連続音声の音響的性質.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
教育と発達. 能力とは何か(まとめ) 能力=何かできること 教育との関連での条件 – 価値ある能力であること – 訓練で発達可能であること – 教えることが可能であること ふたつの階層性 – 価値的な階層 – 発達の規定性としての階層.
Advertisements

日本人学習者による英語音声の 韻律に関する研究
英語音声学(2) 英語の母音 notes.
音響モデルを利用したシングルチャネルに よる音源方向推定
英語音声学(8) 音変化.
音声の個人性 発声器官のサイズの違いによるもの 口の大きさと声帯の大きさ 発話の仕方の違いによりもの アクセント 口の動かし方
英語の母音の長さを測定する(2).
IPhone でマラカス
スペクトル法による数値計算の原理 -一次元線形・非線形移流問題の場合-
発声のしくみ -声道の共鳴と音源の生成-.
神奈川大学大学院工学研究科 電気電子情報工学専攻
継続的物流ABC/ABMのための 音声認識記録システムについて
3-Q-29 脳性麻痺構音障害者の音声認識による情報家電操作の検討
東京工業大学 機械制御システム専攻 山北 昌毅
磁気モーメントを用いた 磁力線再結合域の推定
小児発声発語障害学 2011.4.26 学習目標:機能性構音障害にみられる音の誤り について説明できる。 学習内容:音の誤りの定義
徳島大学工学部知能情報工学科 A1 グループ 学部4年 森陽司
状況の制約を用いることにより認識誤りを改善 同時に野球実況中継の構造化
文字から声をつくる仕組み.
神戸大学工学部 松政 宏典,滝口 哲也,有木 康雄 追手門学院大学経済学部 李 義昭 神戸大学発達科学部 中林 稔堯
音韻論② pp
音のすがた pp
PCAからICAへ? 狩野裕+清水昌平 (大阪大学人間科学部) 日本行動計量学会:東京大学 平成12年10月.
メンタルレキシコン3:ことばの意味を実験から探る
5. 音声からの特徴抽出 5.1 特徴抽出の手順 5.2 音声信号のディジタル化 5.3 人の聴覚をまねて -スペクトル分析 5.4 もうひと工夫 -ケプストラム分析 5.5 雑音の除去.
広瀬啓吉 研究室 4.音声認識における適応手法の開発 1.劣条件下での複数音源分離 5.音声認識のための韻律的特徴の利用
音高による音色変化に着目した音源同定に関する研究
31 ループ管熱音響システムにおける管内圧力の可視化 長岡技術科学大学 機械創造工学課程 梅本康平 担当教員 小林泰秀 准教授
多重ベータ分布を用いた音色形状の数理モデリングによる
英語の母音の継続時間を測る Nov. 4, 2016.
英語の母音の長さを測る(1).
雑音環境下における 非負値行列因子分解を用いた声質変換
音響伝達特性を用いた単一マイクロホンによる話者の頭部方向の推定
1-R-19 発話に不自由のある聴覚障害者の発話音声認識の検討
追加参考文献 Nielsen, Kuniko, Y Continuous versus categorical aspects of Japanese consecutive devoicing. Journal of phonetics 52, Oberly, Stancy.
衛星生態学創生拠点 生態プロセス研究グループ 村岡裕由 (岐阜大学・流域圏科学研究センター).
平行四辺形の性質の逆 ~四角形が平行四辺形になる条件~
5母音の認識率(wの本数5) フレーム幅5、シフト幅2 全音素の認識率(wの本数5) フレーム幅5、シフト幅3
2. 音声とは 2.1 音声の科学 2.2 どうやって声を作るか ー調音音声学 2.3 声の正体とは ー音響音声学 2.4 どうやって声を聴き取るか ー聴覚音声学.
母音[i]のF1, F2平均値の分析.
発話動作のしくみ.
バイラテラルフィルタを用いた音声特徴量抽出 2-Q-6
発話動作のしくみ.
音声情報とベイジアンネットを 用いた感性情報処理システム
Number of random matrices
音声合成.
各会話シーン毎に、発話(音源)方向を推定
クロスバリデーションを用いた ベイズ基準によるHMM音声合成
スピードガンの仕組み 原田 大志 舛本 健太郎.
多重ベータ混合モデルを用いた調波時間構造の モデル化による音声合成の検討
国際言語文化研究科日本言語文化専攻 第26回日本語教育学講座講演会
英語音声学(8) 音変化.
AdaBoostを用いた システムへの問い合わせと雑談の判別
ブースティングとキーワードフィルタリング によるシステム要求検出
・神経とは ・神経細胞の発生 ・神経細胞の構造 ・膜電位生成 ・伝導のしくみ
重みつきノルム基準によるF0周波数選択を用いた Specmurtによる多重音解析
「Speaking教材」 ◆ 2001年前期 商学英語入門教材.
1ーQー18 音声特徴量抽出のための音素部分空間統合法の検討
大阪工業大学 情報科学部 情報システム学科 学生番号 B02-014 伊藤 誠
【第六講義】非線形微分方程式.
音響伝達特性モデルを用いた シングルチャネル音源位置推定の検討 2-P-34 高島遼一,住田雄司,滝口哲也,有木康雄 (神戸大) 研究の背景
音響伝達特性を用いたシングルチャネル音源方向推定
センサの基礎知識 メカトロニクス機械を作り上げるには,センサについての幅広い知識と経験が必要!.
音響伝達特性を用いた単一チャネル 音源位置推定における特徴量選択の検討
1-Q-12 Buried Markov Modelを用いた構音障害者の音声認識の検討
31 ループ管熱音響システムにおける管内圧力計測系の製作 機械創造工学課程 梅本康平 担当教員 小林泰秀 准教授
(Articulatory Speech Synthesis)
CSP係数の識別に基づく話者の 頭部方向の推定
1-P-2 フィッシャー重みマップに基づく不特定話者音素認識の検討
英語音声学 前期・木1・CALL1 担当:福田 薫
Presentation transcript:

