World Health Organization

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Presentation transcript:

World Health Organization 2011年は、グローバルヘルスの年 グローバルヘルス 近くも遠くも このスライドを皆さんに広めてください このスライドは、世界(global)と地域(local)の保健をつなぐGLOCAL Healthという構想に基づいたものです。Global Health Network のSupercourse Projectとは、エジプトのアレクサンドリア図書Library of Alexandriaと協力し、Global Health に関する講演を集めた一大資料庫を築くものです。 ピッツバーグ大学のウエッブサイトにおいては、WHO協力センターの疫学・遠隔通信部門が中心となって行っており、Dr. Ronald LaPorteの指導の下、Dr. Faina Linkov がプロジェクトの責任者となっています。このスライドの目的は、 1)医学・公衆衛生・その他の医療関連の教育者および学生に対し、グローバルヘルスについての関心を持たせること 2)学生によるグローバルヘルスのネットワークを発展させ、地域のものからグローバルな医療問題に取り組ませること としています。本スライドの拡張版はSupercourse のサイトwww.pitt.edu/~super1/lecture/lec40341/index.htm から入手できます。 本スライド作成に携わった主な者は以下の通りです。 Ronald LaPorte, PhD, Supercourse developer, USA Ismail Serageldin, PhD, Library of Alexandria, Egypt Faina Linkov, PhD, Supercourse developer, USA Francois Sauer, MD, Supercourse developer, USA Eugene Shubnikov, MD, Supercourse developer, Russia (翻訳協力 後藤浩也) Global Health Network のサイトはこちら www.pitt.edu/~super1 Library of Alexandria のSupercourse Global Health http://www.bibalex.org/SuperCourse/Index.htm http://ssc.bibalex.org/home/list.jsf Lecture translated into Japanese by Hiroya Goto <hiroyagoto@gmail.com> World Health Organization  世界保健機構(WHO)協力センター) ピッツバーグ大学 1

WHOのHealthとGlobal Health 「健康」と「グローバルヘルス」 “健康とは、単に疾病又は病弱の存在しないことではなく、肉体的、精神的、さらには社会福祉の状態も指す” WHOの健康の古典的定義です。国内でも国外でも健康問題で最も重要な点でした。

GloCal Health (Global から Local) 患者さんと所在地 健康のすべては、local でありglobalでもあります。そのため、あらゆる医師、看護師など医療従事者は, local とglobal の健康の両方を知っておかねばなりません。

グローバルヘルスとは、新しい重要な言葉であり、新しく重要な概念である。医学研究所はグローバルヘルスについて次のように述べている。 国境を越えて懸念される健康に関する問題は、外国の環境や経験に影響を受けることもあり、お互いに協力することによって最善の解決が得られる。 しかし、世界において、国境を越えあるいは各国で共通するのは、健康問題に限らない。解決策もまた、国のレベルに関係なく、国境を越えあるいは各国で共通し共有しうる。どこの国も外国から学ぶことができるのであり、また外国に経験と情報を伝えることができる。グローバルヘルスについて、新しくクローズアップされているのは双方向性であり、共通する問題と解決策の共有である。 グローバルヘルスには、異なった疾病をそれぞれ対象とするさまざまな専門家によって立ち向かうべき問題が多数ある。感染症でも非感染性疾患でも、解決を容易にするにはそれぞれの能力をまとめることが必要であるが、現在のところ医学部や医学関連の学校ではグローバルヘルスに関する教育はほとんどない。健康は世界的な問題であり、世界的にも慢性疾患が死亡原因の第一位となりつつある。グローバルヘルスに関する研究を学ぶことにより、教官と学生たちはその専門における問題に対してさらなる準備ができるようになる。 Supercourse Global Health Crisis に関する講義: http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec4041/index.htm 4

スーパーコース: インターネットを活用し、グローバルヘルスに関する知識を深める スーパーコース: インターネットを活用し、グローバルヘルスに関する知識を深める www.pitt.edu/~super1 スーパーコースとは、世界中から予防医学・公衆衛生に関する講演を集めた資料館であり、世界のトップレベルの教育者により無料にて共有できるようにされたもの。 このスライドを皆さんに広めてください スーパーコースには現在172カ国の46000人の教育者による4650以上もの講義があります。スーパーコースは、世界中の教育者がその最高の教材を提供したものであり、教育参考資料のモデルです。グローバルヘルス研究のテーマに基づき、スーパーコースの教材はいまも増え続けています。 スーパーコースの学生は講義から直接学ぶことができ、また患者や地域社会への説明や教育にも使用する事ができます。 あなたもこの世界的な活動に参加することができます。 ぜひスーパーコースのウエッブサイトにお越しになり、スーパーコースへの理解を深めてください。 www.pitt.edu/~super1 http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec6961/index.htm もしこのスライドを他の言語に翻訳されたなら、私たちにそのデータを送ってください。 5

