第1章 記述統計の復習 統計学 2013年度.

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第1章 記述統計の復習 統計学 2013年度

Ⅰ データの種類 Ⅱ 1変量データのまとめ方 Ⅲ 2変量データのまとめ方 a) 特性値による記述 b) 表・グラフによる記述 Ⅰ データの種類 Ⅱ 1変量データのまとめ方 a) 特性値による記述 代表値(中心的傾向) ⅰ) 算術平均 ⅱ) メディアン ⅲ) モード ⅳ) 各代表値の特徴 2) 散布度(散らばりの傾向) ⅰ) 分散 ⅱ) 標準偏差 ⅲ) レンジ ⅳ) 四分位範囲、四分位偏差 b)  表・グラフによる記述 1) 折れ線グラフ・棒グラフ・円グラフ・帯グラフ 2) 度数分布表 3) ヒストグラム・度数折れ線 4) 箱ひげ図 5) 度数分布表における算術平均・分散 Ⅲ 2変量データのまとめ方 相関係数 b) 表・グラフによる記述 1) 分割表(クロス集計表)・2次元ヒストグラム 2) 散布図

Ⅰ データの種類 10人の学生について下の表のような情報がえられた。 Ⅰ データの種類 10人の学生について下の表のような情報がえられた。 学年、性別、出身地、身長、体重、家族の人数、テストの点数という7つの変量(変数)について、10個の観測値を持つデータ。

データを分析する場合、性別や出身地などの情報はなんらかの数値によって表されることが多い。  この例では出身地(都道府県コード)、性別(男-1、女-2)を数値で表している。

この表にある変量は次のように分類することができる。 <質的変量と量的変量> 数値が量的な意味を持つ変量を量的変量、意味を持たないものを質的変量という。 家族の人数は数値に意味があるが、性別などは数値に意味が無い。また、学年は実際に大学に在学している年数とは異なり、分類のための数値である。 質的変量か量的変量を見分けるには、「算術平均をとって意味があるか」を考えてみる方法がある。 質的変量(質的変数) 量的変量(量的変数) 性別、学年、出身地など 家族の人数、テストの点数など 身長、体重など 離散変量(離散変数) 連続変量(連続変数)

<離散変量と連続変量> データの種類によって、まとめ方が異なる 量的変量はさらに離散変量と連続変量に分類される。 離散変量は家族の人数やテストの点数など、とびとびの値しかとらない変量である。 一方、身長や体重などは正確に測ろうとする場合、無限に細かい数値になる。(身長171.2865...cm)このような変量は連続変量である。 テストの点数(離散変量) 50 51 52 53 身長(連続変量) 170 171 172 173 データの種類によって、まとめ方が異なる

Ⅱ 1変量データのまとめ方 データのまとめ方には 特性値による記述(数値的表現) 表・グラフによる記述(視覚的表現) がある。 Ⅱ 1変量データのまとめ方 データのまとめ方には 特性値による記述(数値的表現) 表・グラフによる記述(視覚的表現)  がある。 特性値による記述は、データの特徴をまとめ、それを用いた分析をおこなうことが中心的な役割である。 表・グラフによる記述は、データの特徴を一目でとらえやすくするためにおこなわれる。

ある集団についてのデータ(例えば50人のクラスの身長など)があるとき、集団の特徴をあらわすには、その中心的傾向を示す数値が必要となる。 a) 特性値による記述  1) 代表値(中心的傾向) ある集団についてのデータ(例えば50人のクラスの身長など)があるとき、集団の特徴をあらわすには、その中心的傾向を示す数値が必要となる。 中心的傾向をあらわす数値として、 算術平均 メディアン(中央値) モード(最頻値) の3種類がある。

算術平均 = データの合計 ÷ データ数 𝑥 = 𝑥 1 + 𝑥 2 +⋯+ 𝑥 𝑛 𝑛 = 𝑖=1 𝑛 𝑥 𝑖 𝑛 ⅰ) 算術平均 算術平均 = データの合計 ÷ データ数 𝑥 = 𝑥 1 + 𝑥 2 +⋯+ 𝑥 𝑛 𝑛 = 𝑖=1 𝑛 𝑥 𝑖 𝑛 (例) 10人のテストの点数 𝑥 = 60+90+80+50+70+10+60+80+20+80 10 = 600 10 =60

