星間物理学 講義3資料: 星間ガスの熱的安定性 星間ガスの力学的・熱的な不安定性についてまとめる。星形成や銀河形成を考える上での基礎。 星間物理学 講義3資料: 星間ガスの熱的安定性 星間ガスの力学的・熱的な不安定性についてまとめる。星形成や銀河形成を考える上での基礎。 2011/11/02
熱的安定性 : 星間ガスの冷却曲線 F(x) = exp(-1/x) F(x) = exp(-1/x) / sqrt(x)
熱的安定性 : 高温プラズマの冷却 高温プラズマの冷却過程と冷却曲線。 Cox & Tucker, 1969, ApJ, 157, 1157
熱的安定性 : 高温プラズマの冷却 2 Sutherland & Dopita, 1993, ApJS, 88, 253 熱的安定性 : 高温プラズマの冷却 2 Sutherland & Dopita, 1993, ApJS, 88, 253 高温プラズマの冷却過程と冷却曲線、NEQ:非平衡。
熱的安定性 : 高温プラズマの冷却、金属量への依存性 熱的安定性 : 高温プラズマの冷却、金属量への依存性 Bohringer and Hensler 1989, A&A, 215, 147 高温プラズマの冷却過程と冷却曲線の金属量依存性。
熱的安定性 : 星間ガスの冷却曲線 <10,000K Dalgarno&McCray 1972 (ARAA, 10, 375)
熱的安定性 : 星間ガスの冷却曲線 C+, Si+, Fe+ の電子による衝突励起 C+, Si+, Fe+ の中性水素による衝突励起 熱的安定性 : 星間ガスの冷却曲線 C+, Si+, Fe+ の電子による衝突励起 C+, Si+, Fe+ の中性水素による衝突励起 Dalgarno&McCray 1972 (ARAA, 10, 375)
熱的安定性 : 宇宙初期で金属量が低い時には水素分子が冷却に効く。 熱的安定性 : 宇宙初期で金属量が低い時には水素分子が冷却に効く。 Free-Free H2 He H Fuller&Couchman 2000 (ApJ, 544, 6)
熱的安定性 : 分子ガスの冷却曲線 Goldsmith & Langer, 1978, ApJ, 222, 881
熱的安定性 : 冷却率と加熱率のつりあう点=平衡状態として存在できる 熱的安定性 : 冷却率と加熱率のつりあう点=平衡状態として存在できる 加熱率を10倍した場合、低温のモードでは周りの圧力より大きくなる。 銀河系ディスク面での典型的圧力 銀河系ディスク面での典型的磁気圧 低温の 中性水素ガス 温度が <100K になると CII の冷却が効かなくなりそれ以上冷却できない。 高温の 中性水素ガス 圧力平衡にある場合この領域では不安定:密度が少し高くなってカーブの上に出た場合、冷却率が加熱率を上回り、温度が下がり密度がさらに高くなる。 密度が薄いところではCII, OI の輝線の冷却は効かず Lya の冷却が効き始める 10^4 K まで加熱される。 Cox et al. 2005, ARAA, 43, 337
熱的安定性 : 加熱率と冷却率の比較(太陽系近傍の中性水素ガス成分のモデル) 熱的安定性 : 加熱率と冷却率の比較(太陽系近傍の中性水素ガス成分のモデル) Heating curves (dashed-lines): PE: Photoelectric heating from small grains and PAHs XR: EUV and X-ray heating CR: Cosmic-ray heating CI: Photoionization of C Cooling curves (solid-lines): CII: [CII]158um line OI: [OI] 63um line Rec: Recombination onto small grains and PAHs Lya: Lya plus metastable transitions CI*: [CI] 609um line CI**: [CI] 370um line 下図はそこから得られる温度と電離度を密度の関数として書かれたもの。 Wolfire et al. 2003 (ApJ, 587, 278)
熱的安定性 : どのような状態が安定かは加熱源の強度で変化する。 熱的安定性 : どのような状態が安定かは加熱源の強度で変化する。 Wolfire et al. 2003 (ApJ, 587, 278)