第四讲 日本の資源 日本概況
資源問題 石炭 石油 天然ガス 鉱物資源 水資源 新しいエネルギー資源 国土利用と総合開発
資源(しげん)は,人間の働(はたら)きでつくりだすことはできず,消費(しょうひ)される一方であるので,有効(ゆうこう)に利用(りよう)する必要(ひつよう)がある。
地下にある有用で利用可能(りようかのう)な資源(しげん)。一般(いっぱん)には鉱物資源(こうぶつしげん)とエネルギー資源(しげん)*をいい,広い意味では地下水や温泉(おんせん)などもふくめる。鉱物資源(こうぶつしげん)は金属鉱物資源(きんぞくこうぶつしげん)と非金属鉱物資源(ひきんぞくこうぶつしげん)(石灰石(せっかいせき)・ケイ石など)に分けられるが,金属鉱物資源(きんぞくこうぶつしげん)はさらに鉄鉱石(てっこうせき)と,銅(どう)・鉛(なまり)・亜鉛(あえん)・スズ・アルミニウム・金・銀などの非鉄金属(ひてつきんぞく)鉱物資源(こうぶつしげん)に分類(ぶんるい)される。
人間が利用(りよう)する天然資源(てんねんしげん)の中で鉱物(こうぶつ)であるもの。広い意味では石油や石炭,天然(てんねん)ガスなどもふくむが,せまい意味では有用な元素(げんそ)をふくむ鉱物(こうぶつ)をいう。金・銀・銅(どう)・鉄など金属(きんぞく)は,すべて鉱物(こうぶつ)からとりだして使われている。
〔日本の水資源量(しげんりょう)〕 水資源(しげん)のもとをなすものは降水(こうすい)である。日本の降水量(こうすいりょう)は年平均約(へいきんやく)1700mmで,国土全体では年に約(やく)6000億(おく)m3の降水(こうすい)がもたらされている。このうち約(やく)2000億(おく)m3が蒸発散(じょうはっさん)で大気中に帰り,残(のこ)り約(やく)4000億(おく)m3が日本の水資源(しげん)の総量(そうりょう)となる。しかし,海に流出する河川(かせん)水約(やく)1000億(おく)m3をさし引くと,実際(じっさい)に利用(りよう)できる水資源量(しげんりょう)は約(やく)3000億(おく)m3となる。
しげんのさいりよう【資源の再利用】 一度製品(せいひん)化された品を分別収集(ぶんべつしゅうしゅう)し,分解(ぶんかい)または加工(かこう)して再(さい)活用すること。リサイクル。紙・ダンボールからは再生(さいせい)紙がつくられ,ペットボトルなどのプラスチック製品(せいひん)は衣服(いふく)や靴下(くつした)などに再加工(さいかこう)される。資源(しげん)の再利用(さいりよう)は,エネルギー資源(しげん)などのむだ使いをへらせるだけでなく,埋(う)め立て地の節約(せつやく)にもつながる。日本のごみのリサイクル率(りつ)は10.7%(1996年度)。