メディアン → データを大きさの順に並べたときに真ん中にくる値。データ数が偶数のときは真ん中の2つの値を足して2で割る。 ⅱ) メディアン(中央値、中位数) メディアン → データを大きさの順に並べたときに真ん中にくる値。データ数が偶数のときは真ん中の2つの値を足して2で割る。 点数の低い順に並べ替え 真ん中 この2つを足して2で割った (60+70)÷2=65がメディアン

モード - データの中で最も多く出てくる値。10人のテストの点数の例では ⅲ) モード(最頻値) モード - データの中で最も多く出てくる値。10人のテストの点数の例では 80点が3人と最も多い。モードは80となる。 データのとりうる値が多いとき、データの最も多く出てくるものではなく、度数分布表にしたときに、最も度数の多い階級の階級値をモードと考える。

下の表は2012年の福岡ソフトバンクホークスと埼玉西武ライオンズの投手別勝利数(上位5人)である。 ⅳ) 各代表値の特徴 下の表は2012年の福岡ソフトバンクホークスと埼玉西武ライオンズの投手別勝利数(上位5人)である。 データ出典:日本野球機構オフィシャルサイト(www.npb.or.jp) ソフトバンクの算術平均は10.2勝、西武の算術平均は9.6勝と、差はあまり大きくない。 ソフトバンクは、算術平均以上は摂津、大隣の2人で、メディアンは8勝と小さくなるのに対し、西武は、算術平均以上が3人いて、メディアンも10勝と大きくなる。これは2012年のソフトバンクが、摂津、大隣の2人に頼っていたのに対し、西武は合格点の投手が多数いたことを示している。

下の図は貯蓄現在高階級別の世帯分布である。 貯蓄現在高が算術平均(1664万円)より低い世帯は全世帯の3分の2におよぶ。ほとんどの世帯はメディアンである991万円ほどの貯蓄もなく、200万円未満の貯蓄しかない(ここがモードである)。 少数の大金持ちと多数の庶民がいるため、このようなことがおこる。 出典:総務省統計局『家計簿から見たファミリーライフ』 (http://www.stat.go.jp/data/kakei/family/4-5.htm#1)

ゆがんだ分布であれば、算術平均とメディアンは一致しない。(モードも一致しない) 左右対称な分布であれば、算術平均とメディアンは一致する。また、分布の山が1つであれば、モードもこれに一致する。

算術平均は少数の極端な値が含まれるとき、その集団の正しい代表値とならないことがある。メディアンの方が少数の極端な値の影響を受けづらい。 しかし、貯蓄現在高のように分布がゆがんでいる場合には、メディアンでも集団の正しい代表値とはいえない場合もある。(この場合はモードが適切か) しかし、算術平均は数学的な扱いやすさから、代表値として非常に良く用いられている。    算術平均をうのみにしないようにしよう!

教員A 教員B 2人の教員はともに平均してチャイムの5分後に教室にくる 2人の教員の特徴を表現するために、平均だけでは不十分。  1) 散布度(散らばりの傾向) 教員A チャイムの5分後に必ず教室にくる。 教員B チャイムと同時に教室にくることもあれば、10分以上遅れることもある。 2人の教員はともに平均してチャイムの5分後に教室にくる 2人の教員の特徴を表現するために、平均だけでは不十分。    →散らばりの尺度の必要性 散らばりの傾向をあらわす尺度として 分散、標準偏差 レンジ(範囲)、四分位偏差 などがある。

𝑠 2 = 𝑥 1 − 𝑥 2 + 𝑥 2 − 𝑥 2 +⋯+ 𝑥 𝑛 − 𝑥 2 𝑛 = 𝑖=1 𝑛 𝑥 𝑖 − 𝑥 2 𝑛 ⅰ) 分散 分散=偏差2乗和÷データ数   偏差2乗和 - 個々のデータから算術平均を引いたもの(偏差)を2乗して、すべて加えたもの。 𝑠 2 = 𝑥 1 − 𝑥 2 + 𝑥 2 − 𝑥 2 +⋯+ 𝑥 𝑛 − 𝑥 2 𝑛 = 𝑖=1 𝑛 𝑥 𝑖 − 𝑥 2 𝑛 10人のテストの点数の例では 𝑠 2 = 60−60 2 + 90−60 2 + 80−60 2 + 50−60 2 + 70−60 2 + 10−60 2 + 60−60 2 + 80−60 2 + 20−60 2 + 80−60 2 10 = 6400 10 =640

