OpenOffice.orgの日本語処理 中本 崇志
目次 自己紹介 OpenOffice.orgとは OpenOffice.orgの日本語処理の現状 人材募集
自己紹介 本職 京都大学工学研究科機械理工学専攻 振動工学研究室 修士1回生 IM関係 霞 scim-anthy
OpenOffice.orgと私の関わり OpenOffice.org日本ユーザー会 日本語Webページ管理 OOo向けのパッチ(ASC/JIS関数、再変換な ど) 株式会社グッデイ 書籍 その他もろもろ 個人 雑誌記事
OpenOffice.orgとは 統合オフィススイート Writer(ワープロ) Calc(表計算) Impress(プレゼン) Draw(図形描画) Base(データベース) オープンソース (LGPL) 多言語対応 マルチプラットフォーム対応 最新版 3.0
OpenOffice.orgの日本語対応 日本語対応 日本語版の提供 国際化対応の中で 日本語入力 フォント関連 縦書き 単語区切り その他たくさん 印象としては 一通り最低限のものは揃っている Microsoft Officeや一太郎と比べると見劣りす る 詰めが甘い
OOoに足りてない日本語処理 足りていない日本語処理 IM制御 起動時 ダイアログのテキストボックスなど ふりがな CalcにおけるPhonetic関数と並べ替え Writerにおける自動ふりがな生成 文法チェック 改善の余地がある日本語処理 レイアウト(縦書き、マルチバイト文字の混 在) UIの翻訳 その他いろいろ
克服すべき課題 Linuxにおける対応 OpenOffice.orgの仕様変更 仕様書とかいろいろ面倒そう ODFの仕様変更 よく知らないが、かなり面倒そう OpenOffice.orgそのもの ビルドするだけでも一苦労 パッチをあてる箇所を探すだけでも一苦労
OpenOffice.orgのソースコード とにかくでかい モジュール 約200個のモジュールに分けられている http://wiki.services.openoffice.org/wiki/Source_code_directories 複雑な依存関係 http://tools.openoffice.org/project_dependencies.png (注: かなり古い) C++ソース (.cxx) C++ヘッダ (.hxx) Javaソース (.java) Makefile (.mk) ファイル数 10,708 11,122 3,724 2,625 行数 6,204,649 1,733,285 751,753 230,932 ※SubversionからダウンロードしたDEV300_m35で調べました。 自分のパッチを当てたあとのソースツリーで調べたので、実際のものとは少し異なるかもしれません。
日本語に関連するモジュール VCL Visual Component Library GUIライブラリに相当する sfx2/svx i18npool/i18nutil 国際化処理フレームワーク ローカライズされた処理 sw/sc/sd Writer、Calc、Draw、Impressに相当
OpenOffice.orgに突っ込むには 相当の根気が要ります ソースコード規模のでかさ ダウンロードしている間だけでもコーヒー10 杯飲めます ビルドするだけでもコーヒー100杯飲めます 再ビルドするだけでもコーヒー30杯飲めます 時差のある人たちとメールでやり取り
人材募集 OpenOffice.orgは面白い! ソースコードがでかい ワールドワイドに活躍できる ユーザー規模もでかい 3.0リリース直後1週間で約300万ダウンロード http://www.mealldubh.org/index.php/2008/10/20/3009832/ 日本語版は約20万ダウンロード http://slashdot.jp/it/comments.pl?sid=424682&cid=1446450 様々な企業が導入しはじめている