フォークソノミー(folksonomy)
フォークソノミー(folksonomy)とは? Web上にあるデータについて、ユーザー(利用者)が自ら好きなように情報の検索・分類を行なうこと。 主に、ユーザーが「タグ(tag)」などと呼ばれる属性情報(メタデータ)を自由に付け加え、検索できるようにしていく分類を指す。 ソーシャルタギングとも呼ばれる。
フォークソノミーの特徴 ユーザー自らの主観に基づいた、自由な属性付与 ユーザー全員に開かれた、オープンな分類作業 サイトの管理者がコンテンツの分類を行い、ユーザーは関わることのできない、従来のディレクトリ(カテゴリ)分類やロボット検索とは対照的 ユーザーのコンテンツ分類方法の変化や進化へ迅速に対応
フォークソノミーによる3つの問題解消 カテゴリ作成・メンテナンス負荷の分散 分類体系の作成視点と利用視点との間の「ずれ」の解消 オンラインでの動向と分類項目作成までの時間差の解消
フォークソノミーの起源 情報アーキテクト*のトーマス・ヴァンダーワル(Thomas Vander Wal) が、ユーザーによる分類構造を表現する際、用いた造語。 folks(民衆、人びと)+taxonomy(分類法) =folksonomy ヴァンダーワル曰く、フォークソノミーは 「役立つタグ付け(tagging that works)」 *プロジェクト管理やソフトウェア開発の上流行程など様々なことができる人物の肩書き
フォークソノミーの実装例 ソーシャルブックマークサイト 写真・画像投稿共有サイト flickr pixiv等 動画投稿共有サイト Delicious はてなブックマーク等 写真・画像投稿共有サイト flickr pixiv等 動画投稿共有サイト Youtube ニコニコ動画等 ブログ、ニュースサイト
ソーシャルブックマークサイト オンラインブックマークサービスが発展したもの。 個人のブックマークを登録・公開し、同じアドレスを登録している他者のブックマークや、同じタグで分類されたブックマークを閲覧することができるサービス。似た指向のサイトを容易に探し出すことが可能。 Delicious http://delicious.com/ はてなブックマーク http://b.hatena.ne.jp/
タグの追加例 flickrトップページ 写真投稿共有サイトflickrを例に挙げ、タグの付与作業を紹介する。 「flickr」 URL : http://www.flickr.com flickrトップページ
画像のアップロードその1 flickrへの登録には、Yahoo!のアカウントが必要。 Yahoo! JAPANのアカウントでは登録不可。 ログイン後のページ You、Upload Photos and Videosをクリック
画像のアップロードその2 Choose photos and videosをクリック、アップする画像を選択
画像のアップロードその3 プライバシーレベルの選択 Private(自分だけ閲覧可)又はPublic(全体に公開)を選択 Upload Photos and Videosをクリック
アップロード完了 これでアップロードが完了、 続いてadd a descriptionをクリック
タグの追加 Add Tagsのテキストボックスに追加したいタグを入力、 ADDをクリック
追加完了 画像ページで確認すると、curryタグが追加されている
画像ページからの複数タグ追加 Add a tagをクリック タグを半角スペースを空けながら複数入力、ADDをクリック 追加完了
タグからの検索 そのタグが追加されている画像の一覧が現れる タグの横のマークをクリック
タグクラウド 付けられた属性は、その属性を付けた人の多さによって優劣を付けて表示されることもある。 「タグクラウド」 属性を付けた人数によって文字列のサイズを変えた表示法。 文字が目立つタグほど、規模が大きい。 http://kosmar.de/archives/2005/11/11/the-huge-cloud-lens-bubble-map-web20/ http://it.impressbm.co.jp/tagcloudより引用
フォークソノミーの欠点 「携帯」⇔「携帯電話」 「man」⇔「men」 使いやすさ、検索能力の低下 タグ入力フォームの後ろに、 システムによっては、言葉の同義語や単数形複数形によって細分化されてしまう場合がある。 勘違い・または故意的に、無意味なタグや不可思議なタグ付けが行われることがある。(メタノイズ) 「携帯」⇔「携帯電話」 「man」⇔「men」 使いやすさ、検索能力の低下 タグ入力フォームの後ろに、 分類や整理のためのエンジンを備える