算術平均60を引く 偏差 2乗を求める 合計を求める 6400 データ数(10)で割る 640 分散

標準偏差 ⇒ 分散の平方根 𝑠= 𝑠 2 = 𝑖=1 𝑛 𝑥 𝑖 − 𝑥 2 𝑛 ⅱ) 標準偏差 𝑠= 640 =25.298… ⅱ) 標準偏差 標準偏差 ⇒ 分散の平方根 𝑠= 𝑠 2 = 𝑖=1 𝑛 𝑥 𝑖 − 𝑥 2 𝑛 10人のテストの点数の例では 𝑠= 640 =25.298…

※ 2人の教員が教室に来る時間の例 (単位:分) 教員A 𝑥 𝐴 = 4.5+5.3+4.8+5+5.5+4.7+5.2+4.8+4.9+5.3 10 = 50 10 =5 𝑠 𝐴 2 = 4.5−5 2 + 5.3−5 2 + 4.8−5 2 + 5−5 2 + 5.5−5 2 + 4.7−5 2 + 5.2−5 2 + 4.8−5 2 + 4.9−5 2 + 5.3−5 2 10 = −0.5 2 + 0.3 2 + −0.2 2 + 0 2 + 0.5 2 + −0.3 2 + 0.2 2 + −0.2 2 + −0.1 2 + 0.3 2 10 = 0.25+0.09+0.04+0+0.25+0.09+0.04+0.04+0.01+0.09 10 = 0.9 10 =0.09 𝑠 𝐴 = 0.09 =0.3

教員B 𝑥 𝐵 = 0+6+4+5+11+4+8+5+1+6 10 = 50 10 =5 𝑠 𝐵 2 = 0−5 2 + 6−5 2 + 4−5 2 + 5−5 2 + 11−5 2 + 4−5 2 + 8−5 2 + 5−5 2 + 1−5 2 + 6−5 2 10 = −5 2 + 1 2 + −1 2 + 0 2 + 6 2 + −1 2 + 3 2 + 0 2 + −4 2 + 1 2 10 = 25+1+1+0+36+1+9+0+16+1 10 = 90 10 =9 𝑠 𝐵 = 9 =3 𝑠 𝐴 2 < 𝑠 𝐵 2 となり、教員Bの分散の方が大きいことがわかる。 標準偏差についても、 𝑠 𝐴 < 𝑠 𝐵 と教員Bの方が大きくなる。

データを大きさの順(小さい順)に並べて、4分割する点をq1,q2,q3とする。 このとき、四分位範囲、四分位偏差は次式で定義される。 ⅲ) レンジ(範囲)  レンジ ⇒ データの取りうる範囲     レンジ = 最大値 - 最小値  10人のテストの点数の例では    90 - 10=80 ⅳ) 四分位範囲、四分位偏差 データを大きさの順(小さい順)に並べて、4分割する点をq1,q2,q3とする。 このとき、四分位範囲、四分位偏差は次式で定義される。 四分位範囲= 𝑞 3 − 𝑞 1 四分位偏差= 𝑞 3 − 𝑞 1 2 q1 q2 q3 最大値 最小値

(例)9人のテストの点数が次のようになっていたとする。 点数の低い順に並べ替え q1 q2 (メディアン) q3 最小値 最大値 q1⇒最小値とq2(メディアン)の真ん中の値 四分位範囲=80−50=30 四分位偏差= 80−50 2 = 30 2 =15 q3⇒q2(メディアン)と最大値の真ん中の値

集団の特徴をあらわすためには、代表値や散布度などの数値とともに、さまざまな表やグラフが用いられる。 b) 表・グラフによる記述  1)  折れ線グラフ・棒グラフ・円グラフ・帯グラフ 集団の特徴をあらわすためには、代表値や散布度などの数値とともに、さまざまな表やグラフが用いられる。 なかでも、折れ線グラフと棒グラフは、さまざまなデータの表現に利用される。 折れ線グラフは、主に時系列データ(時間の順序によって並べたデータ)に利用される。棒グラフは時系列データにもクロスセクションデータ(1時点におけるデータを何らかの項目でまとめたもの)にも利用される。 出典:総務省統計局『労働力調査』 出典:日本野球機構オフィシャルサイト

(例) 交通事故死亡者数の推移(中国地方5県) (データ出典: 警察庁「交通事故死者数について」) <時系列データとクロスセクションデータ> (例) 交通事故死亡者数の推移(中国地方5県) (データ出典: 警察庁「交通事故死者数について」) (単位:人) 鳥取県の交通事故死亡者数の年次推移   → 時系列データ 2012年の県別交通事故死亡者数   → クロスセクションデータ