WHOとは? WHO世界保健機関は、国連において健康問題の対処を主導し、調整する。グローバルヘルスの問題にリーダーシップをとること、健康に関する研究態勢を整えること、基準を作成すること、科学的根拠に基づいた指針をとりまとめること、各国に技術支援を行うこと、健康問題を監視し、評価すること、に責任を負う。

このスライドの製作者は? Global Health Network Supercourse Project エジプトのアレクサンドリア図書館 ピッツバーグ大学大学院公衆衛生学WHO協力センター Global Health Network Supercourse Projectとは、エジプトのアレクサンドリア図書館と協力し、グローバルヘルスに関しての一大資料庫を作るものです。ピッツバーグ大学ではDr. Ronald LaPorteの指導の下、WHO協力センターの疫学・遠隔通信部門が中心となって行っています。

Building a Global Prevention Network to Share Knowledge and Wisdom Global Health Global Health Network Supercourse Project, University of Pittsburgh このスライドを皆さんに広めてください 「1オンスの予防は、1ポンドの治療に相当する」“ Henry De Bracton, 1240 2003年、この有名な言葉とともに私たちは予防医学のレクチャーを開始しました。2010年の今、予防医学と極めて近いグローバルヘルスのため、このスライドをアップデートしました。 このスライドは、ピッツバーグ大学の疫学教室のGlobal Health Network Supercourse Projectが中心となってとりまとめられました。 発展途上国でも先進国でも、毎年数百万人ーその多くは子供たちーは予防および治療可能な疾病で亡くなっています。また、マラリアや結核など、世界での死亡原因の第一位となっている疾患に対する予防と治療の研究は悲しいほど少数しかありません。このスライドの狙いは、情報共有によって、世界が健康になれるかを示すことにあります。 このスライドでは、グローバルヘルスのサイエンスにより、医師、疫学専門家、その他医療従事者がいかにして地域および世界の健康を増進するかを念頭においています。 予防医学のGolden lectureはこちらから入手できます。 http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec10511/index.htm Building a Global Prevention Network to Share Knowledge and Wisdom

このスライドの目的 世界中のあらゆる医療関係の学生にグローバルヘルスについて教育する グローバルヘルスの問題に立ち向かう学生のグローバルヘルスネットワークを構築する

世界人権宣言 「すべて人は、衣食住、医療及び必要な社会的施設等により、自己及び家族の健康及び福祉に十分な生活水準を保持する権利を有する」   世界人権宣言 1948年 The idea that health is a human right was articulated in the United Nation’s Universal Declaration of Human Rights, created over 50 years ago at the inception of the organization. This idea is of pivotal importance in the development of the science of global health. Medical, public health, and nursing students need to be aware of the impact they can make on the global health in the future. Essential Health Information: Is there a Right of Access? http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec3741/index.htm

International Health “International health refers to the interlocking and interrelated health status of people throughout the world and to efforts to improve the health of all people of every country.” Last, Foege International health cannot be viewed either as disease or country specific. We need to examine all transboundary and transdisciplinary conditions that affect health. The word "international" is literally defined in terms of national borders, whereas the word "global" encompasses the entire world. Visit the Supercourse International health lectures at: http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec10931/index.htm

公衆衛生・医学・看護学:どれもパズルの一部 もし、医学・公衆衛生学・看護学の学生が一緒に行動すれば、グローバルヘルスを変えることができます。グローバルヘルスのサイエンスにおける共同の取り組みにより、地域・経済など、現在我々を隔てている境界を乗り越えることができるようになります。 こちらのSupercourse Lectureをご覧ください “Societal Approaches to Understanding How Income and Income Inequality Affect Health.” http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec8521/index.htm

なぜ学生はグローバルヘルスを学ぶべきなのか? これまで、大学教育ではグローバルヘルスについての講義はほとんどなかった 健康問題は世界中にあり、世界的にも慢性疾患が死亡原因の第一位となりつつある グローバルヘルスに関する研究を学ぶことを通じ、教官と学生たちはその専門における問題に対してさらなる準備ができるようになる グローバルヘルスは、医療・工学・化学などあらゆる学生にとって重要なのである このスライドは、世界中の医学部・公衆衛生学部の教員および学生を対象に作成されていますが、すべてはお互いに影響するので、グローバルヘルスに関わるすべての学際的な講座の教員・学生にも知ってもらいたいと考えています。

