ビームによるILC実験用TPC大型プロトタイプの性能評価

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ビームによるILC実験用TPC大型プロトタイプの性能評価 佐賀大: 山口博史、杉山晃、黒岩博敏、中島健一 総研大: 与那嶺亮 KEK: 藤井恵介、松田武、池松克昌、小林誠 近畿大: 加藤幸弘 工学院大: 渡部隆史 東京農工大: 仁藤修 長崎総科大: 房安貴弘 他 LC-TPC Collaboration 2017/3/9

Introduction ILC用飛跡検出器は 高精度運動量測定能力 高効率飛跡検出能力 を合わせ持たなければならない 高検出効率:               高効率飛跡検出能力    を合わせ持たなければならない 高運動量分解能: ・高い磁場(3〜4T) ・高ωτの混合ガス(Ar:iso-C4H10:CF4)の使用         拡散による位置分解能悪化を抑制 ・MPGDによるExB効果の抑制 ・大型化    ⇒モジュールを張り合わせた大面積エンドプレート構成 高検出効率: ・不感領域の最小化、分散 LC-TPC国際共同研究グループにより          実機性能検証試験 (LargeProtoype 1:LP1)                                 を進めている 2017/3/9

大型プロトタイプの目的 これまでは、小さなTPCを用いてMPGD-TPCの 基本的な性能を研究してきた。さらに、 最終的なLC-TPCの設計を行うために必要    な実機における性能を検討 より実機に近い条件下で、試験を行う     ・ 運動量分解能(位置分解能)     ・ 飛跡再構成効率     ・ 非一様磁場中での較正     ・ 境界効果     ・ Panel製作、マウント方法など Large Prototype TPC (770mmf ×610mm) を製作し、試験を行う。 2017/3/9

国際分業体制 LC-TPC Laser Calibration (Victoria) EndPlate (Cornell) FieldCage (DESY) Beam line at DESYII 読み出しエレキ  (LUND/CERN) ALICE TPCの読み出しを基本20MHz sampling 10bits ADC 読み出しモジュール GEM : Asia(Japan,China) Micromegas(Saclay/Carlton) GEM-TimePix(Bonn) Micromegas-TimePix(Nikhef/Saclay..) 1T 超伝導電磁石 (KEK)

GEM module 増幅のためのMPGDとPad planeで構成 GEM Pad plane サイエナジー製100μm – thick double GEM hole 70μmφ、140μm pitch Gas gain --- about 3000 at VGEM = 360V, Gas mixture --- Ar-CF4-isoC4H10(95:3:2) Y (layer) Pad plane 清華大学(中国)と共同製作 Pad (5152/PCB) 28 layers 192 pads at outer 176 pads at inner (1.15 ~ 1.25) mm W ×5.26 mm H 28 X (pad) 2017/3/9

Beam test at DESY 2009年2月~4月 ・ DESY Ⅱ test beam line T24 electron pe = 5 GeV/c, B=0T, 1T ドリフト距離 10~50cm 5cm毎 今回、マグネットを移動させる台が間に合わなかったため、ドリフト距離を変えるとチェンバー内の磁場が変化する。 Beam TPC TPCを移動 2017/3/9

今回のビームテストの注意点 X 磁場 問題を複雑にしている ゲート非装着による Local distortion モジュール近傍での電場の歪み       特にGEM固定用ポスト Local distortion X 磁場 ローレンツ力による変位 モジュール近傍の効果 全てのデータに共通 マグネットの移動ステージが未着 ドリフト距離を移動させる = 非一様磁場の中でTPCを移動 問題を複雑にしている

飛跡再構成 磁場 1 [T] Local distortionの較正を行う。 Hit maker 各レイヤー毎にPadの位置と電荷量から重心法でヒット点を算出 Track maker レイヤー毎のヒット点をHelixでfitting Local distortion 3D event display Local distortionの較正を行う。 2017/3/9

補正方法 Black : 補正前 Red :補正後 モジュールによる(特にポスト) ローカルなdistortionを補正する。 各レイヤー毎にトラックを基準にヒット点を補正する。 その際、トラックの入射位置ごとに補正値を決めている。 Black : 補正前 Red :補正後 残差のトラックの入射位置による依存性 入射位置依存の補正関数の例を示す ポスト 各レイヤー毎に補正関数を決める。 補正を加えることで残差分布のピークが0になっている。 2017/3/9

補正の効果 Sample 内側Module Layer4(ポストの影響を受けていたレイヤー) Correction 2017/3/9

電荷の広がり シミュレーション(Garfield) CD=93.7 ± 2.4 [μm/√cm] CD=92.4± 0.4 [μm/√cm] 例として、比較的磁場の一様性が取れていると思われる中央のモジュールを使っている 電荷の広がりは拡散定数によって広がっていく。 シミュレーション(Garfield)   CD=93.7 ± 2.4 [μm/√cm] CD : 拡散定数 z : ドリフト距離 ドリフト距離依存性 CD=92.4± 0.4 [μm/√cm] ガス特性は予想どおりに振舞う モジュール付近の磁場の非一様性が急激に変わる。 今回は、フィットから外して考える。 2017/3/9

位置分解能 Neff = 24.6 ±0.5 小型プロトタイプとほぼ同程度の値になった。 ドリフト距離に依存しない項 ・ ・入射角度依存 ・パッドー電荷広がりに依存する項 ドリフト距離依存性 ドリフト依存 拡散: Neff:・統計 ・ガス増幅率の揺らぎ  CD=92.4± 0.4 [μm/√cm] CD/√Neff = 18.6 ±0.23 [μm/√cm] Neff = 24.6 ±0.5 小型プロトタイプとほぼ同程度の値になった。 小型プロトタイプの性能を大型プロトタイプで再現することができた。 2017/3/9

Single module fit による 運動量分解能 Drift length 100 [mm] Κ(1/Pt)分布 内側module 中央module 位置分解能から予想されるσκ 1module では   σκ = 0.0807 [GeV-1] B = 1 [T], n = 28, L = 14 [cm] 内側Module σκ = 0.17 [GeV-1] 中央Module σκ = 0.083[GeV-1] 制動放射により運動量の低い側が広がってしまう。 ピークの右側と左側で別々のガウスをフィットさせ、 運動量の高い側のσが運動量分解能となる。 内側モジュールの性能が劣る理由 ・ポストによるローカルディストーションで起こる端での位置分解能の悪化 ・非一様磁場の効果が外側でより大きく寄与している などが考えられる 2017/3/9

2module fit による運動量分解能 Κ(1/Pt)分布 σκ = 0.032[GeV-1] 位置分解能から予想されるσκ B = 1 [T], n = 56, L = 30 [cm]     σκ = 0.0128 [GeV-1] 予想される値より大きくずれている。 内側モジュールの効果が効いていると考えられる. 運動量分解能のドリフト距離依存性 電場の歪みがなく、磁場が一様のときに予想される性能  σxと同様な振る舞いをするはず なので、予想どうりの振る舞いを 示している. 2017/3/9

まとめ 大型GEMモジュールは動作中である。 ガス特性は予想通りの振る舞いをしている。 小型プロトタイプでの性能を大型プロトタイプで再現することができた。 運動量分解能は中央モジュールでは予想どうりの性能を示しているが、全体ではまだ達成できていない。 次回ビームテストでは ドリフト距離ごとでの非一様磁場の変化  移動台座 GEM固定ポストによる電場の歪み     ゲート装着 さらに、非一様磁場のための解析ツールも揃う。 よりモジュールの基本的データが収集できるようになる。 2017/3/9

終わり 2017/3/9

2017/3/9