・フラクタル 小 物理学
最先端科学におけるキーワード 宇宙 物質 生命 情報 環境 エネルギー Physics =物理学
宇宙,物質,生命,情報,環境,エネルギー 科学と技術の体系 宇宙開発, バイオ,etc. 宇宙,物質,生命,情報,環境,エネルギー IT,ナノ,etc. 化学,生物学,地学 物理学 数学 Cf:高校では 数学,物理,化学,生物,地学
物理学の体系 宇宙,物質,生命,情報,環境,エネルギー 21世紀 etc. 20世紀後半 20世紀前半 1900年頃 19世紀以前に完成 場の理論 素粒子物理学 宇宙物理学 物性物理学 etc. 20世紀後半 現代物理学 量子力学 量子統計力学 量子電磁気学 20世紀前半 力学 電磁気学 熱力学 相対論 統計力学 古典物理学 19世紀以前に完成 1900年頃
多様な20世紀の物理学 「20世紀の物理学」(英国・米国物理学会編,丸善,1999) 第16章 測定の単位,標準,物理定数 第16章 測定の単位,標準,物理定数 第17章 固体電子 第18章 光学・量子光学・光学物性 第19章 材料の物理 第20章 電子線装置 第21章 ソフトな物質:概念の誕生と成長 第22章 プラズマ物理 第23章 天体物理と宇宙論 第24章 カオスの物理と計算機 第25章 生物物理 第26章 医学物理 第27章 地球物理 第28章 20世紀の物理学 (第X章 21世紀の物理学 ?) 第1章 1900年当時の物理学 第2章 原子と原子核の導入 第3章 量子と量子力学 第4章 相対性理論の歴史 第5章 核力,中間子,アイソスピン 第6章 固体の構造解析 第7章 熱力学および統計力学 第8章 非平衡統計力学 第9章 20世紀後半の素粒子物理 第10章 流体力学 第11章 超流動と超伝導 第12章 結晶中の格子波とスピン波 第13章 原子分子物理 第14章 磁性 第15章 原子核の力学
ノーベル賞(1901-) 物理学賞 物理学の分野で最も重要な発見または発明をした人物に 化学賞 生理学・医学賞 文学賞 平和賞 物理学の分野で最も重要な発見または発明をした人物に 最も重要な化学上の発見または改良をなした人物に 生理学または医学の領域で最も重要な発見をなした人物に 文学の分野で理想主義的な傾向の最も優れた作品を創作した人物に 国家間の有効,軍隊の廃止または削減,および平和会議の開催や推進のために最大もしくは最善の仕事をした人物に ノーベル記念経済科学賞(1969-) (正しくは,アルフレッド・ノーベルを記念したスウェーデン銀行による経済科学賞)
ノーベル賞(2)
2006, 2007年はTomonaga,Yukawa Year !(生誕100年) 日本人のノーベル賞受賞者 湯川秀樹(1907-1981) 1949年度ノーベル物理学賞 朝永振一郎(1906-1979) 1965年度ノーベル物理学賞 川端康成(1899-1972) 1968年度ノーベル文学賞 江崎玲於奈(1925-) 1973年度ノーベル物理学賞 佐藤栄作(1901-1975) 1974年度ノーベル平和賞 福井謙一(1918-1998) 1981年度ノーベル化学賞 利根川進(1939-) 1987年度ノーベル生理学・医学賞 大江健三郎(1935-) 1994年度ノーベル文学賞 白川英樹(1936-) 2000年度ノーベル化学賞 野依良治(1938-) 2001年度ノーベル化学賞 田中耕一(1959-) 2002年度ノーベル化学賞 小柴昌俊(1926-) 2002年度ノーベル物理学賞 2006, 2007年はTomonaga,Yukawa Year !(生誕100年)
物理学の2大潮流 物理学 素粒子・原子核・宇宙物理学 原爆開発(マンハッタン計画) 巨大科学(KEK,カミオカンデ) 物性物理学 トランジスターの発明,磁性体,誘電体,超LSI,レーザー,超伝導, NMR, etc. パソコン,携帯電話,DVD,MRI,etc. プラズマ物理学,生物物理学,Etc
人間生活(人間的スケール)とはかけ離れている 物性物理学の特徴 素粒子・原子核・宇宙 物性物理 相対論+量子論 量子論+相対論 高エネルギー 低エネルギー 人間生活(人間的スケール)とはかけ離れている 人間生活に深い関わり 一見わかりやすい 一見わかりにくい 一見シロウト向け 一見クロウト向け 巨大科学 小さな科学
素・核・宇 物性
相対論より量子論 現代物理学はアインシュタインの相対論より,プランクの量子論 相対論はわかりやすいが,量子論は難しい 相対論は古典論の完成だが,量子論は全く新しい 現代社会に寄与しているのは,圧倒的に,量子論(ケータイ,コンピュータ,DVD,超伝導,原子力,・・・)
