環境汚染された水と粘土 国土の森は10%から1.4%に激変、水と粘土は汚染されたハイチ共和国。 800万人の人口に対して、失業率75%のハイチ共和国。 自給自足が崩壊したハイチ共和国。主食のバナナの茎から紙を作る、 バナナ・ペーパープロジェクトに夢を託すハイチ共和国 Good Sense Club Dr k mizuno
カリブ海諸国の中でも最貧国 ハイチ共和国 ハイチ共和国はカリブ海に浮かぶイスパニョーラ島にあります。島の西側半分がハイチ共和国、東側半分がドミニカ共和国と1つの島に2つの国が存在しています。 これは17世紀初頭のヨーロッパ諸国の植民地獲得競争によるもので、当時ドミニカ共和国はスペイン領、そしてハイチはフランス領として支配に置かれていました。 独立後も、その名残でハイチはフランス語、ドミニカではスペイン語が公用語として使われています。 また、ハイチ共和国のあるイスパニョーラ島はアメリカ合衆国・フロリダ州から南に約900km に位置し、バナナ、マンゴー、コーヒーの生産・林業などを中心に人々は細々と暮しています。
半年で食費2倍 1枚約7円の「泥クッキー」 首都ポルトープランスのスラム街シテソレイユでは、少々の野菜油と塩を入れて粘土と水を混ぜ合わせた「泥クッキー」を食べて飢えの苦しみをしのぐ人びとがいます。 高原から産出する泥土状の黄土を布で濾し小麦などに3~4割程度混ぜます。 ハイチの首都ポルトープランスの貧困層の月収は1万5000円前後で1日の食費は200グールド(約540円)です。 スラム街シテソレイユでは、少々の野菜油と塩を入れて粘土と水を混ぜ合わせた「泥クッキー」が1枚約7円の「泥クッキー」が売られています。 100枚分の泥クッキーを作るのに5ドルかかるという。 国内米より輸入米が安いことで自給自足が崩壊
長年に渡る乱伐で保水力がなくなった禿山から生じた大規模な水害 2004年9月18日、カリブ海の島国ハイチ共和国では、ハリケーン「ジーン」の影響による大規模な水害が発生しました。 同国では中部・北部を中心に猛威をふるい、死者1,870人、行方不明者884人、被災者300,000人以上(10月10 日現在ハイチ政府発表)とされています。 ハリケーン「ジーン」は洪水被害だけではなく各地で鉄砲水や土砂崩れ、地滑りなどありとあらゆる水害を各地におよぼしました。 水の豊かさランキングでハイチは世界147カ国で最下位の35・1点
環境汚染されたヘドロ混じり粘土 泥のクッキーは高原から産出する泥土状の黄土を布で濾し小麦などに3~4割程度混ぜます。 この泥には酸を中和する作用があり、カルシウムが豊富に含まれていることから、ハイチでは昔から女性や子供たちに珍重されてきました。コメを食べられるのは週1回となりトウモロコシやポテトさえ買えない貧困層が飢えをしのぐ非常食になりました。 生活雑排水など環境汚染されたヘドロ混じり粘土で作られた異臭が鼻をつく「泥のクッキー」でも奪い合うように食べて飢えの苦しみをしのぐ子どもたちがいます。 国内米より輸入米が安いことで自給自足が崩壊(食品の価格が40%も上昇)
大規模な森林破壊で砂漠化が進行し、 川が氾濫し土やゴミが海に流れ込む 古来よりアメリカインディアンが生活の中で健康・美容に役立ててきた緑の粘土。インディアンクレーと呼ばれています。このように、粘土は人間の生活と密着して親しまれていました。 日本では粘土は汚いなどのイメージで扱われますが、粘土鉱物ベントナイトは、製造用剤用途として既存添加物(平成19年9月11日から適用)いわゆる天然添加物(食品添加物)指定されています。 オーストラリアでは、ミネラル不足予防として牛の飼料に粘土鉱物ベントナイト(オーストラリア産は中性です)が混ぜられています。 ハイチ共和国の人々は汚染した粘土かどうか判断できない環境です。それでも天然粘土を食べないと生きていけない程、ハイチ共和国の人々は深刻な状態に追い詰められています。 貧困と環境破壊の悪循環が止まらないハイチ共和国