BRI Large Stroke Shaking Table (constructed March 2006)

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BRI Large Stroke Shaking Table (constructed March 2006) 独立行政法人 建築研究所 Building Research Institute 長周期地震動による超高層建物の揺れ Response of High-Rise Buildings under Long-Period Earthquake Ground Motion 長周期地震動による超高層建物の揺れを再現できる「建研式 大ストローク振動台」を開発しました。 大ストローク振動台の原理 動的アクチュエータの動きを動滑車を用いて13倍に拡大して振動台に伝えます。   最大変位  ±2.5m   最大加速度  1.5G BRI Large Stroke Shaking Table is constructed to simulate response of high-rise buildings under long-period earthquake ground motion. Large Stroke Shaking Table Movement of a dynamic actuator is amplified 13 times on the shaking table using a pulley system. Max. Displacement ±2.5m Max. Acceleration 1.5G ×13 共同研究機関  建築研究所、 千葉大学  防災科学技術研究所  国土技術政策総合研究所 製作  巴技研 建研式 大ストローク振動台(2006年3月完成) BRI Large Stroke Shaking Table (constructed March 2006)

独立行政法人 建築研究所 Building Research Institute 長周期地震動による超高層建物の揺れ Response of High-Rise Buildings under Long-Period Earthquake Ground Motion 0 sec 30 sec 104 sec 東海、東南海、南海地震の同時発生を想定したときの長周期地震動(注1)による東京に建つ40階建ての超高層マンションの揺れを計算した。約30秒後にビルの中央部の梁に損傷が発生し、104秒後には、損傷は建物下層部全体に広がる。このときの 最上階の揺れは振幅1.5mに達する(注2) 。 注1) 古村孝志・東京大学地震研究所       助教授による(2005年9月) 注2) 解析結果は、NHKスペシャル「超巨 大地震が日本を襲う~連動する東 海・東南海・南海」 (2005.9.1)で 紹介されました。 Response of High-Rise Residential Building in Tokyo under Long-Period Ground Motion simulated assuming the occurrence of Tokai, Tonankai and Nankai Earthquakes. Damage appeared in the middle stories after 30 seconds, and it extended to the lower stories after 104 seconds. The displacement response at the top floor reached over 1.5m.

独立行政法人 建築研究所 Building Research Institute 長周期地震動による超高層建物の揺れ Response of High-Rise Buildings under Long-Period Earthquake Ground Motion 40F 30F 最上階の揺れは、地表の揺れの3倍を超える。 20F Top response is more than 3 times of ground response. 10F GL 地表における最大加速度 東西方向:102ガル 南北方向:46ガル 上下方向:45ガル (震度5弱) Max. Ground Acceleration EW:102 gal NS:46 gal UD:45 gal (JMA Intensity 5 lower)

独立行政法人 建築研究所 Building Research Institute 長周期地震動による超高層建物の揺れ Response of High-Rise Buildings under Long-Period Earthquake Ground Motion 288gal 127cm 1/85 層間変形角(せん断成分)は中間層で1/85に達する。部材端塑性率は最大で4程度である。つまり、揺れは大きいが、構造部材(柱や梁)の損傷は設計安全限界内に収まっている。しかし、最上階の床応答加速度は、300ガル近くになり、家具は転倒する危険性がある。 The maximum story drift (shear component) is 1/85 and the ductility factor of element is around 4.0. It means that damage to structure is under design safety limitation even vibration of building is very large. However, the floor acceleration at the top floor nearly reaches 300gal which may cause serious damage to the furniture inside. 問合せ先: 斉藤大樹 独立行政法人建築研究所 国際地震工学センター 上席研究員 E-mail: tsaito@kenken.go.jp Contact: Dr. Taiki SAITO Chief Researcher, Building Research Institute, Institute of Seismology and Earthquake Engineering E-mail: tsaito@kenken.go.jp