Τハドロン崩壊 tgKKpn 解析 特任助教 早坂 圭司.

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τハドロン崩壊 tgKKpn 解析 特任助教 早坂 圭司

tghh’h”n 崩壊 axial-vector vector tgpppn a1 x tgKppn K1 K* tgKKpn r tghh’h”n崩壊はrichな構造→ Weak bosonの構成(tgWn) axial-vector vector tgpppn a1 x tgKppn K1 K* tgKKpn r tgKKKn O(10-1) O(10-3) O(10-3) O(10-5) tgKKpnのaxial-voctor 成分の占める割合: CLEO:44% ALEPH:94% PRL 92,232001-1 Euro.Phys.J. C11,599 全然違う! Belle実験の世界最高統計量のτデータを用いて決着をつける

Kuhn and Santamaria model tgKKpn 崩壊の行列要素: 微分崩壊幅: axial-vector ここで vector axial vector pの運動量 Kの運動量 フォームファクターF1, F2, F3 としては対応する共鳴のBreit-Wigner関数をいれるとよい 考えられる過程(by Finkemeier and Mirkes in Z.Phys.C69,243) Vector: tgrn / rgK*K / K*gpK / rgw(or f)p / w(or f)gKK Axial : tga1n / a1gK*K / K*gpK / a1grp / rgKK F3 ここでは r は r(770) だけでなく r(1450), r(1700) も含む F2 F1

tgKKpn の事象選別 事象選別(tgKs0Ks0pn) 3-1 prong n p t m or e K Pmiss>0.1 GeV/c -0.866<cosqmiss<0.956 Ngsig=0, Ngtag=0,1 Tag side track=lepton Mtag<mt, Msig<mt cosqthrust-missCM<-0.6 K/pID, cosq>-0.6 PKpCM>1.5 GeV/c PKKpCM>3.5GeV/c t p n K m or e t-pairらしい 事象を選ぶ 検出効率:3% 残った事象数:5.1x104 背景事象:1.6x104 (pppn~60%,Kppn~25%)

不変質量分布と背景事象 MKKp MKp MKK BG: pppn+Kppn (データから評価) 選別後 残った データ 評価 された BG N~35k events Eff~3% BG: pppn+Kppn (データから評価) other tt BG (MC), qq (MC) Red error bar: 系統誤差も含む (K/p ID error, scale factor …) この分布を使ってtgKKpnの成分を評価

データの評価とGV/GA MKKp MKK MKp 各binの検出効率によるゆがみはMCで補正済み。 MKKp MKK MKp Fit result vector axial 1.2 1.4 1.6 1.8 1.0 1.2 1.4 0.6 0.8 1.0 モデルを単純化して K*K 過程のみを考慮 Vector: tgrn / rgK*K / K*gpK Axial : tga1n / a1gK*K / K*gpK rは考えずにr’, r”だけ考慮 MKKp, MKK(>1.05MeV/c2) 分布を評価に使った Free parameters: a1, r’, r” の量とr’ と r”の間の相対位相 a1 のBWは TAUOLAに埋め込まれたものをそのまま使った. 共鳴の質量と幅は PDG08のものを採用 GV/GA=1.13+-0.07 (CLEO:1.26+-0.35) c2/Ndof=319/171 (fit のerrorのみ)

tgKs0Ks0pnでの cross-check Ks0Ks0はf,r,w などが組めない: K*Ks0pだけを考えればよい。 Ks0を2つ選ぶ:非常に強い制限gBG free tgKKpn 過程で得られたGV/GAをTAUOLAに埋め込んで tgKs0Ks0pn MC sample を生成 MKsKsp MKsKs MKsp 1.2 1.4 1.6 1.8 1.0 1.2 1.4 0.6 0.8 1.0 1.2 黒丸:データ        白ぬきヒストグラム:BGMC 青: tgKs0Ks0pnMC

tgKs0Ks0p(p0)n の分岐比 p n t m or e 事象選別(tgKs0Ks0pn) 5-1 prong Pmiss>0.4 GeV/c -0.866<cosqmiss<0.956 Ngsig=0,1, Ngtag=0,1 Tag side track=lepton Mtag<mt, Msig<mt Ph>0.6 GeV/c, lepton rejection 解析されたデータ: 6.2x108 t-pair sample 信号検出効率:1.2% 観測事象数:3730±61 背景事象数:184.0±5.8 (うちtgKs0Ks0pp0nは95.4±1.3 qq は 48.1±4.8) 系統誤差:8% (tracking 5%) Br (tgKs0Ks0pn) =(2.34±0.04±0.18)x10-4 PDG (2.4±0.5)x10-4 t-pairらしい 事象を選ぶ 黒十字:データ  薄いグレー:KsKspp0n 青:信号MC 濃いグレー:qq 信号検出効率:0.22% 観測事象数:62.2±10.9 背景事象数:10.0±2.4 (うちqq は 6.2±1.8 tgKs0Ks0pp0nは2.2±1.5 ) 系統誤差:11% Br (tgKs0Ks0pp0n) =(1.9±0.4±0.2)x10-5(PDG <2.0x10-4) 事象選別(tgKs0Ks0pp0n) tgKs0Ks0pnとほぼ同じ Ngsig=2 Tag side track は  lepton 以外も許す 信号数はp0-peak を数える

tgKKpnのさらに詳細な解析 MKKp MKK MKp Vector: tgrn / rgK*K / K*gpK / rgwp+fp / w(or f)gKK Axial : tga1n / a1gK*K / K*gpK / a1grp / rgKK を全て考慮してフィットを実行 MKKp MKK MKp

まとめ tgKKpnのvector/axial-vectorの成分比は実験によってまちまち 5x108のτデータを使ってvector/axial-vectorの成分比を評価: GV/GA=1.13+-0.07 (CLEO:1.26+-0.35) (ただし、K*K過程のみを考慮) この結果をもとにtgKs0Ks0pnでcross-check  非常によく分布を再現 tgKs0Ks0p(p0)nの分岐比を評価 Br (tgKs0Ks0pn)=(2.34±0.04±0.18)x10-4 Br (tgKs0Ks0pp0n) =(1.9±0.4±0.2)x10-5 さらに詳細な解析を進行中 PDG (2.4±0.5)x10-4 <2.0x10-4