2006, 2007年はTomonaga,Yukawa Year !(生誕100年) 2005年は世界物理年 世界物理年=World Year of Physics 2005=1905+100 1905年=Einsteinの「驚異の年」 特殊相対論 光量子論 ブラウン運動 (統計力学の基礎) 2006年1月27日 モーツァルト 生誕250年 2006年3月31日 朝永振一郎 生誕100年 2006年5月5-6日 L. Boltzmann 没後100年 2007年1月23日 湯川秀樹 生誕100年 2006, 2007年はTomonaga,Yukawa Year !(生誕100年)
第2部 物性物理学とは・・・
物性では・・・電子が主役 電子の発見(1897) J. J. Thomson(1884-1919) ノーベル物理学賞(1906) 電子 me=9.10939×10-31kg ee=‐e= ‐1.60218×10-19C me=‐2.00231923mB 陽子 mp=1.6726×10-27kg, ep=+e 中性子 mn=1.6749×10-27kg, en=0 mp/me=1836, e=1.60218×10-19C S=1/2 ee=‐e
電子の発見の歴史 電子の電荷が負なのはなぜ? 1874 G.J.Stoneyが電気素量の存在を主張(水素イオンの電荷を最小単位とする) 1892 Lorentzの電子論,場と粒子の分離,ローレンツ力の発見 J.J.Thomson電子の発見(陰極線粒子corpuscle) 1891 G.J.Stoneyが電荷の最小単位をelectronと名づける 1899 H.A. Lorentzが陰極線粒子を”electron”と名づける 1909 H.A. Lorentz「電子論」(“The Theory of Electrons”) 電子の電荷が負なのはなぜ? そう決めたから。(電池の極の名前を決めたときに決まってしまった。)よって,電子の流れと電流の向きは逆。
原子と電子 :[Ne 1s22s22p6]3s1 原子の性質は(最外殻の)電子が決めている 3s 原子核:Z=11,N=12,A=23 (11p+12n)
原子はなぜ安定か? 電子はなぜ原子核に落ち込まないのか? 落ち込まないために回っていれば,回転する電荷は電磁波を放射し,エネルギーを失ってしまう! 電磁波 -e +e
量子仮説とボーアの原子模型 Planck(1900) e=hn輻射公式 Einstein(1905) e=hn光量子論,固体の比熱 Bohr(1913) 原子模型 de Broglie(1924) p=mv=h/l 物質波の理論 シュレディンガーの波動方程式(1926) +e -e プランク定数 h=6.6x10-34 J・s
Einsteinによる比熱の量子論 古典物理学 Planckの量子仮説によるEinsteinの比熱の理論 C=3R,R=気体定数 Planckの量子仮説によるEinsteinの比熱の理論 「輻射に関するプランクの理論と比熱の理論」 E. Einstein, Annalen der Physik 22 (1907) pp.180-190. 絶縁体の比熱 =原子の振動子の集合体 3R diamond :エネルギー量子
量子論の建設者たち A. Einstein M. Planck L. de Brogli N. Bohr P. A. M. Dirac W. Heisenberg E. Schroedinger
量子の世界の不思議 量子の世界 ニュートンの力学 粒子の位置x(t)と速度v(t)がわかる。 ma = F vs. ハイゼンベルクの不確定性原理 粒子の位置xと速度vは,同時には確定できない。(1927) 運動量 p=mv プランク定数h=6.6x10-34J・s Δx・Δp > h/2π 粒子は波,光は粒子 (粒子性と波動性の2重性) λ=h/mv, p=h/λ, ε=hν
波動関数 ψ(x) 量子力学における波動関数 x(t)の代わりに・・ |Ψ(x)|2 Ψ(x)は複素数の波。
シュレディンガーの猫 シュレディンガーの猫のパラドックス? a 毒薬 多世界理論? 238U
アインシュタインの箱 仕切り板 粒子 ψ(x) 粒子 ψ(x) パリ 東京 パリに粒子が見つかれば,東京の箱は,空 パリ 東京 確率1/2 確率1/2
量子力学は非決定論(確率論)的か? 量子論も決定論である。 Ψ(x,t)は完全に決まる。 観測は確率的?(観測の問題) 観測自身は量子力学で記述できないのか? 観測しなかったら?観測者(人間)がいなくても,量子論は成り立つのか? 人間の存在を離れて、客観的な自然法則というものはあるのか?そもそも、事物は存在するのか? 宇宙全体の波動関数はあるのか? 人間中心主義? 宇宙は,自然法則は、どうしてこのようになっているのか?それは,そうでなければ,人間が存在できなかったからだ・・。