連続音声の音響的性質

連続音声の音響的特徴 の変動要因 調音結合 隣接する単音の音響的特徴が時間的に重なりあう 発声速度 朗読音声と会話音声  調音結合   隣接する単音の音響的特徴が時間的に重なりあう    いわば、単音は活字、連続音声は草書  発声速度  朗読音声と会話音声

調音結合 連続音声において、連続する音素の 調音特徴が時間的に重なり合う現象 単音 後進性調音結合 先行性調音結合 連続音声 母音 調音効果 子音 母音  子音 連続音声 調音効果

発話と知覚から見た 調音結合の要因 なまけ現象 物理的特性によって発声器官が急激に動けない 楽に口を動かして発話する  なまけ現象   物理的特性によって発声器官が急激に動けない  楽に口を動かして発話する    個々の単音を発声する上で重要でない発声器官は    後続する単音発話の発話動作に移行する  音声知覚の性質   連続音声中の単音を知覚するのに必要な音響的特徴は、    スペクトル特性だけではなく、その時間的変化が重要

音素環境による母音のなまけ /a/ /i a i/ /o a o/ /a/ /iai/のF2がなまけている

音素環境による母音のなまけ + 中性母音のホルマントが各母音 のホルマント方向へシフトしている 各母音のホルマントが中性母音

発声速度による母音のなまけ          /iai/ ゆっくり   発声速度    速い 単音 /a/

発声のなまけ現象の仕組み 単音の/i/ 時間 /i/ /a/ /i/ ゆっくりした発声 速い発声 単音の/a/

/abV/のスペクトル aba abi abu abe abo

/agV/のスペクトル /aga/ /agi/ /agu/ /age/ /ago/

破裂音の音響特徴 F2 F1

EMAによる調音運動観測実験

調音結合による/b/の舌の違い ibi obo

調音結合による/g/の舌の違い igi ogo

調音器官による重要度の違い 全ての調音器官で同じ場合 調音器官毎に異なる場合

Feature Spreadモデル