グローバルヘルスについて学生が知っておくべきこと グローバルヘルスとインターナショナルヘルスの研究の違い グローバルヘルスでの主要な取り組み グローバルヘルスにおける情報共有の重要性 グローバルヘルスの発展のための予防医学的取り組みの重要性 地域・世界の両方でグローバルヘルスを改善するためのグローバルネットワーキングの必要性 グローバルヘルスの考え方は重要であり、学生たちは理解しておかねばなりません。グローバルヘルスはいかに重篤なものであってもマラリアや結核、エイズといった個々の疾患についてということに限ったものではありません。特定の地域や国の問題にとどまるものでもありません。グローバルヘルスは、国や地域の境界を越え、健康に関するあらゆる要素を含みます。 グローバルヘルスは、臨床の場、地域社会、国のどこにでも存在するのです。 Supercourse のGlobal Health Preparation Lecture をご覧ください。 http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec8211/index.htm

Local health International health Global health 新しいグローバルヘルスの考え方には、情報共有の重要性が含まれるでしょう。世界は広大で健康問題の取り組みも地域によりさまざまですが、それゆえ先進国でも発展途上国でも健康問題に取り組む研究が重要なのです。

平均寿命 この100年で、先進国発展途上国ともに大半の国で平均寿命は延びています。現在私たちは健康についてこれまでの人類史上で最高の状態にあります。寿命が延びたのは予防医学の発展と情報共有、そしてグローバルヘルスのためです Supercourseの疫学講座をご覧ください http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec19181/index.htm

種痘: 疾病の根絶に向けての グローバルヘルスの取り組みの例 種痘: 疾病の根絶に向けての グローバルヘルスの取り組みの例 医師たる皆さんは天然痘の患者を診ることはないでしょう。曽祖父たちの時代とはまったく違うのです。臨床家たちは公衆衛生関係者・グローバルヘルス研究者とともにそれまで知られていたうちで最も致死的なこの病気の根絶に取り組みました。もし私たちが目の前のローカルな問題に一緒に取り組むことができれば、天然痘での成功を継続させ、グローバルヘルスで大きな効果を得ることができるのです。 天然痘の拡大と撲滅の歴史は、「近代」の医学・公衆衛生学の成功を示すものです。天然痘の流行によりヨーロッパ、メキシコで数百万人もの人たちが亡くなりました。感染して生き残った人たちが終生免疫を獲得したことに気づいてから、天然痘は減少しました。人痘接種ー健常者が天然痘患者の持ち物を触ることで症状は弱いものの免疫を獲得することを狙ったものーが行われるようになりました。 天然痘撲滅の次のステップは、英国の医師Edward Jennerが、牛痘に感染した乳搾り女たちは症状が軽く、死に至るような重症の天然痘にならないことを発見したことです。 1976年、ジェンナーは牛痘の水泡から内溶液を取り出し、農場の女性の手と8歳の少年に接種しました。6週間後、ジェンナーは少年を天然痘に暴露させましたが、発症しませんでした。ジェンナーはラテン語で「牛」を意味する「vaca」から“vaccine” という言葉を作りました。 ジェンナーの活動は当初批判されましたが、すぐに受け入れられ普及しました。1800年までには世界で約10万人が接種されています。1967年、WHOは天然痘撲滅活動を開始し、10年で目的のほとんどは達成されました。1977年を最後に天然痘はなくなりました。1980年5月8日、WHOは天然痘撲滅を宣言しました。 グローバルヘルス研究と情報共有は天然痘撲滅において重要な役割を果たしました。この世界中の臨床家による努力と共同研究により、今日の医学生は天然痘の症例を見ることがなくなったのです 参考 http://dermatology.about.com/cs/smallpox/a/smallpoxhx.htm Dr. Edward JennerについてはWikipedia 参照 http://en.wikipedia.org/wiki/Edward_Jenner

今日のグローバルヘルスの挑戦 感染症、周産期、栄養状態 非伝染性疾患 外傷 今日の語ルーばるヘルスでの大きな課題は? 1996年に公刊された “The Global Burden of Disease”では、1990年から2020年までにいかに改善させるかの大きな3つの目標グループが示されました。Group 1は、感染症、周産期、栄養状態で Group 2は非感染性疾患、Group 3は外傷です。 DALYs (disability-adjusted life years、障害調整生存年数)に基づく、15の主要な問題は以下のようになります。 (1) 呼吸器感染症 (2) 下痢 (3) 周産期の状態 (4) うつ病 (5) 虚血性心疾患 (6) 脳血管疾患 (7) 結核 (8) 麻疹 (9) 交通事故 (10) 先天性奇形 (11) マラリア (12) 慢性閉塞性肺疾患 (13) 転落 (14) 鉄欠乏製貧血 (15) 貧血 非伝染性疾患は、ほとんどの医学生が教育期間中に経験するものです。予防と治療のため、知識の共有が必要です。