物性物理学の歴史 Drudeの金属電子論: L=k/sT=3(k/e)2 Onnes, Hgの超伝導を発見 Laue,X線回折を発見,Braggが説明 Bohrの原子模型 ボース-アインシュタイン統計 ボース-アインシュタイン凝縮の理論,Pauliの排他原理 フェルミ-ディラック統計 1928 Diracの電子論,Sommerfeldの金属自由電子論: 金属の比熱 Cel=gT Sommerfeld-Betheの「固体電子論」 液体ヘリウムの超流動の発見 (Kapitzaら) Landauの量子流体理論 1945 Bloch, Purcell,核磁気共鳴法(NMR)の開発 1947 トランジスターの発明(Bardeen, Schockley, Brattain) 1954 初めてのメーザー発振(Townes) 超伝導のBCS理論,久保の線形応答理論,江崎のトンネルダイオード 1961 レーザーの発明 1962 ジョゼフソン効果の予言(Josephson) 1962 半導体レーザー(Hall) 1964 近藤効果の発見(J. Kondo) 1980 量子ホール効果の発見(Klitzing) 1986 高温超伝導体の発見(Bednorz, Mueller)
物性関係のノーベル賞(1) Onnes Heの液化(Hgの超伝導) Guillaume Invar合金 Perrin ブラウン運動 Richardson 熱電子放射 Raman ラマン散乱 Davisson, Thomson 電子線回折 Bridgman 超高圧 Bloch, Purcell 核磁気共鳴 Zernike 位相差顕微鏡 Schockley, Bardeen, Brattain トランジスタの発明 Moessbauer メスバウアー効果 Landau 液体ヘリウムの理論 Townes, Basov, Prokhorov レーザーとメーザー Neel 反強磁性とフェリ磁性 Bardeen, Cooper, Schrieffer 超伝導の理論
物性関係のノーベル賞(2) Esaki, Giaever, Josephson トンネル効果 Anderson, Mott, Van Vleck 磁性と無秩序系 Kapitza 液体ヘリウム Bloembergen, Schawlow, Siegbahn レーザー分光 Wilson 相転移の理論 Von Klitzing, 量子ホール効果 Ruska, Binnig, Rohrer 電子顕微鏡 Bednorz, Mueller 高温超伝導体の発見 De Gennes 複雑な系,柔らかな系 Shull, Brockhouse 中性子回折 Lee, Osheroff, Richardson He3の超流動 Chu, Tannoudji, Phillips 原子のレーザー冷却トラップ Laughlin, Strormer, Tsui 分数量子ホール効果 2001 Cornell, Ketterle, Wieman 分子のボース-アインシュタイン凝縮 2003 Abrikosov, Ginzberg, Leggett 第2種超伝導と超流動の理論
物性関係のノーベル化学賞 A. Rutherford 原子の放射性 M. Curie ラジウムとポロニウムの発見 1935 F. とI. Joliot-Curie 放射性元素の生成 P. Debye 双極子モーメントなど L. Onsager 非平衡熱力学,相反定理 I. Prigogine 非平衡熱力学,散逸構造 W. Kohn 密度汎関数法 2001 Heeger, MacDiamid, Shirakawa 有機導体,ポリアセチレン
物性物理学の特徴 具体的(豊富な実験データ,人工物質の創出,・・・) 多彩な自然(ときには,人工物質)を,精密で洗練された理論によりモデル化 量子力学のもっとも顕著な実例を提供 粒子は,電子と原子核だけ。相互作用はクーロン相互作用だけ。(一部で特殊相対論が必要) N=1023個の粒子が織り成す多彩な現象を,量子力学を駆使して解き明かす。 時には,人類に役立つものを生み出す。
物性物理学とは・・・ 舞台は物質・・・ 固体 液体 気体 常流体 結晶 超流体(超流動) 非結晶(アモルファス) 液晶 超イオン伝導体 準結晶(5回対称) 常流体 超流体(超流動) 液晶 超イオン伝導体 ボース-アインシュタイン凝縮 高分子,細胞,神経ネットワーク,脳 絶縁体―半導体―導体―超伝導体 (金属) 常磁性体-強磁性体-反強磁性体 誘電体,強誘電体(圧電素子) 1次元物質,2次元物質,3次元物質
舞台で演じられる劇は・・・ 超伝導,超流動,マクロな量子効果,・・・(高温超伝導,有機超伝導体,・・・) 強磁性,強誘電性,・・・ 量子ホール効果,アハロノフ-ボーム効果,・・・ 超LSI,量子デバイス,超格子,量子ドットなどでのメソスコピック現象 量子コンピュータ レーザー,STM,SQUID,・・・ ソリトン,カオスなどの非線形現象 核磁気共鳴(NMR),電子スピン共鳴(ESR),メスバウアー効果,・・・ 人工物質の世界 物質設計 1次元,2次元物質