??? クロスセクションデータには、通常棒グラフを用いる。 出典:文部科学省『学校基本調査』 右の図は上の図を折れ線グラフで描きなおしたものであるが、隣り合う県†どうしを線で結んでも、そこに意味はない。 ??? †都道府県コードの順なので、必ずしも隣接してはいない。

棒グラフは前述のように、クロスセクションデータ対して用いるが、時系列データに用いられることも少なくない。 単位の異なる2つの時系列データを1つのグラフであらわすとき、折れ線グラフと棒グラフを重ね合わせて表現することがよくおこなわれる。

円グラフは相対的な割合を表現するときに用いられる。 帯グラフは相対的な割合が、時間とともにどのように変化していくかなどを表現するときに用いられる。 10人の学生の例から作成 出典:総務省統計局『国勢調査』

質的変量および量的変量のうち離散変量は、棒グラフや円グラフとして表すことができる。  2) 度数分布表 質的変量および量的変量のうち離散変量は、棒グラフや円グラフとして表すことができる。 では、連続変量を棒グラフで表したい場合どのようにすればよいであろうか?そのままあらわすと下図のようになる。 このような棒グラフでは、集団の特徴がよくわからない。

そこで、データをいくつかの階級に分け、その階級に入る度数を表の形でまとめた度数分布表を作成する必要がある。 なでしこジャパン ロンドン五輪ベンチ入りメンバー † その階級を代表する値を階級値という。階級の上限と下限をたして2で割った値が用いられることが多い。

度数分布表の階級の幅は原則として均一にする。ただし、貯蓄現在高のようにすべて均一にすることによって、度数が極めて小さくなる場合には、一部の階級幅を広げることもある。 † 質的変量や離散変量の場合は、とりうる値1つ1つが階級となる。 ただし、年収・貯蓄のようにとり得る値が多い場合には、連続変量と同様に階級を設定する。

度数分布表を棒グラフであらわしたものをヒストグラムといい、それぞれの棒は間隔をつめて描かれる。これは階級と階級の間が連続していることによる。 3) ヒストグラム・度数折れ線 度数分布表を棒グラフであらわしたものをヒストグラムといい、それぞれの棒は間隔をつめて描かれる。これは階級と階級の間が連続していることによる。 度数折れ線はヒストグラムにおいてその頂点を折れ線グラフで結んだものである。

度数分布表の階級幅、階級の上限と下限の値の取り方によってヒストグラムは大きく変化する。

最大値、最小値、中央値、四分位点などをグラフに表したものが箱ひげ図である。下の図は、9人のテストの点数を箱ひげ図に表した1例である。 4) 箱ひげ図 最大値、最小値、中央値、四分位点などをグラフに表したものが箱ひげ図である。下の図は、9人のテストの点数を箱ひげ図に表した1例である。 最大値 q3(第3四分位点) 中央値 × q1(第1四分位点) 最小値

箱ひげ図に表して比較することも可能である。 異なる2つのグループのデータを、 箱ひげ図に表して比較することも可能である。

先の例では、なでしこJAPAN18人の身長のデータを度数分布表にまとめた。 5) 度数分布表における算術平均・分散の導出 先の例では、なでしこJAPAN18人の身長のデータを度数分布表にまとめた。 反対に個々のデータが入手できず、度数分布表のみ入手できる場合がある。その場合、度数分布表から18人の身長の算術平均、分散の近似値を求めることができる。 上のような度数分布表のみが入手できたとする。 この度数分布表で、155cm以上160cm未満の階級は3人いるが、この3人の個々の身長については情報がないとする。

算術平均を求める場合、この階級3人の個々の身長について、何らかの仮定が必要となる。 y1 f1 y2 f2 y3 f3 y4 f4 y5 f5 4人全員が上限のあたりや下限のあたり(3人全員が155cmとか、3人全員が159cmとか)という状態はあまり考えられない。通常は上限の近くから下限の近くまで適当に散らばっていると考えられる。このとき、3人の算術平均を取れば階級の真ん中あたりの値となると考えるのは自然な発想である。 階級値は、そういう意味で階級を代表する値である。 算術平均、分散を求める場合、3人全員が階級値の157.5cmであったと仮定する。

算術平均を求める場合、3人の身長の合計は 3×157.5 = 472.5(cm)   となる。(記号で表すとf2y2) このように、各階級について 度数×階級値 (fiyi)を求め、それを全階級について加えたものが全員の身長の合計(に近い値)と考えられる。 よって、算術平均は(度数×階級値)の総和÷度数の総和   として求められる。 𝑦 = 𝑓 1 𝑦 1 + 𝑓 2 𝑦 2 +⋯+ 𝑓 𝑚 𝑦 𝑚 𝑓 1 + 𝑓 2 +⋯+ 𝑓 𝑚 = 𝑖=1 𝑚 𝑓 𝑖 𝑦 𝑖 𝑖=1 𝑚 𝑓 𝑖