グローバルヘルスでは、異なる専門家が別々の疾患に挑戦している。 伝染性疾患・非伝染性疾患のいずれにおいても、その対処には学際的なアプローチが必要である。 さまざまな分野の専門家が協力したことにより天然痘を撲滅しました。もし天然痘のような難病でも撲滅可能であれば、同様の協力行動によりこうした病気やグローバルヘルスの問題は解決できるでしょう。

米国における死亡原因の推移 その他 暴力 癌 心疾患 感染症 AIDS、マラリア、結核などに対する国際社会の取り組むプログラムは多くありますが、疫学の変化を見てみると慢性疾患が健康に対する大きな脅威となりつつあります。 Supercourse のEpidemiologic transitionをご覧ください。 http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec19181/index.htm

世界での10大死因(WHO) 死因 死者数(百万人) 割合*%) 冠動脈疾患 7.20 12.2 脳血管障害 5.71 9.7 呼吸器感染症 4.18 7.1 慢性閉塞性肺疾患 3.02 5.1 下痢症 2.16 3.7 HIV/AIDS 2.04 3.5 結核 1.46 2.5 気管支・肺悪性腫瘍 1.32 2.3 交通事故 1.27 2.2 未熟児・低体重児 1.18 2.0

デジタルデバイド(Digital divide): 持つ者と持たぬ者のギャップ 情報へのアクセスグローバルヘルスにおける重大な課題 多種の疾患があるということに加え、私たちが議論すべきなのは、グローバルヘルスにおける大きな課題として情報へのアクセスについてです。デジタルデバイドを乗り越え、世界中でグローバルヘルスの研究に関して情報共有をしていかねばなりません。 臨床も予防医学もその多くが知識の共有です。情報革命をコントロールできれば、私たちは患者さんと世界の人々に大きな効果を得ることできます。

21世紀におけるグローバルヘルスでの重要な挑戦 課題: 情報共有: 21世紀におけるグローバルヘルスでの重要な挑戦 解決の可能性: WWW と Mobile Global Health 1990年代にインターネットが始まったときに、インターネットは贅沢でごく限られた人々にしか手に入らないものと思われていました。2010年の今、インターネットはほとんどの先進国・開発途上国でも広く普及し、不可欠のものとなっています。インターネットは聴診器と同様に臨床において重要な価値を持つようになっています。 Supercourse lecture「WWW as a global library」をご覧ください、 http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec0112/index.htm

知識・学習・革新・ITの重要性 “現代経済の最も重要な資産は知識 であり、したがって、最も重要なプロセスは学習である。” Lundvall, Bengt-Åke (1992) National Systems of Innovation. Towards a Theory of Innovation and Interactive Learning. Pinter, London and New York, pp. 342 グローバルヘルスの新しい考え方には、情報共有が含まれます。情報共有は世界的に健康を増進させるための最も重要な手段です。 グローバルヘルスは、知識の集まりであり、さまざまな学術分野がコミュニケーションのラインにつながり、健康問題に取り組むものです。IT分野の進歩により、情報交換に要する時間は短く、コストは低くなりました。インターネットの革命によりグローバルヘルスの研究成果を効果的に共有することが可能となりました。iPodや携帯電話などの技術には、遠隔地に対する情報提供を改善する大きな可能性があります。 グローバルヘルスについてよく知っていれば、医学生は公衆衛生や医学の知識の共有と世界中の健康の改善に大きな役割を果たすことができるでしょう。 Supercourse lecture の“Knowledge access and sharing. An overview of access models.” をご覧ください。 http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec14521/index.htm

Circle of Learning 公衆衛生・医学教育 医学生物学研究 私たちのプロジェクトは、トランスレーショナル・リサーチであり、特に研究室から教室への研究成果の還元に焦点を当てています。現在では研究成果を教室で活用するまでには5-6年かかっていますが、もし研究の情報が直ちにパワーポイントでまとめられれば、数年単位でなく数日単位で還元されることになるでしょう。 リサーチセンターの理念は、遠隔予防医学telepreventive medicineです。この学術分野は数年前に生まれたばかりですが、短期間で多大な関心を集めました。The British Medical Journal で私たちが発表した論文はこの重要性を述べたものです。遠隔予防医学は私たちが作ろうとしているインターナショナルヘルスの支柱となるでしょう。遠隔予防医学にはグローバルヘルスの改善に大きな可能性を持っているのです。 多くの重要な医学の発見は、医学生の手元にはまだ届けられていません。成果がまとめられて医学書に記載されるまで5-10年の年月がかかるからです。Supercourseを活用すれば、教官たちは医学生たちに より迅速に情報を提供することができるようになります。 Telepreventive Medicine のSupercourse lectureをご覧ください。 http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec10431/index.htm スーパーコースのレクチャーを広める方法はこちら http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec0391/index.htm

