バックボーンルータにおける REDの動的閾値制御方式

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バックボーンルータにおける REDの動的閾値制御方式 長谷川 剛 大阪大学サイバーメディアセンター hasegawa@cmc.osaka-u.ac.jp

研究の背景 インターネットの発展にともなうトラヒックの増加 バックボーンネットワークのフローの増加 REDルータによる性能改善 TCPスループットの低下 フロー間の公平性の悪化 REDルータによる性能改善

RED (Random Early Detection) 確率的なパケット廃棄によってバッファ溢れを回避 キュー長を max_th と min_th の間に維持 パケット廃棄確率 キュー長 [packets] max_th min_th 1 max_p 20 40 60 80 100 105 110 115 120 キュー長 平均キュー長 max_th min_th 平均キュー長 [packets] Time [sec]

REDに関するこれまでの研究 スループットに着目した検討 少ないフロー(コネクション)数を想定 ↓ フロー間の公平性             ↓ フロー間の公平性 フロー数の多い場合の評価

研究の目的 フロー数が多い環境での公平性の評価 REDとTail Dropとの比較評価 REDのパラメータ設定の問題点を指摘 dt-REDの提案 REDの動的なパラメータ設定方式 提案方式の評価

ネットワークモデル 各TCPコネクションの スループットを観測し、 ばらつきが小さい方が公平 ばらつきを Fairness Index TCP Source 1 Router : TD/RED Destination Buffer: B [packets] 100 [Mbps] 2 [msec] BW [Mbps] τ [msec] 100 [Mbps] 2 [msec] 各TCPコネクションの スループットを観測し、 ばらつきが小さい方が公平 ばらつきを Fairness Index で評価 TCP Source 2 TCP Source N

£ £ ( 1 i n ) n i å ( x ) = f n å x x 公平性の指標 n = i 1 i 2 n i = 1 i i Fairness Index 0から1の間で、1に近いほど公平 å n ( x ) = £ £ = f i 1 i ( 1 i n ) 2 n å n x i = 1 i n = TCPコネクションの数 i i x = 各TCPコネクション のスループット

公平性の比較評価 BW = 1.5 [Mbps], τ= 4 [msec], B = 1000 [packets] RED : max_th = 800 Fairness Index Tail Drop RED : max_th = 15 1 10 100 1000 フロー数

公平性の比較評価 BW = 1.5 [Mbps], τ= 4 [msec],B = 10000 [packets] RED : max_th = 2000 Fairness Index Tail Drop RED : max_th = 15 1 10 100 1000 フロー数

REDの公平性 ↓ 静的なパラメータ設定は困難 推奨パラメータでは、特にフロー数が多い場合に 公平性が悪化 バッファサイズに応じて max_th 等のパラメータを調節することで、 公平性は向上 フロー数、帯域等によって適切なパラメータは変化          ↓ 静的なパラメータ設定は困難

dt-RED (RED with dynamic threshold control) 閾値 max_th, min_th を平均キュー長に合わせて動的に調節 平均キュー長が常に2つの閾値の間になるようにコントロール バースト的なパケット廃棄を防ぐ キュー長 4500 max_th 3000 1500 平均キュー長 100 200 300 400 500 Time [sec]

提案方式の評価 BW = 1.5 [Mbps], τ= 4 [msec], B = 1000 [packets] dt-RED Fairness Index RED : max_th = 800 Tail Drop RED : max_th = 15 1 10 100 1000 フロー数

提案方式の評価 BW = 1.5 [Mbps], τ= 4 [msec],B = 10000 [packets] dt-RED Fairness Index RED : max_th = 2000 Tail Drop RED : max_th = 15 1 10 100 1000 フロー数

dt-REDの特長 REDに比べて高い公平性を示すわけではない REDのパラメータ調整の困難さを解消 1つのパラメータセットで、さまざまなネットワーク環境に対応可能

まとめと今後の課題 REDでのTCPフロー間の公平性を評価 REDのパラメータ設定の困難さ REDの動的パラメータ設定方式の提案 今後の課題 パラメータ設定の困難さを解消 今後の課題 さらなる性能改善 他のバッファ制御方式との比較評価 各フローの環境が異なる場合の評価