アストロバイオロジーパネル Where are We from? Are We alone in the Universe?

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火星の気象と気候 2004 年 11 月 10 日 小高 正嗣北海道大学 地球惑星科学専攻. 講義の概要 太陽系の惑星概観 太陽系の惑星概観 地球型惑星と木星型惑星 地球型惑星と木星型惑星 地球と火星の比較 地球と火星の比較 火星の気象と気候 火星の気象と気候 探査衛星による最新の気象画像 探査衛星による最新の気象画像.
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第 21 章 私たちはひとりぼっち か? 宇宙の生存可能性についての疑 問
神戸大学 2010.09.10 小天体パネル報告 荒川政彦・伊藤孝士・ 圦本尚義・渡部潤一. 小天体パネラーの動き 荒川:衝突関係者へのヒアリング 研究会での議論@衝突研究会 伊藤:軌道力学関係へのヒアリング 力学関係者が集う研究会およびセミナーでの 議論 圦本:物質分析関連 研究会での議論@国際.
地球環境史(地球科学系) 現代地球科学(物理系学科)
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6//24 地球環境と生物のイベント:先カンブリア時代 7/15 地球環境と生物のイベント:古生代
タイタン探査の魅力 関根康人(東京大学 ・ 新領域) 杉田精司 ・ 石丸亮 ・ 今中宏 ・ 松井孝典
国立天文台 太陽系外惑星探査プロジェクト室 成田憲保
南極中口径望遠鏡計画 (AIRT) スーパーアースを持つ多惑星系のトランジット連続観測による系外惑星の大気構造の研究
活性化エネルギー.
生体分子解析学 2017/3/ /3/16 機器分析 分光学 X線結晶構造解析 質量分析 熱分析 その他機器分析.
クイズ早押し環境グランプリ 社団法人 未踏科学技術協会.
宇宙を感じる.
プロポーザル準備/観測準備 ダストをたくさん持つ銀河 の赤外線分光観測の例 国立天文台 今西昌俊.
南極からの新赤外線天文学の創成 南極内陸は、ブリザードがなく、非常に穏やかな、地球上で最も星空の美しい場所です。この場所で私たちは新しい赤外線天文学を展開します 宇宙初期の広域銀河地図を作って、私たちの銀河系の生い立ちを解明します 137億年前 100億年前 宇宙の果て 最初の星が生まれ、銀河が成長した時代.
固体電解コンデンサの耐電圧と漏れ電流 -アノード酸化皮膜の表面欠陥とカソード材料の接触界面-
3)たんぱく質中に存在するアミノ酸のほとんどが(L-α-アミノ酸)である。
謎の惑星スーパーアースを探れ! 国立天文台・成田憲保.
天体の諸階層1 太陽系 Solar system.
高周波観測 大田 泉 (甲南大学理工学部) 空気シャワー電波観測ワークショップ2014@甲南大
第15章 表面にエネルギーを与える 生命と惑星の共進化による惑星燃料電池の形成
In situ cosmogenic seminar
生物科学科(高分子機能学) 生体高分子解析学講座(第3) スタッフ 教授 新田勝利 助教授 出村誠 助手 相沢智康
社会システム論 第5回 生態系(エコシステム).
大気の構造とオゾン層             紫外線 酸素分子(O2)    →   オゾン(O3) オゾン層: 紫外線Bの 99%を吸収して熱に変える 20-40km 地表.
生命起源への化学進化.
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すばる望遠鏡を用いた 太陽系外惑星系の観測的研究
グリシン前駆体、メチレンイミンの多天体探査
第10回e-シンポ「環境及び食品の分析技術の現状」
1. 水はどこにあるのか?.
国立天文台 光赤外研究部 太陽系外惑星探査プロジェクト室 成田憲保
COSMOSプロジェクト: z ~ 1.2 における星生成の環境依存性 急激な変化が起こっていると考えられる z ~1 に着目し、
2.地球を作る物質と化学組成 1)宇宙存在度と隕石 2)原始太陽系星雲でのプロセス:蒸発と凝縮
代謝成分分析室 11 1 SPR(表面プラズモン共鳴)相互作用解析装置 薬用冷蔵ショーケース 2 走査型電子顕微鏡
衛星生態学創生拠点 生態プロセス研究グループ 村岡裕由 (岐阜大学・流域圏科学研究センター).
光子モンテカルロシミュレーション 光子の基礎的な相互作用 対生成 コンプトン散乱 光電効果 レイリー散乱 相対的重要性
様々な隕石 月からの隕石、火星からの隕石.
天体の諸階層1 太陽系 Solar system.
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Environment Risk Analysis
現在の環境問題の特色 ● 環境問題の第一の波: 1960年代の公害 (水俣病、イタイイタイ病、四日市・川崎喘息など)
植物と大気汚染 ー研究の概略ー 1)大気汚染のバイオモニタ  リングへの利用 2)大気汚染物質の分解除去.
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2018/09/13 分子雲: 星間ダスト進化と 惑星形成を架ける雲 (Molecular clouds: connecting between evolution of interstellar dust and formation of planets) 野沢 貴也 (国立天文台 理論研究部)   
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星間物理学 講義 3: 輝線放射過程 I 水素の光電離と再結合
強結合プラズマ 四方山話 − 水素とクォーク、高密核融合、 クーロンクラスター、そして粘性 −
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すばる/HDSによる系外惑星HD209458bの精密分光観測
Telescope Array ~Searching for the origin of the highest energy cosmic ray 私たちの研究の目的 宇宙線って何? 最高エネルギー宇宙線の数が、 理論による予想を大きく上回っていた! 現代物理学の主要な謎の1つ 宇宙空間を光に近い速度で飛び回っている非常に小さな粒子のことです。
COSMOS天域における赤方偏移0.24のHα輝線銀河の性質
Distribution of heat source of the Earth
観測的宇宙論ジャーナルクラブ 2006年5月22日 成田 憲保 1
理論的意義 at Kamioka Arafune, Jiro
オゾン層破壊のしくみ (2) 地球環境科学研究科 長谷部 文雄.
電離圏イオン流出現象 山田学,渡部重十(北大・理) プラズマ圏・内部磁気圏研究会(2002/03/13)
教育学部 自然環境教育課程 天文ゼミ 菊池かおり
沿道植物中のEROD活性による 大気汚染のバイオモニタリング ー研究の概略ー.
科学概論 2005年1月27日
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アストロバイオロジーパネル Where are We from? Are We alone in the Universe? 横浜国大院工   小林 憲正 東京薬大生命      山岸 明彦      