物性物理学の目指すもの N~1023個の原子の集合体(電子と原子核の集合体)が,どんな状態をとるのか,どんな現象を示すのか すぐに役に立つことだけでなく,原理の追求が大事(長い目で見れば,それが人類に役立つ。) 強磁性,超伝導,アモルファス,準結晶,スピン・グラス,各種半導体デバイス,1電子トランジスター,量子コンピュータ,熱電冷却,レーザー,核磁気共鳴,・・・ Cf. 素粒子:N=1~数個,原子核:N=1~数100個
原子の波動関数
結晶構造 Simple cubic diamond ZnS型 CaF2型 NaCl型 CsCl型 面心立方格子(fcc) 体心立方格子(bcc) diamond ZnS型 CaF2型 NaCl型 CsCl型
結晶構造と群論 群論(Group theory):「対称性」を扱う数学 ある変換(回転,併進など)に関して,どのような性質を持つかを扱う。 量子力学と密接に関係(Gruppenpest) 「物理数学IV」(3年次後期) 分子の形点群 結晶の形空間群
結晶中の電子の波動関数 立方対称結晶場中のs,p,d,f電子 px py pz s d3z2-r2 dx2-y2 dxy dzx dyz z(5z2-3r2) y(5y2-3r2) x(5x2-3r2) z(x2-y2) x(y2-z2) y(z2-x2) xyz
結晶中の希土類元素の波動関数 立方対称結晶場中のCe3+イオン(スピン軌道相互作用) 4f電子 G7 G8
金属の自由電子論 Lorentzの電子論(1872~) Drudeの電子論(1900) L=k/sT=3(kB/e)2 Sommerfeldの自由電子論(1928~) 金属の比熱 Cel=gT A.Sommerfeld and H.Bethe, “Elektronentheorie der Metalle” in Handbuch der Physik (1933) アルカリ金属の性質はよく説明できる。
電子波のブラッグ反射とエネルギー・バンド Braggの反射条件 q q d 2d sinq=nl d sinq 結晶中での電子波のブラッグ反射 定在波 波長l運動量p=h/l波数 エネルギー分散関係 E(k)
金属と絶縁体(1) 金属 絶縁体 (バンド絶縁体) 自由電子 EF: フェルミ・エネルギー E<EFの状態に電子が詰まっている エネルギー・ギャップ EF: フェルミ・エネルギー E<EFの状態に電子が詰まっている
金属と絶縁体(2) 金属 絶縁体 r(T) 電気抵抗 C(T) C(T) C(T)=gT+AT3 3R g ∝ m-1 比熱 r(T) T ~ eEgap/kBT T T C(T) C(T) C(T)=gT+AT3 g ∝ m-1 3R 比熱 T T
金属の基本的性質 電気抵抗 帯磁率 比熱 C(T)/T c(T) g r0 r(T)=r0+AT2+BT5+CT C(T)/T=g+AT2 残留抵抗(不純物散乱) 電子-電子散乱 電子-フォノン散乱 C(T)/T=g+AT2 g=(p2/3)kB2D(EF) c(T)~一定 Pauli帯磁率 c(T)=mB2D(EF)
超伝導体 1911年,OnnesがHgの超伝導を発見 (Tc=4.13K) C(T) Meissner効果 クーパー対 磁場B r(T) C(T) T T Tc Tc Meissner効果 クーパー対 磁場B T>Tc T<Tc
高温超伝導の歴史 1911年,OnnesがHgの超伝導を発見 1957年,Bardeen,Cooper,Schriefferが超伝導を解明(BCS理論,1972年ノーベル賞) 1986年,BednorzとMuellerが銅酸化物高温超伝導体を発見(1987年ノーベル賞) 1987年,超伝導転移温度が液体窒素温度を超える 2000年1月に秋光純氏らがMgB2の超伝導を発見 2003年,Abrikosov,Ginzberg,Leggettが第2種超伝導体の理論などでノーベル賞
強相関電子系の物理 高温超伝導体では,電子の有効質量mが,裸の質量m0よりも重くなる。 電子間の強いクーロン斥力 電子e- 近藤効果 局在スピン 伝導電子
電子相関の役割 遍歴性と局在性 磁気モーメントの発生 磁性は量子力学+電子相関から生じる U or 波動関数の 広がり ↓ 広がり ↓ U アルカリ金属 s電子 大 小 遷移金属 d電子 中 中 アクチナイド金属 5f電子 中 中 希土類金属 4f電子 小 大 Ed Ed+U EF U=0の時 U>0 磁気モーメントの発生 磁気モーメント or 磁性は量子力学+電子相関から生じる
近藤効果 希薄磁性合金における電気抵抗極小の現象 T 2004年は,近藤効果40周年 TK:近藤温度, c:不純物濃度 s-d模型 局在スピン J. Kondo (近藤淳)(1964) 伝導電子 3次摂動によるスピン反転散乱過程 近藤温度 2004年は,近藤効果40周年
日本の磁性研究の伝統 本多光太郎(1870-1954 ) 曾禰武 広根徳太郎 彦坂忠義 茅誠司 永宮健夫(-2006) 芳田奎 吉森明夫 糟谷忠雄(1925-) 金森順次郎(1927-) 守谷亨 近藤淳 望月和子(-2006) etc.
