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中央構造線 と 列島誕生 西 田 進
地質年代の話
地質年代と生物の進化 単位100万年 5億7000万年前 6500万年前 地球の誕生46億年前
ウェゲナーの大陸移動説 ドイツ人 Alfred Wegener (1880-1930) 1912年、32歳のとき 大陸移動説を発表 大陸移動説の根拠 ○大陸間で同年代の化石がある ○大陸間で同年代の地層がある ウェゲナーは、同年代の化石と地層を繋ぐことにより、大陸移動説を構築した
2億年前
1億8000年前
6500万年前
現 在
大陸移動説の死 画期的な新説は、学者達の大反論を受けた ○ 大陸移動が、長い地球の歴史の中で中生代という 比較的最近に起こったのは、おかしい ○ 大陸移動が、長い地球の歴史の中で中生代という 比較的最近に起こったのは、おかしい ○ 大陸を動かす原動力が提案されていない 1920年代末には、大陸移動説はすっかり下火になった
大陸移動説を蘇えらせた プレートテクトニクスの誕生
プレートテクトニクスでいう プレートとは何か プレートテクトニクスでいう プレートとは何か
地球の表面は、十数枚のプレートで覆われている 地球の表面を覆うプレート 地球の表面は、十数枚のプレートで覆われている
日本列島を取り囲む4つのプレート
プレートテクトニクスの理論は どのようにして、生まれたか 1950年代後半に、次の新事実が発見された ○ 古地磁気(昔の「地球の磁気」が分かった) ○ 海底の年輪(海底の「岩の年代」が分かった)
古地磁気(昔の「地球の磁気」) 地球は大きな磁石 何十万年に1回、南北が反転する 地球は大きな磁石 何十万年に1回、南北が反転する マントルから出た熱いマグマが冷えて岩になるときに、 岩はそのときの「地球の磁気」を記憶する 海底の岩の磁気を調べてみると、テープレコーダーの ような記録が見つかった
海底の年輪 海底をボーリングして岩石を採取し、岩石の年代を調べた マグマが湧き出すところほど若い → 海底は広がっていく
プレートの衝突(1) インド・ヒマラヤ型
プレートの衝突(2) 日本列島型
プレートテクトニクスから見た 日本列島の誕生 プレートテクトニクスから見た 日本列島の誕生
日本列島の誕生(1) 1億3000万年前 (白亜紀前半) 1億8000万年前に、ユーラシアプレートの東端に日本列島の上半分(大陸側)が出来た。 1億3000万年前に、南方で日本列島の下半分(太平洋側)が生まれ、 イザナギプレートに乗って日本列島へ移動し始めた。
日本列島の誕生(2) 7000万年前 (白亜紀後半) すでに出来ていた日本列島の上半分(大陸側)と、 イザナギプレートに乗って来た下半分(太平洋側)がくっついて、日本列島が 出来た。 上半分と下半分のつなぎ目が中央構造線である。 この時期には、日本海は まだない。
日本列島の誕生(3) 2500万年前 (第3紀中新世) 大陸のへりが割れ始め、海溝帯が形成され、湖水群が出来た。 これが日本海の元祖で、やがて日本海が拡大し始めた。
日本列島の誕生(4) 1450万年前 (第3紀中新世) 日本海が拡大した。オホーツク海も拡大し、千島弧が出来始めた。1500万年前になると日本海の拡大は完了した。 このとき、西南日本は時計方向に回転し、東北日本は反時計方向に回転したので、日本列島の折れ曲がるところが陥没した。 これがフォッサマグナ(ラテン語で「大きな溝」の意)である。
日本列島の誕生(5) 800万年前 (第3紀中新世) 東北日本が隆起し始め、カルデラの活動が盛んになった。 千島弧の前部が北海道衝突し、日高山脈を隆起させた。まだ東北日本は水没していた。 500万年前になると、伊豆 ・小笠原弧の前部が本州へ 衝突し伊豆半島を作った。
日本列島の誕生(6) 1万8000年前 (第4紀更新世・最終氷河期) 氷河期のため海水面は現在 よりも120mほど低下したため、日本と大陸は陸続きとなり、日本海は閉鎖された。 その後、氷河期の終了とともに海面が上昇し、日本は大陸から離れ、現在の形となった。
ヒマラヤ・エベレストの朝焼け ナムチェ・バザールから、 手前はヌプチェ
アルプス・メールドグラス氷河 手前はシャモニ、向うはグランドジョラス
左ワスカラン6768m、右ワンドイ6395m、谷底3700m、比高3000m アンデス・ヤンガヌコの巨大U字谷 左ワスカラン6768m、右ワンドイ6395m、谷底3700m、比高3000m
中央構造線とは何か
ランドサット衛星から見た中央構造線
中央構造線は、日本列島の 内帯(日本海側)と外帯(太平洋側) をくっつける列島の接合面である
日本列島の誕生の謎に迫る 中央構造線観察の旅 日本列島の誕生の謎に迫る 中央構造線観察の旅
長野県 北川露頭 現地のパネル 露頭の実景
長野県 安康露頭
愛知県 向林露頭 露頭の実景 現地のパネル
三重県 月出露頭 中央構造線五人衆
日本列島誕生後の物語 造山運動 火山活動 氷河による浸食・堆積作用 河川による浸食・堆積作用 これらが現在の日本列島を形成している
ま と め 地球の誕生から 46億年 生命の誕生から 35億年 日本列島の誕生から 7000万年 最終氷河期から 1万年 地球の誕生から 46億年 生命の誕生から 35億年 日本列島の誕生から 7000万年 最終氷河期から 1万年 地球上に現存する動植物 300万種 かけがえのない地球の自然を守りましょう
このスライドの作成に当り、 下記の資料を参考にしました 〇 平朝彦 「日本列島の誕生」 岩波新書 1990 〇 上田誠也 「地球・海と大陸のダイナミズム」 NHKライブラリー 1998 その他、図鑑など多くの図書を参考にしました。