度数分布表において算術平均を求めるには、度数×階級値 (fiyi)の列を計算し、その和を求める。 そしてその和を度数の合計で割れば算術平均が求まる。 算術平均は   となる。   (元のデータから算術平均を求めると、162.94cmとなる) 𝑦 = 2940 18 =163.333⋯

分散の計算において、この階級の3人の偏差2乗和は 3×(157.5 – 163.33)2 = 3×33.9889 = 101.9667   となる。 各階級について 度数×(階級値-算術平均)2 を求め、その総和を度数の総和で割ったものが分散となる。 𝑠 2 = 𝑓 1 𝑦 1 − 𝑦 2 + 𝑓 2 𝑦 2 − 𝑦 2 +⋯+ 𝑓 𝑚 𝑦 𝑚 − 𝑦 2 𝑓 1 + 𝑓 2 +⋯+ 𝑓 𝑚 = 𝑖=1 𝑚 𝑓 𝑖 𝑦 𝑖 − 𝑦 2 𝑖=1 𝑚 𝑓 𝑖

よって、fiyi2の列を求め、その総和を度数の総和で割り、算術平均の2乗を引いたものが分散の近似値となる。  この式は次のように変形できる。  よって、fiyi2の列を求め、その総和を度数の総和で割り、算術平均の2乗を引いたものが分散の近似値となる。   (元のデータから分散を求めると、21.83となる) 𝑠 2 = 480662.5 18 − 163.33 2 =26703.47−26676.69=26.78

Ⅲ 2変量データのまとめ方 2変量データ → 2つの対になったデータ 2変量データの記述 → それぞれ1変量の記述 + 2変量の関係の記述 Ⅲ 2変量データのまとめ方 2変量データ → 2つの対になったデータ (例)なでしこJAPANの身長と体重 ※ なでしこJAPANの身長と男子日本代表の体重は2つのデータであるが、対になっていない。 ※ 2変量データはその組合せを変えることはできない → 澤の身長と川澄の体重を組み合わせても、意味がない。 2変量データの記述 → それぞれ1変量の記述 + 2変量の関係の記述

相関係数 r は2変量間の関連の強さを表す尺度であり、-1と1の間の値をとる。 a) 特性値による記述  1) 相関係数 𝑟= 𝑥 𝑖 − 𝑥 𝑦 𝑖 − 𝑦 𝑥 𝑖 − 𝑥 2 𝑦 𝑖 − 𝑦 2 相関係数 r は2変量間の関連の強さを表す尺度であり、-1と1の間の値をとる。  r>0 正の相関 1に近いほど関連度が強い  r<0 負の相関 -1に近いほど関連度が強い  r=0 無相関  後で説明する散布図と密接な関係がある。

2変量についてクロス集計した度数分布表のことを、分割表(またはクロス集計表)という。 b) 表・グラフによる記述  1) 分割表(クロス集計表)・2次元ヒストグラム 2変量についてクロス集計した度数分布表のことを、分割表(またはクロス集計表)という。 質的変量、または離散変量で取りうる値の少ないものは、それぞれに対応する度数を数えればよい。 例) 血液型と性別でクロス集計したもの

2次元の度数分布表は、右のように2次元ヒストグラム(グラフは3D)であらわすことができる。 一方、連続データや離散データでとりうる値の多いものは、2次元の度数分布表となる。 なでしこジャパン ロンドン五輪ベンチ入りメンバー   2次元の度数分布表は、右のように2次元ヒストグラム(グラフは3D)であらわすことができる。

2) 散布図 連続データや離散データでとりうる値の多いものは、横軸にX、縦軸にYをとった座標軸上に、個々のデータをあらわした散布図であらわされることも多い。 なでしこジャパン ロンドン五輪予選ベンチ入りメンバー

相関係数と散布図は密接な関係があり、右上がりの散布図は相関係数が+であり、右下がりの散布図は相関係数が-である。 また、相関係数が±1に近いほど、散布図は直線に近くなる。 正の相関(r>0) Xが大きな値をとるほど、Yも大きな値をとる。 負の相関(r<0) Xが大きな値をとるほど、Yは小さな値をとる。  無相関(r=0) Xの値とYの値に一定の傾向がみられない。