酸素の超伝導 Superconductivity in oxygen: K. Shimizu, K. Suhara, M. Ikumo, M. I. Eremets, K. Amaya, Nature 393, 767-769 (25 Jun 1998)
ダイヤモンドの超伝導 Superconductivity in diamond: E. A. Ekimov, V. A. Sidorov, E. D. Bauer, N. N. Mel'nik, N. J. Curro, J. D. Thompson, S. M. Stishov, Nature 428, 542-545 (01 Apr 2004)
鉄の超伝導 Superconductivity in the non-magnetic state of iron under pressure: Katsuya Shimizu, Tomohiro Kimura, Shigeyuki Furomoto, Keiki Takeda, Kazuyoshi Kontani, Yoshichika Onuki, Kiichi Amaya, Nature 412, 316-318 (19 Jul 2001)
リチウムの超伝導 Superconductivity in compressed lithium at 20 K: Katsuya Shimizu, Hiroto Ishikawa, Daigoroh Takao, Takehiko Yagi, Kiichi Amaya, Nature 419, 597-599 (10 Oct 2002)
Caの超伝導 単体では最高 Tc=25K T. Yabuuchi, et al.:J. Phys. Soc. Jpn. 75 (2006) 083703
各種元素の超伝導 Superconductivity: Putting the squeeze on lithium: N. W. Ashcroft, Nature 419, 569-572 (10 Oct 2002)
固体水素 水素ガス固体水素金属水素超伝導? 木製や土製は固体水素? 超高圧 2s 1s metal? Lattice constant Energy 2s 木製や土製は固体水素? m 1s metal? Lattice a constant
Mott-Hubbard絶縁体 電子間クーロン斥力Uによる絶縁体 (U>W=バンド幅) 電子(正孔)を注入すると金属になる。(高温超伝導体) Lattice constant a U Energy Mott-Hubbard insulators 1s U>0 insulator metal クーロン斥力U Pauliの排他律:1つの軌道には,1電子しか入ることが出来ない。(スピンの向きが異なれば,可能。)
第3部 重い電子系 重い電子系とは・・・ 希土類化合物,アクチナイド化合物で見られる。 近藤効果を起こす磁性イオンが周期的に並んでいる。 第3部 重い電子系 重い電子系とは・・・ 希土類化合物,アクチナイド化合物で見られる。 近藤効果を起こす磁性イオンが周期的に並んでいる。 電子の有効質量が,裸の質量m0の100~1000倍にもなる。(CeCu6) 質量が重いのに,超伝導になるものさえある。(CeCu2Si2,UPt3) 磁性と超伝導が協調または共存することがある。 強磁性と超伝導が共存するものさえある。(UGe2)
希土類原子の波動関数元素 s p d f
重い電子系のイメージ 重くなる。 洗濯板ポテンシャル中をトンネル効果で走り抜ける。 周りの電子を跳ね飛ばしながら走る。 m*=100m0~1000m0
重い電子系の基本的性質 電気抵抗 帯磁率 比熱 C(T)/T c(T) g c0 r0 r(T)=r0+AT2 +近藤効果 A∝(m*)2 C(T)/T=g* ∝m* g*=(p2/3)kB2D*(EF) m*~ 100m0~1000m0
重い電子系の電気抵抗 電気抵抗 近藤効果 r(T)=r0+cB logT r0 フェルミ液体r(T)=r0+AT2 A∝(m*)2 r(T)
CeCu6の電気抵抗 Y.Onuki and T. Komatsubara, J.Mag.Magn.Mater.63&64(1987)281.
