名古屋大学文系4学部ガイダンス＠明和高校 経済学部 名古屋大学文系4学部ガイダンス＠明和高校 経済学部 安達貴教 名古屋大学大学院経済学研究科 2015年7月14日

本日の予定 14：45～15：30 名古屋大学経済学部の 紹介 15：30～16：15 　「学割」を「社会的観点」 　　　　　　　　　　　　 から考える

名古屋大学経済学部の紹介 14:45～15:30

一般に、大学の学部とはどういう所か？

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???

(ちなみに、wikipediaによると、デパ地下の発祥は名古屋(1936年)らしい) デパ地下！ (ちなみに、wikipediaによると、デパ地下の発祥は名古屋(1936年)らしい)

名古屋大学経済学部で学べること： 二つの学科 四つのアプローチ ◆ 経済学科 理論・政策アプローチ ⇒ 『アプローチ』p.10 制度・歴史アプローチ ⇒ 『アプローチ』p.11 ◆ 経営学科 経営アプローチ ⇒ 『アプローチ』p.12 会計アプローチ

名古屋大学経済学部で学べること： 二つの学科 四つのアプローチ ◆ 経済学科 理論・政策アプローチ ⇒ 『アプローチ』p.10 ウェブ非公開

名古屋大学経済学部で学べること： 二つの学科　四つのアプローチ ◆　経済学科 　　　制度・歴史アプローチ ⇒　『アプローチ』p.11 ウェブ非公開

名古屋大学経済学部で学べること： 二つの学科 四つのアプローチ ◆ 経営学科 経営アプローチ ⇒ 『アプローチ』p.12 ウェブ非公開

名古屋大学経済学部で学べること： 二つの学科　四つのアプローチ ◆　経営学科 　 会計アプローチ ウェブ非公開

という、デパ地下でございます。 各店主、皆様のご来店を心より お待ち申し上げます（笑）。 という、デパ地下でございます。 各店主、皆様のご来店を心より お待ち申し上げます（笑）。

更に、弊デパ地下の特徴と 致しましては、

名古屋大学経済学部の特徴： ウェブ非公開

弊デパ地下をお楽しみいただいた後は、

卒業生の就職先： 平成26年度(2人以上) ウェブ非公開

卒業生の就職先： 平成25年度との比較 ウェブ非公開

卒業生の就職先： その他(順不同) ウェブ非公開

卒業生の就職先 ⇒ 『アプローチ』 pp.22-3も参照

但し、弊デパ地下にご入店いただく ためには・・・（汗） 但し、弊デパ地下にご入店いただく ためには・・・（汗）

◆ 一般入試 ウェブ非公開

◆ 推薦入試 ウェブ非公開

もう一言、弊デパ地下のアピール！

◆ 経済学を学ぶと、何が良いのか？ 企業での戦略担当者としての視点 ◆　経済学を学ぶと、何が良いのか？ (1) 経済全体の動き、経済現象の意味が分かるようになる　（少なくとも、自分なりに考えるための素地が付く）。 企業での戦略担当者としての視点 　　 労働者としての視点 　　 消費者としての視点 　　 納税者としての視点 　　 …　

◆　経済学を学ぶと、何が良いのか？ (2) 一見して役に立つ技術が身に付くというよりも、経済に関して、 論理的・客観的思考ができるようになる（少なくとも素地が身 に付く）。 利害が対立する相手の立場を客観的に理解できる。 広い視野で物事が考えられる。 結局は、役に立つかどうかは、使い手であるわれわれ次第。 「学問はわれわれ人間に仕える従者」（シェイクスピア『恋の 骨折り損』第四幕第三場、小田島雄志訳）にしか過ぎない。

「学割」を「社会的観点」から考える 15:30～16:15 「学割」を「社会的観点」から考える 15:30～16:15

経済デパ地下内の一店主として、 商品のサンプルをお見せ致しましょうｗｗ

「学割」という身近な事象を題材にして、 　「大人よりも安い値段っていいね！」 という個人的な実感を超えて、 　　 消費者の側からの視点、企業の立場に立った時の視点 　　　 全体的な視点（社会）からはどう考えられるのか？ 　　　 経済に関する事象や問題を整合的に考えながら、 　　　 自分なりの評価を持つ糸口に。

