Strong Constraints on the Rare Decays B0s ➝ m+m- and B0 ➝ m+m-

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Strong Constraints on the Rare Decays B0s ➝ m+m- and B0 ➝ m+m- 2013 June 19 Tohoku University Tatsuya Mori 論文講読 2013/06/19

本研究のモチベーション FCNC processはSMでは強く抑制される FCNC processのB0s ➝ m+m- と B0 ➝ m+m- のBFを精密測定してSMからのズレを探る New process, new heavy particleの寄与を見る BF(B0s ➝ m+m-) = (3.2 ± 0.2) x 10-9 BF(B0 ➝ m+m-) =(0.10 ± 0.01) x 10-9 BF(B0s ➝ m+m-) < 1.4 x 10-8 BF(B0 ➝ m+m-) < 3.2 x 10-9 SM期待値 先行実験の結果 (CL : 95%) 論文講読 2013/06/19

先行実験に比べ優れている点 0.37 fb-1 ➝ 1.0 fb-1 event selectionの改善 最適化されたbinning peaking BG の削減 論文講読 2013/06/19

LHCb検出器の説明 論文講読 2013/06/19

終状態にmuonを含む イベントに作用するトリガー ①ハードウェアのトリガー  ↓  ②ソフトウェアのトリガー(high-level trigger : HLT) の2段階で起きる ①single muon decision : PT > 1.5GeV dimuon decision : sqrt(PT,1PT,2) > 1.3GeV ②全トラックはPT > 0.5GeV single muon trigger decision : IP > 0.1 mm , PT > 1.0GeV dimuon trigger decision : mmm > 4700MeV 論文講読 2013/06/19

B0(s) ➝ m+m-のselection B0(s)を組むために以下のhigh Qualityなmuonを要求 2つのmuonはPV(primary vertex)に置き換えることができる χ2/ndf < 9 でSV(secondary vertex)が測定されている SVはPVから15以上の飛程significance分だけ離れている B候補のPVが1つ以上再構成されたとき、σIPが最小のものが選ばれる IP/σIP < 5 の候補だけ保持 候補の内、P < 500GeV, 0.25 < PT < 40 GeV でないものを除外 崩壊時刻 < 9 x τ(B0s)の候補を保持 B候補の内PT < 500MeVのものは除外 elastic diphoton production から来るdimuonの90%は除外される 残りのmain BGはsemileptonic b-hadron decays (bbbar to mu+mu-X) 論文講読 2013/06/19

normalization modeの説明 ①B+ ➝ J/ψK+ ②B0s ➝ J/ψφ ③B0 ➝ K+π- ①② : シグナルと似たようなトリガーとmuon同定効率を持つが、 終状態のトラック数が異なる ③ : シグナルと似たtopologyを持つが、異なるトリガーで selectionを行う ⇛ common systematic uncertaintiesを小さくするため、①〜③の チャンネルのselectionはできるだけシグナルのselectionと似るよう にする 論文講読 2013/06/19

multivariate selection (MVS) MVSは、残ったBGの80%を除外し、シグナルの92%を保持する MVSは以下のように多変数アルゴリズムのパフォーマンスを改善 する 詳しくは文献[9]か論文 論文講読 2013/06/19

ここまでの作業で得られるmuon pair 前述のトリガー、selectionで、[4900,6000]MeVの不変質量をも つmuon pairは17321個になった 測定されたbbbar cross sectionを前提としたとき、SM rateを仮 定すると、このデータサンプル内には B0s ➝ m+m- : 11.6 個 B0 ➝ m+m- : 1.3 個 あることになる 論文講読 2013/06/19

binning 1/6 選別された候補は2D bin に詰められる。 2D : mmm , BDT (output of another boosted decision tree) BDTは後で説明 論文講読 2013/06/19

binning 2/6 シグナルのmass line shapeはcrystal-ball function[11]で記述 される 各Resonanceは2つのcrystal-ball functionの和でフィットされる 内挿結果 σ(m(B0s)) = 24.8 ± 0.8 MeV σ(m(B0)) = 24.3 ± 0.7 MeV 論文講読 2013/06/19