重い電子系超伝導体(1) CeCu2Si2の超伝導の発見 F. Steglich, et al.: Phys. Rev. Lett. 43, 1892-1896 (1979) “Superconductivity in the Presence of Strong Pauli Paramagnetism: CeCu2Si2”
重い電子系超伝導体(2) C(T) C(T)=gT+AT3, g ∝ m*-1 m*=有効質量~1000m0 T Tc ● Ce ● Cu ・ Si
UBe13 UBe13: An Unconventional Actinide Superconductor H. R. Ott, H. Rudigier, Z. Fisk, and J. L. Smith: Phys. Rev. Lett. 50, 1595-1598 (1983) p-Wave(?) Superconductivity in UBe13, H. R. Ott, et al.:Phys. Rev. Lett. 52, 1915-1918 (1984)
p波(f波)超伝導体:UPt3 Possibility of Coexistence of Bulk Superconductivity and Spin Fluctuations in UPt3 G. R. Stewart, Z. Fisk, J. O. Willis, and J. L. Smith: Los Alamos National Laboratory, Los Alamos, New Mexico 87545 Phys. Rev. Lett. 52, 679–682 (1984)
近藤絶縁体 近藤効果は,スピンの量子性が不可欠。 近藤効果は金属でのみ起こる。 なのに,ある種の絶縁体でも,近藤効果が起こる。(近藤絶縁体) YbB12 ・帯磁率 χ 高温でCurie-Weiss則 低温で非磁性 FeSi T ・比熱 C/T Egap<T<TKで C=gT+AT3, g>>g0 g Egap T2 ・電気抵抗 T ρ ~ e Egap/T 低温で絶縁体
近藤絶縁体YbB12 K. Sugiyama, et al., JPSP 57 (1988) 3946. F. Iga, et al., JMMM 76&77 (1988) 156. Yb2.9+
近藤絶縁体YbB12 最近の研究から: 典型的な近藤絶縁体YbB12の結晶構造とバンド構造 T. Saso(2003,2004)
動的分子場理論(d=∞理論) d=3≒∞,1/d=1/3≒0と見なす理論 自己エネルギーが局所的: を無摂動Green関数とする1不純物問題に帰着 中心サイト以外の効果を取り入れた(cavity) Green関数 U d=3≒∞,1/d=1/3≒0と見なす理論 局所電子相関がfullに考慮されている。 電子系に対する最良の1サイト理論。 厳密対角化法,数値繰り込み群,量子モンテカルロ法, NCA, slave boson,改良反復摂動論 (mIPT) 有効不純物問題の解法:
近藤絶縁体YbB12の理論 Magnetization curves Gap closing 最近,異方性の説明にも成功!
スクッテルダイト化合物とは ノルウェーのSkutterud村の鉱山でnon-filledのCoAs3が採掘された(1845)。 ヨーロッパのマイセンの陶磁器の美しい青色の原料。 (TX3)4=T4X12のX12のカゴに,R(希土類)がfillされたものが,filled-skutterudite RT4X12 新しい熱電材料としても注目されている。
充填スクッテルダイト化合物 RM4X12, R=Rare Earth, M=Fe, Ru, Os, X=P, As, Sb PGEC (=Phonon Glass, Electron Crystal) Rattling of R Figure of Merit Z= S2/rk Phonon Glass: k→小, Electron Crystal: r→小 R M X
RX12 cluster RX12 cluster in Filled Skutterudite
RM4X12, R=La,Ce,Pr,…, M=Fe,Ru,Os, X=P,As,Sb X = P 充填スクッテルダイト型化合物一覧 MI転移 磁性体 超伝導体 半導体 RM4X12, R=La,Ce,Pr,…, M=Fe,Ru,Os, X=P,As,Sb X = P La Ce Pr Nd Sm Eu Gd Tb Yb Fe LaFe4P12 CeFe4P12 PrFe4P12 NdFe4P12 SmFe4P12 EuFe4P12 Ru LaRu4P12 CeRu4P12 PrRu4P12 NdRu4P12 SmRu4P12 EuRu4P12 GdRu4P12 TbRu4P12 Os LaOs4P12 CeOs4P12 PrOs4P12 NdOs4P12 SmOs4P12 X = As La Ce Pr Nd Sm Eu Gd Tb Yb Fe LaFe4As12 CeFe4As12 PrFe4As12 Ru LaRu4As12 CeRu4As12 PrRu4As12 Os LaOs4As12 CeOs4As12 PrOs4As12 NdOs4As12 SmOs4As12 X = Sb La Ce Pr Nd Sm Eu Gd Tb Yb Fe LaFe4Sb12 CeFe4Sb12 PrFe4Sb12 NdFe4Sb12 SmFe4Sb12 EuFe4Sb12 YbFe4Sb12 Ru LaRu4Sb12 CeRu4Sb12 PrRu4Sb12 NdRu4Sb12 SmRu4Sb12 EuRu4Sb12 Os LaOs4Sb12 CeOs4Sb12 PrOs4Sb12 NdOs4Sb12 SmOs4Sb12 EuOs4Sb12 YbOs4Sb12
熱電効果 Thermoelectric Power (TEP) 保冷庫 Seebeck係数 S: Peltier係数 P: A. Seebeck, Pogg. Ann. 6 (1826) 133. (温度勾配による起電力) 吸熱 発熱 (a) 熱流a (b) 電流I T T+DT B A 金属a 金属a 熱流b V A B 金属b 金属b 電流I 保冷庫 Seebeck係数 S: Peltier係数 P: 温度勾配による起電力 電流による接合部での吸熱・発熱 Thomson係数 t: 電流と温度差による吸熱・発熱