アストロバイオロジー Astrobiology 地球および地球外における生命の起源・進化・分布と未来

研究課題 研究方法 地上実験 地球極限環境探査 極限環境での実験 地上からの観測 惑星探査 現地分析 サンプルリターン 有機物の全生物的生成と変 成 生体分子の鏡像異性の起源 遺伝システムの起源 細胞の起源 生命と惑星との共進化 地球極限環境生命の探査 生命の惑星間移動の可能性 太陽系惑星生命探査 系外惑星生命探査 地球外知的生命体探査 地上実験 地球極限環境探査 極限環境での実験 地上からの観測 惑星探査  現地分析  サンプルリターン

生命起源を探る惑星探査 1. 前生物的に生成した有機物 2. 惑星環境下での有機物進化の化石 3. 地球と異なる生命システム    2. 惑星環境下での有機物進化の化石           3. 地球と異なる生命システム 小惑星・彗星・宇宙塵 (冥王星・フォボス・ エウロパ・フェーベ等) タイタン・(火星) 火星・エウロパ・タイタン 4.微生物の惑星間移動(パンスペルミア)の検証

1. 前生物的に生成した有機物の探査 Ice mantle UV CR The Solar System Alteration by CR and UV Small carbon particles Silicate core Organic refractory New organic layer 0.5 mm CR UV Impact Dense Cloud Hydrolytic / Thermal Alteration

2. 惑星環境下での有機物進化の化石 タイタン:化学進化の天然の実験室 ↑Laboratory simulation ↑Cassini-Huygens → タイタン表面 および湖沼中のTholins探査

3. 地球と異なる生命システム 4. 微生物の惑星間移動 生命探査:疑問と課題 生命はいるか 生命はどこにいるか 生命をどう探すか 地球起源微生物 vs. 地球外起源微生物?

どこにいるか1. 地球微生物が到達保存されるところ 航空機、気球での微生物採取 (Yamagishi et al.) 高度の二乗に反比例した微生 物濃度(Yinjie et al. 2010) 月や惑星にも地球由来微生物 が到達する可能性がある (Yinjie et al. 2010) 地球由来微生物の月での探査 (Haruyama, Yokobori et al.)

どこにいるか 2. 自由エネルギーの有るところ 月惑星観測探査結果の蓄積 極限微生物生態学研究成果の蓄積 メタン-鉄酸化生態系 火星 海底熱水噴出孔周辺での 生態系 エウロパ 非水溶媒型生態系 タイタン

どう探すか1. 極限環境微生物学 生存可能条件検討 地上観測調査 天体表面、系外惑星 実地調査・サンプル調査: 大気圏上空、月、小惑星、惑星、衛星

どうさがすか2. 生命探査方法の開発 蛍光顕微鏡を用いて微生物 を高感度探査する 細胞を膜透過性、不透過 性色素で識別する。 遺伝物質(DNA等)を染 色する。 酵素活性を検出する。 (Kawasaki, Yoshimura) 一細胞の検出可能 Microbes on soil particles stained by an esterase substrate dye.

どうさがすか 3. 生命探査方法の開発 加水分解後,アミノ酸を高感度分析する 20種類のL型アミノ酸→地球起源 20種以外の場合,D型の場 どうさがすか 3. 生命探査方法の開発 加水分解後,アミノ酸を高感度分析する 20種類のL型アミノ酸→地球起源 20種以外の場合,D型の場  合→地球外起源 ラセミ体の場合、多種類の 場合→非生物起源 フェムトモルの高感度キラル分析法(Hamase et al.) が不可欠

例1. 月の日陰での地球由来生物探査 (Haruyama and Yokobori) 地球の微生物が隕石衝突 等で脱出したならば、月 まで到達しても良い。 着月地点が永久影や孔底 であるならば、紫外線か らの破壊を免れ、形状残 存率が高くなる。 潜った微生物は保存され る可能性が高い。

例2. 火星の微生物探査 MELOS plan B. メタン発生地帯にメタンを酸化して生育 する生物が存在する可能性がある。 火星土壌中では数cm潜れば、生命は生存 可能。 液体の水の存在は望ましいが必須かどう かは不明。 メタン発生地帯の土壌中微生物探査。

重要技術課題 蛍光顕微鏡による自動探査装置の開発 アミノ酸分析装置の小型化 (mTASなど) 前処理(加水分解)法を含む   前処理(加水分解)法を含む 火星・タイタンにおけるメタン発生源探 査法

提案代表者 岡本健二(大阪府大) 小林憲正(横浜国大院工) 関根康人(東大院新領域) 橘 省吾(東大院理) 長沼 毅(広島大院生物圏) 橘 省吾(東大院理) 長沼 毅(広島大院生物圏) 山岸明彦(東薬大生命)