韓国の観光事業のこれから 2012/5/28 安岡ゼミ 0916601c 野間ゆり
麗水(ヨス)万博 「地球と海洋の調和、地球生態系のバランスのとれた営みを表現」 2012 5/12-8/12まで開催 面積271万㎡ 面積271万㎡ (上海万博:328万㎡ 愛地球博:173万㎡) ちょっと不発・・・?
韓国での総合的な観光戦略の始まりは・・・ 1989年の海外旅行完全自由化以後(ちなみに日本は1964年、台湾は1979年) それ以前は ・1983年:50歳以上の国民に限り、観光渡航の自由化。外国旅行は2年に1回、外貨もちだし額は1,000ドル以内。 ・1987年:45歳以上の国民に緩和。外国旅行は1年に2回以内。外貨持ち出し額は3,000ドル以内。 ・1988年:1月,40歳以上の国民に緩和。年間の旅行回数の制限撤廃。外貨持ち出し額は5,000ドル以内。 のように1983年から徐々に緩和されていた。
観光収支の不均衡、外国人旅行者誘致の必要性! 2009年時点で訪韓外国人旅行者が780万人、海外渡航者が1200万人に。 観光収支の不均衡、外国人旅行者誘致の必要性!
日本は2003年からビジット・ジャパン・キャンペーン開始 リーマンショック SARSの流行 日韓ワールドカップ
2005ー2008年までの4年間は600万人台にとどまる。 2010ー2012年の3年間を「韓国訪問の都市(visit Korea year)」 2012年に訪韓外国人旅行者の目標を1,000万人とする。 日本と中国に観光客誘致の軸足を置きながら、経済発展の著しいインドと中東を射程に入れた観光戦略。 韓流を利用して一流の国家、文化大国になりたい。
目標達成に向けた主なアクションプラン 韓流ブーム以後の新しい海外観光マーケティングテーマの開発 中国に対する入国査証の緩和 MICE市場の開拓 G20の会議開催 UNWTOの会議開催 医療観光の誘致 2012年麗水(ヨス)世界博覧会
中国に対する入国査証の緩和 日本人は無査証入国(2006年3月〜90日以内であれば) 訪韓外国人の割合は日本人が1番多いが、2005年〜2009年の5年間の伸び率は中国が圧倒的に高い。 2006年〜済州(チェジュ)島に限って無査証外国人を受け入れ →2008年は98%が中国人
MICE市場の開拓 MICE(Meeting, Incentive, Convention, Event/Exhibition)多くの集客・交流が見込まれるビジネスイベントの総称
微笑みの国代表キャンペーン
「韓国訪問の年」政策の効果 2011年時点で訪韓外国人数は約980万人,海外渡航者は約1270万人 2011年の観光収支は−274万ドル。 赤字ではあるが目標の1000万人に確実に近づいている。
韓国観光公社のデータをもとに作成
日本人が韓国に行く理由(推測) 安い(コスメ、免税品) 近い(土日で行ける) 食べ物 K-pop
ツアーの例 ロケ地巡り K−popの振り付けを学ぶ カジノ体験 世界遺産巡り 食 ショッピング エステ DMZ(非武装地帯)ツアー テーマパーク 等々
文明批評家のギ・ソルマン仏パリ政治大学教授 韓流は韓国特有の文化には見えない。むしろグローバルな文化現象。 独特な韓国文化がこめられているからK-POPを好むのではなく、大衆音楽のうち韓国アイドルグループの歌が気に入ったにすぎない。 →韓流の生命は短い? 韓国の国家イメージ・・・ あまりにも多くのイメージを強調するため、混乱を招いている。 Ex)フランス:エッフェル塔が唯一の国家的ロゴ。 韓国は‘ダイナミックコリア’‘静かな朝の国’‘ハイソウル’など複数のイメージ マーケティングに成功するにはひとつのアイデンティティの選択が必要
米ジョージメイソン大学ラセル・ブレイリー教授 アメリカ、カナダなどでは主に韓国への関心は南北問題だけ 「韓国が観光産業を成功させてうまくアピールするためにはオリンピックなどの国際行事を積極利用する必要」 麗水エキスポ、2018年ピョンチャン冬季オリンピック
論点 ・韓流ブーム以後の新しい海外観光マーケティングテーマの開発 →新しい海外観光マーケティングテーマって?(韓流に代替するもの) ・南北の緊張感を生かしたツアリズムは可能? ・今まで対象外だった顧客をとりこむには?
提案 韓流に依存しないツアリズムの模索 南北分断という特殊な状況をもっと売りにする。現行のDMZツアー以外の観光商品の開発 個人的にはソウルにある様々な国立の博物館をもっとアピールしたい!(規模が大きい、入場無料) 日本と韓国を連携させたツアー(ex:九州新幹線とKTXをつなげるプラン)
つながる九州と韓国 ・2011年3月に九州新幹線前線開通(福岡−鹿児島間が最短1時間20分) ・ソウル−釜山間も現在高速鉄道KTXで最短2時間18分 新幹線−高速船−KTXを利用して一度の旅行で九州と韓国を訪れるツアーが可能。 ・産官学の交流はすでに始まっている 釜山
参考文献 ・森川敏育(2011)「韓国における観光戦略ー宿泊機関の品質評価制度を事例としてー」『桜花学園大学人文学部 研究紀要』vol.13(2011年) ・「한국일보:한국관광의 미래, 한반도 긴장완화가 관건」<http://news.hankooki.com/lpage/people/201205/h2012050821073091560.htm>2012/5/23閲覧 ・「中央日報:K−POP、韓国特有の文化でない…大衆文化の国際化(1)」<http://japanese.joins.com/article/900/150900.html?servcode=400§code=400>2012/5/23閲覧 ・「韓国訪問の年」<http://www.visitkoreayear.com/korea/about/about_01_01_01.asp>2012/5/23閲覧 ・「「第2次韓流ブーム」到来か 訪韓日本人急増、雑誌の特集も続く」<http://www.j-cast.com/2011/10/11109652.html?p=all>2012/5/23閲覧 ・한국관광공사(韓国観光公社)HP<http://www.visitkorea.or.kr/>2012/5/25 閲覧