熱電冷却と熱電発電 + + - 電子流 I + - T+DT - T 電流 I T T 吸熱 ポータブル温冷庫 9,800円
熱電半導体はクール 熱電冷却・・・
スクッテルダイトの熱電効果 LaFe3CoSb12 ZT~1 at 800K
スクッテルダイト化合物のバンド構造 Skutterudite化合物CeRu4Sb12(近藤絶縁体的)の結晶構造とバンド構造 T. Mutou and T. Saso(2004)
スクッテルダイト化合物CeRu4Sb12の輸送現象の解明 EF 半金属的バンド模型を用いて,輸送現象を理論的に説明した。 T.Saso: JPSJ 75(2006)No.4,043705 t1=1, t2=0.1, a=0.02, Ef=0.3, V=0.1 光学伝導度 電気抵抗とゼーベック係数
スクッテルダイト化合物CeOs4Sb12 の特異なSDW相 磁場でSWD相が広がるのは,遍歴電子系では特異。半金属的バンド模型を用いて,理論的説明に成功。 Y. Imai, K. Sakurazawa and T. Saso, JPSJ 75 (2006)No.3,033706 t1=1, t2=0.07, a=0.03, Ef=0.3, V=0.15 帯磁率 SDW相 Exp.: H. Sugawara, et al:PRB 71, 125127 (2005)
第4部 21世紀の物理学・・・
ナノテクと量子力学 カーボン・ナノチューブ 原子で作った運動場 フラレンC60
ドットに2個電子が入ると,クーロン斥力が生じる。 量子ドット ドットに2個電子が入ると,クーロン斥力が生じる。 Quantum Dots e- dot 電子は粒子でもあり,波でもある。(粒子性と波動性) 量子コンピュータの部品となる。bit(0か1)qbit(0と1の任意の重ね合わせ)
量子電流の非局所性 磁場B ~100Å V I I V Iを流して,Vが発生する!? 抵抗R=V/IがBで変化する!?
ニュートンの力学的世界像と人間の自由意思 ニュートンの力学的世界像=決定論(量子力学も,決定論) 人間に自由意思はあるか?(ラプラス) 脳も物理法則に従う!しかし,脳は複雑系! cf. 武田暁「脳はいかに物理学を創るのか」(岩波) 物理法則の階層性: 素粒子の法則がわかっても,脳の法則がわかるとは限らない。それぞれの階層ごとに,最も適当な変数がある。脳には脳の変数がある。人間は、物理法則に従いながらも、あたかも自由意志があるかのごとくに振る舞い得る。
われわれは何を知っているのか? 知ること → 観測(測定)すること われわれが測定するのは,測定器のメータの針だけ。針の位置は古典的現象。 知ること → 観測(測定)すること われわれが測定するのは,測定器のメータの針だけ。針の位置は古典的現象。 われわれは、古典的人間である。古典的現象しか知ることはできない。 知ること 脳の物理状態の変化 「言い得ることはすべて明瞭に言い得る。言い得ないことについては,沈黙しなければならない。」(ウィトゲンシュタイン「論理哲学論考」1922年)
物理学はすべてを解明できるか? われわれはすべてを知ることができるか? もちろん,できない。 1.すべてを解明できる。 2.すべては解明できない。 3.誰も興味を持たなくなって,進歩が止まる。 われわれはすべてを知ることができるか? もちろん,できない。
1.物理学には終わりがない(無限に進歩する)。 2.すべてが解明されて,終わりが来る。 3.誰も興味を持たなくなって,終わりが来る。 物理学には終わりがあるか? 1.物理学には終わりがない(無限に進歩する)。 2.すべてが解明されて,終わりが来る。 3.誰も興味を持たなくなって,終わりが来る。 4.物理学はすべての科学と融合して進化する。 物理学の方法論が必要とされる新しい問題は,次々と出現してくる。
21世紀の物理学 21世紀の物理学は,どう変わるか? どんどん変化してゆく? 学問の境界の消滅? 未知の物=新しいサイエンス 物理学=根本から考える態度 未知のものがある限り,科学も,物理学も終わらない。 21世紀の課題:「持続可能な社会」「均衡ある発展」
物性物理学の特徴 多様な物質(ときには,人工物質) ,多彩な現象,豊富な実験データ 多彩な自然を,精密で洗練された理論によりモデル化 精妙な概念の宝庫(他分野へも輸出) 量子力学のもっとも顕著な実例を提供 粒子は,電子と原子核だけ。相互作用はクーロン相互作用だけ。(一部で特殊相対論が必要) N=1023個の粒子が織り成す多彩な現象を,量子力学を駆使して解き明かす。 時には,人類に役立つものを生み出す。
他分野への概念の輸出 相転移,長距離秩序 超伝導(素粒子のヒッグズ機構),超流動 スピングラスニューラルネット(脳の神経回路網のモデル) 解析力学近代経済学(均衡モデル) カオス・フラクタル株価の変動モデル(経済物理学) 道路の交通渋滞モデル 基礎原理から説明しようとする態度 数理的な模型を作って定量的に理解しようとする態度
More is different P.W. Anderson (Nobel prize in 1977): Broken symmetry Adiabatic Conctinuity More is different T.Saso, P.W.Anderson, E.Abraham, B. Kramer at PTB(Germany) 自然の階層構造: クォークの理論がわかっても,生命の仕組みがわかるわけではない。それぞれの分野には,それぞれの階層に応じたふさわしい記述の仕方がある。
More is different P.W.Anderson: “More is Different”, Science 177 (1972) p.393-396
物性物理をやろう! そうすれば,ある程度の努力で,研究成果も上がるし,学会で発表も出来る。論文も書ける。物理学者にもなれる(かもしれない)。 スモール・サイエンスのよいところ ビッグ・プロジェクトは派手だが,個人は歯車のひとつにしかなれない!
