テープ(メモリ)と状態で何をするか決める

Slides:



Advertisements
Similar presentations
論理回路 第 12 回 TkGate 実習 - 順序回路 38 号館 4 階 N-411 内線 5459
Advertisements

第3回 論理式と論理代数 本講義のホームページ:
基本情報技術概論(第10回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
第12回 順序回路の解析方法 瀬戸 順序回路から,以下を導き、解析を行えるようにする タイムチャート 状態遷移関数・出力関数 状態遷移表
計算機システムⅡ 主記憶装置とALU,レジスタの制御
情報塾( ) CPUとメモリがどんなふうに動くのだろう。 レジスタやI/O プログラムの実行、マシン語。
数値計算及び実習 第3回 プログラミングの基礎(1).
5.チューリングマシンと計算.
5.チューリングマシンと計算.
授業展開#11 コンピュータは 何ができるか、できないか.
「コンピュータと情報システム」 01章 コンピュータの基礎知識
第6回 今日の目標 §2.1 コンピュータ コンピュータの五大機能を示せる プログラム内蔵型コンピュータの装置を示せる
情 報 技 術 基 礎 処理装置の構成と動作 D17kog706pr101 始.
CADの概要2 電子制御設計製図Ⅰ 2009年4月14日 Ⅲ限目.
オリジナルなCPUの開発 指導教授:笠原 宏 05IE063 戸塚 雄太 05IE074 橋本 将平 05IE089 牧野 政道
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
ロジック回路学習ボード MLCTB-BASE 説明書 NAND 7400 NOT 7404 AND 7408 OR 7432
プログラムはなぜ動くのか.
第10回 Dフリップフロップ ディジタル回路で特に重要な D-FF 仕組みを理解する タイミング図を読み書きできるようにする 瀬戸
補数 n:桁数、b:基数 bの補数 bn-x 253(10進数)の10の補数は、 =747
デジタル回路(続き) コンピュータ(ハードウェアを中心に)
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
人間とコンピュータの違い コンピュータ 人間
基本情報技術概論(第8回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
基本情報技術概論(第3回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
7. 順序回路 五島 正裕.
8. 順序回路の簡単化,機能的な順序回路 五島 正裕.
第7回 2006/6/12.
ハードウェア記述言語による 論理回路設計とFPGAへの実装 2
コンピュータの原理 1E17M053-9 奈良 皐佑 1E17M070-7 師尾 直希        1E17M078-6 渡邊 惇.
6. 順序回路の基礎 五島 正裕.
ICトレーナーの構成 7セグメントLED ブレッドボード XOR OR AND NAND 電源端子 スイッチ端子 LED端子 データLED
第6回 よく使われる組合せ回路 瀬戸 重要な組合せ回路を理解し、設計できるようにする 7セグディスプレイ用デコーダ 加算回路・減算回路
アルゴリズムとチューリングマシン 「もの」(商品)としてのコンピュータ 「こと」(思想)としてのコンピュータ アルゴリズム
コンピュータを知る 1E16M009-1 梅津たくみ 1E16M017-8 小沢あきら 1E16M035-0 柴田かいと
1.コンピュータと情報処理 p.18 第1章第1節 2.コンピュータの動作のしくみ CPUと論理回路
情報リテラシー2014 part 5/5 (亀田担当分最終回)
ディジタル回路 6. 順序回路の実現 五島 正裕.
第6回 6/4/2011 状態遷移回路とシングルサイクルCPU設計
ICトレーナーの構成 7セグメントLED ブレッドボード XOR OR AND NAND 電源端子 スイッチ端子 LED端子 データLED
コンピュータ概論B ー ソフトウェアを中心に ー #02 システムソフトウェアと アプリケーションソフトウェア
ディジタル回路の設計と CADによるシステム設計
計算機構成 第2回 ALUと組み合わせ回路の記述
ICトレーナーの構成 7セグメントLED ブレッドボード XOR OR AND NAND 電源端子 スイッチ端子 LED端子 データLED
コンピュータアーキテクチャ 第 7 回.
コンピュータアーキテクチャ 第 7 回.
計算機構成 第3回 データパス:計算をするところ テキスト14‐19、29‐35
情報処理 タイマの基礎 R8C タイマの基礎.
第11回 よく使われる順序回路 複数のFFを接続した回路を解析する際の考え方を学ぶ カウンタ回路の仕組みを理解し,設計できるようにする 瀬戸.
2010年度 情報科学序論 ~ 内部構造と動作の仕組み(2) ~.
基本情報技術概論(第2回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
  第3章 論理回路  コンピュータでは,データを2進数の0と1で表現している.この2つの値,すなわち,2値で扱われるデータを論理データという.論理データの計算・判断・記憶は論理回路により実現される.  コンピュータのハードウェアは,基本的に論理回路で作られている。              論理積回路.
コンピュータアーキテクチャ 第 9 回.
コンピュータアーキテクチャ 第 4 回.
計算機アーキテクチャ1 (計算機構成論(再)) 第一回 計算機の歴史、基本構成、動作原理
2013年度 プログラミングⅠ ~ 内部構造と動作の仕組み(2) ~.
コンピュータアーキテクチャ 第 3 回.
基本情報技術概論(第13回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
8. 順序回路の実現 五島 正裕.
エレクトロニクスII 第12回増幅回路(1) 佐藤勝昭.
メカトロニクス 12/15 デジタル回路 メカトロニクス 12/15.
計算機アーキテクチャ1 (計算機構成論(再)) 第二回 命令の種類と形式
コンピュータアーキテクチャ 第 4 回.
第4回 CPUの役割と仕組み2 命令の解析と実行、クロック、レジスタ
コンピュータアーキテクチャ 第 3 回.
コンピュータの五大要素 入力装置 データ(プログラム)を取り込む 出力装置 処理結果のデータを外部に取り出す
ディジタル回路 8. 機能的な順序回路 五島 正裕.
「コンピュータと情報システム」 02章 ハードウェア
2008年度 情報科学序論 ~ 内部構造と動作の仕組み(2) ~.
情報処理3 第3回目講義         担当 鶴貝 達政 12/17/2019.
Presentation transcript:

