大阪大学工学研究科 ビジネスエンジニアリング専攻 座古研究室 修士2年 百々路裕二郎 MOT勉強会 (2007/04/26) 大阪大学工学研究科 ビジネスエンジニアリング専攻 座古研究室 修士2年 百々路裕二郎
Agenda イノベーターのジレンマとは ハードディスク業界における破壊 バリューネットワーク イノベーターのジレンマに陥る意志決定 ~繰り返される破壊を記録する~ バリューネットワーク イノベーターのジレンマに陥る意志決定 掘削機業界における破壊 ~破壊のショベルは油圧で動く~ ディスカッション スケジュール
イノベーターのジレンマ 持続的イノベーション(sustaining innovation) 既存製品のパフォーマンスを高める技術革新 変化の起こりかたの激しさは関係ない(≠ブレイクスルー型イノベーション) ex. HDの記録密度,アクセスタイム,コスト/MB 破壊的イノベーション(disruptive innovation) 既存製品の性能を引き下げる技術(少なくとも短期的に) 主流製品に比べ,低価格,シンプル,使い勝手が良い場合が多い 今までに無い特性を提供する新しい製品アーキテクチャを持つ ex. HDの容積,重量,耐久性 破壊のイノベーションには2種類ある(ローエンド,新市場)
ハードディスクドライブ業界 14インチ →メインフレーム 8インチ →ミニコン 5.25インチ →デスクトップ 14インチ →メインフレーム 8インチ →ミニコン 5.25インチ →デスクトップ 3.5インチ →ポータブルパソコン 2.5インチ →ノートパソコン 1.8インチ →携帯用心臓モニター装置 14インチHD企業は全て撤退 8インチの主力企業1社のみ 5.25インチの企業の35%のみ 製品アーキテクチャ, バリューネットワークに変化無し
ハードディスクドライブ業界 14インチ →メインフレーム 8インチ →ミニコン 5.25インチ →デスクトップ 14インチ →メインフレーム 8インチ →ミニコン 5.25インチ →デスクトップ 3.5インチ →ポータブルパソコン 2.5インチ →ノートパソコン 1.8インチ →携帯用心臓モニター装置 小型化 小型化 小型化,耐久性,省電力 小型化
バリューネットワーク 同じバリューネットワーク内の企業は 価値判定基準 (記録密度or容積) コスト構造 (利益率) コスト構造 (利益率) 能力,組織構造,企業文化 生産量,量産に至るまでの生産量増加の勾配 製品開発サイクルの周期,顧客とそのニーズを見極める組織的コンセンサス は同じ場合が多い
意志決定の流れ 破壊的技術は,まず既存企業で開発される マーケティング担当者が主要顧客に意見を求める 実績ある企業が持続的技術の開発速度を上げる 新会社が設立され,試行錯誤の末,破壊的技術の市場が形成される 新規参入企業が上位市場へと移行する 実績ある企業が顧客基盤を守るために遅れて参入する
掘削機業界の破壊 蒸気エンジン→ガソリンエンジン 持続的イノベーション ケーブル式→油圧式 破壊的イノベーション 蒸気エンジン→ガソリンエンジン 持続的イノベーション 動力をアップするブレークスルー型イノベーション 大きな製品アーキテクチャの変化はなかった ケーブル式→油圧式 破壊的イノベーション バケット容量(一回ですくえる容量)は下がった 掘削機を小型化でき,小回りが効くようになった →住宅工事などの狭いスペースの作業で利用 ハイブリッド型はうまくいかなかった
ディスカッション 分からないところ,疑問なところ 遅れて大企業が参入して何故失敗しているのか 松下はソニーの後追いで成功している
ディスカッション なぜ,3.5インチ→2.5インチでは破壊が起きなかったのか トヨタのハイブリッド車はうまくいっているのは何故か 分からないところ,疑問なところ なぜ,3.5インチ→2.5インチでは破壊が起きなかったのか トヨタのハイブリッド車はうまくいっているのは何故か 掘削機業界との違い 電気自動車が破壊的な技術ではない? ハイブリッドすることで向上した性能は?
スケジュール 5月 6月 7月 8月 9月 10月 第3回勉強会 4,5,6章 第4回勉強会 7,8,9章 第5回勉強会 電気自動車章 第3回勉強会 4,5,6章 第4回勉強会 7,8,9章 第5回勉強会 電気自動車章 第6回勉強会 ?イノベーションの収益化 第7回勉強会 ?事例研究 第8回勉強会 第9回勉強会 第10回勉強会 第11回勉強会 第12回勉強会 発表会(アウトプット)