映画「イニシエーション・ラブ」（公開中） ウェブ非公開 木村文乃さん　松田翔太さん　前田敦子さん　堤幸彦監督　　

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次のような二つのグループを考える。 社会人　　　 学生 　 40 30 　 30 20 　 20 10 　　　　映画

通常、あなたと他の誰かが、全く同じ製品を同じ売り手から購 入した場合、両者の支払う価格は同じ。 そうでない場合、「価格差別が行われている」と言う。 （「学割がある」） 以下では、価格差別が行われていない状況と、 　 行われている状況とを比較。

(1) 同一料金 同一料金のもとでは、映画館の利潤は 40−3 ∙1=37 30−3 ∙3=81 20−3 ∙5=85 10−3 ∙6=42

同一料金についてももう少し詳しく見ると、 30−3 ∙3=81 料金変更 20−3 ∙3+(20−3) ∙2 −30 51 +34 20−3 ∙5=85 10−3 ∙5+(10−3) ∙1 −50 35 +7 映画館は、「料金 = 20」を選択。 映画館の利潤 = 85

同一料金のもとでの消費者の「満足度」 社会人　　　 学生 40−20 30−20 = 20 = 10 30−20 20−20 = 10 = 0 20−20 10 0 = 0 料金 20 　　　　映画館  トータル: 30 (社会人) + 10 (学生) = 40

今までのまとめ   同一料金 消費者余剰の総計 40 映画館の利潤 85 合計 （「社会的利益」） 125

(2) 価格差別 価格差別のもとでは、映画館の利潤は 40−3 ∙1+ 30−3 ∙1=37+27=64 30−3 ∙2+ 20−3 ∙2=54+34=88

映画館は、二つのグループに対して異なる料金を提示する。 - 社会人に対して 20−3 ∙3=51 料金変更 30−3 ∙3−(30−3)∙1 +30 81 −27 - 学生に対して 20−3 ∙2=34 10−3 ∙2+(10−3)∙1 −20 14 +7

価格差別のもとでは、映画館は、学生に対する料金は変更 することなく、社会人に対して、より高い料金(30)を設定する ことが出来る。 映画館は以下のように料金を設定： 社会人に対しては、料金 = 30 学生に対しては、料金 = 20 映画館の利潤 = 88

価格差別のもとでの消費者の「満足度」 社会人　　　 学生 40−30 30−20 = 10 = 10 30−20 20−20 = 0 = 0 20 0 10 0 料金 料金 30 20 映画館  トータル: 10 (社会人) + 10 (学生) = 20

よって、まとめると  映画館の利潤は、価格差別のもとでの方が高い。 　対して、消費者の全体的利益は、同一料金の時の方が高い。 「学割」によって、企業は、消費者の全体的利益を犠牲に して、より高い利潤を得ることが可能になる、という解釈。   同一料金 価格差別 消費者余剰の総計 40 20 映画館の利潤 85 88 合計 （「社会的利益」） 125 108

社会人 40 10 0 30 20 10 +20 20 −17 3 1 2 3

一般的には 𝑝

以上の簡単な例から、得られる教訓： 「学割」とは・・・「映画館が学生のためを思い、損失を被っ てまで、安い値段を提供してあげている。」 　　う～ん、意図を詮索することは厳に慎みたいところだが、 　 甘い考えだと言われても仕方が無いのかも知れない・・・

幾つかの疑問： 価格差別が可能な状況 - 転売が出来ない。 - 消費者の公平性を刺激しない。 結論の一般性 　 - 転売が出来ない。 - 消費者の公平性を刺激しない。 結論の一般性 　 「学割」によって、消費者余剰の総計が上がる場合もあ る。

「学割」の例は、今後、増加していくであろう購買の「個別化」にも関係付けて考察を進められる 購買におけるオンライン・ショッピングの占める割合の増加 「あなたと他の誰かが、全く同じ製品を同じ売り手から購入 しても、両者の支払う価格が違う」ことが増える？ しかし、値段が異なるというのは、私たちの公平感を刺激する。 但し、見ているもの（広告など）が個別化するというのはそれほど でも・・・？ 例：最近、保険の料金設定についての研究を行おうとして・・・ 「閲覧履歴をこまめに消去」することのメリット・デメリット