テープ(メモリ)と状態で何をするか決める 最小限のコンピュータ チューリングマシン テープ(メモリ)を読んで テープを進める/戻す テープに文字を書き込む 状態を変える オルゴールは繰り返しはできない テープ(メモリ)と状態で何をするか決める

普通のコンピュータの構成 PCの構成 制御マイコンの構成 CPU メモリ ビデオメモリ GPU USB ディスプレイ キーボード マウス ポテンショメータ A/Dコンバータ CPU メモリ アナログモータドライバ D/Aコンバータ スイッチ/ソレノイド パラレルI/O エンコーダ PWMモータドライバ カウンタ

CPUの仕組み デジタル回路 CPU メモリ 入力電圧,出力電圧が0Vか電源電圧 (5Vや3.3Vが多い)だけをとる回路 組み合わせ回路 順序回路 CPU メモリ

組み合わせ回路の構成要素 NOT AND 回路記号 CMOS回路による実現例 0V +5V A Y Y=A +5V A Y A B Y P MOS FET(VSG <-2.5VでON) N MOS FET(VSG >2.5VでON) G S D A Y Y=A A Y 1 +5V A Y A B Y Y=AB A B Y 1 B 0V

組み合わせ回路の構成要素 OR +5V A A Y B Y Y=A+B A B Y 1 B 0V

組み合わせ回路 NOT AND ORで,何でも作れる Y=AB+CDE A B C D E Y A B C D E Y 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 0 1 0 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 1 0 1 0 0 1 0 1 1 0 0 1 1 1 1 0 0 1 0 0 0 1 0 0 1 0 0 1 0 1 0 1 0 1 0 0 1 1 0 1 0 0 0 0 1 1 0 0 1 0 1 1 0 1 0 1 1 1 0 0 1 1 1 1 0 0 A B C D E Y 0 0 0 0 1 0 1 0 0 0 1 1 0 1 0 0 1 0 1 1 0 0 1 0 0 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 1 0 1 1 0 1 0 1 1 1 0 1 0 0 0 0 1 1 0 1 0 0 1 1 1 0 1 0 1 1 0 1 1 0 1 1 0 0 0 1 1 1 0 1 0 1 1 1 1 0 1 1 1 1 0 1 1 1 1 1 0 Y A B C D E

論理代数 変数は,1か0のどちらか ・は and +は or は否定(逆) Y=AB+CDE 1・1=1, 1・0=0, 0・1=0, 0・0=0 +は or 0+0=0, 1+0=1, 0+1=1, 1+1=1 は否定(逆) 0=1, 1=0 Y=AB+CDE

足し算の回路 デジタル回路で整数を表す A1 A2 B1 B2 Y1 Y2 Y3 y=a+b (a,bは0~3 yは0~6をとる) 整数aの値をA1とA2の電圧で表す y Y3 Y2 Y1 0 0 0 0 1 0 0 1 2 0 1 0 3 0 1 1 4 1 0 0 5 1 0 1 6 1 1 0 7 1 1 1 a A2 A1 0 0 0 1 0 1 2 1 0 3 1 1 b B2 B1 0 0 0 1 0 1 2 1 0 3 1 1 a A2 A1 b B2 B1 y Y3 Y2 Y1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 0 0 0 1 0 0 1 2 1 0 0 0 0 2 0 1 0 3 1 1 0 0 0 3 0 1 1 0 0 0 1 0 1 1 0 0 1 1 0 1 1 0 1 2 0 1 0 2 1 0 1 0 1 3 0 1 1 3 1 1 1 0 1 4 1 0 0 a A2 A1 b B2 B1 y Y3 Y2 Y1 0 0 0 2 1 0 2 0 1 0 1 0 1 2 1 0 3 0 1 1 2 1 0 2 1 0 4 1 0 0 3 1 1 2 1 0 5 1 0 1 0 0 0 3 1 1 3 0 1 1 1 0 1 3 1 1 4 1 0 0 2 1 0 3 1 1 5 1 0 1 3 1 1 3 1 1 6 1 1 0 2進数になってる