Global Healthの情報共有 : Supercourse CD/DVD SupercourseのCD-Romはギフトのように渡すことができます。私たちは無料のSupercourse DVDを提供し、受け取った人は5人あるいは図書館にも提供します。 WHOを通じ、世界中でこれまで1万人以上に配布

ネットワークの構築 世界中の医学生は21世紀のグローバルヘルスに対処するため、ネットワークを作らねばなりません。 臨床家と公衆衛生従事者のネットワークによりSupercourseのチームはBam Earthquake, SARS, ハリケーンカトリーナなどの災害で “Just in Time” lectures (タイムリーレクチャー)を発生から数日で作成することができました。 Supercourse の“Just in Time” lectures はこちらにあります。 http://www.pitt.edu/~super1/jit/jit.htm

結語 先進国でも発展途上国でも、人々を苦しめる健康問題は同様であり、グローバルヘルスは重要である。 グローバルヘルスの取り組みの成功により20世紀の平均余命が伸びた。 すべての学生はグローバルヘルスの研究について知り、グローバルヘルスの重要な知識を共有するネットワークを形成しなくてはならない。

グローバルヘルスの分野で活躍している組織 World Health Organization Pan American Health Organization World Bank UNICEF UN High Commissioner for Refugees  UN Foundation Bill and Melinda Gates Foundation CARE International Global Health Council ほか (URLリンク付き) これまで述べてきたように、世界で健康問題に立ち向かう重要な国際機関・基金・NGOなどは多数あります。 World Health Organization Pan American Health Organization World Bank UNICEF UN High Commissioner for Refugees  UN Foundation Bill and Melinda Gates Foundation CARE International Global Health Council

Sunita Dodani US/Pakistan Jesse Hung China Ronald LaPorte US Soni Faina Ron Mita Ali Ali Ardaldin Iran Sunita Dodani US/Pakistan Jesse Hung China Ronald LaPorte US Mita Lovalekar US/India Faina Linkov US/Ukraine Eric Marler US Nicholas Padilla Mexico Kawkab Shishani Jordan Francois Sauer US Eugene Shubnikov Russia Rania Nicholas Francois Eugene

参考情報源 Open Sourceの概要 http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec6921/index.htm Supercourse の災害医療トレーニングhttp://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec21601/index.htm 国際的な健康問題の研究における疫学的調査http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec17561/index.htm 研究の統合の考え方 http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec9611/index.htm このスライドを皆さんに広めてください Global Health Network Supercourse Projectのウエッブサイトから、ほかのレクチャーも ご覧ください。 www.pitt.edu/~super1 下記のサイトでSupercourseに参加してください。 http://www.pitt.edu/~super1/assist/join.htm Open Source http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec6921/index.htm Supercourse and Disaster Management Training http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec21601/index.htm Social Epidemiologic Methods in International Population Health and Health Services Research http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec17561/index.htm Principles of Research Synthesis http://www.pitt.edu/~super1/lecture/lec9611/index.htm

どうやってグローバルな予防医学のネットワークに参加できるのか??   Supercourseに参加しましょう。下記のメールアドレスにメールをください。メーリングリストに追加します。 super1@pitt.edu   少なくともひとつのスライドをあなたの関係者に見せてあげてください。 super1@pitt.eduにメールをください。メーリングリストに追加します。 なくともひとつのスライドをあなたの関係者に見せてあげてください。

できるだけ多くの知り合いにこのスライドを広める グローバルヘルスに関し、少なくともひとつのレクチャーを使って教育する この世界的な活動に参加する方法は? こちらのサイトを訪問する www.pitt.edu/super1/ できるだけ多くの知り合いにこのスライドを広める グローバルヘルスに関し、少なくともひとつのレクチャーを使って教育する super1@pitt.edu にメールを送る 世界中のあなたの友人である教育者、学生に本スライドを見せてください。 こちらのサイトにお越しください  www.pitt.edu/super1/ このスライドをできる限り多くの人に広めてください。 問い合わせなどはこちらにどうぞ super1@pitt.edu Original PowerPoint file of this lecture 33