電力自由化の概要と電力会社を選ぶための具体的な手続きについて 資料1 電力自由化の概要と電力会社を選ぶための具体的な手続きについて 平成27年2月5日 大阪府政策企画部戦略事業室事業推進課
電力会社の種類 【一般電気事業者】 ・関西電力、中部電力など従来の電力会社 ・電力自由化により、契約電力50kW以上の需要家に 対して管轄を超えて電気の販売ができる。 【特定規模電気事業者(新電力)】 ・電力自由化により、契約電力50kW以上の需要家に 対して電気の販売ができる。 ・平成27年1月30日現在 526社
電力自由化をめぐる動き 現在、特別高圧受電または高圧受電で、契約電力が50kW以上 の需要が自由化の対象 の需要が自由化の対象 平成28年をめどに、家庭用など低圧受電も含めたすべての需要 が自由化の対象になる。
電力自由化をめぐる動き 電力自由化前 電力自由化後 発 電 発 電 新規参入 競争 送配電 送配電 独占 独占 小 売 小 売 新規参入 発 電 発 電 新規参入 競争 送配電 送配電 独占 独占 小 売 小 売 新規参入 競争
新電力の販売電力量シエア 〔関西電力管内〕 年々販売電力量のシェアを拡大 6.4%[H26.11] 1.9%[H17.5] 【出典:近畿経済産業局資料より作成】
協議会の設立 大阪電力選べる環境づくり協議会 電気料金の値上げにより、大口需要家は9割以上、 中小需要家は7割が影響を受けたと回答 中小需要家は7割が影響を受けたと回答 大口需要家は4割弱、中小需要家は5割が一般電気事業者以外の電力会社を知らないと回答 (H25.8大阪府アンケート) 大阪電力選べる環境づくり協議会 ・電力自由化等に関する情報共有 ・需要家のニーズ等の把握 ・電力の選べる環境づくりに資する情報発信、普及啓発
もっと知ろう“新電力”のこと 現在の契約内容や電気の 使用状況により異なるが、 数%程度安くなる可能性 がある。 新電力は、 ・発電コストの低い発電設備の 整備など調達コストの削減 ・販売にかかる営業費用の削減 により電気を安く供給 現在の契約内容や電気の 使用状況により異なるが、 数%程度安くなる可能性 がある。
もっと知ろう“新電力”のこと 【電気は安定的に供給されます】 新電力は、一般電気事業者によって管理されている 現在の送電線を使ってこれまでどおり安定的に供給。 (事業所の接続点までは一般電気事業者が保安・管理) 自然災害などで送電困難なトラブルが発生する場合 を除けば、電気が止まったりすることはない。 また、停電した場合でも、契約している電力会社に 関わらず、公平に復旧。
もっと知ろう“新電力”のこと 【新電力が得意とする施設】 ・契約電力に比較して電力の使用割合の低い施設 ・時間帯や営業日、季節等によって電力使用量の 変動が大きい施設
【負荷率とは?】 ・一般的に、常に、契約電力まで電気を使用していなので、電気の使用 状況を見る指標として、「負荷率」があります。 ・1日の場合は、 1日の電力使用量/(契約電力×24時間) 電力使用量 (kWh) 契約電力 (kW) 電力使用量 (kWh) 負荷率 = 契約電力 × 24 (kW) (h) ・年間の場合は、 年間電力使用量/(契約電力×24時間×365日)
【部分供給とは?】 ・「負荷率が高い」、「電力使用量が大きい」など、新電力への切替えが難しい とされる場合には、部分供給という手法があります。 ・電力会社Aからベース部分、電力会社Bからピーク部分の供給を受けることで、 合計の電気料金が低減する場合があります。 ・大阪府関係施設では、大阪府の咲洲庁舎、大阪府道路公社(阪奈トンネル及び 箕面トンネル)で採用しています。 ・全国的には、H25.8月時点で42件(関西電力管内19件)から、H26. 10月以降の予定を含めると、5,215件(関西電力管内1,358件)と 大幅に増加しています。 電力使用量 電力使用量 ピーク部分 部分供給 ベース部分
新電力への切替え手順について 【切替え手順】 【手続きの流れ】 (ステップ1) 現在の契約内容や電気の使用状況の確認 (ステップ2) 見積りを取って比較 (ステップ3) 切替えの工事〔一般電気事業者が実施〕 (ステップ4) 新電力からの供給
新電力への切替え手順(ステップ1) 現在の契約内容や電気の使用状況の確認 契約種別 一般電気事業者の標準的なメニューでの 一般電気事業者の標準的なメニューでの 契約か、割引率の高いお得な契約か 契約期間 単年度契約か、複数年の長期割引が適用 されている契約か 電気の使用状況 各月の契約電力、最大需要電力、電力使用量 ⇒過去1年間の電気料金の請求書の内容を整理 お得な契約の場合、新電力がコストメリットを提案できないことがあります。 また、一旦新電力に切り替えた後、一般電気事業者との契約に復帰する場合、元のお得な契約には復帰できないので注意が必要です。
【現在の契約内容や電気の使用状況の整理例】 契約の種別、各種割引の有無など、契約内容を整理 電気料金請求書等から、契約電力、最大需要電力、使用電力量を整理 負荷率の算出 ※負荷率(%):最大需要電力に対する平均需要電力の割合 〔年間の使用電力量÷(365日×24時間)÷契約電力×100〕