基本法則の発見の歴史 法則の発見の数 複雑系,生命,マイクロマシン,etc. 量子物性,ナノサイエンス 大 人間の認知上限 素粒子,宇宙 人間のスケール 宇宙のスケール 新たな 発展 古典物理 素粒子のスケール 人間の認知下限 年 年 1600 1700 1800 1900 2000 1600 1700 1800 1900 2000 小
物性物理学の学び方 古典物理学(力学,電磁気学,熱力学) 量子力学,量子統計力学(2,3年次) 固体物理学, 量子物性学(3,4年次) 大学院(物性物理学特論,etc.)
物性物理学を学ぼう! 物性物理学を学ぼう ホームページ: 理学部 http://www.sci.saitama-u.ac.jp/ 理学部 http://www.sci.saitama-u.ac.jp/ 物理学科 http://www.phy.saitama-u.ac.jp/ 佐宗哲郎 http://www.phy.saitama-u.ac.jp/~saso/
Journal@rchive 1877年「東京数学会社雑誌」から,現在までの,すべての物理学会ジャーナルをオンライン化! http://www.ipap.jp/jpsj/index.htm http://www.journalarchive.jst.go.jp/japanese/
数物学会と数物学会誌の変遷 数物学会の変遷 数物学会誌の変遷 1891年より欧文誌化!(Phys.Rev.より2年早い!) =和文誌 1946~ 1877~ 1884~ 1919~ 日本数学会 ・・・ 東京数学会社 東京数学物理学会 日本数学物理学会 日本物理学会 ・・・ 数物学会誌の変遷 1891年より欧文誌化!(Phys.Rev.より2年早い!) 1948~ 1877~ 1885~1909 JMSJ ・・・ 東京数学物理 東京数学会社雑誌 学会記事 1919~ 1946~ 報告 1901~ PPMSJ JPSJ ・・・ → 記事概要 PTP ・・・ 1903~ → 記事第 2期 2 数学 ・・・ 日本数学物理 1907~ 学会誌 日本物理学会誌 =和文誌 ・・・ 1927~ 1947~
湯川の中間子論文(1935) Proc. Phys.-Math. Soc. Japan 19 (1937) 319, Proc. Phys.-Math. Soc. Jpn. 17 (1935) 48 Proc. Phys.-Math. Soc. Japan 19 (1937) 319, Proc. Phys.-Math. Soc. Japan 20(1938) 319, Proc. Phys.-Math. Soc. Japan 20(1938) 720. (II,III,IVは坂田,武谷,小林と共著)
湯川の中間子論 電子 光子 クーロン力の発生 陽子 中性子 中間子 核力の発生
長岡の土星型原子模型論文(1904) Tokyo Sugaku-Butsurigakkwai Kiji-Gaiyo Vol.2(1904)92-107;140-141;240-247 Nature, 69(1904) 392-393;70(1904)124-125 Phil. Mag.7(1904)445-455 Phys. Zeit. 5(1904)517-521.
レポート課題 出席点+ミニ・レポート この講義の感想(テーマ自由:「物性物理学はいかに社会に役に立っているか」「重い電子系とは何か」「物理学はこれからどうなる」,etc.) A4レポート紙1枚程度。学部・学科・学籍番号・氏名は必須 締め切り:6月18日(月)17:00 提出先:理学部物理学科事務室(理学部棟5F)「佐宗」郵便受へ