2進数 10進数 0,1,2,3,4,5,6,7,8,9 の10文字と桁で整数を表記 1, 3, 10 2進数 0,1の2文字と桁で整数を表記 1, 11, 1010 10の位 1の位 2の位 1の位 4の位 8の位

組み合わせ回路のまとめ 入力電圧を与えると対応した出力が得られる 整数を電圧の組み合わせで表せる 入力と出力の表が作れる. どんな表でも回路で実現できる. 整数を電圧の組み合わせで表せる 2進数の一つの桁を1つの信号で表す 信号の数を増やせば,大きな整数も表せる 足し算などの計算も,組み合わせ回路で実現できる

順序回路の構成要素 フリップフロップ(レジスタ) S R Q ? 0 1 記憶 S R Q =

クロック 順序回路はクロックに同期して動いている。 例えば、 クロックが1のときに入力や前状態を読み込み、 0 順序回路はクロックに同期して動いている。 例えば、 クロックが1のときに入力や前状態を読み込み、 クロックが0のときに一斉に次状態へ遷移する。

エッジトリガのフリップフロップ Q Q Clock Clock D D Q D Q CLK Q 11000 10111 11101 01010 Clock D D 01111 10000 Q

順序回路 クロックが入るたびに, フリップフロップの状態 (Qの値)が変わる 組み合わせ回路を変えると, いろいろなものが作れる 4 D1 Q1 組み合わ せ回路 CLK D2 Q2 CLK D3 Q3 CLK 4 D4 Q4 CLK 4つのレジスタ 4ビット のレジスタ 組み合わせ 回路 4bit(ビット)のレジスタ クロック

メモリとCPU メモリ CPUとメモリ アドレス(レジスタの選択) Read 32ビット のレジスタ Write 32ビット のレジスタ 組み合わ せ回路 データ(値の出し入れ) レジスタ アドレス メモリ データ レジスタ (カウンタ) 組み合わせ回路 レジスタ レジスタ レジスタ レジスタ

CPUの動作 CPUの動作例 0: レジスタPCの値をひとつ進める メモリ 組み合わせ回路 レジスタ (カウンタ) レジスタ(計算用 r0) アドレス データ レジスタ(IR) レジスタ(PC) 0: レジスタPCの値をひとつ進める 1: メモリの(レジスタPCの値のアドレス)からプログラムを読みだして,レジスタIRに読みだす. 2: メモリのデータを汎用レジスタに読みだす.動作(どこからどこへ)はIRの値による. 3: 組み合わせ回路がいくつかのレジスタの値を演算(+-*/など)して,   結果を別のレジスタに入れる. 動作(演算の種類やレジスタ)はIRの値による. 4: メモリにレジスタ(計算用)の値を書き込む.動作(度のレジスタをどこへ)はIRによる. レジスタPC:プログラムカウンタ レジスタIR:インストラクション(命令)レジスタ IRに読みだすメモリ上のデータをプログラムと呼ぶ カウンタの値

CPUができること メモリ中のプログラムに従って メモリを書き換えることしかできない? メモリ中のデータを計算して書き換える プログラムの別の場所に移動する (PCに値を書き込んで実現) 計算結果に応じて移動先を決める (計算結果をPCに書き込む...など) メモリを書き換えることしかできない?

CPUとインタフェース メモリ ディスプレイ ビデオメモリ GPU CPU パラレルI/O シリアルI/O メモリの代わりにいろいろ付ける アドレス CPU メモリ データ アドレス ビデオメモリ GPU ディスプレイ データ チップ セレクト パラレルI/O データ シリアルI/O データ メモリの代わりにいろいろ付ける D/A データ A/D データ カウンタ/PWM データ

プログラムとは コンピュータの動作を決める手順書

プログラム レジスタ(IR)に入れる値の並び メモリに並べておく 普段は順番に読みだす 時々,戻ったり,飛ばしたりもする 組み合わせ回路 レジスタ (カウンタ) レジスタ(計算用) アドレス データ レジスタ(IR) レジスタ(PC) レジスタ(IR)に入れる値の並び メモリに並べておく 普段は順番に読みだす 時々,戻ったり,飛ばしたりもする 0: レジスタPCの値をひとつ進める 1: メモリの(レジスタPCの値のアドレス)からプログラムを読みだして,レジスタIRに読みだす. 2: メモリのデータを汎用レジスタに読みだす.動作(どこからどこへ)はIRの値による. 3: 組み合わせ回路がいくつかのレジスタの値を演算(+-*/など)して,   結果を別のレジスタに入れる. 動作(演算の種類やレジスタ)はIRの値による. 4: メモリにレジスタ(計算用)の値を書き込む.動作(どのレジスタをどこへ)はIRによる.