新電力への切替え手順(ステップ2) 見積りを取って比較 複数の新電力に見積りを依頼 ・ステップ1で確認した情報を提示 し、見積りを出せるかかどうか相談 ※電気の使用状況によってはコスト 削減可能な見積りを提示できない 場合もあります。 ・見積りが提示された場合には、 電気料金に加え、CO2排出係数 や電力見える化サービスも含めて 比較検討 一番コストが削減 できるのはどこか・・、 他のサービス面は どうか・・ 現在の 電気料金 A社 見積額 B社
新電力への切替え手順(ステップ3) 切替えの工事 新電力からの供給を受けるためには、電力使用量を遠隔計量できる 計量器(メーター)への取り換えが必要 ・新電力が一般電気事業者に申込み⇒一般電気事業者が実施 ・工事内容は事前にわかります ・基本的に需要者側に費用負担が発生しません 工事は数時間で完了 特別高圧受電:通常数時間の停電が発生、工事日は事前に調整 高圧受電 :停電はほとんどない(無線機の取り付けだけの場合) 新電力との電力需給に係る合意(契約)成立から、実際の供給開始 までは3か月程度
新電力への切替え手順(ステップ4) 新電力からの電気の供給 供給開始に際しての手続きは一切不要 毎月の電気料金の請求に対して支払
電力調達入札について(主な手順や作業) 入札対象施設の抽出 接続検討申し込み 18 ・各月における最大需要電力(kw)と使用電力量(kwh)1年間分を 確認して負荷率を算定し、その結果に基づき、対象施設を抽出 します。(府は負荷率35%以下の施設を対象に入札を実施。) 【注意】 ・新たな需給契約及び受電施設を増強してから1年経過していな い施設で供給切替を行う場合は、現契約が「臨時電力」として 扱われ、契約時から遡り、清算金の請求が発生します。 (臨時電力と現契約との差分(現契約の2割相当)) ・関西電力と特約(標準メニューにはない個別メニューでの契 約)を締結している場合は、切り替え後に特約へ戻すことがで きませんので、入札の検討にあたっては十分注意してください。 入札対象施設の抽出 ・関西電力に接続検討申込書を提出します。 (関西電力のホームページに様式が添付されています。) ・申込みから約1か月後、関西電力から接続工事の内容及び工期 についての回答があります。 ・入札スケジュールは、この工期を踏まえて設定する必要があります。 【接続検討申込とは】 趣 旨)新電力が一般電気事業者の送電線を利用するために必要 な工事及び工期等を確認するもの。 申込先)関西電力㈱流通事業本部 送電サービスセンター 大阪市北区中之島3丁目6番16号 電話番号:06-7501-0695 その他)図面等の提出が必要となる場合があります。 ・単線結線図(電柱から受電設備までの接続関係を示す 図面)、付近見取図、構内平面図など ※これらは、自家用電気工作物保安管理業務の 受託者から収集することが可能です。 接続検討申し込み 18
電力調達入札について(主な手順や作業) 仕様書・積算書の作成 入札公告・事業者決定 接続工事 19 供給切替 ・仕様書及び積算書を作成します。 ・積算額(1年間の電気料金予定額)は、契約電力量及び使用 電力量にそれぞれの関西電力の契約単価を乗じて算定します。 (燃料費調整額や再エネ発電促進賦課金等は考慮しません。) ・複数の施設を集約して発注することも可能です。 【作成に必要となる情報】 保安管理会社名称、受電室の場所、需給地点、責任分界点、 蓄熱割引等特約の有無、発電設備(常用・非常用)の有無、 2年間の最大需要電力及び使用電力量 ※需給地点及び責任分界点(電気設備において、電力会社と 需要家の保安上の責任範囲を分けている境界)について は、自家用電気工作物保安管理業務の受託者に確認するこ とができます。 仕様書・積算書の作成 ・入札公告を行い、事業者を決定します。 【注意】 入札公告をした時点で、関西電力から継続して供給を受けな い意思表示となりますので、入札不調となった場合は、再度 関西電力へ供給申込みを行う必要があります。 入札公告・事業者決定 ・事業者を通じて、関西電力に承諾書(事業者と一般電気事業者 間の接続供給契約に係る承諾)及び廃止申込書を提出します。 ・関西電力が接続工事(メーターの切り替え等)を実施します。 ※一度、接続工事を行えば、以降の入札時には接続工事は不要 です。 接続工事 ・供給が開始されます。 ・支払については、現状どおり事業者からの請求に基づく 支払となります。 供給切替 19
大阪府の電力調達入札の取組みについて 趣旨 ・新電力の大阪への参入促進 ・行政コストの削減 課題と対応 ・新電力が参入しやすい環境整備 ・新電力の大阪への参入促進 ・行政コストの削減 課題と対応 ・新電力が参入しやすい環境整備 ⇒負荷率が35%以下(7.9~34.4%)の施設を抽出(72施設) ・入札件数の集約化 ⇒部局単位で集約 結果 ・72施設すべてについて新電力が落札 ・予定金額(一般電気事業者と契約した場合の電気料金)に対して、 10.5%削減(48百万円) ・先行して実施した府立学校等の案件を含め、373施設のうち、 245施設で入札を実施
大阪府の電力調達入札の取組みについて 主な手続きとスケジュール H26.6 対象施設の選定 H26.6 対象施設の選定 H26.7~9 関西電力との調整(接続検討申込み) 必要データ等の収集整理 仕様書の作成 入札準備 H27.10.7 入札公告 H26.12末 契約締結 H27.1~3 接続工事 H27.4 電力供給開始 ・すべての施設で計量器(メーター) を取り換えた場合にかかる期間を あらかじめ設定 ・次年度以降は、この期間を見込む必 要はない。