専修大学 経済統計学(経済学部)・ 現代の経済/経済の世界(法学部) 作間逸雄 四半期別GDP統計(QE) 専修大学 経済統計学(経済学部)・ 現代の経済/経済の世界(法学部) 作間逸雄
GDPと輸出・輸入 GDPは、居住者である生産者の付加価値の合計 C、I、Xは、輸入品を含む 生産勘定(連結) 生産勘定(結合) Y D MP(中間財輸入) P←国内の生産勘定へ X(輸出)←海外へ MF(最終財輸入) 海外の勘定から 海外との関係なし
QE(四半期別GDP速報)とは わが国ではQE=Quarterly Estimatesと呼ばれる。最近はQEが別の意味(「量的緩和」)で使われるので紛らわしい。 枠組み=連結生産勘定、等式のかたちで書くと GDP=C+I+X-M C+Iが「内需」。 X-Mが「外需」 CおよびIは、民間・公的に分類されている。 ※公的資本形成は、公的部門の資本形成であり、政府資本形成より広い。たとえば、政府が株式の大半を保有している公的法人企業の資本形成を含む。 生産勘定借方からは雇用者報酬だけ。
『日本経済新聞』2012年5月17日夕刊
『日本経済新聞』2012.6.8夕刊
『日本経済新聞』2011年5月19日夕刊
『日本経済新聞』2011年6月9日夕刊
『日本経済新聞』2010年5月20日付夕刊
2009年1Qは? 『日本経済新聞』2009年5月20日付夕刊
『日本経済新聞』2010年6月10日夕刊
キー・ワードをいくつか 名目成長率・実質成長率 GDPデフレーター 1次QEと2次QE 年率換算 寄与度・寄与率 (成長率のゲタ)
QEと確報 1次QE→2次QE→確報→確々報 2012年1-3月の数字が5/17に1次QE、6/8に2次QEとして発表された。 平成22年度(2010年度)国民経済計算(確報)が平成24年5月ごろまでに(通常は、前年末から時間をかけて、少しずつ)公表された。また、それらがまとめて掲載される平成24年版の『国民経済計算年報』が毎年6月頃刊行される。1年後の確報で同年度の確々報が発表されるはずである。
名目・実質・年率 成長率は、実質ベースで。 GDPやその内訳等の伸び率を計算するには、季節調整済みの前期比を計算するか、(季節調整が行われない場合などは足元の動きではなくなるが)前年同期比を計算する。 瞬間風速(年率換算):同じスピードで1年間成長が続いたとすれば、どのくらいの成長率になるか? 問:実質GDPの季節調整済み前期比が1.5%のとき、瞬間風速はいくらか?
寄与度・寄与率 寄与度とは。 寄与度の合計は、GDPの成長率になる。 内需の寄与度、外需の寄与度などがよく話題になる。 寄与率は、寄与度を合計が100になるように定数倍したもの。
内閣府経済社会総合研究所の ホームページにいってみよう! http://www.esri.go.jp/内閣府経済社会総合研究所(ESRI) http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/menu.html同上国民経済計算 SNAのページ
季節調整と移動平均 前期比の問題 前年同期比か、季節調整済み前期比か? 前年同期比では、1年前との比較になってしまうので、足下の動きとは言い難い。 原則は、季節調整済み前期比。 例外は、GDPデフレーター。ただし、最近、季節調整済みのGDPデフレーターが発表されるようになった。
全国百貨店売上高データにはかなり顕著な季節性がある 2005.7 764548791 8 516844099 9 560999331 10 652579081 11 692385822 12 923467515 2006.1 691393509 2 523590601 3 683633707 4 610163504 5 602114804 6 603178346 7 755984493 514734628 563622776 635266643 687385683 898975544 2007.1 688657415 529580011 667404848 598591653 599314086 634956933 722712279 単位千円
移動平均 全国百貨店売上高 12項移動平均 同中心化12項移動平均 2005.7 764548791 8 516844099 9 560999331 10 652579081 11 692385822 12 923467515 652,074,926 2006.1 691393509 651,361,234 651,718,080 2 523590601 651,185,445 651,273,340 3 683633707 651,404,066 651,294,755 4 610163504 649,961,362 650,682,714 5 602114804 649,544,684 649,753,023 6 603178346 647,503,687 648,524,185 7 755984493 647,275,679 647,389,683 514734628 647,774,796 647,525,237 563622776 646,422,391 647,098,594 635266643 645,458,070 645,940,231 687385683 645,224,677 645,341,374 898975544 647,872,893 646,548,785 2007.1 688657415 645,100,208 529580011 667404848 598591653 599314086 634956933 722712279 単位千円
『日本経済新聞』2010年5月20日付夕刊
ゲタという言葉がなくなっている
ゲタ 「ゲタ」(1-3月期=年度の最終四半期のQEで話題になる)とは、新年度(2011年度)の経済成長に向けた「発射台」。 問:2004年度のGDPが534,002.2(単位は10億円)、2005年1-3月期のGDPが538,799.1とする。2005年度の日本経済がもっていた「ゲタ」を計算せよ。 年率(1年分)として推計されている。