binning 3/6 selectionで充分に利用されなかったGeometry, kinematicの情 報はBDTを媒介にして結合される BDTに対し9個の変数が採用される(内訳は論文参照) バイアスを避けるため、変数の選択、その次のBDTのトレーニ ングのためにデータは使わない 代わりにBDTはsimulated samplesを使ってトレーニングした 論文講読 2013/06/19

binning 4/6 あるシグナルイベントが一定のBDT valueを持つ確率は inclusive sampleを使ったデータから得る。 (hはkaonかpion) 各BDT binにあるB0(s) ➝ h+h’- signal eventsの数はmhh’分布を フィットすることにより決定する。 BDTと不変質量分布のbinningは再び最適化される 論文講読 2013/06/19

binning 5/6 [4900,6000]MeVの不変質量の範囲にあるイベントを選択する。 シグナル領域の境界はm(B0(s)) : ±60MeVとする 予測される 各BDT内にあるcombinatorial BG events シグナル領域内のinvariant mass bin は指数関数でフィットする combinatorial BG eventsの推定される量につく系統誤差は poisson分布で測定されるイベント数を変動させることで計算 指数関数の値を±1σの範囲でずらすことで計算 論文講読 2013/06/19

binning 6/6 B0(s) ➝ h+h’-からのpeaking BGは K➝m , p ➝ m と誤認識する比率を selected simulated B0(s) ➝ h+h’-のスペクトラムに混ぜることで評価 された 合計で0.5+0.2-0.1 (2.6+1.1-0.4)個のB0(s) ➝ h+h’-がB0(s)シグナル のmass regionに入ることが予測される 論文講読 2013/06/19

BFの計算の仕方 BF = BFnorm ・εnorm fnorm N(B0(s) ➝ m+m-)/εsigfd(s)Nnorm     = αnorm(B0(s) ➝ m+m-) ・ N(B0(s) ➝ m+m-) fs/fd =0.267の値 [14] を用い、fd = fuを仮定する εは再構成効率、セレクション効率、トリガー効率の積 simulationとdataの違いは系統誤差として含まれる N(B0(s) ➝ m+m-) は得られたsignal eventsの数 本実験では αnorm(B0s ➝ m+m-) = (3.19 ± 0.28) x 10-10 αnorm(B0 ➝ m+m-) = (8.38 ± 0.39) x 10-11 と算出された 論文講読 2013/06/19

再びbinning 各2D binに対し、data内で観測された候補を数え、予測される signalとBGの数を計算した 各2D binの系統誤差はガウス分布でmass, BDT, normalization factorを変動させることで計算する 論文講読 2013/06/19

結果 1/2 BDTが0に近いほどBGらしい      1に近いほどシグナルらしい 論文講読 2013/06/19

結果 2/2 論文講読 2013/06/19

fitting and final result 8つのBDT bin内にあるmassに対しsimultaneous unbinned likelihood fit をかけてB0s ➝ m+m-のBFを決定する 結果:BF(B0s ➝ m+m-) = (0.8+1.8-1.3) x 10-9 upper limitをつける(詳しくは論文、正直良くわからなかった) BF(B0s ➝ m+m-) = (3.2 ± 0.2) x 10-9 BF(B0 ➝ m+m-) =(0.10 ± 0.01) x 10-9 BF(B0s ➝ m+m-) < 1.4 x 10-8 BF(B0 ➝ m+m-) < 3.2 x 10-9 BF(B0s ➝ m+m-) < 4.5 x 10-9 BF(B0 ➝ m+m-) < 1.03 x 10-9 SM期待値 先行実験の結果 (CL : 95%) 本研究の結果 (CL : 95%) 論文講読 2013/06/19

2012 June ➝ 2013 Jan. どうやらB0s ➝ m+m-の方は3.5σの統計有意で発見された模様(新たに8GeVのbeam runのデータ1.1fb-1が加わった)。 解析手段はほぼ変わらない。 論文講読 2013/06/19

2013 Jan.の結果 BF(B0s ➝ m+m-) = (3.2+1.5-1.2) x 10-9 まとめ: which is in agreement with the SM prediction. This is the first evidence. (SM : BF(B0s ➝ m+m-) = (3.2 ± 0.2) x 10-9) まとめ: 相変わらずSM consistent。 論文講読 2013/06/19

使用文献 PRL 108, 231801 (2012) (解析手法について) PRL 110, 021801 (2013) (最新結果について) 論文講読 2013/06/19